彼女達の恋バナ、そして決断
「白状すると、恭子ちゃんの言う通りだよ。
一緒にまわろうって、言ってもらったの」
「いいな、いいな。」恭子ちゃんが目を輝かせて言う。
「それにね…私が特別な子って言ってもらったの。」
「わぁ〜ラブラブ過ぎます。羨ましいです。」瑠璃ちゃんが机を叩きながら言う。
「へへへ、ありがとう。ラブラブだよ。」
「ふぅ、私興奮し過ぎて、ちょっとお手洗い行きたくなったので、行って来ます。」瑠璃ちゃんがそう言ってトイレに向かった。
「彼氏、ついに穂乃果も出来たか。あとは、瑠璃だけだね。」
「あ…彼氏の関係にはまだ、なってないよ。」
私は晴人君と可憐ちゃんの事があって、抜け駆けの告白は出来ないと思っていた。
「はぁ? 意味分かんない。そんだけラブラブなのにまだって…特別って言ってもらったのに?」
恭子ちゃんが鋭く指摘した。
「まだお互い告白してないと言うか、私からは出来ないから。」
「なんで? あ…そう言えば最初に親友が同じ人が好きになったらって聞いてきたね。それかー。」
「親友に義理立てしてのね。」
「切り捨てちゃえばいいじゃん、親友。それで男取っちゃえば。」
「無理だよそんなの。」
「穂乃果なら、友達なんていくらでも作れるし、なんなら私達いるじゃん。」
「自分の気持ち蓋をするってまで言ってくれたのよ?
そんなの無理よ。」
「で? 穂乃果は、ありがとう、お言葉に甘えるねって言ったんだよね?」
「ううん、それは駄目、私の為に、気持ちに蓋するなんて駄目って言った。」
「はぁ? 穂乃果…あんたバカ? そこはねぇ、穂乃果がそれだけ良い人なのは分かるけど、遠慮せず行くべきよ。」
「ほんと人がいいんだから。まぁそこがあんたのいいとこだけども。」
「戻りましたー。」
なんの話してます?
瑠璃ちゃんが聞いてきた。
「恋愛の話よ。お子ちゃまの瑠璃には分からない話し。」
「むむ…ムカつきますねーその言い方。でも、確かに分からないので、黙っててあげます。」
「利口ねー瑠璃のそういうとこ好きよ。」
「はい、利口なのが取り柄ですから。」
「瑠璃ちゃんお帰り。恭子ちゃんだってさっき親友取るって言ってたじゃない。もちろん両方私には大事だから、悩んでるんだけど。」
「そりゃ、穂乃果と好きな男子だったら、穂乃果取るし。蓋をするって言ってくれるぐらいあなたは、慕われてるのよ? 結局それで、その提案蹴って、余計拗れてるんじゃないの?」
恭子ちゃんが全てを見抜くかのように言う。
はぁ、お見通しですか。その通りだけど、うーつらい。
「でも…そしたら友達がつらいと思う。私だったら耐えられないよ。蓋をするなんて。人にされたら嫌な事しちゃ駄目だと思うし。」
「穂乃果優しいわねー。でもそんなの損しちゃうよ。けど、曲がったことが嫌いなあなたらしいな。」
「そうです! 西条先輩は、女神様みたいに優しいのです。誰かと違いますから。正義感の高い尊敬すべき先輩です。」
「誰かって私のこと? こいつー、もう私も敬えし。」
2人で揶揄いながらも仲良しな2人を見て私は、微笑ましいなと思った。
「2人とも、ありがとう。ちょっと照れちゃうよ。私ね…友達に先に告白してもらって、あとで私。しようと思う。」
「まぁ、特別な子って言ってくれるぐらいなら、その子振って、穂乃果取るだろうし、それがいいわねー。」
恭子ちゃんの言葉に、私も同意した。
そうあってくれれば良いと思ってしまう。可憐ちゃんが振られる事を望むなんて、酷いな自分と思ったけれど。
「好きな人の取り合いですか? 私好きな人出来たので、その人なら、友達より、好きな人取ります。」瑠璃ちゃんがそう言った。
私はそれにドキッとさせられた。瑠璃ちゃんが好きな人…もしかしたら私の好きな人かもしれないの。
そう思うと、私は立ちくらみがしてきた。晴人君の電話から、遊園地のアトラクションの音が聞こえた。瑠璃ちゃんが好きな人が晴人君なのは、ほぼ間違いない。
「ちょっと、それ聞き捨てならないわね。私より、瑠璃は、男取るって事?」
恭子ちゃんが瑠璃ちゃんに言った。
「もちろんです。どうせ友達は、旦那様できたら、あんまり遊べなくなります。なので、好きな人取るのは、賢い選択です。その人が旦那様になる可能性あるのですから。」
「この子…やっぱり恐ろしい子だわ。聞いた穂乃果? 私達より、男取るんだって。気をつけないとよ。さっきまで、分からないなんで済ましてたのに。」
恭子ちゃんがそう言った事に私も同意見です。と心で呟いた。
「うん、怖い子だね。気をつけないと、私の好きな人取られないようにしなきゃ。」
「先輩方…まるで私を泥棒猫扱いですか? 大丈夫です。先輩方の好きな人と被る可能性なんて、ほとんどありませんから。」
瑠璃ちゃんはそう言ったけど、被ってるかもしれないの。心でその事を嘆いた。
「ふん、被ったところで、私の好きな人が瑠璃なんて相手しないと思う。心配するだけ損ね。」恭子ちゃんが手を振り言った。
「ふふ…甘いですよ、甘利先輩、名前に甘がつくだけありますね。私の魅力は、好きな人がお墨付きくれたのです。絶対振り向かせます。」
「ちょっと、さっきからこの子、挑発するんだけど? 穂乃果もなんか言ってあげて。」
「うーん、正直私、瑠璃ちゃんが羨ましいな。それぐらい開き直れたら、くよくよ悩まなくて済むもん。」
「私決めた。自分の誕生日に彼に告白しようと思う。」2人に私はそう断言した。
「おおー穂乃果…決断良くしたね。でも、なんで誕生日?」恭子ちゃんが聞いた。
「それは、彼が誕生日の日から好き避けされたの。なら、対抗して私の誕生日に告白しようかなと。付き合う日が誕生日って素敵じゃない?」
「素敵です。ロマンチックです。西条先輩の告白成功するのを願ってます」瑠璃ちゃんが私を励ました。
「ありがとう、2人とも。さてそろそろ時間だし、帰りましょうか?」
「ですね! また先輩方とお話し出来れば嬉しいです。」
「そうね、ずっ〜と喋ってると門限過ぎちゃうし。ここらでお開きにしましょう。」
うん。そう言って私達は、帰路に着く。




