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俺が人外みたいな扱いなのは納得いかないな

生徒会諸君、君らは俺をなんだと思っていたんだい?

遊技君後で屋上に来ようか(怒)というかなぜ箱出しただけでここまで言われるんだ

不満に思いつつも他に誰も何も言われないと思っていたが…


「ショージ君の事だから、何かあるんじゃないのか?」

「おい(怒)」

「こんなただの箱を持ってる筈ねぇだろ。中に何入ってんだ」

「おいこら(怒)」


何なんだ、この生徒会メンバーの連帯感…そして満場一致感…

俺が普通の箱を持ってたらあかんのか?などとぶちぶちと心の中で文句を言いつつもアルト君に箱を上げた

俺は箱を開けて、そのままエリクシェルを入れるように言ってあげた

親切で言ったらなんだかアルト君達も恐る恐る箱の中身を覗いてきた

おいい!(怒)生徒会メンバーのせいで俺が疑われてんじゃないか!


【自業自得では?】

お黙り

【       】


「入れたらなんかなるの?」

「いやこれ普通の箱なんだけど。」

「え、なんかないの?」

「箱は箱だけど。」


俺が拗ねるのでこれが普通の物だという認識してくれませんかね

本気でいじけるぞ…


ルールウド君が苦笑して箱に何か効果がないのかと聞いてきているけど、だから、これは普通の、一般的にどこにでもある箱なんだっての!

酷い…俺はそんな何でもびっくり箱とかじゃないんだけどな…


「というか鑑定眼とかで調べればいいじゃん。もう知らない!」

「ごめんごめん、そんなに拗ねないでよ」

「………」


俺は箱を二個出して、影の中にさっさともぐった

もう知らない、拗ねたんだからな!フルーツくれるまで許さんぞ

【フルーツだけで許されるとかたんj】

お黙り


影の中でベッドの下の方に移動して、そこでのんびりと本を読んでいた

正直、影の中で時間忘れて本読んでいたらキューリャさんに影から抱き上げられて無理やり出された


うん、ごめんよ…本読んでいたらうっかり忘れてしまっていただけなんです

キョトンとしてしまったけれどもキューリャさんが苦笑してフルーツを差し出してくれた

更にルネア君達が必死に謝ってくれたし、生徒会メンバーも謝ってくれた

お、おう…なんかめっちゃ勘違いされている気がする

本を読んでいる間に少し気持ちも落ち着いてすっかり時間を忘れていたというのだが、俺の前にフルーツがたくさん入った笊があった


うん、きっとみんながおいたんだね

なんか、一寸した台に乗っている笊の上がフルーツで一杯になっているからか、その…

お供え物っぽくなっているんだけども、これはスルー安定なんだろうか


「許してくれる?」

「いいよー」

「軽っ!怒ってたんじゃねぇのかよお前…」

「本読んでたらどうでもよくなった。後フルーツ好きだし」

「「(単純…)」」


ルールウド君がほっとした表情で安心したようだったけれども、俺はスミレと共に遠慮なくフルーツを食べる事にした

スミレが俺の肩に乗り期待に満ちた顔でよだれを出しつつじーっとフルーツの載った笊を見ているので、好きなのを先に食べさせてあげることにした


『んニャー、ぅみゃ、これ美味しいにゃ!』

「うん、此れもおいしいよ」

「ってもう食べてる!?」


ルールウド君には悪いがフルーツが美味しいです

そのままフルーツを食べていたらルールウド君達にエリクシェルを作ったままだったのを思い出し、片手鍋を見てみるとエリクシェルはなかった


「あ、エリクシェルは勝手に小瓶に移し替えて影の中に入れて置いたよ。」

「あー、ありがと。ルールウド君にあげる予定だったからそのまま持ってていいよ。」

「え…さすがに全部は悪いよ。半分にしよ?5本ずつ。それならいいでしょう?」

「お、おう…」


俺はエリクシェルを馬鹿みたいに使っているみたいに思えるだろうけど、その使用量は一滴で十分だからそんなにガッツリ減らないんだよな…目に見えて減ったのは今回みたいな魔法をバカスカ使わないといけない時だけだと思うな

思いたいな…そんなにこの薬を大量摂取しないといけない状況がそんなに頻繁にあってたまるか!


「それに僕よりショージの方が使う機会多いしね」

「うぐ…否定できない…」

「魔石合成の事もあるしね」

「はは、一生徒に過剰な期待は止めて頂けませんかね」

「仕方ないでしょ。校長先生が、直々に頼んできたんだからさ。」


ですよねーとも思う俺は多少の無茶ぶりや期待にはもう慣れてきているのだろうか

その後は再びエリクシェルを作りもう10本分仕上げてまたルールウド君と半分こして俺の使いまくった分を補充しておいた

万能薬だから、うんと使える薬だけれども材料が手に入りにくい(筈)だから割と貴重なんだよね、エリクシェル

しつこいようだけど、貴重だよ!いいね!こんなにポコポコ出せるの俺とレシェルナさんにかかわってる人達(魔族たちかもしんないけど)だけなんだからね!


…俺はもう少し危機感を持つべきだろうか…

なんか、そう考えたらその薬を作れる俺は今マジックエルフで希少種なわけだし攫われたら大変かもしれないとふと思ってしまった

【今更だし、さっきからそう言ってルールウド達が警鐘してるだろうが。おバカ】


嫌だって、エリクシェルの作り方をどこからか出したノートに熱心に記録している理事長先生を見るまで改めてそう思わなかった、と言いますか…必死過ぎやしませんか理事長先生…正直言ってちょこっと怖い


にやにやと笑いながら何かを熱心に記録している、マッドサイエンティスト(顔面だけ)を想像して貰えれば今の俺の気分にも共感してくれる人が出てくると思うんだ

というかエリクシェルはあのむかつくぷー太郎だって作れるし原材料のローレル草だって栽培しているんだったら教えて貰えばいいのになんで知らなかったんだろう、理事長先生


【プラムクァが教えるのを拒否し、理事長先生も無理やりは好かないと言う事で教わらなかったという経緯があるらしい】

ぷー太郎はもったいぶっただけだろ、それ

【yes】

やっぱりな。あいつはそういう奴だよ

もったいぶって結局先延ばしにしたつもりが、後から来た俺にあっさりとエリクシェルの作り方を教わったからそのことでえばれないね、ざまあ。


なんて思いつつも俺達はその後大人しく調合室を後にした

そして早速アルト君は自分で作ったエリクシェルをお兄さんのいる病院に届けたいと言ってきたのでその場で一旦別れることにした

何でも、郵便局みたいなところがこの学園にもありそこに行くには調合室の廊下から直接言った方が近いのだそうだ。理事長先生とアルト君が郵便局の方へと行ってしまったので俺達は俺の部屋に行くことになった


俺の部屋がなんだか集合場所状態になっている気がするのだが、なんだろうね


まぁ俺の部屋にくるのは悪い人じゃないし、アルト君達はこの世界に来てからの友人だし嫌いじゃないから別にいいのだけれども。

何するでもなくぼんやり茶でもするのかと思っていたら遊技君が、俺の影の中に入っている魔道具や魔法武具をどんな効果があるのか実際に使ってみたいと言い出した

そんなたいそうな物じゃないし、試作品でしかない物や失敗作、使えない物なんかもあるのだが、そんなのが見たいのか?


俺がそう思っていると滅茶苦茶目を輝かせている遊技君の表情が目に入った

…うん、そんなに期待されてしまって、なんだか申し訳なくなるから、やめて?

そんなに期待する物なんて何もないよ

しかし、そんな俺の思いと相反して俺がしかたなく色々と作った魔道具を影から出すとあれこれと目を輝かせてどういう物なのかとか聞いてきた

一々お答えするのも面倒だし何より効果なんか知れている物ばかりなので分ちゃんに丸投げいたしました


ちなみに影の中に入っていた魔道具の名前とレア度は以下の通り


【眼鏡式灯り(レア度3)ブローチ式灯り(レア度4)時計型灯り(レア度6)兵土魔法陣―ヒョウドマホウジン―(レア度7)ククティ(レア度6)氷河蓮投―ヒョウガレントウ―(レア度4)華火露―カカロ―(レア度5)メーディス(レア度2)アヒュルド(レア度8)カシャルド(レア度8)ユディホロ(レア度10)ベルベリー(レア度13)】

大したものは、入っていません


「なにこれ、面白―い!ねーこれなに?!」

【カシャルド。レア度は8でミニチュアのキッチン、調合室がそのまま入っている。場所を記録し、魔石に魔力を240位使うと今そのいる場所を記録でき持ち運べる事が出来る。】

「場所…記録、だと…!?いいなー、欲しい!」

【カシャルドは金額にして20ユルド】

「……………高い…」


「ベルベリー…聞いたこと、ないですね」

【ベルベリー、レア度は13、形状は、ただのボトルだがこの中には液状の金属と魔法が入っている】

「…???魔法、とは?」

【魔法は魔法】

「………いえ、それだけだとわからないのですが…」

【    ?】


テンツァーさんの言いたい事が言葉足らずだったみたいで、分ちゃんには少しわからないみたいだ

あの分ちゃんが戸惑っていますん…うん、テンツァーさん凄い

【魔法は、魔法だよ。】

あー、これはぁ…、フォローいる?


「ベルベリーは魔法を記録してくれるボトルだよ。中に液体状の金属があるんだけど、そこ金属部分に魔法を100個記録できるようなっているんだ。これは特殊な魔道具だから、液状の金属じゃないといけないらしいんだ。」

「……何、ですかそれ…。」


うわ、テンツァーさん目が大きくなった

大きく見開けるんだね、テンツァーさん…そっちに驚いたよ


「…ショージさん本当に、何処と戦争でも仕掛けるの」

「それ失敗作だよって言ったら信じる?」

「成功作が怖いね。」

「そうですね。」


成功したものはもれなく工房に置き去りにしてあるんだけどね?

説明面倒だから、俺はフルーツ食べ食べスミレを撫でているんだけどね


「あー…気に入ったのあるなら一個だけ上げるよ。」

「「「本当!?」」」

「うを…びっくりした…。どうぞ?あ、ルネア君達にも上げるね。」

「え、い、いいです!そんなレア度高いの貰えないです!!」

「うー…ん、僕も怖いですね。正直言ってレア度高すぎですよ。」


なんか遠慮されてしまった

まぁこんなガラクタを貰っても仕方ないのかな?

事実上げるより一緒にいる時に使う位がいいのかもしれないね

使う機会なんぞ今の所全然ないけど!使う予定もないけど!


そうこうしていると理事長先生とアルト君が俺の部屋にやってきて、魔道具を見てあれこれと分ちゃんに聞いたりしながら色々とみていた


「ショージ君は一人でこんなに作ったの」

「おやっさんが出した課題で作った物だったり、自分で作ってみたかったアイディアを無理やり形にしたりしただけで大したことないんですけどねー?」

「うーん…これは何に使うの」


アルト君が手にしたものは紐みたいに見える、ゴム製のサスペンサーに見えなくもない、魔道具で、ククティという物だ

魔道具と言っても魔石は砕かれ、練り込まれているので堂々と魔石が見えているわけじゃない、一見変わっているような魔道具だ


Yの字になっている部分に魔術語が刻まれておりかなり伸縮性のある紐と、俺の魔法で作り出したゴムを組み合わせてある物なので強度はばっちり、更にコンパクトサイズ

Yの字の先にベルトの様に金属の凹凸、更に杭の様なものが付いていて、その杭の先には反し…いわゆる、簡単に抜けないように反対側に反り返る形の物がある


「それは投げて使うんだよ。この杭みたいに尖っている部分を投げて、相手を縛り上げてぶん投げるの」

「………物騒だね」

「相手の体重関係なくぶん投げる事が出来るから結構何でもありだよ。しかも、物でも可。これを丸太の間に挟んで、巻き付けた後引くと丸太1トンでも持ち上げる事が出来るんだ」

「へ、平和的使用方法だね」


大工さんにあげたら泣いて喜ばれた品物ですから!(ドヤァ!)

と言っても俺には影の手があるので問題なく要らない物とかしているのですよ


「…投げたら引く、というがその何処をもって投げるのかね」

「魔力を流してみればわかるよ」

「…こう?」


アルト君が魔力を流すと魔力がYの字の真ん中にロープ状になって繋がられた

そう、そのままYの字の魔道具そのものを投げればいいのだ

ひくときは、魔力のロープを引くだけ。単純だけどこれ魔力が流れ続けるし10分おきに25位の魔力がいるんだよね


結構消費するの少ないように思えるという人もいるかも知れないけどこれ魔道具を使い終わったら専用の袋に入れないと魔力そのまま使いまくるんだよね

俺がそう説明して袋を差し出すとアルト君が素直に袋に入れた

その後凄いもの作るねというから、本来なら袋に入れなくとも使い終わって、ひとまとめにすれば勝手に魔力を吸い続ける事もない物なんだと説明し、魔術語を組み込むことに少しだけ失敗したんだというと苦笑された


俺だってそんなに万能でも何でもないんだから失敗作なんてよくあるんだよね

苦笑してそういうと周りにいた生徒会メンバー達(コントロル君とかキキョウさんとか)は滅茶苦茶 苦笑をしてきた


「魔道具をこの年齢で作れると言う事だけで充分だと思う」

「そりゃあ習ったから作れるんだけどさぁ」


その後はパチンコで的当てをして遊んだり(勿論俺抜きで。俺はパチンコ禁止です)影分身してその影をコントロル君やキキョウさん達の影に忍ばせたりして行き来できるようにしといたりして過ごした

(余談だけど、生徒会メンバーは全員適当に魔道具を持って言ったよ。ククティ2個、カシャルド一個もってった。まぁ魔道具は沢山持っているから、些細な数だね。理事長はベルベリーが気になっていたみたいだけど、止められてた。キキョウさんがアヒュルド持ってった)


~数日後~


入学してから一週間と数日が立ちました

はい、俺は今日漸くレシェルナさんが、準備が整ったとの事をうけ一旦帰宅します

そして魔石合成頑張って覚えて参ります

ついでに魔石合成後、精錬する魔法も習得する、手筈です


ぶっちゃけて言うならば、面倒くさいのですのですが…そして凄くやる気になれないのです(でも頑張るよ)頑張らないと調合中に怪我なんかもしそうだし、何より始めてやる事に手を抜くなんてできないからね


ルールウド君が闇馬車の前に見送りに来てくれました

俺はあの理事長先生がくれたローブとひらひら帽子を身に着け、防寒対策をしております

さてさて…どうなるやら

俺は、上手く出来る気がしませーん

俺の思いと裏腹に空は晴天、更には理事長先生たちは期待の眼差しを俺に向けて手を振っておられました…努力は、してみるけど結果がどうなるか、まだわからないのにね



~一か月後~


はいお久し振りでございます

俺はあれからレシェルナさんの所へ泊まり込みで魔石合成を習っております

軽く出来るんじゃないか、と誰もが思っているようで日々メッセージでせかされる俺です


だから俺は、そんなに!超人じゃ!ないっての!


毎日毎日失敗ばかり、ヤキモキしながらも魔石合成を習っているのです

俺だってね、やるとなればちゃんとやる気ですよ?

頑張っておりますよ?魔石合成は、上級技術と言ってもいい位工程が繊細でやることも魔力も微調整が大事なんだ


一応、大雑把には何とか形になるようにはなった物のまだまだ緊急連絡用の魔道具を安定して動かすことのできるような大きさの魔石にはできておりません

もう、早くやって精霊の世界の本読みたい


「ショージちゃーん」

「は、はーい!」

「もうちょっと魔力を出すとき細くしましょうねー」

「………………………はい」


作ったばかりの魔石を持ち上げて歪な赤と緑、紫色の入り混じった形が四角くなった物を俺に差し出した

…俺はしょんぼりして凸凹な四角の魔石未満の原石を見てため息をついた


「…ふふ、少し、休憩しましょう。根を詰めてばかりじゃ参っちゃうわ。クッキーでもどう?アプリコットティーっていう、変わった紅茶を貰ったの。」

「(こっちの世界にもアプリコットあるのか)いただきます」

「大丈夫、落ち込まなくても時期にできるわ。だって、もう、四角く出来る事は出来ているんだからあともう少しよ。コツを掴めばスルスル―ッとできるわ。」

「は、はぁ…」


そのコツ、が掴めていないままもうすでに一か月も経っているのですが。


まぁヤキモキする物の、調合中、制作中は限界まで集中していて、分ちゃんの声に耳を傾けつつ、レシェルナさんとともに作っているんだけどね

疲れるんだ、これが。作り終えるとぐったり徹夜した時に漸く作業が終わった時に感じるような脱力感があるんだよ

(ちなみに徹夜して仕事を終えた時のやっと終わったという達成感はない。辛い…)


クッキーを食べながらも紅茶をちびちび飲んでいたらスミレが労うかのように俺の頬をぺろぺろと舐めてきた

止めて、擽ったいから…という気力すらもない

そうこうしているうちにスミレは俺の手からクッキーをパクリと盗み出し齧った

スミレの悪癖になりそうなのでそういう事した時はもれなく額をぐりぐり撫でる事にした


『うぅ…ぅなーん!にゃー!グルルル…』


スミレは唸り声をあげつつも俺の手をぺシペシと叩きいやだと抗議している

いや、いやって言っても先にスミレがやって来たことが原因だからね?

勝手に俺の手にあったクッキーを食べたのはいけない事なんですよ?


『にゃぁーい…ごみぇんにゃさいにゃ』


うぐ…スミレが俺の手にすり寄りぺろぺろと舐めたり甘噛みをしたりしてくる…!

可愛い、が許さんぞ、教育上悪いからな!

俺は良いけど他の人にやったら失礼だし!


【精霊は基本的に自分と契約した者以外には見えない。更に言うならば精霊は契約した者や契約者が心を許した物以外からは物を貰ったりしない。】


うん?つまり、俺の物を奪って食べるのは真似しないから気にするなと言う事ですか


【ただ単純に下にみられている可能性が微レ存。昇次が猫かわいがりするから、こうしたら許して貰えると学んでいる模様。】

よし、スミレの教育上よくない上に俺が舐められてるのは遺憾なので結局は猫(スミレ)の額をぐりぐりタイムだ


『うにゃ、うにゃあ!にゃー、ぐるるる、ふしゃー!』

ふしゃー、じゃないの!め!と心の中で突っ込んで、俺はスミレにデコピンをするかのようにぐりぐりと額を押した

するとスミレがクルンと宙返りして人間の姿になって頬を膨らませ、額を押さえた


『痛いのにゃ!ショージ意地悪にゃ!』


先にいけない事やったのは、お前だろうに…決して意地悪じゃないぞ?

スミレと戯れる俺をクスクスと微笑ましそうに見ているレシェルナさんと犬の精霊君は仲良くクッキーを分け合って食べていた

ウググ、素直に欲しいと言ってくれれば俺だってスミレに分ける位はするというのに…

勝手に齧ったり食べたりするから怒るんだぞ


『にゃ?』


にゃ、じゃないよ。全く…

どうしようもないなぁ、もう


「クッキーを食べたら再開しましょうね。今度はきっとできるわ。」

「はい!今度こそ頑張ります!」

「気を負わないようにね?」

『ミャー、ショージ頑張るのにゃ!』

「頑張るよ」


本のためにね!

・・・

・・

・

えー、あれから夕食の時間になるまで根を詰めて何度かして試行錯誤をしたのですが、今回、というか今日も、なんですが失敗作しかできませんでした

もう何個作ったんだろうか…意外に、難しくて心が折れそうです


「ショージちゃん、お母さんが来てるわよぉー?」

「!エフィールさ…エフィー母さん」


エフィールさん、と言いかけるとレシェルナさんが怖い位に目をカッと見開きジッと俺を見てきたのですぐに言い直した

レシェルナさんがそれならまだいい、と言いたそうに頷くので内心気まずい、俺が母さんなんて言っていいのか、複雑…と思う物のエフィールさんはそれだけで滅茶苦茶嬉しそうにしてくれた と、言うかですね、抱き着かれました


苦しくならない内に離してはくれたものの、凄く…その、言い辛いのだがいい香りがした


これ以上言うとドラゴンパパさん事ランドロークさんに絞められてしまうかもしれないから、何も言わないよう心がけますが、とても…辛い物が、あるよ

一応、中身はおっさんだからね!?この体は小さい子供だけど、中身は一応成人済みですよ!気を付けてください、傷付きやすいしその…若さゆえ色々と…ね、察してください


「ショージちゃん、ついにお母さんって認めてくれたのね!ふふ、嬉しいわぁー」


いいえ、純粋に美しい女性≪一エルフ≫としてみてます…ごめんなさい

柔らかくて良い匂いしてるな、だとか、子供じゃ思わないような事を思ってしまう俺を許してください…疲れてるんで免除して?wあ、駄目?ですよねーww


「エフィ、今日明日はお休みにしておくからショージちゃんはおうちに帰しておくわね?」

「わかったわ。ショージちゃん沢山魔石合成の練習したのね。」

「そうなのよ。もうちょっと力をうまく抜く事が出来ればできると思うのだけれどもねぇ」

「え、屋敷に戻るんです?」


俺それ聞いてないんですけど、と思っていたらレシェルナさんが少し困ったような表情になって魔石が足りなくなりそうだから補充するため、そして素材も少し補充したいのだそうだ…はい、俺が失敗しまくるから材料がなくなってしまったんですね

面目ない…へこみそう…ぐすん


『ショージ、元気出すにゃ!』

「そうよぉ?その年でここまでできているのだから大丈夫だし、結構上手よ?」

「そうよショージちゃん。まだ7歳だもの偉い、偉い。」


エフィールさんに俺が頭を撫でられているというね…

んー、この歳で、撫でられるのは恥ずかしいというか、照れくさいというか…

情けなくなってくる、というか…複雑です


まぁ中身は成人済みのただのおっさんになりかけだが、まぁ、外見はただの子供…だし?仕方ないよな…うん…少し、いやかなり複雑d

【精神年齢は?】

……………………………分ちゃん、それはどういう意味なのかな(にっこり)

【そのままの意味だが、なにか不都合か?】

まるで俺が精神年齢幼いみたいじゃないか!

【そのままそう言っているのだが?】

分ちゃん、後で魔法封じ

【昇次の鬼畜!ドⅯ!】

おい俺はⅯじゃねぇ!ふざけんな

【自らがマジックエルフであることを考慮しろ。魔法封じを自ら受けたがるなんてドⅯ以外何物でもない。】


そうでした


うっかりハーフエルフでいる時の湯に気軽に魔法封じな、なんて言ってしまった

【あほm9(^Д^)プギャー】

…エリクシェル付けてやらんぞお前

【魔力回復薬でも構わないぞ】

いやそれもつけないし飲まない。抜き。

【鬼畜】

分ちゃんが悪いんでしょ!俺オコだからね!

【“私”はショージの魔法、つまりショージの想像以上にはなれない。“私”はこういう性格の方がいいと思った、認めたのはショージ自身。】


…はいはい、そうですねー

多少悪友≪アイツ≫の性格の影響を受けているらしいからか時々凄く生意気だけど

否定は、しないよ。怒るけど


【へっ(*^。^*)】

まぁた変な顔文字出してきたよ、こいつ…

等と平穏に分ちゃんと喧嘩?しているとエフィールさんがにこやかに今日は俺の好きな物を食事に出したいというので俺自身が作ることになった

何せ、俺は元人間で食事が合わないからと思っての事なのだが、それはそれで楽しみだとエフィールさんがわくわくした子供のように目を輝かせているからだ


「息子の手料理!きゃー!うふふふ!楽しみだわ!どうしましょ、すごく嬉しいわ。」

「エフィーだけなんてずるいわぁ…うぅ、おばあちゃんにもお料理作って欲しいわ…そうだわ、ショージちゃんのご飯をご相伴にあずかりたいからエフィーの家へと遊びに行きましょうかしら!」


レシェルナさんとエフィールさんがキャーキャーとはしゃぎ合う姿は姦しくも20代女子が何かの話題で盛り上がっているようだった

まるで親子、というより姉妹がお互いに何かを共有し合い嬉しがっているかのようだった


「な」んでそうなるんだ…と思っていたらその話をどこからか聞いていたらしく、扉からグランパさんとグランマさんが混ざりたそうにしてこちらを見てきている…

ドラゴンの耳は良いのだろうけど、なんだろうか…こうも人間の姿でちら、ちらと覗き見ている姿はドラゴンとは縁遠いものを感じる…


「どうせなら、孫の手料理…私たちもご相伴にあずかりたいな」

「あら、いらっしゃい。ごめんなさいね、調合につきっきりで相手できなくて…。」

「いや、トーマス殿に相手をして貰っていたから構わんよ。」

「むしろ私達こそ調合中にすまんな。孫に一目でもと欲を掻き降りてきてしまった」

「今日の分は調合を終えていたので構いませんわ。」


……なんか、途端に…いやいうまい

あれよあれよというまにエフィールさんの家へとレシェルナさんやトーマスさん、ルドルフさんとメジェストさんの、両方の祖父母さま方が俺の手料理を食べたいと言う事で遊びに来ることになってしまった

…なんだ此れ

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