表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

自分にできること

 おじさんとの生活が始まって1週間が経った。

 おじさんとの生活はつらいものではなかったが、息苦しさがあった。

 とにかく会話が無い。 あってもおじさんから食事の時などにちょっとした質問があるだけだ。 れも一言二言で終わってしまう。

 こちらから話しかけようともしたが、それが気に障って追い出されるのではと考えると声かけることが出来なくなってしまう。というかそんなコミュ力あったら村でもっと友達ができていた。

 そもそもおじさんは、なぜこんな辺鄙な所に住んでいるのだろう。人とのかかわりを持つのが嫌でこんなところに一人で住んでいるのだろうか。


 そんなことを考えていたある日、おじさんに呼ばれた。

 おじさんのところに行くと、近くの湖のほとりに咲いている花を取ってきてほしいと言われた。 良い傷薬になるらしく、お金になるらしい。湖へは子供の足でもそう遠くはないと言われ、パンと水と護身用のナイフ、そしてなぜかお金を持たされた。 僕は、おじさんのこの行動の意味を理解した。

 これは口減らしなのだろう。

 そりゃそうだ。 元々おじさんには僕をわざわざ養う理由はない。 なにか仕事ができるわけでもないし。 たまたま助けた子供に厚意で食わせてやっただけだ。 もう助けてやるのはここまでだと判断したのだろう。

 唯一の救いは、おじさんは僕にこれからも生き抜くチャンスをくれたことだ。おじさんはお金を渡すときに、その湖の近くには僕の住んでいた村とは別の村があると教えてくれた。

 わざわざそんなことを言ったということは、そこから先は自分でどうにかしろということなのだろう。

 だから、お金になる花のことを教えてくれたり、お金を渡してくれたのだ。

 そのおかげで、今から僕がどうすべきかは分かった。 湖に行って花を摘み、それをもって村へ行く。  

 花を売った後どうするかは考えてない。 こればっかりは、行き当たりばったりだ。

 1週間住んでいた家に別れを告げる。 いまはできることをするしかない。

 僕は少しでも早く湖にたどり着けるように、湖のある方角へ駆け出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ