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クリス・ヴァレンティ

「へっ…?留学から帰ってくるご子息?」

カフェテリアでリリアンヌからそんな話を聞かされた。

なんでも王太子殿下やロイド様と同い年の青年が隣国に留学していたがそれを終えて帰国するらしい。


私達が入学した時はすでに留学していたからお会いしたことは無いのだけど。


そういえば周りの女子生徒は妙に浮足立っていた。

貴族のご令嬢なのできゃあきゃあと黄色い声を出してはしたない真似はしないのだが、色んなご令嬢はソワソワして落ち着かない様子だった。


「そのご子息、次期宰相とされているのよ。ヴァレンティ公爵家のご子息のクリス・ヴァレンティ様。」


「だからみんなソワソワしてるのね」

納得しながらお茶を飲む。


「そういえばその国じゃなくて別の国だけど逆にこちらに留学してきている生徒もいますわよね」

あぁ…噂では聞いたことある。

リリアンヌの言うようにそのクリス様が留学した隣国とは別の逆隣りの隣国から高貴なお方が留学してるらしい。

ただ誰がその高貴な方なのか誰も分からず都市伝説と化している。





それから数日後、私はソフィアに会いに王宮の聖堂に来ていた。

今でもちょいちょい来てソフィアとお茶を楽しみながらお喋りをしている。


コンコン

ドアをノックする音でそちらに視線を向けた。


「ソフィア様、ルシア様、王太子殿下がお見えになっています」

ソフィアのお付きの神官の女性が私達の元へ来て、ソフィアは「どうぞ」と返事をする。



アルバート殿下に続いてロイド様、それから癖のある黒髪の青年が入ってきた。


「彼はクリス・ヴァレンティだ。先日隣国のフリシティから帰ってきた。たしかルシア嬢は会うのは初めてだろう?ソフィアは昔会ったことあるか」

アルバート殿下の紹介で黒髪の青年がお辞儀した。


「どうぞよろしく」

彼はさながら初対面の時のロイド様の様な無表情で本当によろしくする気はあるのか?と聞きたくなるような態度だった。

それでも綺麗な顔立ちしていてどこか知性のある雰囲気の彼はそれでも絵になる。


そう考えるとこの3人ってタイプは別だけどみんな美形だよね。


アルバート殿下は正統派の王子様タイプ。細マッチョで顔は綺麗な顔立ちしてるけど男らしさも備わってる。

ロイド様はアルバート殿下より筋肉質でクールなかっこいいタイプ。表情もほとんど変わらなくツンとしてることが多いけど最近はにこやかにしてるところも見るようになった。

クリス様は中性的な綺麗な顔立ちをしている。2人より線は細く文官タイプなのがわかる。ロイドに負けず劣らず無表情でこちらも冷たそうな印象を受ける。


ここまできて思ったのがアルバート殿下の側近がどちらもクールなタイプだということ。

まぁヘラヘラしてる側近を付けるのは不安以外の何物でもないが。


「ルシア・シュレーゼンと申します。よろしくお願いします」

「おかえりなさいませ、クリス様」


私達2人も挨拶を交わした。


「そうだルシア嬢、ここグランバニアは彼が留学していたフリシティから主にじゃがいもを輸入しているんだ。じゃがいものことで聞きたいことがあれば彼に聞くといいよ」

アルバート殿下はきらきらとした笑みを浮かべて提案してきた。


「おおお!存じております。フリシティは農業王国ですもんね!お心遣いありがとうございます!」

じゃがいもの栽培に関して王太子殿下の側近の方の知恵を借りられるとは…とても嬉しいけれど権力の使い方を間違えてるんじゃなかろうか、と一瞬考え肝が冷えたけど、ここまで気にかけてもらえるとは思ってなくて嬉しさのあまり満面の笑みで礼を言った。


「あ、あぁ…!喜んでもらえたなら良かったよ」

目を見開いて一瞬間が空いてから慌てたように返事するアルバート殿下の頬は少し赤みを帯びていた。

感謝されたことに照れているのかもしれない…しかし完全無欠の彼がこんなことで動揺してるのが面白くて思わずふふっと笑ってしまった。


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