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次世界転生  作者: maron
第1章 第二世界編
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執行

アイリスが千影の幻影を見ている頃。ルビーは刀を拾い、アイリスに見せる幻影を操作していた。千影がアイリスを貶して、アイリスの心を折るように。しかし、アイリスは幻影を破壊して術を破った。


ルビーは千影によって殺すのを諦め、幻影に閉じ込めて捕らえることにした。


「死ねぇっ!!」


アイリスがルビーを狙って刀を振り上げた。その動作の隙を、ルビーは見逃さなかった。振り下ろされた刀を避け、アイリスに触れる。そして、彼女に自分の右腕を切り落とした幻影を見せたのだ。


そのまま幻影を操作し、アイリスにスムーズな勝利を見せる。ここまで深く引きずり込めれば、もうアイリスが幻影を疑うことはないだろう。今の彼女には、自分の勝利が見えている。そんな状態のアイリスを引きずり、ルビーは歩き出した。


だが、こちらへ駆けてくる気配。


「やあ、君達。この子の仲間かな。」


「アイリスちゃん...!」


「.....彼女は、負けたのか...」


シエラ、グランツ、そしてレオンが現れる。彼女らはルビーが引きずるアイリスを見て固まった。


「やめておくべきだ。ここでこの子を助ければ、君達まで共犯になる。」


「......知らないわよ。私が共犯とかどうでもいいの。」


「その通りだ。僕達は彼女を助けに来たんだ。」


ルビーはそれを聞いて、残念だと言わんばかりの顔を浮かべた。そして、3人に触れる。


「幻像。」


そのように、容易く3人は倒れた。レオンも、グランツも。シエラすら何も出来ずにその場に崩れ落ちた。


「.....仕方ない。君達は見逃そう。まだ魔法を使っていなかったからね。」


そう言いながら、ルビーはアイリスを引きずってどこかへ向かうのだった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「.....きろ。おい、起きろ。」


目を開けると、日光が差し込んできて眩しかった。ぼんやりと辺りを見渡すと、大勢の人が私を囲んでいる。こいつらは誰だ。何故、私を見ている。私は王城へ向かっていたはず。ルビーというのを倒して、そのまま千影と一緒の場所で死ぬために王城に───


「起きたのか。」


「.....え、なんで...」


そこに立っていたのはルビーだった。体がびくりと跳ねる。なんで、首を落としたはずのこいつがここにいるんだ。


「君が見ていたのは幻だ。僕に勝ったという幻を見せたんだ。」


「.....は...?」


思考が追いつかない。いつからだ。ルビーを見ると、両腕もある。つまり、最初片腕を切ったと思った時点でもう食らっていた。全て、彼の掌の上だったのか。


「....っ、それより...ここは...」


「ああ、説明がまだだったね。」


大勢の人々が何か叫んでいる。よく聞けば、それは罵倒だった。...私への。


「アイリス・ノア。君の死罪を執行する。」

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