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神様の旅  作者: RENREN


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35/49

混乱の街

「急いで帰るぞ」

「え! なんで?」


 トワは魔物と戦うことがまだできておらず、不満げだった。


「ここには魔物は来ない、街に来る」

「ほんとに? じゃあ行こうよ」

「急ぐから《転移魔法》を使おう」


 私はそう街に向けて《転移魔法》を使う……が失敗した。


「これは……結界?」

「どうしたの? もしかして結界に魔法弾かれちゃった?」


 どうやらトワの予想通りらしい。だが、あの街に結界はなかったはず。非常事態に備えてたとも思えないため、あの男の仕業だろう。


「トワ、走れるか?」

「もちろん」


 私達は街に向けて走り出した。


 ……


「くそっ! 街中が乱戦状態だ! 避難所近くには寄せ付けるなよ!」

「わかってますよ! でもできるかどうかの瀬戸際じゃないですかこれ!」


 街が破壊されていく中、冒険者たちはそれを防ごうと応戦を続ける。


「とりあえずソウさんたちが帰ってくるまで耐えなきゃ……」


 そのように冒険者達が耐え忍ぶ中、一つ特徴的な声が響いた。


「そうはさせませんよ」


 見るからに友好的でなさそうな奇妙な男がそこに立っていた。


「誰だお前?」

「いえ……別に知ってもらわなくて結構です……ここで皆さん死んでもらいますので」


 そういうと男は短剣で冒険者たちに襲い掛かった。


「っ……こいつ強いぞ!」


 冒険者達は体のあちこちに浅い傷をつけられる。


「こいつの目的は、こいつの消耗だ! 深追いせずに防御に回せ!」

「流石、なかなかの経験値といったところですかね……まぁあまり意味は無いんですが」


 突如、男の短剣を受けていた冒険者たちの武器に亀裂が走る。


「武器が壊れた! 誰か変わってくれ!」

「こっちもだから無理だ!」


 冒険者たちは慌てふためくが、男は容赦せず攻撃をつづけた。


「これで大半の冒険者は無力化できましたかね」


 少し満足げな声で男が言った。


「セラさん……大詰めですよ、よろしくお願いします」


 ……


「街が見えてきたよ!」


 私達は街が見える距離まで近づいた。


「これは……」


 ところどころから煙が上がっているところを見ると、襲撃を防ぐことはできなかったらしい。


「もっと速度上げられるか?」

「うん!」


 トワを見ると少し悲しそうな顔をしていた。


「急いでいこう……」


 速度を上げた瞬間、空から《流星群》の魔法が降り注いだ。


「……また戦うのか?」


 そう目の前の少女に話しかける。


「ここまで来たら戻れませんから……勝てないとしても目的が達成されるまで足止めします」


 そのように言う少女の足は震えていた。


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