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俺が3か月学園にいなかったのは校長先生のせいですが、何か

~学園寮・昇次の部屋~


3か月近く離れていたというのに部屋はきれいに掃除、整頓されていて、更には新たに子供部屋が増設されていた

校長先生が直々に新たに増設されている部屋の案内をしてくれた


「ここの部屋は新たな従者の二人に向けて作った物だから、君たち二人が使ってね」

「「は、はい!」」

「よかったね、マニッシュ君とアレフガルド君」

「「はい!」」


二人は二段ベッドに駆け寄り凄くはしゃいで嬉しそうにした

あー…素直に喜んでる姿に癒される…

俺とキューリャさんがいる前でははしゃがないよう気を付けているのかそわそわしつつも全身で喜びを隠そうとしているが隠し切れていないと言う事が手に取るよりもわかる


「二人とも、ショージ様が呼んだらすぐにわかるようにしてから休むのを徹底的に心づけるんですよ?」

「「はい!」」


いやキューリャさん…俺、そんなに休んでいるのを邪魔していますか?少しだけ注意しよう…休憩中の人に無理して働かせているほど、俺は傲慢でも鬼畜でもないんだが…

思わず引きながら、もう少しだけ従者さん達の仕事を減らせるよう頑張ろうと思ったのでした…、まる。

少しだけ独り相撲していたことを虚しく思いつつも休憩してから生徒会室に校長先生とともに移動した


~生徒会室~


ソファーに座って校長先生に魔石合成して創り出した魔石を見せて欲しいと言われた

影から俺が魔石合成してできた魔石の結晶体を出した


「「こ、これが…!?」」

「ずいぶんと…まぁ…予想外…におおきいのだね」


それはそうだろう

だって、四つの魔石を溶かして一つに纏めるのだから小さくなるわけがない

一つの魔石はとれる魔物によって大きさが違うし、個体差があるが、ここまで大きなものは自然界にはそうそうない


縦4m弱、横幅が大体1m20㎝の大きな結晶が水晶体の様に密集して集まっている魔石だ


「…こ、これを本当にショージが作ったの?」

「頑張ったんだから!」

「う、うん。いささか頑張りすぎじゃないかなとは思うけど…」

「本をくれるだけでいいよ」

「それは勿論、上げるよ。約束だもの。」


自分で言っていてなんて安上がりなんだとかちょこっと思わなくもないが、この世界で本は割と高いと自覚したばかりだ

ちょうどいいと言う事にしておこう


「でもこれじゃあ、魔道具の中に組み込めないな。大きすぎるし回路を繋ぐのに手間取りそうだ」

「ふっふっふっそう思うだろう?」

「うむ、そう思う…」

「そんな事もあろうかと!じゃーん!!魔道具のあの緊急連絡用の魔道具サイズの魔石に変化させて精製した、特注魔石もちゃんとあるのだよ!」

「おおおおおおお!!」


俺の子芝居にちゃんと付き合ってくれた、理事長先生はやっぱり良い人だと思う

チャンと、驚いて欲しい、リアクションとって欲しい所を分かっていてくれてオーバーに驚いてくれて嬉しいです


「…………ショージ、理事長先生と仲いいね。」

「ショージ君…理事長先生に似てきたね」

「うぐぁ…」


こ、心のダメージが…!!

冷めた目で見られてしまって俺は悲しいです…更に理事長と同類扱いがさりげなく、心にぐさりと刺さる…

え?俺の言い方も、何気に酷いって?さーせんww


よくわかってないような表情をした理事長以外、俺を理事長先生を見るような目で見られてしまった…やめて、そんな寂しい物を見つめるような、生暖かい目で見ないで…


「なんだよぉ…少しは乗ってくれたっていいだろぉ?これ習得するのに一週間かかったんだからな?ちなみに馬鹿でかい魔石はそのまま適当な部分折って使うとかできないから、この大きさのまま使うとかしないといけないし、何よりこのまま使うと魔力が蓄積されている側から外に魔力が漏れるいわゆるロスト魔力が大きすぎる結果になるから、こっちの精錬魔法で加工したものを使わないといけないって、レシェルナさんと分ちゃんに言われたから頑張って習得して来たのに…」


俺がぐちぐちとそういうと皆してご機嫌を取ろうとしたり謝ってきたりしたので許した


「大体少し位テンション上げたっていいじゃないかぁ…」

「う、うん。ごめんね?つい…」

「ショージ様は頑張っていらっしゃったのは、皆さま分かってくれていますよ」

「ほんと、此れっきりにして欲しいよね無茶ぶりは」

「でも頑張れたじゃない。凄いよショージ」


キューリャさんとルールウド君の二人が俺を慰めてくれたのでフルーツ片手にしょんぼり落ち込んだのを何とか持ち直す俺でした…


ちなみに、精錬された魔石は七色に光ったまま、縦30㎝の横幅15㎝のすらっとした柱状の魔石で、意外にもこの魔石、実は形状が変化させる事が出来るのだ

だからこの魔石結晶体から精錬された人工的魔石はどの大掛かりな魔道具にも適応できるようになっているし、容易に回路を繋ぐ事が出来る代物だ


「……あ、そうだ。校長先生精霊石ください。」

「あぁ…。はいどうぞ」


パチッと指を鳴らして魔法で出した精霊石入りの箱をスミレとマリアちゃんがぴくっと反応して見上げだした

そう、まるでそこに入れられている物が見ずにわかっているかのように、またたびに反応する猫のように…


『『ふにゃ?!にゃにゃにゃー…』』

「こ、こら駄目だよマリア。」

「まぁしょうがないよ、精霊石だもの。」


俺は箱を受け取り、中身を見ると10㎝位の精霊石が2つも収まっていた

スミレが目を輝かせて、マリアちゃんは羨ましそうに箱を見つめている


「…スミレ、一つ上げてもいい?」

『にゃ?!そんにゃぁ…』

「そんな!悪いですよ!マリア、駄目だよ?これはショージ様の物なんだから。努力してそのご褒美にと授かった物なんだから。」

『ニャ…わかってるにゃ』


そう言いつつもマリアちゃんは残念そうにしていた

やはり欲しいと思うんだね、猫だし精霊だしわかりやすい

何かご褒美としてあげるなら構わないかな?


「何考えているかわかりやすいよね、ショージさんって。」

「そうねー。ブルローネだってわかりやすいけど。」

「ボクはわざとですぅ~。可愛くしてればボクみたいなのは周りが助けてくれるでしょ?」

「はいはい。」


なんだか好き勝手なことを言ってくれているのが聞こえるのですがそれはスルー安定で。


「スミレ、上げていいよね?」

『うぅー……っ、いいにゃ。後輩にゃから、特別ニャ!』

『にゃ!?いいんですかにゃ?す、スミレおねぇちゃんありがとにゃ!』

『ニャ…おねぇちゃん…も、もう、しかたにゃいにゃあ!ショージ、一個上げるにゃ!』

「いいって。はい」


俺は箱から精霊石を出しマニッシュ君に渡してあげた

マニッシュ君はしきりに恐縮して頭をぺこぺこと下げた

スミレがめちゃくちゃ嬉しそうなので俺としては分けても問題ないと思ったんだけれども…マニッシュ君の方が気が引けてしまったらしい

キューリャさんとアレフガルド君が苦笑する位引いている


「そういえば、他の迷宮の連絡用魔道具は、魔石どうだったの?」

「あー…実は、3か所迷宮が閉鎖されて修理を待たないといけなくてね。ショージ君には悪いのだけれども…魔石が…。」

「…ですよねー…うん分かってた、ハハハハハ…ハァ。」


ヘタすれば余計に修理することになるかも、なんて思わなかったわけないし、あの迷宮だけピンポイントで異常が起きている、だなんてありえないと思っていた所だ

ただ、魔石を造るのに時間がかかるんだよなぁ…材料もそれなりにかかるし、魔石合成するための機材だってレシェルナさんの所にしかない


技術がいるのは勿論、この魔石合成は機材がかなり複雑なので世界に数台しか扱える人員がいない

なので機材事態そんなにないし、高いのだ

校長先生がなんだかんだ言っていたけれども結局俺をレシェルナさんの所に行かせたのも、それがあるからなのだ


「…そんなに、魔石のストックないよ?」

「うん、こればかりは仕方ないよね。一応君は学生、しかも魔法レベル上げるテストもしないといけないし、そろそろテストが近いし…予想以上に魔石合成に期間がかかってしまったので色々と問題が出てしまってね…。」


それ、俺が思いっきり遅すぎて勉強が山ほどあるよと暗に言われてませんか?

というか俺はむしろ頼まれただけであり、追い込まれる必要なくない?


「俺のせいじゃなくないですか」

「うん、だから、仕方ないねっていったよ。学生のしかも新入生の君にこれ以上長期期間休みを与えるのは学力低下を招くと言われてねー、まぁその通りなんだけど。僕達にその魔石合成が出来るはずもないし、かといって入学したばかりの数週間だけで自宅に帰してしまったから…」

「うん、それ、最初から分かっていましたよね?」

「うん」


校長先生ぇ…(遠目)

俺が思わずジトリとした目で見たらニコッと笑われた

なん、……なんだかゾクッとした

悪寒がガガガ…


「だからぁ、ショージ君にはこの数週間で3か月近くした授業内容を丸々覚えて貰って、更には特別授業として目利き、馬上剣術、精霊術などの特別カリキュラムをしなくちゃいけないのだけれども。」

「理不尽この上ない」

「仕方がないよねー、せっかく入学してくれたのに僕がお願いしたことを聞き入れてくれた君を退学にする事なんてしないし、それを他の教員たちに納得させないといけないんだ…大丈夫、特別カリキュラム中はチーム勧誘禁止だしそれが終れば金一封包んであげるし君の言っていた畑にも連れて行くよ」


…………………………

もうやだこの校長…(ぐすん)と言いたくなる気持ちを抑えながらも俺は頭を抱えた


「……………………マジですか。というか、何、馬上剣術って…」

「時代劇でよくある馬に乗りながらの殺陣みたいなものだよ。」


俺の独り言をきちんと拾い上げて、遊技君が教えてくれた

うん、そんなの知りたくなかった…。


「俺剣術苦手なんですけど!?」

「貴族の子息様は誰でも習う物なのよ、ショージちゃん…かくいう私達もやってるわ。」

「あ、あの…魔族の人型貴族は、出来ないといけないのだそうです。ステフィム先生が、言ってました」


ルネア君迄もが、俺にそう言って俺を追い詰めてきた

いや本人的には追い詰めた気はないのだろうけれども俺的には十分追い詰められた気がするのだよ…剣術が苦手な俺にはな!!


「………………………泣ける。」

「泣くだけなら只だから好きなだけどうぞ。だけど、これは仕方ない事だからね?」

「ぐぬぬ…」


校長先生はにっこりした笑顔を向けたままどうにもならないと言いきった

…うん?そういえば、俺…この間貰った物に確か…


「でも俺、勉強が免除になるの貰っていませんでしたっけ?」

「うん、あげたよ。でもそれとこれとは別でね?新入生の学力テストが近いんだ。」

「あー……いわゆるテスト向けの追い込み勉強…」

「そう。そのテスト範囲の勉強丸々カットしているのにテストっていうのは無理だから詰めるだけ詰めて貰わないといけなくてね?で、ショージ君が免除になるのはテストには関係ない様な授業の方。そっちだけなら好きにしていいんだけどね?」

「………あっはい。」


結局俺は三か月近く学園にいなかったので、小テストだか、実力テストだか…そんなのに必要な勉強を受けられなかったから、ですね、はい

しないといけないのですね?はい…(遠目)


「ごめんね?今回入学してくれた生徒たちの中で多分一番実力もあるし、何より僕のお願いしていることで休んでいた君に校長権限でテストはなしにしようと思ったんだけど…中等部の教員や他の教員たちがものすごく反対したから…。他の生徒たちが可哀そうだってさ。それ言われちゃうと、弱いんだよねー(汗)」

「セ、せめて馬上剣術だけは勘弁…」

「テスト、というか軽く新入学生同士で、試合があるんだ。それは、流石に無理。」


軽―く絶望に突き落とされた

俺はそれもそうだよな、世の中そんなに甘くないなぁ…とどこかで諦めた

そしてテスト範囲はどうなっているのかを聞くと生徒会、風紀員の両チームからテスト範囲内の勉強を教えてくれるというありがたい様な、面倒なような…申し出があったと言われた

うん、教えてくれるのはありがたいのだけれども…なんだか、無理やりチーム勧誘しやすい環境を整えただけでは?と思ってしまった俺は悪くない


「馬上剣術は僕がショージに教えてあげるね」

「ひえ…ルールウド君、が?て、手加減してくれるんだよね?」

「え?そりゃあ勿論」


ルールウド君がにこやか~に、申し出てくれた

お、恐ろしい…ただでさえ剣術苦手なのに馬に乗って、だなんて上手く出来る気がしない

笑顔が、恐ろしい…ゴクリ…


「まぁテストの事はこれ位でいいかな?話を元に戻そうか。迷宮の門≪ゲート≫と緊急連絡用魔道具の事なんだけれども」

「あはい」


そうそう、俺が学園からレシェルナさんの所に行って魔石合成をする羽目になった元凶の事くらいはちゃんと聞かないとね


「先に言ったとおり、勿論君のせいじゃないのだけれども時間がかかりすぎたせいで迷宮内の魔獣や害獣たちが間引けていない状態でね?ほら、危険だとわかっている所に子供たちを連れていく事なんてできないから、最低でも3人の教員か、生徒会メンバー、風紀員のメンバー達を同伴しての、授業という形を取ってはいたんだけれど。」

「…はぁ」

「どうしても、予想外の事って起きるよね。」


うわぁ…何があったんだろうとか思わないから、恐ろしく聞きたくない


「緊急連絡用の魔道具故障、だけだったらいいのだけれども門≪ゲート≫が故障していないのに門≪ゲート≫に入っても帰ってこれない事態に2回ほどなったらしいんだ。どれも生徒会メンバー達数人と、風紀委員の子達がいたから何とか返って来られたのだけれどもね…その原因は、不明なんだ。うかつに調べられなくてね」


あちゃー…って、そもそも壊れているかもしれない所に生徒さんたち連れてくなよ!

危機管理能力どうなっているの?!


「そもそも魔道具が壊れているのを知っていてなぜ生徒を連れて行くんですか」

「…迷宮やダンジョンの授業があるからだよ。授業があるならテストもある、テストもあるなら進級試験に成績がかかわってくる。戦闘能力、判断力、魔力、統率力、その他もろもろが一度にはっきりと浮き彫りになるこういう所はその…就職先の人達にもアピールポイントになるんだ…。だから、やらない、今年だけ例外的になくすなんてできなくて…僕ら事情知っているから止めたりしたんだけれど…中等部、高等部の教員連中が…ね…」

「………………………あっはい」


校長先生がとても小さいように思えてしまった

いや、身長やガタイの話ではなく、苦労しすぎていて、小さく丸まってしまったかのように思えただけなんだけれども、思い出すだけでとても疲れたようだった


大変なんだね、校長先生って。ご苦労様です


「…まぁ、それでいて僕達は止めたのだけれども聞き入れてもらえず、閉じ込められた後に苦情が山のように来てね…迷宮の魔道具を至急直さないといけないのだけれども…ショージ君が帰ってこないと、魔石自体ないし、どうしようもなかったって訳だ」

「……ハァ、なんか…すみません…」


なんだか、俺が魔石を造るのが遅れたせいで怪我人とかが出たと思うと申し訳なくなってくる気がする…

被害にあった人達は、大丈夫だったって言っているけどもしこれが原因で迷宮やダンジョンに行くことがトラウマになってないと良いけど…


「ううん。僕が言いだした事だけれども一生徒の君があの超難易度の高い技術である魔石合成をどれ位の期間でマスターできてこの学園に帰って来るか、わからなかったからやむを得ず危険だとわかっている所に行く許可出した僕ら教員が悪いんだ。気に病むことはないよ?大人でさえ、…そう、あのプラムクァやパブリックでさえ魔石合成は出来ないんだから文句言われる筋合いもないよね。高等部の教員や校長は僕が気に入らないから嫌がらせして来ただけだよ、絶対…」


一部校長先生の私的な愚痴が入るものの、どうやら初等部の校長先生は立場が低く見られているみたいだ…創業者の一族とかかわりがある人なのに、可哀そうに思えてきた

頑張れ校長先生…付き合いは大変だというのを知っているからこそ堪えるんだろうな…


「で、直して貰いたいと言っても君はテスト勉強やらがあるでしょう?」

「…はい」

「そこで何とかできない?」

「………………………とんだ無茶ぶりを俺に放り投げるのやめてくれないですか?むしろそれは俺が聞きたいのですが?」

「いやぁ、ショージ君には、それだけ期待してるって事だよ、うん」


駄目だ、この校長先生…俺≪いちせいと≫に丸投げしてくる気満々だ…

というか最初からそうする気だったみたいだ…こいつ…いい性格してるよ、本当!


「何とかって…俺がむしろどうにかしてと言いたいよ…ハァ…」

「ごめんねー?」

「…うー…テスト勉強もしつつ、迷宮の魔道具修理、なんて…ハァ…」


俺は少しだけ考えたぽーすを取り、分ちゃんにどうすればいいと思うか聞いてみた

そしたら分ちゃんが呆れたような表情の顔文字を表示して、土属性のゴーレムを使った分身を三体出してそっちに勉強させつつ俺本体は魔道具修理というのはどうかとアドバイスを貰った


でも、それは俺が魔法で異空間である迷宮にいる間消えないのか不安になったからすぐにかき消したアイディアでもあるのだが…そこんところ、どうなの?

第一に、ゴーレムタイプの分身は自動操縦にするにしても数時間しか持たないのだ

迷宮に行って帰って来る間ずっと勉強させていて俺本体にはその勉強した内容を後で共用、何て出来るの?

【私が分身の方をサポートし、私が分身の体に入り】

待って、それだと俺本体が魔道具の修理できないじゃないか!魔道具の魔法回路をいじるとき分析解析しながら魔法で修繕、修復するんだから無理に決まってるじゃないか

【出来る】

分ちゃん…その自信は一体、何処から…


【私は誰の魔法だと思っている?】

は…?いや、俺の魔法だけどさ…

【私は昇次の作った創作魔法。つまり、昇次が“そうであれ”と想像することによって“私”が形作られる。私自身、器があれば、私を“転写”する事が出来る】


「はああああ?!なにそれ?」


俺が思わず口に出して驚くと皆して俺を驚いた眼で見てきた

あ、うん、ごめんなさい。うちの分ちゃんが変な事を言い出したもんだから過剰反応してしまった…恥ずかしい…


「ど、どうしたのショージ」

「…うーん…なんて言っていいのか…分ちゃんがねー?」

「あ、分ちゃんに相談していたから黙っていたんだね?」

「うん。分ちゃんがとんでもない事言いだして驚いちゃった。」


ルールウド君が小声で何かを言ったけれどもそれは俺には聞こえなかったので聞き返したら何でもない、といわれてしまった

何だったんだろうか…まぁ大したことない事なのかもしれないな


「それで、君の分析魔法がどうしたの?」


校長先生が聞いてきたから素直に、分ちゃんに意志があることを伝えた上で(校長先生には言ってなかった気がしたから言ったのだけれども爺から聞いていたのか大して驚かれなかった)先程分ちゃんの言っていた事を言った


「……………………………」

「……ね?驚くでしょう?」


俺がそういうと皆して不可能だとか言う前に、なぜか


「まぁショージだものね」(ルールウド)

「ショージさんだもん、それ位しそうではあるね」(ブルローネ≪遊技≫)

「可能…なのか?逆に、見て見たいですね…」(ハダス≪直感≫)

「まぁ…ショージさんだからな」(カサロ≪清爽≫)


…とか抜かしてくれやがりました

おいお前ら俺をなんだと思っているんですか?!(怒)

遺憾の意


ナイト君がめちゃくちゃキラキラした、尊敬するような目で俺を見てくるのはどうかと思うが俺だからの一言で納得される覚えはないんだが?!


「…なぁ、もしそれが本当に可能ならお前が増えるのが、文字通りになるって事だよな?人海戦術も夢じゃない、というか可能だろ?魔力どうなるんだ?」

「エリクシェルがいくつあっても足りないんじゃないかな?大丈夫?」


コントロル君がそう心配してくれて、それに伴いシェンフ君が付け足してくれた

うーん…これ、言ってもいいのかな?と思いつつも結局いう事にした


「大丈夫。土属性の分身はゴーレムを元にしてるって言ったでしょ?魔道具みたいに回路があって血のように巡っているし、外部から魔祖を自分で取り込んでいるから、自動操縦型分身なら魔法をいくら使っても俺本体に影響ないよ?」

「「…………」」


それを聞いたらその場にいた生徒会メンバーと教員二人が青くなったんだけど、一体なんだろうと思っていたらソルシエ君が俺の前まで来て、おもむろに…


「いで!」


ルールウド君が俺にするようにおもむろに腕を上げて、デコピンしてきた

え、なんで俺デコピンされたの?と困惑しつつも額を押さえるとソルシエ君がやや怒ったように理由を言ってくれた


「魔法の事を他人に簡単に話したら、駄目。ショージはもっと危機感持つべき。これが他の学年の人に知られたり、他国の間者や高等部の厄介な奴に、知られたら狙われる確率あがる。ボクのように、他人を操るのが得意なのがいるかも知れない。いたらショージに魔法使わせて戦争とかけしかける、かもしれない。気を付けるべき。め!他の人に、魔法の事教えたら、駄目!」

「お、おう…ごめんなさい」

「ん。ショージは自分の戦力が高い、利用価値が高いのを、理解すべき。それにさっきのは、ショージの分身にショージの分析魔法が入ると言う事は、見かけだけじゃなく戦力もショージそのものになると言う事。だから、戦力がケタ違いに倍増する。物凄い事になる自覚して。」


ソルシエ君に怒られてしまった

じゃあ言わないまま魔法を使っていいのかと聞いたらもう一回、今度はルールウド君にデコピンされた

あのー…俺はデコピンの的じゃないんで止めて頂けませんかね?(汗)


「確かに魔法の事どこでも誰にでも話すのはいけないけど、生徒会メンバーと僕には教えて貰わないと困るなー。やりすぎた時にフォローできないでしょ。勿論話し過ぎは注意しないといけないけどね?」

「wwwえーwwどないせいっちゅうんじゃ…」


思わず笑ってしまった俺は悪くないと思う

魔法を便利に多用するのは止めてねと校長先生がいってきた

で、分ちゃんや?本当にそんな事が出来るのかね?

【出来なかったら言わない。ただ、魔力の半分はとられると覚悟してくれ。慣れればもっとロス魔力が減るから効率的になるが初回だから無理だ】

ういうい、一回やってみてくれるかな―?

【いいともー!】


うん、まぁ、そんなノリで(嫌どんなノリだよ、という突っ込みはいりません)土属性の分身を創り出した

更にそこに、分ちゃん自身を転写…ゴーレム状の分身に組み込む…

加減は分ちゃんに任せておいて…うん、これは…お?おぉ?!


「〔…いえーい〕」


分身の魔法だから、俺の姿そっくりのハーフエルフがお茶らけたようにチョキを手で作り、目尻付近に持っていった

なんだかチャラそう…えーとこれを操っているのは分ちゃんだよね、俺は作り上げただけで何ら干渉してないぞ?操り人形の糸が切れているのに、人形が独立で立って動いているような違和感だ


「お、おう…えーと…分ちゃん?で、いいの?」

「〔違う〕」

「え」


俺は何も動かしてないのに、俺の分身が動いてるんだが…俺が魔法を使い続ける代わりに分ちゃんが動かしているんじゃないのか?

え、違うの?

【“私”本体は、昇次の中】


「[“私”は分析魔法の転写≪コピー≫したもの。本体である分析解析魔法が昇次の方にいる。こっちは文字通り、コピー。A´(エーダッシュ)、とでも思ってくれればいい。もしくは、A+(エ―プラス)。]」


なにそれ…わけわかんね。結局分身だし、動かしているのは分ちゃんじゃないか

大して変わらないじゃないか

どこが違うねん


「かっこいい!」

「「え」」


遊技君が目を輝かせて分ちゃんの動かしている分身を見ている

え、どこが?てかそもそも姿は俺だよ?格好いいってなんでやねん

どこがやねん。思わず突っ込みを入れてしまう、俺がいた…


「ロボットとかにありそう!格好いい!」


あ…そっちね。はいはい…

戦隊ものとかにありがちだ、と…ハハハ(遠目)

いや、まぁ…文句を言いたくもあるけれどもどうでもいいや


「本体が分ちゃんなんだから、転写された方は解ちゃんでよくない?解説的な意味で」


【遺憾の意を表する】

「[“私”の本体は“分析”で、こっちが“解説”だけなのが気に入らない。]」

「はいはい解ちゃんけってー。」

「[遺憾の意を表する]」


俺が分ちゃんzの意見を無視してそういうと皆して苦笑して何も言わなかった

分身の俺の表情が、凄く嫌そうなものを見るような顔をしていたが、そんなこと知るか

俺の魔法の転写≪コピー≫なのだから、おれがそうといったらそうなのだ。はい論破

解ちゃん決定です、はいよろしくね。


「[横暴だ…厳重に抗議する。]」

「却下。受け付けません。」

「[ぐぬぬ…]」


解ちゃんの表情が豊かだなー、はっはっは。みたいなことを俺が思っていると脳内の方の分ちゃんからも抗議が来た

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