第16話 強制送還と狸寝入り
これはあれだな。生命の危機をときめきと勘違いしてるやつだ。落ち着かせればいいのか?正気に戻せばこんな戯言を言うことはなくなるだろうよ。
「吊り橋効果という言葉を知っているかな?あぁ、いや、知らなくてもいい。そういえば、あれからあまり休息をとらずに修行を開始したからきっと疲れがたまっているだろう。1週間ほど休息をとってよく考えなおしてくれ」
「ちょ、酷くないですか!?私は真剣です!いたって平常心!」
「いや、私を結婚相手に選ぼうとしている時点で平常心ではないね。あぁそうだ、根っこさんとちくわさんがいる病院で精密検査も受けて来ると良い。頭を打った記憶はないかい?」
「・・・どうしてそこまで自信がないんですか?」
「自信がない?いや、そんなことはないが?」
「じゃぁ、受け入れてくれたっていいじゃないですか!」
「いや、常識的に考えて、15歳の少女が19歳の私に本気で恋してますなんて言われてまず考慮すべきは私の幻聴で次に考慮すべきは言って来た側の正気でその次が外部の干渉だろう?で、私は幻聴とかは効かないし、この空間では外部からの影響を受けないからね。あと考えるべきは君の正気くらいなものさ。」
「本気です!正気です!」
「あぁ、病院で精密検査を受けて根っこさんとちくわさんから本当に正気かその選択は絶対後悔するって説得された後でも同じ考えだったらもう一回聞くよ。さ、今日はもう帰って休みなさい。明日までに予約を取っておくから。ね?」
「絶対ですからね!その二人と話した後でも考えが変わらなかったら受け入れ・・・あれ?聞くだけで受け入れるわけじゃないんですk」
言い切る前に家に飛ばしてしまおう。
「さて・・・橙木君、狸寝入りはやめた方がいいと思うよ?」
「ふぁ!?ば、ばれてた?」
「さっきから耳が赤くなってるよ。」
「え!?マジで!?」
「・・・やっぱり聞いてたんだね?」
「あ!だましたの!?」
「鎌をかけたを言ってくれたまえ」
「むぅ」
「さて、橙木君は何か質問があるかい?というかどこからどこまで聞いてたんだい?」
「えーっと、なんとなーく全部きいてた?」
「というと?」
「私のおとーさんとおかーさんがダンジョンに潜ってる理由に関係してるから修行付ける、っていう話と、術の継承?だっけ?の話でしょ?」
「まぁ、そうなるね」
「でもさ、修行付ける理由についてはししょーが悪いってわけじゃないんだし、気にしなくていいよ?それはそれとして修行はつけてもらうけど。仲悪いってわけじゃないし。というか、異世界とのつながりなんて、ししょー一人の力でどうにかなるようなものじゃないんじゃないの?」
「・・・そうか。それは助かるよ。」




