星の剣
トワが放った《閃撃》は確実に男に命中した。
はずだったが……
「うそー、効いてなさそうな感じ?」
「フフフ……」
男は倒れずに何事もなかったようにそこに立っていた。
「当たったはず……トワの《閃撃》で傷一つないとはどういうことだ?」
「まぁ……そこに関しては好きに考えてください」
私達を出し抜く事に成功した事が嬉しかったのか、男は笑顔だった。
「よく笑っていられる……次は私が完全に消し炭にでもしてやろうか?」
「武器を作り出すだけで出来るものなのでしょうかね?」
奴は確実に油断している。ならば今はその油断の隙に攻撃するだけ。
私は剣を創造する。『星』にあった時と同じよう“星の種”を剣に織り込む。
「凄まじい力だ……私を倒すことは出来るかは微妙な所ですが」
私は一つの大剣を創り上げた。
「さて、一つの星の重みを受ける覚悟はあるか?」
私はそう言って一瞬にして男の懐に入り込み一閃────
……
辺りから光が消えたときには男も消えていた。
「……逃げたか」
判断が早い。《転移魔法》を使ったのだろう。しかし、膨大な力によってその痕跡は跡形もなく消し飛んでいた。
「ソウちゃんすごい! どうやったの?」
「ああ、剣に星一つほどの力を込めたんだ」
トワは目を輝かせていた。
「何をやってるんですか……」
後ろから声が聞こえ、振り返るとそこには『星』が立っていた。
「ああ、星を創ってその力を剣に込めて振った」
「事実を聞いてるのではないのですが……」
『星』はあきれたような表情をしていた。
「あまりこのような事はしてほしくはないのですが……一旦黙認しましょう」
「感謝する」
「普段使いはしないでくださいね? 貴方が抑えているとはいえ一つの星と同じ物……影響が大きすぎます」
「善処する」
「……」
そのように言うと『星』は次の瞬間にはすでに消えていた。かなりひどい表情をしていたが何か間違ったことをしただろうか?
「ソウちゃん今のは誰?」
「ああ、ちょっとした知り合いだ」
別にどこの人類でも神でも今は関係ないためその説明は省くことにした。
「とりあえず……一連の事の報告と復興作業をしなくてはいけないな」
「……めんどくさいなーー」
「今回は私がほとんど片付けておくからあまり気にしないでいいぞ」
そう言うとトワは少し満足そうに私を眺めてきた。
「ここの修復からしようか」
元々建物があったとは考えられないほど焦土と化していた。
「大変そうだねー、頑張ってね!」
私は元の建物を創造して元の街に戻した。
「さて、避難した人たちを連れ戻しに行ってくれるか?」
「わかった!」
そう言ってトワは走り出した。
私が次にやらなければいけないことは……




