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第82話 巨大ゴーレムと“氷の回廊”


周回を続け、少しずつポイントを稼いだ4人は、北側ダンジョンのさらに奥へと進んでいた。


サーヤが剣を構えながら言う。


「むぅ……この先、空気が冷たいのだ……!」


ミィは腕をさすりながら呟く。


「……さむい……まえより……ずっと……」


リュミナは風を感じ取り、目を細めた。


「風が凍ってる……この先“氷の道”!」


壮真はスマホを握りしめる。


「氷エリアか……魔物も強くなるだろうな。」


サーヤは胸を張る。


「むぅ!周回で鍛えたのだ!どんな魔物でも倒すのだ!!」


ミィも拳を握る。


「……にく……のため……」


「いや登山装備のためだって!」


リュミナはくすっと笑った。


「でも!がんばる!」


4人が進むと、そこは一面が氷に覆われた長い回廊だった。


床はツルツル、壁には氷柱がびっしり。


サーヤが足を滑らせる。


「むぉぉぉ!?すべるのだ!!」


ミィがサーヤの襟を掴む。


「……また……すべった……」


「サーヤ、今日だけで何回助けられてるんだよ……」


氷の回廊を抜けると、広い空間に出た。


その中央に――巨大な石の巨人が立っていた。


全身が氷で覆われ、腕には巨大な氷塊をまとっている。


サーヤが叫ぶ。


「むぅぅぅ!!これは……ゴーレムなのだ!!」


ミィは拳を握りしめる。


「……でかい……かたい……つよい……」


リュミナは風を読み、震える声で言った。


「風が……通らない!!氷が全部、吸い込んでる!!」


アイスゴーレムが腕を振り上げる。


ゴゴゴゴゴゴ……


「来るぞ!!」


ドガァァァァン!!


氷の拳が地面を砕き、氷の破片が飛び散る。


「むぅぅぅ!!重いのだ!!」


ミィが横から拳を叩き込む。


ドガッ!!


しかし――


カンッ!!


拳が弾かれた。


「……かたい……!」


「氷の装甲が厚すぎる……!」


リュミナは風を感じ取りながら叫ぶ。


「……ひび……!右肩の氷……薄い……!」


「むぅ!そこを狙うのだ!!」


サーヤが右肩へ斬りかかる。


ザシュッ!!


氷が砕け、ゴーレムがよろめく。


「……つぎ……ひざ……!」


ドガァァァン!!


ミィの蹴りがひざの氷を砕く。


ゴーレムがバランスを崩す。


壮真が魔力を集め始める・・・


「紅蓮の深淵より這い出ずる焔よ、 我が魂を焦がし、世界を焼き尽くす業火となれ! 契約の名の下に、燃え盛る輪を放ち、 全てを灰へと還す――ファイアボール!」


放たれた火の玉がアイスゴーレムの額に命中する!


アイスゴーレムの額が砕け回路のような物があらわになる!


「今だ!!とどめを!!」


「はぁぁぁぁっ!!」


「……はっ!!」


ザシュッ!ドガァァァン!!


アイスゴーレムは崩れ落ち、中心から青白い魔石が転がり出た。


壮真が魔石を拾い、スマホに吸わせる。


ピコンッ!


『魔石吸収 +20』


「むぅぅぅ!!高ポイントなのだ!!」


「……にく……ちかい……」


「だから登山装備だって!」


リュミナは微笑んだ。


「また少し、山に行く準備が進んだね!」


壮真は仲間たちを見回し、力強く頷いた。


「よし、この調子で氷エリアも進むぞ。山の中心へ行くために!」


「うむ!家族で進むのだ!!」


「……つぎ……いく……」


「がんばろう!」


こうして4人は、巨大ゴーレムを倒し、氷の回廊のさらに奥へと進んでいった。

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