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次世界転生  作者: maron
第1章 第二世界編
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第三世界

「.....久しぶりだね。」


アイリスは真っ白な世界で目を覚ました。代理人と話した闇と正反対の、どこまでも続く白い空間。そして、そこに佇む世界管理人。


「お久しぶりです。氷室零───もとい、アイリス・ノア様。」


思えば、この空間も懐かしいものだ。最初に来たのは第二世界に来る前だから大体15年以上前ということになる。


「.....ここは、なんなの?」


「ここは世界と世界を繋ぐ狭間のようなものだと思って頂ければ。」


「じゃあ、また次は別の世界に行くんだね。」


「ええ。第三世界です。」


第三世界。代理人の言う、次の世界のこと。彼女はそれを聞き、静かに頷いた。


「わかった。.....でも、また子供からやり直しなの?」


「いえ。あれは第二世界がそういう作りだっただけです。今回はそのまま開始になります。」


「.....よく分からないけど、あの無駄な時間は無いって事ね。」


彼女は歩き出そうとしたが、1つ気になっていたことを投げかけた。


「.....なんで、記憶がある人とない人がいたの?」


「.....魂の強度の問題です。私も詳しくは存じ上げませんが、それが関わっているとだけ聞かされています。それは、第三世界に行った時も変わらないそうです。」


「.....聞かされた?誰に?」


「私達の統括官です。」


「そんな人がいるんだね。」


そこで、会話は途切れる。彼女はそれ以上聞かなかったし、管理人も何も言わなかった。少々気まずい沈黙が広がる。彼女は管理人に言われたことを頭の中で反芻する。


(魂の強度.....それが強い人だけ記憶が残るってこと.....?なら、千影は標準くらいだから記憶がない.....)


「.....ねえ、皆第三世界に行くの?第二世界の時の人口は第一世界より少なかった気がするんだけど。」


「.....いえ、全員が行く訳ではありません。しかし、条件も知らされておらず.....」


「そう。」


代理人の言った、辿り着けるならと言う言葉はこういう意味なのだろう。彼女が第三世界に行くかどうかは何かしら条件があった。だからこそその言い回しをした。


「.....じゃあ.....千影は.....」


彼女の目的は代理人を殺すこと。しかし、どこかで期待した。いくら記憶がなかろうと、第三世界のどこかに千影が、セレネ・センテリアがいるのでは無いかと。これでは千影が次に行ったかは不明。


「.....今は、分からなくていい.....あいつを殺せれば.....」


「.....どうかされましたか?」


「いや、何でもない。それじゃあ、行くよ。」


「承知致しました。どうかお気を付けて。」


彼女の前に、光が現れた。それは形を成し、やがて光の扉を作り出した。


「これに、入ればいいの?」


「はい。そちらが世界を繋げる扉になります。」


「わかった.....ありがとう。」


彼女はその扉へ入っていく。やがて扉が消え、管理人だけが残された。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


彼女は地面に倒れていた。扉に入ったは良いが、身体が耐えられずに意識を飛ばしていたのだ。目を覚ますと、そこはどこかの森の中のようだった。


彼女は立ち上がると、光が見える方へ歩き出した。やがて建物が見え始める。開けて場所に出て、彼女は驚愕した。


「.....なに、これ.....」


数百階はあるように見える高層ビル。空を飛ぶは、車。まるで仮想空間のようなその世界に、彼女の目は釘付けだった。


彼女の記憶から、第一世界で見たテレビの光景が思い出される。いつか訪れると言われた、未来の世界。車は空を飛び、AIが発展して───

第三世界は、そんな世界に酷似していた。



これで第1章は終わりです。これからもどうかよろしくお願いします。

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