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リアが本を返しに訪れてから数日後、王宮には各地の有力貴族たちが集結していた。
普段会議をしている部屋よりも、一段と広い協議の場に着いたレイたちは、周囲を見渡した。
最西端都市クライを治めるアルヴェイン公爵家当主のイアンは、弟の姿を認めると微笑みながら手を振った。
アルヴェインは小さくため息をつき、軽く頭を下げる。
イアンは穏やかな笑みを浮かべているものの、その身に纏う雰囲気には確かな威厳があった。
北方のヒマルガードを治めるハーヴェル侯爵家に目線を向けると、そこには元当主グレイヴの姿があった。
レイは怪訝な視線を向け、グレイヴに声をかける。
「当主の座を退いたはずでは?」
「孫娘に会えると思ったら、いても立ってもいられなくてな。息子に頼んで代わってもらった」
口ではそう言うものの、楽しみにしている様子は欠片もない。
静まり返った室内で、宰相オルヴァンが協議の進行役として口を開く。
「……えー皆様、お揃いのようですので始めさせていただきます」
「経緯につきましては事前にご案内の通りでございます。本日は、件の“聖女”と呼ばれる少女の処遇について……」
「王家としての方針はすでにまとまっております」
レオニスがオルヴァンに視線を送ると、発言を促すように軽く頷いた。
「……国としては彼女を国家管理下に置き、監視役に魔術師団長ルシナスに一任する。異論がある者は挙手を」
淡々とした声が響く。
セレニアは苦い表情で周りを見渡したのち、ただ一人手を上げた。
「……セレニア殿、何かご意見でも?」
オルヴァンが目をぱちくりとさせながら口を開いた。
「……あの少女は危険です。先日、私は声をかけただけで襲われたのです」
「ゆえに、教会で人々のために働かせるべきかと存じます。そうすれば、誤った力の行使も防げましょう」
セレニアの言葉を受け、室内にざわめきが広がる。
「皆、静かに。その場には私も居合わせたが、大したことはなかったはずだ」
レオニスがそう言うと、セレニアへ疑念の視線が向けられた。
セレニアは歯を食いしばり、拳を強く握りしめた。
「……私の孫娘を危険人物扱いとは、いやはや」
グレイヴが顎髭を撫でながら、セレニアへと鋭い視線を送った。
セレニアはその視線に、凍りついた。
「孫……娘?」
ぽつりと声が漏れる。
「協議が始まる前に言ったはずだが、私は孫娘に会いに来たのだ」
グレイヴは静かに口を開き、そのまま発言を続けた。
「先日から配下に調べさせていた結果、確かに私の孫で間違いない」
レイが眉根を寄せ、グレイヴに問いかけた。
「最近、彼女の後をつけていたのは卿の指示か?」
「……なんのことやら」
グレイヴはとぼけるように視線を逸らした。
「……こちらで一人捕らえている。吐かせたところ、卿の配下の名を口にした」
レイは低く、刺すように言った。
「ふん……厄介な輩に任せた者がおるようだな。しくじりおって」
「殿下が見初めておられなければ、無理にでもこちらで引き取るつもりでおったがの」
グレイヴは低く鼻を鳴らし、不機嫌を示した。
「それで、仕方なしにあの手紙を寄越したのか?」
レイは問いただした。
グレイヴは頷くと、億劫そうに口を開いた。
「こちらで動く我が配下もおる。殿下が少女を特別扱いしている情報も、初めから入手済みだ」
「ゆえに……殿下が望まれようとも、我が家を介さぬ婚姻など不可能であろう。今の彼女はただの平民にすぎぬ」
長らく黙っていたイアンが、ようやく言葉を発した。
「ルシナス君を監視役に、国家管理下で処遇する話だったか?それに異論はないし、グレイヴ殿の案件に口を挟むつもりもない」
「殿下のことは、話には聞いていたが……後は当事者同士で決めてくれ。僕はここまでだ」
そう言うと立ち上がり、アルヴェインに目配せして部屋を出て行った。
オルヴァンは慌てて周囲を見回した。
レオニスは静かに微笑み、そろそろ締めるよう促した。
「あー……これにて協議を閉じさせていただきます。本日はお集まりいただき、感謝申し上げます」
オルヴァンが告げると、その場にいた者たちは順に部屋を後にした。
グレイヴはゆっくりとレイの元に近づいて行く。
「……後ほど、本人を交えて話し合うということでよろしいですかな?」
「ああ……追って連絡する。明日にでも場を設けよう」
レイはグレイヴを見据えながら言った。
多分もう少しで終わるはず……
だんだん書き方も慣れてきたけど、前半はどう書けば良いか分からなくて難しかった。
AIに教えて貰いながらこんな私でも言葉を紡げたけど、最初の方はボロボロだ。使い方次第ね……自分で直してから載せて、載せたあとでまた直して……それでも今から見ると終わってる。見返したら病んで気力落ちてた。
これのおかげで素晴らしい作品を作り上げる方々を益々尊敬しました。私には無理だ。




