第一項 順調な路程(第47話)
第一部 新世界の産声編 第三章 異なる世界、異なる人々 第一節 海辺の巨龍
アルバート視点
貿易都市に向かい始めて三日経った。
当初の心配をよそに順調な路程で、相棒も今のところ機嫌よく動いてくれている。
「むむっ」
運転に集中していると、前方の尻――もといクレアが小さく唸った。
クレアの要望で取り付けられてしまった副座だが、ずっと同じ姿勢は「絶対に辛いであろう?」という意見から、いくつかの形状に変えるとができるようになっていて、現在は一部の二輪駆動車にある上半身を完全に倒すような前傾姿勢で跨る形状となっている。
その為、必然的に搭乗者の尻がこちらに突き出される形になるってわけだ。
クレア曰くこの形態が一番ロボットに乗ってる感が増していいのだとか。
それはともかく、クレアが声を上げた原因はなんだ?
「どうした? しょんべんか? それともウン――」
「それ以上言うなたわけぇっ! そういうのとは違うわ! ほんに汝はデリカシーが無いのうっ!」
「悪かったよ。で、何か見つけたのか?」
「まったく汝は……ほれ、あそこに我の知らぬ街を見つけた。地図にも載っておらぬ」
と、身を起こして地図が描かれた本を見せつけながらクレアが言った。
クレアが見ているのはクレア側の世界の地図、そして――
「んん? 街ぃ? こっちのナビにはそんな街なんてねぇぞ?」
――相棒に搭載されている俺の世界側のナビゲーションマップにも、そんな街の情報はない。
「つまり、我も汝も知らぬ街というわけか。これで五つ目であるな」
そう、このようなやり取りは初めてではなく、五度目の事だった。
「またかよ。いったい幾つの世界と融合してんだ?」
「わからぬ。少なくとも、あの月の事も鑑みると三つ以上は確定であるな」
「あれなぁ。むしろなんで今まで気づかなかったんだか」
砂漠を出てた日の晩、夜空を見上げていたクレアが月が増えてるとぬかし、馬鹿にしながら見上げた夜空には三つの月が浮かんでいた。
半年くらい前まではずっと宇宙にいて飽きるほど見ていたいつもの月と見たこともない赤い月と青い月、おそらく毎晩のように夜空に浮かんでいたであろうそれに気付くのは、あまりに遅すぎた。
気付けなかったからと言って何かが大きく変わるわけでもないんだが、あんなにもあからさまなもんに気付けなかったことがただただ悔しい。
「余は基本的に艦の中におったし……」
「俺は相棒の修理に必死で夜空なんて見上げてる暇なんてなかったし……」
負け惜しみを口にしてみるが、みじめな気分になるだけだった。畜生め。
「しかし、三つ以上の世界が融合したってのはなぁ」
「信じ難いであろうが、現実がそれを証明しておる。次に立ち寄る街では少し情報収集をしてみぬか?」
「それはいいが、日程をずらすつもりはないぞ?」
こちとらさっさと帰らねえと死人扱いになっちまうからな。もたもたしてる暇なんてない。
「心得ておるよ。補給物資を購入する店やら食事処、宿泊する宿なんかでも十分に情報は集められる」
「……まあ、それもそうか。世間話ついでに探りを入れる感じでいいか?」
「そうであるな。おそらく世の中の大半の者からしてみたら余と汝の認識は狂人扱いされかねん」
「そりゃそうだ。ここに来るまで俺の知ってる街に立ち寄っても普通に過ごしている奴らしかいなかったからな」
「余の艦の者達も普通に過ごして居ったからな。おそらく、この変化を認識している者は極めて少ないのであろうよ」
「そういやそうだったな。しっかし、なんでまた俺やクレアはこの状況を認識できてんだろうな?」
「わからぬ。が、心当たりがないでもない」
「ほーん? で、心当たりってのは?」
「汝はこれまで生きてきて死にかけたことはあるか?」
「そんなもんなら何度もあるぞ?」
「ああ、汝はそういう世界の生まれであったな。余も数えるほどだがある」
「で、それが何かあるってのか?」
「うむ、それだけではない。その中で死の淵から蘇るような状況は何度あった?」
「あー……確か、三度くらいはあったか? 死んでいてもおかしくねぇ程のひでぇ怪我をしてたのに持ち直したことがあるぞ。驚異的な回復力だって医者に言われたな」
まあ、主に奴との戦闘が原因なんだけどな。
「三度……汝もか」
「ん? まさかクレアもか?」
「うむ、若い頃にな」
「そのナリで若い頃って言われてもなぁ」
実年齢はそこそこらしいんだが、こいつの若作りは下手すりゃ十代に見えるからな。
「ふふん、これでも美容には気を遣っておるのだ。と、そんなどうでもよいことは置いておくとして、余と汝は各々三度の死を乗り越えたわけだ」
「いや、生きてるけどな?」
「ものの例えである。さて、最後の確認であるが、それらの死を乗り越えた後、妙な全能感を感じはしなかったか?」
「全能感ねぇ……大体、その手の山場を越えた後は寝込んでたからよくわかんねぇな」
「人の事を言えた義理ではないが、汝、どれだけの修羅場を潜ってきたのだ……」
「数えたことがないからわからんな。で、それが何だってんだよ?」
「うむ、余の場合であるが、それらを乗り越えたのちは魔力や身体能力の向上が確認されておってな。機関の魔法少女にも同じ症状が見られた者が居たので、もしやと思うてな」
「お、身体能力の向上ってのが症状なら俺も出てるな。てっきり筋トレの成果だと思ってたんだが」
「筋力トレーニング程度で得られるような能力の向上具合だったのか?」
「いんや。馬鹿みてぇに身体が強くなっててよ。無駄に頑丈になってた。能力の向上云々ってのは見ての通り、俺の四肢は義肢だからいまいち体感できてなかった」
「ああ、そうであったな。汝の動きは健常者そのものだからつい忘れてしまうな。何時からそのような身体になったのだ?」
「ああ、そこまでは言ってなかったか。まあ、若い頃にな。事故みてぇなもんに遭って、両足と片腕を全損、残った腕も取れかけの状態だったから、思い切って切断して全部義肢にした」
「なんとも壮絶であるな……」
「もう終わったことだけどな。見ての通り、今は何不自由なく過ごせてるぞ? 何ならこっちの方が便利まである」
個人の用途や好みに合わせて色々とカスタマイズもできるしな。
「うぅむ、余はそこまで割り切れる気がしないぞ」
「まあ、五体満足である分にはそれが一番だろ。俺らの世界じゃ手足が吹っ飛ぶなんてのは日常茶飯事だったからな。軍の中じゃ義肢付きの奴が十人に一人はいたぞ?」
「嫌な日常であるな……」
「なんせ、人類が滅びかけたくらいだからなぁ」
「確か、その原因は異星物という存在であったか。驚異的な能力が満載の生命体だと言う話であるが、にわかには信じ難いぞ」
奴らの事に関しては一通り話したが……まあ、普通は信じられねぇよな。
「……あいつらの悍ましさは実際に目にしねぇとわかんねぇだろうな」
「だが、その大半は掃討したのであろう?」
「生き残りはいるだろうが、そっちは有機融合体っつって普通の生き物と融合した奴らでな。母体との繋がりが無くなって自律した存在なんだが、通常の奴らと違って殺しやすいから問題はない」
「ああ、わかるぞ。不死性の強い奴らの相手をするのはとにかく面倒なのだ……」
「変な所で共感してるが、対策さえできていたらそうでもねぇぞ? まあ、武器の数に限りがあったから大変といや大変だったろうがな」
「それは此方とて同じであるが、対策ができぬ相手は心を折るしかないのが面倒でな」
「ん? 心を折るって、まるで人間でも相手にしているような言い方だな?」
「いや、余の場合は魔女や一部の異形という存在と敵対していたのだ。全員というわけではないが、どちらにも不死の性質を持つ者が幾らか居てな。殺し尽くすのに苦労した覚えが何度かある」
「おぉ、お前も大概物騒な生き方してんじゃねぇか。ちなみに、心を折るってどんなことするんだ?」
死なない相手の殺し方に興味が湧いて尋ねたが、クレアは思いっきり顔を顰めて言った。
「……汝、普通こういう時はドン引きするものではないか?」
どうやらクレアの倫理感に障ったらしい。
自分で話しておいてその反応は少し傷つくぞ。
「主な相手が化け物とは言え、殺し殺されが日常だったからなぁ。世界防衛軍の奴らはそういう感覚が麻痺してるやつの方が多いぞ? で、心を折って殺すってのはどういう感じだ? 今後のためにも聞いておきたい」
一応、言い訳――というわけでもなく事実を伝えて置く。
死なない奴らを殺す方法が知りたいのは今後、再び奴らのようなのが出てきた時の為の対策として使えるかもしれないからだ。
なんせ他の世界と融合しちまった後だしな。
何より、他の世界に奴らのような存在が居ないとも限らない。
「汝の世界は本当に恐ろしいな……心を折ると言うのは要は相手に絶望を与える事であるな。勝てない、逃げられない、そして、殺されると思わせることができた時点で相手は生きる意志を失って自滅する」
「生きるのを諦めさせるために退路を断った上で相手を圧倒的な力でねじ伏せるって所か。でも、そいつらは死なないんじゃねぇのか?」
不死の性質というのだから、死ぬことはないんだし、諦めることも無さそうなんだがな?
「うむ、いくらでも再生するからな。だが、痛みがないわけではないし、疲労もするのだ」
「じゃあ、死ぬような痛みを何度も経験することになるんだよな? そう考えると死なないってのも案外辛そうだな。けどよ、その程度で死ぬのか?」
確かに辛そうではあるが、痛み程度で生きるのを諦めるだろうか?
むしろより強く、生き足掻こうとしそうなもんだけどな?
「うむ、往々にして奴らの不死性の根幹は生への渇望。すなわち死にたくないという思いから来ておるのだ」
「死にたくないって、それは普通の事じゃねぇか?」
「その通り、死にたくないという思いは生きているのであれば誰しもが思う事。しかし奴らのそれは度を越えて強くてな……そもそも、奴らの不死の性質は生来より備わっていた物ではなく、他者の犠牲のもとに成り立っている物が大半なのだ」
「他者の犠牲っていうと……人の命を奪って自分の物にするとかか?」
「うむ、概ね合っている。そうやって奴らは自身の不死性を高め続けているのだ」
「そうまでして生き足掻こうとするやつらが何度も死ぬような目に遭った程度で本当に諦めるのか?」
「汝の言う通り、奴らは諦めが悪い。が、奴らの不死性は有限。無限ではない」
「有限ってことは、殺し続けりゃいつかは死ぬってことか」
そうなると不死身というには語弊がある気はするが、一回殺しても死なないんならそう言っても過言ではない、のか?
普通、命なんてのは一人に一つだしな。
「そうではあるが、その方法で殺しきるには途方もない回数は殺さねばならぬ」
「ああ、それで絶望させるとかって話になんのか」
「うむ、要は奴らに残りの生を使っても生き延びることは出来ぬと思わせるのだ。奴らにとって生の放棄こそが死であるからな」
「その結果が自滅ってわけか。生きるのを諦めるだけで死ぬってのは……何とも言えねぇな」
もしかしたら不死身の生物なりの詰み防止機能なのかもしれないが、そんなことで死んでしまうのは何とも哀れで情けない。
「まあ、そういう生き物だと思えばよい。通常の手段では易々とは殺せぬが、死ぬ時はあっさり死ぬのが奴らよ」
「色々と振り切れてんな……とはいえ、奴らも似たようなもんだったか」
最も、あいつらの場合は死にそうになったら自爆して周囲一帯を吹き飛ばすから、そうされる前に殺しきる必要があったんだがな。
死に際まで迷惑だったな。まったく、死ぬ時ぐらいは大人しく死んでほしいもんだ。
「まあ、あのようなモノらの事はさておいて、何の話をしていたのだったか」
「確か、次の街では情報収集をするって話から俺達の力の話、世界の話――と脱線して行って今に至る」
「おお、そうであったな。汝、意外に記憶力が良いのだな」
「流石に今さっきの話くらいは覚えてるだろ」
「それもそうか。むっ! あれを見よ! また余の知らぬ街があるぞ!」
「ん? ああ、あれはこっちの世界の街だな。何の変哲もない田舎町だ」
正確には復興中だから特にみる物もないってだけの話だけどな。
「そうか。汝の所の世界は復興中の所が多いのだったな」
「ああ、奴らを追い出すまでの主な生活圏は宇宙だったからな」
「その割には妙に栄えているようには見えぬか?」
言われて街の方を見てみると、確かに復興が進んでいるように見える。
星を取り戻してから少し経つとはいえ、流石にあれは早すぎやしないか?
「……確かに、かなり復興が進んでいるみてぇだな」
「ちょっと寄り道せぬか?」
「駄目だ。気持ちはわかるが、もうすぐ目的地に着くから我慢しろ」
「む、そうであったか。それにしては少し早くはないか?」
「魔術回路のおかげだな。想定以上に速度が出せているってのもあるが、走破性能も上がっているのは嬉しい誤算だった」
「道なき道も容赦なく突っ込んで行けるのは汝の相棒の性能の賜物ではないのか?」
「それもあるが、ここまで馬力が出ているのは魔力回路の増幅機能が巧く作用しているおかげだろうな」
「ふむ、余の魔力回路が役に立っているようなら何よりであるな。して、早く着くのであれば走行計画の前倒しを検討しても良いのではないか? 余は別に野宿でも構わんぞ?」
そうは言っているが、こいつの場合はむしろ野宿がしたいだけだろう。
ここに来るまでに一度野宿を挟んだが、クレアは野生児さながらに楽しんでいる様子だった。
「いや、次の街を逃すとしばらく人里には寄れねぇ。次の次までは山越えになるからな」
「むむ、山越えか。長くなりそうなのであれば食料を買っておいた方が良いな」
「そうだな。クレアが想像以上に食うからな……」
「健啖は健康の証だぞ? それに、食費は余が出しているのだから構わぬであろう?」
「作るのは俺なんだがな」
「はっはっは! 余は料理なぞやったこともないからな!」
「胸を張って言う事じゃねぇだろ」
「ふふん、確かに手料理は美味なものであるが、わざわざ自分で作ろうとは思わぬだけよ。そもそも余は食物には頓着しない性質であるからな」
「だからって生肉をそのまま齧ろうとする奴があるか。せめて火は通せ」
「肉は生の方が美味いのだぞ? 余が雇って居るシェフがたまにそういう料理を振舞ってくれるのだが、これがまたうんまいのだ!」
珍しくはしゃいだように言うクレア。よほど美味かったらしい。
「どういう料理なんだそれは……」
肉を生で食うとか正気の沙汰じゃねぇだろ。
捌きたてならともかく、店で売ってるようなものだぞ?
きちんと火を通さねぇと食えたもんじゃないし、食中毒になるだろ。
「個人的には寿司が良かったな」
「スシ? 昔、そういう料理があったって話は聞いたことがあるな」
「寿司は主に切った生魚がのっておるが、余が食べたものには生の牛肉がのっていたな」
「生魚……鮮魚なんてどえらい高級なもん使ってんのか」
「別に生魚なんぞはそこまで高級では――ああ、世界が違うと料理も違うのだな」
「なるほど、それか」
妙に会話がかみ合わねぇと思ったらそういうことか。
「汝の世界では生鮮物は貴重なように思えるが、それほどに困窮しておるのか?」
確かに生鮮品は貴重だし高級な物だが、一般人に手が出ないもんでもないし、困窮しているかと言われたらそうでもない。
「生鮮物が貴重ってのは否定できねぇが、困窮してるわけでもないぞ。食い物に関しては有機合成飼料ってのがある」
「なんだそれは? 飼料と言ったら家畜の食い物ではないか?」
それはそうだ。なんでもともとは家畜用の飼料を作っている会社が人間用の飼料と銘打って作り出した食品だからな。
「まあそうなんだが、人間用に調整されたものがあるんだよ。固形の総合栄養食で、拳大の一袋で一食分の栄養が取れて腹も膨れる優れものだ」
「なるほど。それで、味はどうなのだ?」
「……美味くはねぇな」
むしろ不味い部類だが、文句を言ってられるような状況じゃなかったからな。
若い奴らは幼い頃から食ってるだけにあまり気にしてはいないようだが、俺のように奴らが来る前のきちんとした物が食えていた世代にとってはなかなか辛い思いをした記憶がある事だろう。
食事を摂っていて辛いなんていう経験はもうこりごりだ。
ただ前述の通り、味を除けば優秀な食い物だから、栄養面を引き換えに味がましになった物が出てきた現在でも生産は続けられている。
恐ろしいことに、あの味が癖になるという理解し難くも根強いファンも一定数いるらしい。
「そこまで言われると興味がわくぞ。ここにも積んであるのか?」
「非常食として積んであるが、食いたいのか? 本当に不味いぞ?」
「多少不味かろうが食べ物なのであろう? 余はこれでも世界のあらゆる食を体験してきたのだ。いまさら何が出てきたところで慄きはせぬ!」
「ほう、そこまで言うからには食べて貰おうじゃねぇか」
そして食って慄け。
俺はシート裏の収納から件のそれを一袋取り出し、クレアの方へ放ってやる。
「おっとと。ふむ、随分と簡素なパッケージであるな」
「それは軍の携行非常食用だからな。普通の店のやつはもっとましな外装になってる」
「おお、なるほど。ではさっそく食べてみよう」
「おう、食え食え」
バリっと包装を破って開けたクレアが中身を覗き込み、匂いを嗅いで首を傾げた後、中身を取り出した。
「ふぅむ、特にこれと言った異臭もなく、見た目は簡素なクッキーのようなものであるが……? 本当に不味いのか?」
そう疑問を口にしながらも取った物を口に運び、咀嚼を始めた。
「(もぐもぐ)……む? んむむ? んむぐっ!?」
お、やっぱりこうなるか。
この携行食、不味いことは不味いんだが、不味さの方向性が少し特殊で、甘いとか苦いとかの味覚面に訴えてくるものではない。むしろ、何の味もしないからこそ不味いんだな、これが。
そして、味がしないからなのか、飲み込むのが困難ときた。
「そいつを食う時は飲み物で流し込むのがコツなんだ。ほれ、これでも飲んどけ」
ひとつ前の街に寄った時に買っておいた飲み物差し出すと、奪うように受け取ったクレアは飲み口に口をつけて口内の物ごと飲みくだした。
「ぷへぁっ! な、なんなのだこれは! 味がしないし飲み込めんぞ!」
「開発者曰く味の問題を解決できそうになかったから、いっそのこと味を無くしたらいいと判断したらしい」
「むしろ味を無くす方が難しいのではないのかっ!?」
「そうなのかもしれないが、食えることを第一に考えた結果がそれなんだとよ」
「うぅむ、確かにこれならば飲み物さえあれば流し込めはするが……せめてチョコレートなり何なりと味が強いもので誤魔化せはしなかったのであろうか」
「チョコレートなんて贅沢品で味付けとか正気か?」
「――ああ、なるほど。そもそもまともな味を付けることの難易度が高いというわけか」
「ま、そういうこった。しかし、結構そっちとこっちで一致する食い物もあるもんだな」
「うむ、そのようであるな。ちなみにそちらの世界のチョコレートはどのようなものなのだ?」
「そりゃお前、カカオから作るやつだろ。味はミルクとかブラックとかか? 他にもあった気がするが、甘いものはあまり食わねぇからわからん」
「おお、素材から一緒なのだな。何から何まで違うよりはましなのであろうが、偶にこういった共通認識できるものがあるというのは助かる」
「これで同じ名前の全くの別物だったりしたら笑えねぇけどな」
「それはそれであり得ぬわけではないと言うのが恐ろしいな……」
と、こういった具合に道中は見知らぬ街やら互いの世界の話やらで話題に尽きることはなく、また大きな問題が発生することもなく時間は過ぎ去っていった。
当初の予定ではクレアが同行する展開ではなかったのですが、褐色美少女(美魔女?)キャラを退場させるのが惜しくて出番が少し延びました
丁度この辺りを書いていた時期に褐色キャラが癖になったはず(今も癖に刺さってます)
ただ、クレアのキャラと言いますか、口調が龍王様とだいぶ被っているので……キャラ的に相性は良さそうなのでいずれ競演させてみたくはあるけどややこしいことになりそうな予感を感じています(しばらく競演は無いというネタバレ)
改装された相棒のコックピット
クレア用の副座が取り付けられ、運転席周りの居住性がやや向上。
副座の形状は騎乗型(作中で使用)、立席型、座席型の切り替えが可能
イメージとしては座席型がガンダムなどの普通(でいいのかな?)のパイロットシート。
騎乗型がアニメやゲームでよく見るアレです(バイク型の奴)
立席型はゲームのスパロボvの主人公機のナインの立ち位置のような型
これらってなんか具体的な名称があるんだろうか?
作品内に使っておきながらメカ関係は特別詳しくはないという……
アルバートの死生観
世界的に人類が団結しないと全滅するという危機に立たされていた為、凶悪な犯罪者=殺という認識
また、元軍隊経験者という事もあり殺人に対する躊躇はありません
窮地の際にはギリギリまで生きようと足掻きはしますが、どうしようもなくなったらきっぱり諦めて死ぬ潔さも持ち合わせています




