第4話 暴走個体
先に言ったほうが良いと思うので言いますがゼーリアもヒロイン予定です
朝の光が差し込み俺を覚醒に誘う。
俺が目を覚ますと、まさかのステラが朝食作っていた。
……俺の分もあるよな?
「おはよう、早起きはお手のものだな。因みに俺の分って……?」
「貴方が遅いのよ、あると思うの?」
「えっ」
「嘘よ、あるわよ。ふふっ」
ステラが作ったスープは身に沁みた。肉も焼き加減バッチリ。
そうしていると隅で寝ていたゼーリアとボートが寄ってきた。交配でコロコロ変わるとはいえ寝床がいるな。
青い半透明の身体に骨がある、昨日適当に着せた服はサイズが明らかにあっていなかった。
「あ……ご主……じん、おは……ようござ……います」
たどたどしいがはっきりした言葉で言うと頭を下げてきた。
これを生み出したのが俺だと思うと胸が熱くなる。
「敬語はいいよ。ゼーリア、名前は気に入ったか?」
「うん……好き……」
ステラはスープを飲み干すと、興味深そうにゼーリアを見る。
「本当に人型ね、低ランク帯なのに知能もすごく高いわ」
ゼーリアはステラの視線に少し縮こまる。
「ステラ……さん、こわい……?」
まだ目が無いがしょんぼりとした眼差しを向けられた様に感じたステラ。
「怖くないわよ! ただかなり珍しいから見ているだけ」
慌てる彼女もゼーリアも可愛らしい。
俺はパンをちぎって足元のボートに餌やりしながら考える。
ゼーリアは素体として優秀そうだ。次はどのモンスターと融合もとい交配させるか……
ボートは相も変わらずぷるぷるしている。こいつも早く最強にしたい。
朝食は終わり、ステラは真剣な顔で言った。
「レン、ゼーリアのことを報告しても良いかしら?」
わざわざ聞いてくれるのか? 本当に監視の人間がお前で良かったよ……
俺は昨日から胸を撫で下ろしてばかりだ。
「……頼む待ってくれ、高知能な事を危惧して殺されちゃたまらん……」
と言ってもゼリーマンを生み出したのは俺が最初では無いだろうな、先駆者はどの道にもいるもんだ。
そして彼女はいつも通り腕組みをした後口を開く。
「そうね、一旦は見逃すわ。危険性もなさそうだし」
その発言に目を丸くした、意外と臨機応変なんだな。
「ありがとう」
「いいのよ。……そんで今日は何をするの?」
目を逸らして髪の毛をいじる彼女。
「ゼーリアの戦闘能力を計測する、あとそのついでに何か捕獲する」
「ゼーリア……がんば……る!」
「じゃあ、森の方に行くわよ」
腕を引っ張られて連れて行かれた、やっぱりなんかノリノリじゃないか?
ここは村中なので、ゼーリアは普通にいると目立つので銃弾に収納。
そして人気のない森に到着すると2匹を外に出した。
「ぶるるんっ!」 「やる……ぞ!!」
2匹? 1匹と1人?? は元気溌剌だ!
「さて誰をボコしましょうか」
ガントレットをつけてグーパーグーパーする彼女に少し恐怖を感じた。
「さてゼーリアは何が欲しい?」
「つ……翼……!」
翼!? ……んー、ババット(Fランク)なら翼はあるが小さいな。
ババットと蛾のモンスターのモスモス(Fランク)を掛け合わせたら翼が大きい奴が出来そうな気がするな。
「よし、ババットとモスモスを捕まえるぞ! まだ俺は3体しか持ち運べないから森で交配だ」
そう言いながらホルスターから銃を取り出して掲げた。
早速、ババットの群れを見つけた……ん?なんだ?群れの中でキラキラした奴が1匹だけいるぞ?
「なぁ? ステラ? なんだか1匹光ってないか?」
「え? 見えないわよ。またスキル? 貴方スキル何個持っているのよ!」
そんなに驚愕しなくてもと思ったが俺は落ちこぼれで無能だったから、そりゃあ驚くのは無理もないか。
とにかく捕まえるしかない。
「ババット6匹! 俺が1匹ペイント弾でマークをつけるからそれ以外はレベリングのために殲滅だ!」
そう言いながら的確にキラキラにマーキングした。統魔士やるまでガンマンだったから、その勘を取り戻してきたぞ!
「窒息しな……さい」
ゼーリアは手を銃の様に人差し指中指を突き出してゼリー弾を魔物の顔面に発射した。
ババットはもがき苦しむ。そこにボートが吸収を発動。衰弱した魔物を殺し一口で食べた。
「ディキ!」
ステラは基礎の電気魔法で撃ち落として行く。
「自分にバフを与えるっ」
俺はデバフが専門だが別にバフも使える。
自分にバフをする為、銃を顎下に突きつけて脳天を貫く角度で烙印銃の引き金を引く。
「タイムディレイ!」
これによりスローモーションで見える、がその分自分は早く動ける訳ではない、己の感覚だけがスローになる。だから狙撃なんかはしやすいのだ。
ゆっくりと動くペイント済みのババットに照準を合わせ撃ち抜いた。しかし、赤く光ってしまった! 失敗だ!
タイムディレイが切れると同時にたまたま全員がペイント済みを除いて排除に成功した様だ。
「どう……す……る?」
余裕綽々と言ったところか、流石は潜在能力に期待できるだけある。
「みんな奴を瀕死にして! こっちは防御力を下げるから!」
片手で構えた。
「プロテクトブレイカー!」
ババットは防御力が下がった。
そこを怯んだところをステラがまさかのガントレットで直接殴って叩き落とした。
「お前……物理攻撃も出来るんだな……」
「ギルドに就職しているのよ? 凡人の技能の大体はできるわ。ほら早く捕獲なさい、怪我はするんじゃないわよ」
そう言われて発砲すると青く光った! その後もモスモスの群れにも輝くのがいたのでそいつを捕まえると森の開けた場所で2匹並べてみた。
——
【交配対象:モスモス⭐︎×ババット⭐︎】
【交配結果予測:モスモスorババットorズンビビバッバ】
【成功確率:モスモス88%ババット82%ズンビビバッバ75%】
——
ん?⭐︎マークはなんだ?
そう思い意識を向けると交配素材にした時に成功確率が上がる個体らしい。
それを見極めれる様に俺はなったみたいだ、これで爆発は減るからありがたい!
あと選ぶのはズンビビバッバだ、予測通りデカい翼を持つモンスターに配合ができる。
「行くぜ! ズンビビバッバ!! 確率は75%つまり3/4! レッツ交配!!」
引き金を引いて交配をすると光は起こらず、白の丸い球体に大きな血走った眼球1つに、白くて悪魔の様な大きな羽が生えた魔物、ズンビビバッバ(Eランク)が出来た……がおかしいぞ? 俺の所有物になっていないっ!?
そう思った瞬間に魔物は襲いかかってきたのでバク転をして回避した。
「何よ!? どうしたの!??」
「交配の失敗だ! 暴走個体になった、一度ぶちのめして従わせるしかない!」
魔物は超音波を放ち周囲のモンスターを引き寄せ始めた……マズい、低ランクとは言え数の暴力っての恐ろしいんだ……
俺らは戦闘を強いられた。
多勢に無勢




