第27話 神器がある理由
さて、どのくらい詳しく話そうかな。
「あんまり細かいとこまで話すと日が暮れちゃうからほどほどにしなよ?」
「はーい、駆逐さん」
「そんな長い話なんですか・・・」
「まぁ、200年くらいの話だからねぇ。」
「長いといえば長いですが、むかーしむかしっていうほどでもないですね。」
「そうだね。んじゃ、まず八尺家が濃くなりすぎて化け物が生まれ、生き残ったのは継承できないほど薄い人たちだけになってしまいました。しかし、神器や継承具には多量の力が含まれているので悪用されてしまうかもしれません。そこで困った人々は、山奥の神社の巫女さんに封印してもらうことになりました。」
「自力で解決しようとはしなかったのですね」
「ま、まぁ、どうしようもなかったんじゃない、かな?で、代々守り続けていましたが、ある時突然問題が発生したのです。」
「問題?」
「なんと、八尺家の神器たちだけでも精いっぱいだったのに、追加で八咫家の神器たちも封印しなくてはならなくなってしまったのです!そこで困ったその代の巫女は一番近くにある、名家と言われていた墨の当時の当主、私からすれば先々々代に頼り、巫女と先々々代が結婚し、墨の得意分野である札と、巫女の力である封印を組み合わせることによって解けないようにしました。結局50年もたたずに私に解除されてるんですがね。」
「そう言えばそうでしたね。」
「伝統になる前でよかったですよ。」
「解除しちゃってよかったんですか?」
「当主にのみ封印の中身と解除禁止という口伝がされてはいたけど、封印の地こと元神社に入る条件が、当時の巫女と墨の当主の血を引いていること、魔力を紡げること、の2点だけだったんですから防ぎようがなかったんですよ。まさか忌み子が解除するとは思っていなかったようですがね。」
「忌み子・・・?」
「あぁ、私、忌み子扱いされてたんですよね。」
「それまたなんでです?」
「巫女の祖先が、大妖怪の子なんだけど、時々隔世遺伝で生まれながらに人とは異なる量の魔力をもった子供が生まれて、それを忌み子扱いして継がせないようにしてたらしいんだよね。墨の家が前当主の実子のみから継承者が選ばれる形式だったから生きてるけど、生きた心地しなかったなぁ・・・」
「もしかして、千春ちゃんの好意を受け入れないのもその辺が関係してますか・・・?」
・・・そういうことにしておくか。すこし困った顔をして・・・
「うん、まぁ、両親が死んだとたん、一部を除いた一族の未婚女性たちが群がってきてね・・・形式変えるって言ったあとみんな出て行ったのは、他の男衆にとっては絶望でも、私にとっては良かったことなのさ。」




