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苺の国のパルフェ魔法女学園  作者: ビリリねこ
第四章 聖騎士 対 魔女
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第55話 乱戦


※7月31日 聖騎士団隊長のセリフを少し修正しました。スミマセンです。


 すぐさまノワゼット校長は、ファンデュ教頭とスイッチした。

 教頭はすかさずカウンターマジックで、その氷魔法を跳ね返す。


 またもや聖騎士は魔法のダメージを大幅に軽減するマントで防ぐ。

 マントは凍って砕け散り、教頭のカウンターマジックも散った。


 上空にいるルシェミや、包囲する5000人の聖騎士たちが、魔法を撃ち込んでこないかノワゼットは警戒していた。

 もしそうなればプラリネに魔法を解除させ、一度撤退するという選択肢も脳裏にあった。

 しかし、それは杞憂だった。


 5000人もの聖騎士たちは、ただ包囲をしているだけで何もしてこなかった。

 また、ルシェミには抑えが到着していた。


 それは聖女アルマナだった。


ガァーン!

 

 ホーリーロッドを叩きつけるアルマナ。

 それを剣で受けるルシェミ。


「貴様!」

「レディーを一人で、放っておかないでくださいまし」


 ルシェミとアルマナは、戦いながら闘技場を激しく移動し、包囲していた聖騎士たちを巻き込んだ。


 聖騎士たちは、ルシェミとアルマナの戦いに巻き込まれて100人ほどが沈められていた。

 残りの者たちは倒れた仲間を助けたり、宰相と聖女の戦いに気をつけながら、その場で待機していた。

 それは、第四聖騎士団、隊長の指示だった。


「隊長、なぜ待機なんです?」


 第四聖騎士団の副長が聞いた。


「ん? んー、ルシェミさまは当初我々に、『包囲しろ、一人も逃すな』とおっしゃられた。だから始末しろと言われても、まずは聖騎士学院の先生方に任せて我々は待機なんだよ。もし魔女達に逃げられでもしたら、第三聖騎士団のような目にあうぞ?」


 第四聖騎士団隊長は、副長の目を見ずに答えた。


「とはいえ、ルシェミさまが戦っておられるのに、我々がぼーっと立ってるだけじゃ、それこそあとで軍法会議にでも掛けられるんじゃないでしょうか?」


 副長が食い下がる。


「お前は何もわかっていない」


 相変わらず目を見ずに答える隊長。


「……まさか、とは思いますが、あの魔女の事を気にしておられます?」


 副長は疑惑の目で隊長を見ていた。


「口を慎めフェネアント! 私が私情を持ち込むわけがないだろう」


 男は副長である、ニコル・フェネアントを睨んだ。


「す、すみませんでした」


 第四聖騎士団隊長の名はアステア・フレイネル、ボワロンの元カレだった。


 ムーちゃん(ボワロン)とヨリを戻したい。

 なんとしても誤解を解きたい。


 アステアは、私情のみで動いていた。





 聖騎士たちの強さには、一つ秘密があった。

 それは聖騎士たちが独占して食べている果物、『フレイスベリー』の存在だ。


 聖騎士たちの信仰する神に捧げられる、神聖な土地でとれるそのイチゴは、知力、体力、魔力などあらゆる能力を大きく向上させた。


 黒い妖精プリムはこのイチゴに目をつけ、畑に黒のオーラを撒いたのだった。


 そして、アステア・フレイネルはイチゴ嫌いだったのでフレイスベリーを食べておらず、黒いオーラの影響を受けていなかった。





 乱戦の最中、空から黄金の雫が魔女たちに向かって降り注いだ。

 それによって、金色のオーラを身に纏う魔女たち。


「その状態で、聖騎士たちの腹を叩いて目を醒させてやんな!」


 続けてミリの言葉が響いた。


 正面で戦うボワロンは、一人で4人の相手をしていた。


 右方のザブリコと校長は2人で4人、

 左方の教頭と、ラブラージュも2人で4人の聖騎士を相手にしていた。


 魔法を詠唱するプラリネの前には、音楽教諭のバニーユが守りを固めていた。


 しばしば投げられる短剣を防ぐ為、彼女の前には誰かが立たねばならない。


 初めのうちは、魔女たちのロングロッドの一撃の重さに圧倒されていた聖騎士たちだったが、次第にそれに慣れ、戦い方を変え、対応するようになってきていた。


「倒さずとも良い、時を稼げ。左方、右方は3人で2人を抑え打ち、残った1人は魔法で詠唱者を狙え」


 聖騎士たちは、デウス校長の指示に従い、守りを固めつつ、剣での勝負にこだわらず、かといって相手が引けば押すというような、まとわりつく戦法を取った。


「ここは、お主たち3人で対応しろ。私も詠唱者を狙う」


 正面でボワロンと対峙するデウスは、後方へ下がった。


「っくっそ、腹を叩けって言われても、こいつらなかなか隙がねぇ!」


 ボワロンが右へ左へロングロッドを叩き込むが、全て力を逃がされる。


 デウスの魔法を妨害するため、短剣を投げるボワロン。

 しかし、それは聖騎士たちに阻まれた。


「ええい、面倒だ!」


 ボワロンが叫び、攻撃魔法を放とうとした。

 しかし、聖騎士たちがまとわりつくせいで、僅かな詠唱時間も取れない。


 ザブリコと校長がいる右側も、一人が後退し魔法を撃つ体勢に入った。


「くそっ!」

「どきなさい!」


 校長とザブリコがロッドを振り回すが、詠唱する聖騎士までは届かない。


 同じく左方も一人が魔法を撃つ体勢に入った。


「ッッッ!」

「間に合いません! 誰か迎撃を!」


 教頭が声にならない声をあげ、ラブラージュが叫んだ。


 プラリネの前に立つバニーユが飛び上がり3方へ短剣や呪符を投げる。

 しかし、それは聖騎士たちに全て防がれた。


 カウンターマジックや防御魔法では一発しか魔法を防ぐことはできない。


 聖騎士たちは、斬り結んでいる魔女たちに魔法を使う隙を与えなかった。


 プラリネの前に立つバニーユのみで、この3方から放たれるであろう魔法を防がねばならなかった。





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