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新魔法の名前は、解ちゃんです

脳内の方の分ちゃんからも抗議が来た

具体的に言うならば、ウィンドウが広がり、「遺憾の意」と「ヽ(`Д´)ノ」と「(# ゜Д゜)」の顔文字が繰り返し書かれていくつもそのウィンドウが脳内に出されたので頭痛が…

止めろ、頭が割れそうに痛むだろうが!


「[遺憾の意…せめて分析解析魔法とフルネームで呼びかけるべき。]」

【ややこしいから「A´≪エーダッシュ≫」でいい。】

「うるせぇ、君らは分ちゃんと解ちゃんでいいの。これは決定済み。」

「[【この野郎…】]」


はっはっは、知らんな。俺の魔法でいながらあいつの性格を真似して作った人格なのだから扱いがどうしても悪友≪アイツ≫に対するものに近くなるのは仕方ない


「…あの…ショージ君?」

「「[はい?]」」


生徒会長さんに呼ばれたからそっちの方を見たら爺と理事長先生を指していて、そっちの方を見ると二人して目を輝かせて新しい玩具を手に入れた、もしくは新しい玩具を目の前にしたかのような目をしているのを見てしまった


「爺きめぇ…」

「[うわぁ、引くわぁ…]」


俺と解ちゃんが同じような事を言って一歩爺たちから引きたくてもソファーに座っているから無理だと気づくまで数秒もいらなかった

だが滅茶苦茶気持ち悪かった、とだけ言っておこう


「小僧、こっちの分身をわしにくれ」

「誰がやるかバーカ!この分身には勉強して貰って、本体の俺が魔道具修理しないといけねぇんだよ、てめぇに玩具やってる時間ねぇっつーの」

「二人いるんじゃ、いいじゃろうが」

「駄目だっつってんだろ聞き分けろ爺。じゃあお前が魔道具修理しろ。もしくは俺の分のテストなしにしろ」


だってそのために創り出した分身だし、その両方のどちらかが解消されないと意味がないし何より分身とはいえ俺自身を爺にやるとか絶対に嫌なんですけれども?


「それは無理じゃ!わしは魔道具などの細かいのは苦手ですぐ壊すからな!」

「じゃあテスト免除だけで良い、何とかしろ禿」

「それも無理じゃ。」

「じゃあ誰がお前に分身やるかってんだ、バーカ」


子供の言い争いかのような言い方になったのは俺の非だと思うがその他は爺が悪いと俺は思います

ルールウド君に問答無用でデコピンを喰らって口に気を付けなさいと注意されたけれども、そんなこと知らない


「[それはともかく。こっちの“私”が昇次の代わりにテスト勉強するのは構わないが、この魔法術式だと1日ごとに魔法を解いて、新たに作らないといけないよ。]」

「えー、一回この分身と解ちゃん造ることに半分、魔力減るんですけど…」

「[仕方ないじゃないか、そうそう便利にいかないもんだよ。そして一回魔法が解除されるごとに学んだものが一気に昇次本体の方に行くから、頭痛がするよ]」


俺は分ちゃんを呼び出して脳内で抗議したい衝動にかられた

『聞いてないよ!分ちゃん!』と文句を言いたくなったのだが、分ちゃんがそれ以外に何かアイディアがあったか?浮かぶのかと言い返されたら何も言えないのが分かっているので何も言わなかった

ただ…この野郎とだけは、分ちゃんに向かって呟いたけどそれ位は許して欲しいね


頭痛緩和薬…影の中にあったかな?

【ある筈だぞ】

頭痛に速攻で効くと良いな…後で出して飲もう

鎮痛剤もあったよね?

【あるぞ。ちなみに鎮痛薬と頭痛緩和薬は別物だからって同時服用はいけないぞ】

そんな事分かってるよ、誰が作ったと思っているんだ全く…


一日したら魔法が解除になるのか…まぁ普通の分身だって魔力次第で一日から三日だからな、まぁ妥当だよ、うん…分ちゃんが転写を自分に使うのは予想外だったが魔力量…

色々と考えていたら理事長先生が解ちゃんの方に色々と質問していた


「分身君は魔法も本体…ショージ君本人のように使えるのかね?」

「[使えるし、むしろ効率よく使えるよ]」

「威力はどうなのだね」

「[威力も同じだよ。]」


そこはやっぱり分身なんだなーなんて暢気に思った俺がいた

いやまぁ俺が分身として創り出しただけの、ゴーレムを作る魔法に手を加えて創り出した物なんだけれどもね?


「不得意属性の風や空魔法はどうだね」

「[風は使えるが加減が出来ない、空魔法はできないよ。]」


一寸、なんで理事長先生が俺の不得意属性知っているんだという言葉は飲み込んでおこう

どうせここまで騒がれて知り合いになる前に書類か何かで見たんだろうしね、うん


「魔法の多重展開はどうだね」

「[何ら問題なく使えるよ。雷、氷、溶岩なんかも簡単だよ。]」

「ショージ君、この分身君は素晴らしいね!」


……………………

うん、理事長先生が楽しそうで何よりです


「[そうだろう、そうだろう?]」


そして解ちゃんなぜどや顔する必要があるのだね


「解ちゃん、勉強よろしくねー。」

「[任せろバリバリ―]」

「「「「やめて!」」」」


思わず俺はネタ感覚で突っ込んだんだけど、コントロル君と遊技君はともかくルールウド君とカフィーユ君はどういう意味で突っ込んだんだろう


「バリバリって何を破くつもりなの?ノート?!」

「テスト用紙破いたら罰金2リルドだからね!!?」


…………どうやら紙を破こうとしていると勘違いしたらしい

俺はネタだから突っ込んだのだけれどもね?

解ちゃんは何やらにやにやしていて嬉しそうにしていたので、俺が頬を引っ張ろうとしたらルールウド君がデコピンを解ちゃんにした


「[あ、意外に痛い!]」

「そりゃ痛いよ。一応お仕置きだからね」

「[己ルールウドめ…]」

「解ちゃんの自業自得だからね?」

「[あ、昇次の呼び方で採用されている?!遺憾の意!]」


解ちゃんはムスッとした表情で額を押さえているがなんだか、3歳児の小さい子供がムスッとしているだけで駄々をこねている子供みたいに見える

…分身だから今の俺の顔、俺の姿なのにね

成程、こういう風に見えるのかー…

これはルールウド君がよく俺にデコピンしてくる気持ちが若干わかる気がする

デコピン位してやりたくなる…なんでだろうね


「問題は解決したみたいだね、うんうん、やっぱりこういうのは本人に問題解決してもらうのが一番だねー。さて、次の問題は魔石の量かな?」


……………いい性格してるよ、この校長先生…

分ちゃんが解決策出さなかったらどうする気だったんだ、この人(エルフだけど)

【そんなの、向こうから分身で何とか出来るんじゃないかと打診されるに決まっているだろ。校長は一応分身の事を知っているんだからな】

あー…本当にいい性格、いい趣味しているよ、全く…


呆れたような表情になってしまうのは仕方がないと思わないか?(答えは聞いていない)


「魔石の量って言っても俺が用意出来た魔石はそんなに多くないんですけど…5つしか創っていませんし…原石状態の魔石も2つしかないですよ?一つは絶対に加工しないです。記念にとってある初成功したものだから!」

「それは確かに記念にとって置きたいね。それを使えとはさすがに言わないよ」


マジで作れたとき奇跡だと思ったしかなり嬉しかったし、何よりすっごく苦労した後の一品だから、物凄く俺にとって価値があるんだぜ

絶対に使わないんだ!


「でもって、それをレシェルナに習っている時レシェルナはお手本に同じものを作って見せていたんだろう?それをいくらかこっちに譲ってくれるよう言ってくれたりしないかな」


が……………

がめつい…せこい…


「……………ご自分で言って下さい」


俺はそっと鏡電話を取り出し魔力を繋いでレシェルナさんの家に繋いだ

つい先程別れたばかり、みたいなもんだけどレシェルナさん自宅にいるかな?

ランドロークさん達の家の方にいたらこの手鏡に繋がっているレシェルナさんの家の鏡では、でないかもしれないな、なんて思いながらも少しだけじーっと手鏡を見て魔力を流しつつ呼び出してみた


『<―ん、ぁら?ショージちゃん何の御用?今日、しかもついさっき学園に向かったばかりよね?あ!寂しいのかしら?んふふ、それならおばあちゃんが話し相手になってあげちゃおうかしら>』


レシェルナさんはなんと自宅の姿見の鏡がある部屋にいたみたいで割とすぐに出てくれた

レシェルナさんの中では俺はどうなっているのだろうか少しだけ疑問に思いつつも違う事をはっきりと言っておいて、校長先生に代わった


「やぁ、レシェルナ。今回は悪かったね」

『<あらお兄ちゃん。良いのよ、ショージちゃんとたっくさんお話しできたし、沢山孫といれて面白かったわ>』

「そう、それはなによりだ。所で魔石合成を教える時お手本に作った魔石があるよね」

『<あるけど、ないわ。正確にはあったね。今魔石の手本として作った物は全部売ってしまったわ。ついさっきよ?私が作った分の魔石半分を売ってしまったばかりなの。残りはいくつか事前にこっそりとショージちゃんの影に入れて渡してあるけれどそれじゃ足りないのかしら?>』


「そうか…いくつ渡しておいてくれたんだい」

『<25個よ。3か月分だから半分でも結構多いのよ。それで間に合う?そんなに魔道具壊れているの?>』

「…いや、それだけあるなら最初からそう言ってくれればいいのに、ショージ君は言ってくれなかったからお前に取り次いでもらったのさ。」

『<あら、そうなの…間に合いそうならいいのだけど、足りなくてもどうしようもないわよ?魔石合成ってお金かかるし、素材も集めるの、大変なんですからね!>』


「ははは、すまない。でも何とかこれで助かると思うよ。悪かったねレシェルナ。」

『<そう思うなら一度実家に帰ってきたらどう?食事位出すし、お母さんもお父さんも心配してるのよ?孫の顔位見せなさいって>』

「………………切るね?」

『<あ、また誤魔化そうとしてる!お兄ちゃー>』


ぶつ、と回線を無理やり切った音が虚しく生徒会室に鳴った


というか最後なんだか他人のお家事情を見せられて気まずい雰囲気になってしまった

思わず無言で差し出された手鏡を受け取り、影にしまうのではなく、ポケットにしまう位に気まずくなってしまった


「ショージ君の影に入れて置いてくれたみたいだけど、自覚はなかったの?」

「ないです。ちょっと待っててくださいね」


俺が影の中に収納している物を探っていくと、見慣れない木箱が2つもあった

こんなのは俺仕舞った覚えがないな、たぶんこれ?これの事なのかな?

その木箱を影から出してみると二の上には紙が張り付けてあって俺宛に描かれたモノっぽかった


『頑張ったご褒美に私がお手本として作った魔石の半分、そしてある物を上げるわねーおばあちゃんよりー』


レシェルナさん…ありがたいんだけれども、ある物って何ですか…

恐る恐る木箱の蓋を開けると布がかかっていて、衝撃吸収するような魔法陣が書かれていた物がまっさきに目に入った

布の下にはぎっしりとこれでもかという程精錬加工済みの魔石が入っていて12個もぎゅうぎゅうに敷き詰めて入っていた


うわぁ…凄い事になってる…とにかく見た目が凄まじい事になってるんですがそれは…。


そっと木箱のふたを閉めてもう人はこの方も見て見るとそっちには魔石が12個、そしてその上に紙袋があった

順当に行けば魔石が入っているんだろうけれどもそれにしては形が小さいのだ


「?何だろう」


中を開けて紙袋を逆さまにしてみるとコロンと掌に落ちてきたのは俺も何度か作ったことのある魔道具で、今は手持ちにないファマーという、魔道具だ


ファマーは丸い水晶石で、中に模様があり黄色と薄い水色で星マークが形作られている

魔力を入れれば箱になり中にどんな重さ、大きさ、大量の物を入れられる魔道具だ

例えるなら東京六本木の高層ビルだってこの箱の中に入れられるし、東京ドームのように大きく横に広い建物だってしまえる、さらに簡単に取り出す事が出来る魔道具だ

でファマーは中に入っている物が何なのかを見る事が出来ないので今この場で出していい物なのかが分からないんですが、どうしようか…


「どうしたのショージ。」

「……校庭ならいいかな?」

「?なにが?その水晶玉が、どうかしたの」

「魔道具なんだ。中に物をいれるタイプの。」

「?魔石が入っているんじゃないの?だしたらいいんじゃない?」

「…魔石だけなら、俺もなんだーと簡単に出すよ。でもね、ルールウド君。これ、中にいれる事が出来るタイプの魔道具だと言ったじゃない?なんで木箱をこれに入れないの?」


俺がそういうとピタッとルールウド君が止まった

そして俺の言いたい事が分かったのか、生徒会メンバー達も固まった


「そんでもってこの魔道具かなり容量は入るんだよね。あのー…下手すればこの学園丸々入れて余裕がある位は入るんだ。作る時に魔術語でそういう風になるように刻み込むから。ほぼ無限アイテムボックスみたいなもので、転生した人たち向けに言うなら、東京ドームすっぽり収まるし高層ビルなんて余裕に入る位は、馬鹿容量だよ」

「…………今から校庭行こうか」

「うん。どれだけ大きい物が入っているかわからないからね」


木箱をわざと外にしておいて、このファマーを木箱の中に入れるだなんて…中にすでに何か馬鹿でかい物がしまってありますよアピールでしかない

しかも、ご丁寧に木箱の上に紙に書かれていた物…“頑張ったご褒美にある物を”って事は確実にでかい物が、入っている


「万が一物凄い大きさの物だったら大変なので校庭の中でも目立たない場所はどこですか」

「…そんなに警戒しなくてもいいと思うけどね。案内しようか」


校長先生はそんな事を平然と言うけれども、あの人≪レシェルナさん≫の孫馬鹿具合は相当だと思うよ?

いや、そんな事を言うのは失礼かもしれないけれどもレシェルナさんやメジェストさん達はルールウド君やミーシェちゃんにも物凄く甘いんだ


さてそんな孫に甘い人が、俺という異質の孫にもその甘さを見せているのだから、普通の物を入れてよこすだろうか

答えは、否、だ


そう思ったから、俺達は校庭の隅っこ、小さい池があり一寸した林があるようなところまで校長先生の案内で移動することにした


~校庭・端の池付近~


そこそこ広い場所でいて、さらにここは人が来ないと言う事でここなら大丈夫だろうとおもい、魔力を流して魔道具を起動させた


ポム、と水晶玉が縦15㎝、横幅30㎝の箱になった

ゴクリ、と生唾を飲み込みながらもそーっと箱を開けた

するとずるりと布が出てくるかのように中身が出てきた


それは全長4m、横12mの一見平屋一戸建ての建物のような大きさで、機械剥き出しになっている見た目の物だ

尚奥行きは10m弱の、建物で巨大な魔道具の塊だ


「「うわぁ…。」」


ルールウド君は口を大きく広げて目を大きく見開いている

純粋に驚いているのだろう、生徒会メンバー達を尻目に俺は頭を抱えた


「こ、これはなんだ?魔道具!?でかいな、どういう動かし方するんだ?」

「パブリックも知らないのかい?」

「うむ!ショージ君なら知っているんじゃないか?!何せ何か知ってそうだからな!魔道具に関しては私以上なのではないだろうか!」

「そうだね、ショージ君これは何だい」


教員3人が俺を見て目を輝かせているのをスルーして頭を抱えている

なんでこんな…こういう大きいハコモノをぽん、と気軽にくれようとするんだよ…

これ、そんなに気軽にくれていい様なものじゃないだろ、おばあ様ああああああああ!


「ショージ、これは何するもの?」

「…………………………」

「聞いてる?」

「…聞いてる。」


聞いているけれどもこれを言ってしまってもルールウド君達は呆れるだけだ、と思うけどね、だってこれを貰った俺だって呆れているんだから


「何する物なの?」

「魔石を作る時に使う、魔石合成を行う魔導機械と、精錬魔法を行うための魔道具の、セットになっている物というか、もはやある意味施設です。」

「施設?」

「施設。あそこにある窓のようになっている所、あそこが玄関で入り口ね。」


“施設”と言うと理事長先生は目を大きく見開いてうろうろと建物の前を彷徨った後、上を見上げたり、露出している魔導機械の方を触ってみたりして落ち着きがない

まぁ初めて見た魔道具だろうからこれがどういう仕組みなのかが凄く気になるというのは分からなくもないけどね?


「き、き、きになる!中に入りたいな是非!!」

「入りたければ窓のように見える所から入れますよ」

「…高くては入れないんだが…」

「窓の下の壁に魔力を流してくれれば階段が出ますよ」

「なるほど」


理事長先生は窓の下あたりの壁に手を当てて魔力を流した

するとスッ、と長方形に切れ込みが入りその分の壁が消え、窓のように見える入り口までの階段が出てきた

タラップのように、金属質の階段が出てきたので理事長先生は目を見開き、キラキラと輝かせて俺に中に入っていいかと聞いてきた


別に聞く必要もないし許可をもらう必要だってないのにね?


施設、と言っても巨大な魔導機械が二つ入っていて、更に魔術式がいくつか紙や魔導機械に刻んであるだけの、実にシンプルな物だけどそれでもいいのかね…

理事長先生は嬉々として階段を昇って行った


「…ショージ君来ないのかね?」

「3か月もその施設の中に似た所にいたので俺もう正直は入りたくないのですが」

「「「「あ」」」」


あってお前ら…3か月の間魔石合成していてレシェルナさんの里の方にいたし当然魔石合成をしていたのだから、この施設の方に入り浸って居て中も熟知しているのだ

というか3か月もの間居たのだから見飽きていてしかるべきだろ

それを察してくれよ…


「ちょっと解ちゃん、理事長先生の案内してきて。」

「[…わかった。]」


解ちゃんは一瞬驚いたように目を見開いてから、階段の方へと向かっていった

他の人たちの中で、この施設の中が気になる人は解ちゃんについていった

大丈夫かな、結構中広いのだけれども…

・・・

・・

・

出てきたのは数時間後、ぐったりしている、一緒についていった人達と目を輝かせてあこがれの物を見るようなめをしている、理事長先生、そして凄い物を見たと表情に出ている数人に分かれて降りてきた


「どうだった?広かったし、大きくて複雑だったでしょ?」

「「「「…うん」」」」

「それをフル稼働させて魔石を、作るの。」

「見せてもらった。」

「[実際どうやったのかと聞かれたから一個作った。あげるー]」

「じゃあ貰う―。ありがと」

「[んー。]」


俺と解ちゃんがそう言ってやり取りして魔石を解ちゃんから貰ったので影の中にいれた

理事長先生が急に俺を抱っこしてくるくると回りだしたので何事かと驚いて固まっているとなんかすごい早口で褒めちぎられた

え、何?怖いんだけど…お、おろして(汗)


「リ、理事長先生、ショージが怯えるのでその位で…」

「素晴らしい!実に素晴らしい技術だ!感動した!この短期間でよくあのような複雑で緻密な技術を習得したものだ!私でさえ再現が不可能だ!ショージ君、君は素晴らしい!」

「リ、理事長先生ショージが困ってるのでその位にしてあげて下さい」

「なんという…!何とも言えない!あぁ、この感動は私が初めて魔道具に興味を持った時に感じた以来の」

「パブリック、予算減額。」

「はう!」


ビクンと理事長先生が体全体を震わせて固まったので漸く俺も振り回されるのが終った

お、おろして…


俺は結局マクスェルさんに抱っこされた後安全に降ろして貰った

何せ、今の体は小さいのでグルグルと振り回されてしまうと軽く飛んで行ってしまいそうだと怖かったのだ

ほら、よくある砲丸投げの様な、あんな感じで。


あー、こわかった…


「「だ、大丈夫ですかショージ様」」


アレフガルド君とマニッシュ君が慌てて駆け寄ってくれたけど俺はしばらくへたりとその場で座り込んで気持ちを落ち着かせていた

ふわふわと足元の感覚が…ハァ…


理事長先生が校長先生のお説教を受けている間少しだけ地面に座り込んで休んでから大丈夫だと言って立ち上がったけれどもまだ少し足元が落ち着かない感じだった


「ショージ、この施設?を、しまって。いつまでもここにおいて置いたら大変だし、一応これ魔道具?何でしょう?うっかり中に入って壊したら大変だし…」

「あ、うん、今仕舞うね。」


俺はルールウド君に言われたので魔石合成をするための施設を箱の中に収納するイメージを浮かべながらも箱を頭上にかざした

するとしゅぽ、と何とも気の抜けた音を立てて施設が箱の中に“収納”されていった


そして箱はいつの間にか、水晶玉に戻っていた

ファマーを俺が影にしまって事なきを得ると生徒会長さんが一言物騒な事を言った


「ショージ君一人いれば、心強いね。国盗りだって容易だよ」


……………………やめてくれませんか、俺犯罪に手を染める気全くないので。

まぁそれを聞いてしまったこの場にいる人たち全員が、想像したのか頭を抱えたり真っ白になったり、顔色を悪くしたり、何か決意したような顔になったりと百面相さながらだったのだが俺はそんな事しないぞ?


「そんな物騒な事しないよ。それより、迷宮行って魔道具修理しようと思うのだけど、解ちゃん勉強おねがいしていい?」

「[というか“私”はそういう目的だっただろうが。]」

「勉強は俺の部屋、もしくは生徒会室でやって、どーぞ。」

「[ほいほーい。じゃ、一旦別れようね。]」


それもそうだった、本来の目的を忘れる所だった

いけない、いけない。解ちゃんと生徒会の数人が俺から少し離れてたった


「俺はこのまま迷宮のとこ行くからそっちについて来てくれる人は?」

「案内が必要だし、それなりに戦闘があるから戦力になるような人沢山必要かな?」

「わしが行こう」

「あ、どうせなら理事長先生が一緒の方がいいなー。」


爺がなんか左手を上げて挙手した上で自分を指してアピールしだした


「わしもおるぞ?戦力になるぞ?迷宮の場所だってくわし」

「いや、俺一人で言っても問題はないと思うだろうけどさ、俺…迷宮の所のどこが壊れてるのか知らないし!?直せねぇじゃん!!」

「小僧話聞かんか!」

「理事長先生一緒に来てくれません?」


悉く爺の妄言を無視してみた

後悔はしてない!


「いで」

「わざと教頭先生を無視しないの。」

「うー…」


お決まりのデコピンをルールウド君からたまわりました、畜生…

俺爺が嫌いなんだよ!戦力になるとか言っているけどこいつ職務をさぼりたいからついてきたいだけだろ!

理事長先生は嬉しそうにそわそわしているけれども実害がないからむしろ爺よりはましだ

しかし・・・


「パブリックとノブレは自分の仕事があるでしょう?」

「「ぅぐ!!」」


無情にも、校長先生にそう言われてしまって二人の教員は固まった

理事長先生はなんだかがっかりとした表情で、爺は面倒臭いと顔に書いてあるような感じになった

やっぱりこの爺、仕事さぼりたかっただけなんじゃないのか?


分身「[その名前何とかならなかったのか?]」

俺「ならないよ」

分身「〔遺憾の意〕」

ルールウド「解ちゃん、いくよー」

分身「〔遺憾の意を表する…〕」

俺「いってらー」ノシ

分身「〔…ぐぬぬ…〕」

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