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毛玉こと、ピュリドラッツは俺の天敵かも知れん…

~サンクチャリ迷宮 5階層~


5階層にあるクリーム色の建物までやってきました

俺達が建物の中に入るとダンジョン部屋迄つながる青白い扉が…なんと壊されていました

原因は一つ


忌々しい位に魔石を俺の目の前で、同じ白い毛玉が、門みたいな扉の枠に備え付けてある魔術語の刻まれている金属の部分、核となる魔石を覆っている部分、魔石すべてを齧っているのを見つけてしまったのだ


「「「ああああああああああ!!」」」

「ギュリ?!」


ああああああああああああああああ…

此れじゃあ帰れないよ…

なんて事してくれているんだこの毛玉野郎!


「ピュリドラッツ…こんなに大きく成長しているのが3体もいるとは…」

「とりあえず、駆除じゃな」


爺がガシっと毛玉の頭を掴み壁に叩きつけるとギャリイ!と鳴いてそのまま爺に向かっていき、爺が難なく受け止めて頭と胴体を持ち、かるーく瓶の蓋をひねり開けるように…ブチブチッとねじ切った

スプラッター待ったなし、うわぁ…と若干引いていると掴んでいた頭と胴体から青白い光が出て、爺の手の中には毛玉の歯なのか白くて小柄な物がころりとのっかっていた


「相変わらず手荒い…ショージ君達、外に出て居よう。小動物がねじ切られるのを見たいなら別だが」


理事長先生がそういうので俺達生徒は全員扉をそっと閉めてこの場から脱出した

一応、エリアボスは一度倒すと一日から二日かけないと湧かない様になっているそうです

良い事なんだか、悪いことなんだか…まぁ今は助かっているけどね

扉の前でどこに行くにも行けず留まりながらも大きなため息が誰からともなく漏れ出した


「やれやれどうするか…」

「…仕方ない、10階の方へ行って10階層の方から出よう…」

「「そうだね」」

「あの毛玉が10階層にいませんようにと祈っとくしかないね…ハァ」

「あー…だりぃ…」


文句言いたい放題な生徒会メンバー達だが頼りになるんだかどうなんだか…

爺が駆除したぞというので俺はちょっと面倒だけど光魔法で結解をこの小屋を覆った


「ショージ、そんなに魔法使って平気?」

「エリクシェルまだあるから平気。」

「そっか。」


ルールウド君が心配そうにしてくれたので俺としてはまだ大丈夫だけれども他の人からはそうは見えないって事なのかね?

【お前は知らない所で魔法バカスカ使っているイメージがあるからな】

あっはい 反省してますん

【してないな】

うんしてない


ゲートまで壊されるとか、どうしようか…修復できるんだろうか…

【無理すればできるぞ】

あー…うん、今帰りたいから無理、しちゃおうかな?

【わかった】


・・・・・・・・・・・・・・・

分ちゃんに教わった方法は簡単に言うと俺の光魔法と無属性魔法を併用して“修復”というより“巻き戻す”のをゲートに使う、との方法だった

ちなみにそれをすると一日寝ないといけないほど、魔力を使いまくるようだ


「ゲート、無理すれば直せるしすぐに帰れるけどどうする?」


俺がそういうと理事長先生がそんな事が出来るはずがないときっぱり言い切った

うん だから、無理すればと言ったじゃないか

爺までもが目を見開きそんなすぐに出来るのかと聞いてきた


「うん。ちょーっと、無理すれば。」

「無理、ってどういうレベル?気絶するほど?」

「まぁそれに近い感じ?一日寝ているくらい。」


俺がそういうとルールウド君が嫌そうな顔をして声もちょこっと低くなった

心配、されるだろうとは思うけどさぁ、多少無理しても直る可能性があるならそっち試した方がよくないか?


「…そうまでしないといけないなら大人しく10階層に行こうよ。」

「このまま10階層行ったとしてあの毛玉がまたゲート駄目にしていない保証もないし、魔道具壊れているんだから…連絡取れないし…だったら無理してここのゲート直した方がよくない?」


うーん うーんと唸るルールウド君には悪いけど、生徒会メンバーの数人は俺の言った方が正しいと思っているようだよ?というか、そうして欲しそうだよ?

遊技君とコントロル君なんてもろ疲れたと顔に書いてある物…


「魔力切れで途中倒れたりしたらどうするの」

「心配ならルールウド君が一緒に部屋の中で俺に薬使ってよ。」

「…………うん、そうする。」


説得成功です

ルールウド君は諦めたようです


俺は小屋の中に入って、そのまま分ちゃんにどうすればいいのか、やり方を聞いた

そして分ちゃんの言うとおりにそのまま魔力増幅薬を飲んで(決して美味しくない)、光魔法で“直す”のと、無属性の魔法の“魔導回路”を繋げ直すのと、更に土魔法の“金属補強”“金属錬成”を駆使してゲートを直した


「…っす、すごい…」

「…んーと、ここの魔法をあっち(学園出口の方にある扉)に繋げて…」


みるみる門らしきものが出来上がり、金属には魔術語が刻まれ、青白い粒子が満ちる

魔導回路をうまい事修復しつつ繋げていく…

後もう一歩、という所で眩暈がした


「ショージ、薬!」

「…ん、ありがと。」

「もぉ!あと少し?」

「…うん、あとちょっと。」


ルールウド君の呆れたような表情を横目に最後にもうひと頑張りして、何とか光魔法で無事ゲートを繋げられた


「終わった…」


フッと意識が途切れる

魔力増幅剤やエリクシェルを使ったというのに、最後の最後で魔力切れを起こしたようだ

そんなことを考えながらルールウド君の焦っている声を遠くに聞いた


―;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;


ショージがまるで崩れた物を逆に元通りに戻していくのを驚きながら見ているとショージの左手首のMP表示がどんどん減っているのに気付いた

しまいには眩暈がいつしてもおかしくなくて、ハラハラして様子を見ていた

少ししてからやはり眩暈したらしく頭がぐらりと揺れて、足元がふらついているショージをいつでも受け止められるようにしながらもう片方の手でエリクシェルをいつでも出せるようにさせていた


「ショージ、薬!」

「…ん、ありがと。」

「もぉ!あと少し?」

「…うん、あとちょっと。」


まだ頑張る気でいるショージに今更ストップ、なんて言っても聞いてくれないだろうというのはわかっているだから、せめてエリクシェルで完全に回復してからにして欲しい

つけてすぐに魔法を再開するのは無謀だと思う

幾ら優秀なショージが作った薬で、一番慣れている数多く作った薬であっても効き目は速攻とは言えないんだから…


僕がハラハラしながら見守っていると魔法が使い終わったのか門が光の中、いつもの様に青白く光り出したのと同時にショージが一言


「終わった…」


そう言ってその場に崩れ落ちるように倒れ込んだ


「ショージ!…もぅ、だから止そうって言ったのに…」


僕が咄嗟に支えると僕の腕の中ですやすや寝ている

もぅ、人の気も知らないで、暢気だなぁ…


「ルールウド様、キューリャに背負わせ、一足先にショージ様を自室へお連れしましょう。」

「うん、お願いキューリャ」

「は。」


キューリャにショージを何とか背負わせて、ゲートへと行かせた

スッと二人の姿が消えて、念のためバンクルの表示で見てみたらちゃんと学園の方に帰れたようだったので一安心した

僕は先輩たちに報告しないとね


扉の向こうでは半信半疑、どこかそわそわしている先輩や理事長先生がいた


「何とか直せたみたいです。」


僕がそういうと理事長先生が駆け込んできて門の周りをうろうろとした後魔力を使い、魔導回路を調べ出した

そして信じられない物を見たかのように目を見開いて驚いたように固まった

ぶつぶつと何かを呟いてどうやったのかを一人で探っているけれども、傍目から見たらちょっと怖いと思う…


「そんな、まさか…!いやしかし実際にできている…」

「あー…ルールウド、こ奴はほっといていいぞ。小僧…は?小僧はどこ行ったんじゃ?」

「自室に…。倒れてしまったので寝かせました。」

「さすがに魔力切れか。」

「はい…。だから僕は反対したのに…。」


教頭先生が楽しそうにガハハと大きく口を開けて笑い出す

もぅ!教頭先生は悉くショージの事をどうにも面白い玩具扱いにしている気がしているよ

そうじゃなくちゃ、こんなに無茶をしている生徒を笑い飛ばしたりしないよね


今度、きつく言わないと!

魔法で無謀なことすると、教頭先生に余計に気に入られちゃうよって。

先輩たちも小屋へとやってきて、ショージが直した門を見て驚いた

ショージがその門を直している所も意外とすごかったけどそんな事を言ったら益々ショージの自由がなくなっちゃうから内緒にしておこう


生徒会長がショージの行方を聞いてきたから魔力切れを起こして倒れたから一足先に学園の方へと帰らせたというと納得してくれたみたいだった

そして何とか僕達も学園へと帰化し、教頭先生や生徒会長、理事長先生は校長室へと報告に行くことにして、他の生徒たちは解散となった


僕はショージの様子を見に、ショージの部屋へと尋ねていくと扉の前の廊下でうろうろとしながら困惑している、ショージのチームメイトのルネア君とカフィーユ君がいた


「あれ、どうしたの?」

「「あ、ドラゴニア皇子」」

「ルールウドでいいよ。そんな所でどうしたの?」


二人は困惑したような表情でお互いを見合ってからカフィーユ君が意を決したように理由を教えてくれた


「ショージ様が返って来たみたいだったので、迷宮でのことをお礼言おうと思ったんですけどどうやら疲れて眠ってしまっているとのことで…。僕たち、会わせて貰えなくて困っていたんです。」


そっか、ルネア君達はショージが寝てしまったからキューリャに反されたのか

でも困ったな、ショージによれば一日くらい寝てしまうみたいだし…ここは、無難に起きてからにさせた方がいいよね


「なら、ショージに手紙を書いて、お礼を綴ればいいよ。今日と明日は疲れているだろうから会うのをやめておいた方がいいと思うな。」

「わかりました、そうします」

「は、はい。」


二人は僕にお礼を言ってそれぞれの部屋へと引き返していった

左右両方の扉の方へと行ったから、隣同士でキューリャ達が帰った音が聞こえたんだろう

僕はショージの部屋へと近づきマクスェルが扉をノックしてキューリャに開けてくれるよう言った

少ししてからキューリャが扉を開けて訪ねてきたのが僕達だけだと確認した後大きく扉を開けた


部屋の中に入ると人間の姿になっているスミレちゃんがショージのベッドの隣で寂しそうにじーっと眺めていたのが目に入った

普段は寝室の扉は締まっているのに、よほど焦って寝かせたのか、それともノックを聞いて慌てて開けたのか寝室の扉が開いたままになっていた


「スミレちゃん、ショージは明日一日起きないらしいよ。」

「ニャ…そうにゃの?」

「うん。よかったらミーシェか僕の部屋においで。ご飯は出してあげるよ?」

「…にゃぁ…ご飯の時にそっち行くにゃ!でもでもショージが起きるかもしれにゃいから、おにゃか空くまではショージのそばにいるにゃ。」


スミレちゃんはそう言ってじーっとショージの方を見て、早く目を開けて欲しそうにしていた

まるで遊んでくれない大人に目で抗議をする子供みたいな目でショージを見続けるスミレちゃん


僕は一言だけ そう、と呟いてからキューリャに明日ルネア君達が手紙を持ってくるかもしれないから受け取ってショージの枕元に置いておいてあげるようにと伝えた

キューリャは不思議そうにした後頷いたので、先程キューリャが追い返してしまった後困っている二人を見かけて手紙でお礼を言えばいいと言ったことを言った

キューリャは少しだけすまなさそうにして眉を顰めたが、ショージの隣室の二人に悪いと思っているんだろうな…


それに関しては後で二人にキューリャ本人から謝るしかないよね

僕はその後スミレちゃんにフルーツを上げて、自分の部屋に戻った


自室でのんびりと読書をしていると理事長先生からメッセージが来てショージは大丈夫なのかという伝言が飛んできた

僕は明日一日休めば大丈夫だと本人が言っていたと伝えるとお見舞いにフルーツの詰め合わせを持って会いに行ってくる、なんて返って来た


理事長先生はやり過ぎちゃうから不安になったけれども果物なら、大丈夫だよね?

(流石にアイディア代として2グランはやりすぎ…だと思う)

少し不安に思う物のそれならば喜ばれますね、と無難に返信しておいた


理事長先生からはどうやってあの門をショージが直したのかとか聞かれたけれどもショージの意識が戻って起きたら本人に聞いて欲しいと言っておいた

心配させたんだから、それ位は自分でやって貰っちゃおうかな、と思ったというのもあるけれども、僕にはどこをどうしたのか詳しい事が分かっていなかった、というのもある


複雑な魔法を使ったわけじゃない、とは思うけれども、なんだか複数の魔法を色々と組み合わせて使っていた、というのだけしかわからなかった


理事長先生は僕に聞くのを諦めたみたいだ

ありきたりな返答が返ってきて、通信が途切れたようだ


僕がほっとしている次の瞬間から生徒会の先輩たちが色々と僕にショージの様子や好みの事なんかを聞いてきた

名目はお礼だったり、お見舞いだったり、心配しているようだったりと沢山だった

なんだかんだ言って人が良い人達ばかりだから、ショージの事を心配してくれているのがはっきりとわかる


ショージ、まだ入学してそんなに立っていないというのに、凄い人気者だなぁ、と思いながらも僕は先輩たちに失礼にならない程度に返信をしていった


―;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;-;


―二日後―


パチッと目を開けると俺の目の前にはスミレと共にルールウド君、校長先生が何気に俺の顔を覗き込んでいた


「な、何事?」

「よかった、本当に二日後に起きたね」


校長先生がそう言って俺の寝ていたベッドから降りた

校長先生は子供体型だからぴょんと飛び降り執事さんに衝撃を和らげるように受け止められてから安全に降りた

小さいから仕方ないね


スミレが俺の頬に頬ずりしてニャーニャー鳴いているのをいなしながら起き上がるとキューリャさんが支えて起こしてくれた

俺は要介護状態の人じゃないぞ?そんなに背中を支えてくれなくとも起きられるよと言いたかったけれども無言で起こされてしまった


俺が何かを言う前にルールウド君が手に何かの液体を付けてきた

何かと思ってみてみるとエリクシェルだった

分ちゃんは嬉しそうにウィンドウ越しでもっと欲しいとか言ってきたけど俺は無視しとくことにした

俺ものどか湧いた気がしてきた


「ショージ様、どうぞ」

「あ、ありがとうございますキューリャさん」


キューリャさんがスライスレモンに似たような柑橘類入りの水をコップに注いで俺に持ってきてくれた

ちょうど貰いたいと思っていたのですぐに受け取り飲んでいたらスミレが悲しそうな鳴き声で俺の手を舐めて気を引こうとして来た


「もぉ、なんだよスミレ」

『ミャーにもミルクにゃ!』

「…わかったよ。はい」


俺がスミレ用の餌皿にミルクを出してあげたらがっつくようにスミレがミルクに夢中になって舐めだした

やれやれ…と口には出さないまでも、言いたくなりつつ俺も水を飲んでのどを潤していると ふと、なんで校長先生がここ、俺の部屋にいるのかと疑問に思った

ルールウド君の方を見てみると俺が今日起きると言う事をバンクルで知らせたから色々と聞きたくて俺に会いに来たらしいと教えてくれた


いわゆる事後調査…

まぁ仕方ない、それは大事な事だ


「それで、ショージ君があのゲートが壊されていた所を直したんだよね」

「はい、そうです。」

「どんな魔法を使ったのかを聞きたいのだけれども」

「土魔法と光魔法でゲートの外側や一時的に魔石の代わりになるようなものを作って魔導回路やらなんやらを分ちゃんに言われるがまま繋ぎました。えーと光魔法で“直す”のと、無属性の魔法の“魔導回路”を繋げ直すのと、更に土魔法の“金属補強”“金属錬成”を駆使してゲートを直した感じで一時的ですがなんとか…」


俺が説明すると校長先生だけでなくその場にいた生徒会メンバーと理事長、そしてなぜかいるぷー太郎までもが驚いていた

なんでいるんだぷー太郎…


「そ、そんな事出来てたまるかぁ!」

「そんなことほぼ不可能だ!」


ぷー太郎と理事長先生が頭を抱えて唸りだしたり目を輝かせたりして阿鼻叫喚な状態になったけれども、俺は事実それをしてゲートを直したんだ、仕方ないだろうに…

校長先生が咳払いを一つしたら二人はピタリと黙った

上下関係がはっきりと伺える


まぁ当然だろうけど


校長先生は一番偉い先生で一番責任の多い先生だからね

校長先生が続けて緊急連絡魔道具の魔石の状態を聞いてきたので影の中にしまっておいた物を取り出した

ベッドの上に歯型の付いた半分以上失っている魔石と魔道具だった物の欠片が散らばる


「…これは…酷いな。」

「ふむ…ピュリドラッツが原因と聞いていたが、此れか…」


ぷー太郎が魔石を転がし、光にかざしてまじまじとみた

そんなに見たってどうにも変化しないぞ

俺はぷー太郎を放置してスミレに金の皿を出してあげた

今回頑張っていたから、ご褒美は大事だよ


『みゃー!もんぽちはー?』


それはお昼にね、と心の中で言ってあげたらスミレは嬉しそうに返事をしてから金の皿へと齧りついた

とても美味しそうにがっついて食べているスミレを撫でたりじーっと見ていたい衝動を堪えながらもぼーっとしていた


「ショージ、まだ眠い?」

「んー…若干?」

「あぁ、それはね、マジックエルフは夜行性だからね、種族変化のせいなんだと思うよ」


心配してくれるルールウド君に対して校長先生が図鑑を取り出してベッドに何とか乗せた

その図鑑は種族別図鑑とかかれていた

あぁ、なるほど 校長先生は色んな種族に変化して来ただろうからこういうのを沢山持っている、と言う訳ですね?


開かれているページを見てみるとマジックエルフのページだった

そこには確かにマジックエルフは夜行性で、暗闇の中でも昼間のように見える目を持っているとか魔法効率も高いとか威力が強いとか…あと魔法耐性が高いとか書かれていた


でも、魔法が使えるエルフにとって夜行性ってどうなんだろう…

というか俺平然と昼に起きているじゃないか

ちょっとばかり、ぼーっとしているけれども起きたばかりだからだと思うし違和感もないんだけど…


「マジックエルフはその魔法性能からエルフから天敵扱いされる事が多くてね。さらに人間たちからも狙われることも多い。…凄い魔法をバカスカと打つ事が出来る魔力の多さとその精密性が目的でね。そのため、準絶滅危惧種位になっていると思っていたよ。」

「それで対応するために夜行性となったみたいだな。」


…俺はなんつー種族になったんだ…

それって益々狙われると言う事ですよね

絶滅危惧種と来たか…ははは…ハァ(ぐったり)

レアというより保護対象なうww


「うわぁ、ますます俺人気になっちゃうってことですねー」

「うんそうだね。」


俺が冗談めかしてそう言うと校長先生だけは平然と頷いてくれた

校長先生はケロッとしているけれどもルールウド君なんか顔色が蒼くなって顔をしかめているよ…これはよくない奴だと物語っているよ

俺もそう思う…どうしようねぇ…


「校長先生、ショージを何とか安全な種族にすることはできないんですか」

「そうだねぇ…マジックエルフは擬態魔法が得意なんだ、今だってショージ君の見た目はハーフのままだろう?その気なら人間風にもなれるから他の種族になる方法が見つかるまではそのまま通常に生活すればいいと思うよ。昼夜逆転なのは一週間に一日、寝る時間を作れば昼間に起きていられるから大丈夫。」


まるでなにか経験したように対策を教えてくれた

わーい、当分それで行こうかなと思った

俺は種族図鑑を転写して頭の中の本棚に入れて置いた


【転写した本の整理は任せろーバリバリ】

それ気に入っているんだな、分ちゃん

【うむ】

うむ


…楽しそうで何よりです

どんどん分ちゃんが愉快なキャラクターになっているなぁ…(汗)

まぁ俺は分ちゃんが楽しそうなので止めない事にしとくとしよう


「連絡用魔道具の魔石をどうするか何だが…ショージ君は魔石合成をすればいいと言ったらしいね」

「あ、はい…」

「魔石合成の経験は?」

「ないです。ただレシェルナさんがこういうのが出来るよと一度見せてくれたのがあるだけです。その時まだ俺には難しいからって言われていたんでやったことないです。」


俺は素直にそういうとぷー太郎が見下したように鼻で笑ってきた

…ムカッと来たので俺は影から影の手を出して引きづり込んでからお仕置きしてやった

やはりぷー太郎は敵だ


「…ショージ君、言動が少し気に食わなくとも一応彼は教員だからね?」

「プーちゃんは少ししたら出します。」

「「「wwww」」」


笑いを必死に我慢しようとして失敗している転生者組と思われる生徒会メンバーが小刻みに肩を振るわせひきつけを起こしかけている物もいる中俺と校長先生はいたって平常だ

なーんでぷー太郎はああも俺に突っかかってくるんだか…やれやれだぜ


「レシェルナがプラムクァに魔石合成を教えているかどうかはわからないからなぁ…」

「鏡電話で聞いてみます?」

「うん、プラムクァ本人に聞こうと連れてきたんだけどね?問答無用で影の中にしまわれちゃったからなぁ…」

「あ、じゃぁ出してあげます」


俺はポイッとごみを放り投げるようにぷー太郎を投げだした

ぐえ、とカエルの潰れるような声でプーちゃんが俺の影から吐き出された


「ははは」

「んのがきゃぁ…よくも私をこんな目にぃ!」

「はっ!」

「…ふん!さっすが下賤なハーフエルフ」

「もうマジックエルフだもん」

「元ハーフだろうが。」


ぎゃいぎゃいとプー太郎が騒ぐから俺もつい揶揄ってしまう

校長先生が手を叩き思わず二人して黙った

ルールウド君は苦笑してどうして仲良く出来ないのかと聞いてきた

こいつが態度を軟化させない限りは決して許すことなんかないけれどね?


俺はそっぽを向いてベッドの方から降りて冷蔵庫からフルーツを取り出し食べてこれ以上プー太郎と話す気がないという態度を見せた


「プラムクァ、君は魔石合成できるのかい?」

「はいと言いたいところですが、校長。魔石合成は工程が多く魔力量も最低でも5000以上あり、尚且つ“生み出す者”という技術称号が必要なんですよ。“錬術”“薬剤調合術”“鍛造術”という技術が物を言う称号ですが私はあいにく“錬術”や“薬剤調合術”を取得はしている物の“鍛造術”は不得意でして…。」


フルーツ美味しいです、もぐもぐ…

ぷー太郎は肝心なところで役立たずな事が判明しました、ざまぁ

今食べているフルーツはブドウのように沢山連なっている、小さいミカンみたいなフルーツで、皮は薄く、押し出すとオレンジ色の中身で美味しい物だ

俺は好きかも知れない部類の味だ

名前は知らない。キューリャさんがくれるものは全部美味しいのだ


「それならショージができそうですね。」


ルールウド君が手を叩いて嬉しそうな声を出したが俺は面倒なのでやらんぞ?

フルーツが今日もおいしいなぁ


絶対に、面倒な事はもうやらないぞ

修理まではやってあげるけど、そんな魔石合成なんて複雑そうなものやったら否でも目立つじゃないか(手遅れかもしれんけどこれ以上は目立ちたくないし便利屋になりたくない)


「何?こんながきに出来る訳ないだろ。聞いていなかったのかね?技術称号は技術を持っていない物には決してつかないのだよ?」

「ショージ、技術面でのステータスみせて。」

「やだ。プー太郎嫌い」

「フルーツ上げるから。」

「……むぅ…はい。」


俺がステータス開示すると奪い取るようにぷー太郎が俺から紙を取った

そして言葉をなくして、まじまじと紙を見たり俺を化け物を見るような、半分信じられない物を見るような目で見てきた

とりあえず俺はこいつに目潰しでもしたらいいのか?(理由;むかつくから)

何をそんなに驚くのかは知らんが、まあとりあえずプー太郎はなんか気に食わないので目潰ししたくて仕方なくなった


影の手を出そうとするとルールウド君が苦笑しながら俺を呼んできたので俺は仕方なく、そう

仕方なくだぞ!?仕方なく!!大人しくしておいてあげた

因みに俺のステータスは…こうなっていた

―――――――――


技術称号;生み出す者 ランクE(G~SSまである)

技術称号;中距離テリトリー ランクF(G~SSまである)


錬術     レベル17

薬剤調合術  レベル17

鍛造術    レベル17

♦生産術   レベル1(中位技術)


魔道具再生術 レベル13

魔法作成術  レベル14

♦魔法創生術 レベル1(中位技術)


弓術     レベル20

♦中距離術  レベル10(中位技術)


―――――――――


前にさらっと紹介、というかルールウド君達にも見せていたものは・・・

調合師レベル;16(一般的な医者のレベル8~12)

薬剤師レベル;16(一般的な医者のレベル8~10)となっていた筈なのに

これは…レベルが上がったとみていいのかな?


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