第73話 遺跡ダンジョン第一層 ― 罠と骸骨の回廊
翌朝。
アマゾンから届いたキャンプ道具を背負い、4人は遺跡の前に立っていた。
サーヤが胸を張る。
「うむ!準備は万端なのだ!!テントも寝袋もランタンもあるのだ!!」
ミィは携帯コンロを抱えている。
「・・・にく・・・やける・・・」
壮真はため息をつく。
「いや戦闘中に焼くなよ・・・?」
リュミナは新品の寝袋を抱きしめていた。
「ふわふわ・・・これ、すごく好き・・・」
「いや今は寝る時間じゃないからな!」
4人は遺跡の門をくぐり、薄暗い回廊へと足を踏み入れた。
中はひんやりと冷たく、壁には古代文字がびっしりと刻まれている。
サーヤが剣を構えながら言う。
「むぅ・・・昨日よりも魔物の気配が濃いのだ・・・!」
ミィは無表情で拳を握る。
「・・・くる・・・」
ガサッ・・・ガサガサ・・・
暗闇の奥から、昨日見た“守護骸”がゆっくりと姿を現した。
壮真はランタンを向ける。
「よし、来るぞ!!」
サーヤが前に出る。
「任せるのだ!!」
ミィも横に並ぶ。
「・・・まもる・・・」
スケルトンが一斉に襲いかかってきた。
サーヤが剣を振り下ろす。
「はぁぁぁぁっ!!」
ガキィィィン!!
スケルトンの腕が吹き飛ぶ。
ミィは拳を叩き込む。
「・・・はっ!!」
ドガァッ!!
スケルトンの頭蓋骨が砕け散った。
壮真は叫ぶ。
「いいぞ二人とも!!リュミナ、後ろで待機してろ!」
「うん!みんな!がんばって!」
しかし――
ガコンッ!!
突然、床の一部が沈んだ。
サーヤ「むっ!?床が落ちたのだ!!」
壮真「罠かよ!!」
ミィは冷静に言う。
「・・・おちたら・・・しぬ・・・」
「言い方!!」
スケルトンたちは罠を避けるように動き、
4人を囲むように配置してくる。
壮真は歯を食いしばった。
「こいつら・・・ただの骸骨じゃないな・・・!」
サーヤが叫ぶ。
「むぅ!囲まれたのだ!!」
ミィは拳を構え直す。
「・・・やる・・・」
リュミナは震えながらも、仲間の背中を見つめていた。
「みんな、がんばって!ケガしてもわたしが癒すから!」
スケルトンが一斉に飛びかかってくる。
サーヤが叫ぶ。
「ミィ!右側を頼むのだ!!」
「・・・うん・・・!」
ミィの拳がスケルトンの胸を砕き、サーヤの剣がその隙に別のスケルトンを両断する。
壮真は罠の位置を叫ぶ。
「サーヤ!そこ罠だ!!」
「むっ!?危なかったのだ!!」
リュミナは魔力を込めて叫ぶ。
「・・・癒しの風・・・!!」
ふわりと光が広がり、サーヤとミィの小さな傷が瞬時に塞がる。
サーヤが振り返る。
「リュミナ!助かったのだ!!」
ミィも小さく頷く。
「・・・ありがと・・・」
リュミナは胸に手を当て、嬉しそうに微笑んだ。
壮真は叫ぶ。
「よし!このまま押し切るぞ!!」
サーヤ「はぁぁぁぁっ!!」
ミィ「・・・はっ!!」
ドガァァァァン!!
最後のスケルトンが砕け散った。
壮真は大きく息を吐いた。
「ふぅ・・・なんとか倒したな・・・」
サーヤは剣を収める。
「うむ!家族の力、見せつけたのだ!!」
ミィは静かに頷く。
「・・・つぎ・・・いく・・・?」
リュミナは羽を揺らしながら言った。
「・・・でも、みんな少し疲れてるから、休んだほうがいいよ・・・」
壮真は頷いた。
「そうだな。せっかくキャンプ道具もあるし、この階層で一度休憩しよう」
サーヤが目を輝かせる。
「むっ!テントを張るのだ!!」
ミィは携帯コンロを取り出す。
「・・・にく・・・やく・・・」
「いやまだ焼くな!!」
リュミナは寝袋を抱きしめながら微笑んだ。
「ふわふわ、たのしみ♪」
「いや、まだ寝ないからな!!」
壮真は笑った。
(よし・・・この調子なら、きっと奥まで行ける)
こうして4人は、ダンジョン第一層を突破し、4人で初めての“ダンジョンキャンプ”を始めるのだった。




