↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
67/335

楽しい楽しい魔導武器造り(白目)

シェンフ君がそういうとキキョウさんとコントロル君、ソルシエ君が噴出し笑った

そしてルールウド君でさえも・・・


「あぁ、確かに!」

「え、一寸?!俺そんなんじゃないよ!」

「そう?でも僕達からしてみたら似ていたよ?」

「…複雑…」

『みゃうぅー。みゃーも、あんにゃに過剰反応じゃにゃいにゃ!』

「(…過剰反応って…。)」


ひそかにスミレにそんな風に思われていたなんて、軽くショックだ

そんな風に思って落ち込んでいたらアルト君が面白おかしそうに笑うので一寸むっとしてしまったけれどスミレがニャーニャー鳴いてささみをねだった事で言いそびれてしまった


『ささみくれにゃー!にゃー、みゃー!』

「はぁ、はいはい。今あげるよ」


ささみを出してスミレの口元まで持っていくと座ってささみをみて、よだれを垂らして目で追っていくスミレだった

スミレはささみを食べてご機嫌のようだったので、ささみを持つ手を動かそうとしたらおみ通しだったのかしっかり前足で挟み込み、逃げられないようにされた


っち!


その後はスミレを揶揄ったり、コントロル君の狼と戯れてスミレが嫌がっているのをいなしたり、ルールウド君と勉強をしたり、キキョウさんと共に土属性の魔法を勉強したり、アルト君達とトランプで遊んだりしてすごした


余談だが思い切りアルト君が負けていた…

そして意外だけども、ルネア君とソルシエ君が強かった

強かった…俺とルールウド君がぼろ負けする位には、強かった


夜お風呂に入ってご機嫌になったスミレと共にミーシェちゃんと夢の中で遊ぶのもいつも通りだったしスミレもミーシェちゃんにかまって貰う事でますます夢の中でご機嫌だった


~翌日~


俺とキューリャさん、スミレが自室で朝の支度をしていると朝食も自室でとろうと言う話になって朝食をキューリャさんが作ってくれたパンとスープ、サラダに一寸したデザートにフルーツをスミレと共にペロっと平らげた


「さて…今日からヒマになるわけだけど」

「今日はシェンフ様たち生徒会メンバーの方々が見学しに参られる、とのことですが…」

「うん、そうだね。てか武器造るって言っても俺が作るのってそんなに難しい事出来ないんだけど、無駄に期待されてる気がしてるんだけど」

「間近で武器を造られるところなどを見たことがないのでしょう。」


それもそうか、なんて思いつつも家具を部屋の端っこの所へ移動させていたらスミレがわざわざ手で運ばなくても影の手を使えばいいのに、というからその手があったかと影の手を使って家具を楽々と運んだ

俺の小さな体ではとても大変な作業だったが影の手とキューリャさんとが手伝ってくれたので楽に端へと寄せる事が出来た


「これでいいね」

「はい」


俺とキューリャさんがそういうとスミレは何もしていないのに汗を拭うような動きをした

いやお前何もしてないだろ、と思わなくもないがスルーしておこう

少しソファーで待って居るとコンコンとノックをして誰かが来た

気配を探ると一人の人で、何かを手に持っているようだ


うーん…分ちゃん扉の向こうには誰がいる

【手紙を持った人物がいます。恐らく従者がチームへ誘う手紙を持ってきたのかと推測されます。】

あー…まだそれ続くのかよ

その手紙攻撃を回避するための策だったのに…

キューリャさんが扉の前にいき少ししてから戻ってきた時には3通もの手紙をもっていた

そんなに持ってきたんかい、さっきの人≪従者さん≫…


まぁ目を通さずにそのまま影送りー、安定だけどねんww

え、ちゃんと手紙読めって?はっはっは、だが 断る!

だって上から目線で偉そうに使えそうだから仕方なく入れてやるよ感が凄いんだもの

俺は光属性の魔法を使えだけでいいとか

上級生と一緒にダンジョン行けるなんて貴重な体験だぞ―的な手紙貰って、わーい、じゃあ行きまーすなんて誰が言うんだよ


少なくとも俺は嫌だね

問題外だ


しかも40も50も手紙があるんだぞ

それを全部、目を通せ?断る!

3通だけだろとか思うそこの人!その三通の手紙の中に魔術が使われてないとどうしていえるんだ!警戒しないといけないぞい


昨日(あれ一昨日だっけ?)先生が間接的とはいえ操られたんだからな!

と、そんなことを心の中で思っていると再びノックの音がしたのでキューリャさんが扉の方へ行くとシェンフ君たち生徒会メンバーだと名乗った


…でも、気配が違う…なんだろう、この違和感

【マクスェルの気配を相手が真似しきれていないから、変に混ざっているように感じる。】

あぁ、成程、それでか


「ショージ様、シェンフ様他、生徒会メンバーの方々です」


俺はキューリャさんに耳を貸すように手招きして、耳打ちで教えた


「(……マクスェルさんの気配が違う。後、遊技君がいない)」

「(…!畏まりました、お帰り頂いておきます)」


スミレ、おいでと心の中で呼びかけるとスミレもわかったのかひょいと俺の腕の中に飛び乗った後、警戒しているかのように扉の方を見た


『にゃー!一応キッチンに隠れてるにゃ』

「(わ、わかった)」


俺はスミレを抱きかかえたままでそっとキッチンの近くへと移動しておいた

何があっても大丈夫なように、スミレ迄抱きかかえて警戒した


暫くしてキューリャさんが扉を少し開けて警戒していなさそうにしながらも今日は俺の具合が悪くなったからと言って合わせないようにしながら追い返した

シェンフ君(偽)達は素直に引っ込むかと思いきや魔法を使ってきたのか、がく、とキューリャさんが膝をついた


不安になったけれども、コントロル君にやられたマクスェルさんみたいな例もあるから近づかない様にした


少しだけ蹲っていたけれども、キューリャさんの体が光って、紫色の何かが転がり出ると頭を振って息を乱してその紫色の何かを踏みつけて扉の向こうにいる人達に思い切りガンを飛ばした


すると扉の向こうにいる人たちはどこかへと逃げる様に走っていくのが分かった


『ニャー!キューリャ、大丈夫にゃ!?』

「まってスミレ、そのままじゃ見えないよ」

『ミャーは心配にゃのにゃ!早く美味しい水出すにゃ!』

「わかってるってば」


俺が栄養剤を出してスミレがペロッと舐めて姿が誰にでも見えるようになったらすぐさまスミレがキューリャさんの所へと駆けていった

キューリャさんが片手で止めてスミレがニャーニャー言いながらも素直にストップしているとキューリャさんが呼吸を整え終わるまで様子を見ていた


『大丈夫にゃ?』

「えぇ…大丈夫です、レジストしました。」

「よ、よかった…ハァ。もう、朝からこういうのはお断りしたいよね!」

『にゃ!まったくにゃ!』


ぷんぷん、と怒りながらもスミレが嫌そうに扉を睨んだ

キューリャさんを少しソファーに休ませて俺はグリーン茶を冷蔵庫から出してキューリャさんにあげた

苦笑をし、受け取ってくれたキューリャさんはグリーン茶を一口飲んでほんのり喜んでいるのか、微笑んだ

少しは落ち着けると良いんだけれど、と俺が思っているとキューリャさんはお礼を言った


と、少し休ませていたら今度は本物のマクスェルさんとルールウド君の気配がした


「ショージ、大丈夫?」


扉を開けないままで、そんなことをルールウド君が言ってくる

キューリャさんに今度は本物だと言うとキューリャさんが扉を開けて中に入れた

ルールウド君が不安そうにしながらもう一度気遣う言葉をかけてきた


「キューリャさんが追い払ってくれたから、大丈夫だったよ」

「あぁ、よかった。彼らはショージが言い出した“お試し期間”が来ないからと焦っているチームメイトたちだよ。先生の目にかかっていないチームも五万とある物だから、注意しないといけないよ。」

「身に染みて分かったよ。」

「フー…。マクスェルがキューリャに何かあったみたいだと言ってくれたから急いできてみたけれど、何とかなっているようだからよかったよ」


ルールウド君はそう言ってほっとしたのか、大きくため息をついた

うん、俺も直ぐマクスェルさんの気配に違和感を察知した時はギョッとしたよ

また操られたのかと思った物…あとなんかすごく変だったしね


「あともう少ししたらコントロル先輩たちがやってくる予定だよ。来たら魔獣が部屋の中に出てくる手筈になっているからすぐわかるようになってるんだ。魔獣を操れる生徒は僕たちの生徒会含めても先輩一人しかいないからね、見分けがつくでしょう?」

「わかった。スミレ、いい子にしててね」

『・・・みゃーい』


スミレがとても不満そうに一鳴きした

喧嘩を売らないように、きちんと言い聞かせたから大丈夫だと思うけど、スミレは不満そうにべし、べしと尻尾を俺の腕にぶつけて不満を示した

少し雑談していたり、キューリャさんに襲い掛かってきたような生徒たちの事も聞いていたら部屋の、扉の前に黒い靄が立ち込めてきた

お、これはなんか見たことあるぞと思っているとごぽ、と大きく黒い泡が膨れ上がりぱちんと弾けてそこには黒いオオカミがいた


スミレの尻尾がぶわりと膨らむ


『ふ、ふー!ふしゃー!』

『ぐるぅぅぅ!』


狼とスミレがほぼ同時に尻尾を高く上げて、膨らませながらも威嚇しだした

おい、喧嘩を売るなって言ったしスミレ自身も不満気にわかった、といっただろうが…


「おーい、いいかー?」

「今開けるよ、待ってて。キューリャさんお願いします」

「はい。畏まりました」


キューリャさんが扉を開けると狼はすぐさまコントロル君の方へと駆け寄り、ゥオン、と鳴いて影の中へと帰っていった

そんな狼君を尻目にスミレはべーっと舌を出して消えるまで見ていた・・・

だから、喧嘩しないって言ったのはどうなったんだよと小一時間説教したい

本当に精霊と魔獣は相性が悪いんだろうな…

だってスミレ、俺の腕から動かないで威嚇してたもん


「…スミレちゃん、凄く威嚇してたね」

『にゃ!あんにゃの威嚇の内に入らにゃいにゃ!攻撃はしにゃいでおいてやったにゃ!』


攻撃前提での威嚇…

いやまぁ本猫がそういうのでしたらこの話は終わりにしましょう、コントロル君が不機嫌そうに眉をピクリと上げて気がすまなそうにしているんだもの…


「なんか、ごめんな?」

「いや、まぁ…精霊だし、仕方ねぇよな…」

「お詫びに昼めしなんか作ってやるよ」

「まじ?じゃあ肉料理くれ。後味薄めの奴も。食わせてやりてぇからさ」

「わかった。なんか考えとくよ。」

「おう。」


コントロル君とそんなことを話しているうちに、シェンフ君が昨日の空間収納を解除して昨日用意したままの部屋へと一変した

ぞろぞろと生徒会メンバー11名、更に何故かくそ爺と校長、あの理事長なんかも含めて14名が俺の部屋に入って来…た


……


「おい爺」

「なんじゃ」

「なんでいるんだよ」

「わしがどこに行こうが何を見ようが勝手じゃぞ?」

「ここ俺の部屋なんですけど!?」

「そうじゃな」


こ、こんのくそ爺い!

むきーっとなってるとシェンフ君がくすくす笑いだした


「ほら、昨日のコントロルとスミレちゃん、だっけ?精霊のやり取りと同じことしてる」

「ふふふ、本当ね。」


キキョウさんまでそんな事言って笑いだした

コンにゃろ…どれもこれもくそ爺のせいだからな!!


「ハァ、ショージ、教頭先生と共に材料を取ってきたんだから、教頭先生がいてもおかしくないでしょう?加工作業がきちんと行われるかどうか確認だと思えばいいんだよ」

「俺こいつ嫌い!」

「ショージ。」

「…ハァーイ、何でもないでーす。」


数人にクスクス笑われながらも俺はいくつか影にしまっておいた採れたての材料をテーブルの上に出した

勿論、鍋に一塊にしておいた材料も出したけどね


その後鏡電話の前に立って、鍛冶師の親方に繋いだ


「おやっさんいるー?」


暫く呼んだら4回目くらいでやっとおやっさん事親方が出た


「おーい」

『…ん、おぉ、いるぞー?』

「あ、きたきた。遅いよ!」

『んな事言ったって朝は飲んでるんだ、すぐは無理だっての』


朝から酒飲むのかよとか思うかもしれないがこの人は通常運転だ

親方に事情を話したら仕方ねぇ、なんて言いつつワクワクしているようにみえた

遠距離で作業するのは4回目でそんなに苦労しないと思う


因みに言っちゃうとレシェルナさんとエルフィールさんの計らいで俺のために調合室、なんていうのも屋敷の地下に作り、そこで鏡電話を使いつつ何度も調合や錬術、薬草からの抽出とかもろもろやったこともある位だから、問題自体は割と少ない


「後は…スミレ、火の精霊さんたち呼んできて」

『みゃーい!』

「水の精霊もねー!」

『みゃーい』


スミレは嬉々として返事をしてどこかへと行ってしまった

俺はその後道具をおやっさんの言うとおりに材料と共に用意した


「これでいい?」

『いや、まだ待て。後は短剣にしたいなら鉄だ、鉄。』

「何の鉄がいい?」

『そうだなー、この短剣を誰が振るんだ』

「ルールウド君だよ」


鏡電話をするために、ルールウド君の姿を見せると納得したように頷いた


『あぁ、小僧は剣に逃げられるからな』

「うぐ…俺は弓だからいいの!」

『いいわけあるか、小僧に使わせるとどんな名剣も鉄屑になる!どうにかせんか!』

「へーへー、すいやせんねー」


前に一度本気で振ったら親方の方へ飛んで行って慌てて避けたら炉の中に入って本当に鉄屑以下になったのを気にしているようだ

でもそれはしょうがなくね?だって滑ってしまったんだもの

ルールウド君にどんなくらいの速さで振るとか適当な短剣で2、3回振って見せたりして親方が言うように鉄を一本、適当な魔石と鉄よりしなやかに曲がりやすいスズクリスタルと呼ばれる半透明なガラスの様な草っぽい鉱物を出した


『スズクリスタルは落としたら割れるからな、気を付けろよ』

「ほーい」

『にしても小僧学園に行ったんじゃねぇのか』

「ここ学園だよ」

『お前の調合室じゃねぇのかい』

「学園の俺の部屋に、魔術で失敗してもいいようにした部屋だよ」


第一俺の調合室何度か見に来てんじゃないか、親方…

まぁいいけどさ、酔ってるのか?

それ、大丈夫かねぇ…酔ってて肝心な作業がすっぽ抜けるー、なんてことないようにお願いしますよ、親方!!


『ほぉー、そんな事も出来んのか、すげぇなぁ』

「まーね。で、もうできるの?」

『準備は良いな。後は炉に火を入れて、窯の方もあっためねぇと話にならんな』


スミレ待ち、なう…


待っている間にアルト君達一年生たちも俺の部屋へとステフィム先生と共にやってきた

ステフィム先生は授業があるので別れたけれども、くれぐれも危険の内容に、なんて注意迄貰ってしまった…

俺はそんなに危険な事をしそうに思うのだろうかねぇ…


「おはようショージ君。」

「おはよう、アルト君」

「これから武器造るんだよね、まだ火ついてないけど」

「スミレ待ち―。」

「あぁ、火の精霊を呼びに行って貰ってるんだね?」

「そう。」


俺が頷くとニャーとかチューとか、声が聞こえてきた

どうやら無事説得して連れて来てくれたみたいだ、よかった


「そろそろ来たみたい。」


俺がそういうとスミレが5匹の火ネズミと、水色の蝶々を連れてきた

俺の足元まできてネズミがチュー、と一鳴きした


『おてちゅだいにきたでちゅー!』

『ちゅー!』

『ミャーの言うとおりにするにゃ!』

『はーいでちゅ!』

『ちゅー!』


…仲がいいようで何よりです

トムとジェリーかな、と言いたくなる様な仲良しさでなんだか…

え、君猫と鼠だよねと言いたくなってくるが、同じ精霊同士なので種族としてはまぁいいのかもしれない

“見た目”が“猫と鼠”だっていうだけだしね?うん…


で、蝶々…は、水の精霊で、いいのかな?


「スミレ、この蝶々は…」

『みゃ、蝶々は水の精霊の出口ににゃるにゃ。火の精霊と相性が悪いにゃ、だから使いだけ寄越してくれたにゃ。呼び出せばすぐ出てくるにゃ』

『ちゅいー!精霊同士仲は良いでチュー。でもでも術の相性は悪いのでしゅー』

「…そうなんだ。あ、えっと、炉と窯に火を入れて欲しいんだけど」

『『ちゅーい!!』』


ネズミたちがちょろちょろと走り回り、炉と窯に火をつけた


「オレンジ色になるまで火をつけて欲しいんだ」

『ちゅーい!任せるでチュー』


ぼう、と火がともると忽ち火種が炉に燃え広がり ぼぼぼ、と音を立てて炉や窯の中に火が満ちた

親方がその様子を見せるように言ってきたから壁にかけてある鏡を陰の手で持ち上げて鏡をそれぞれの近くへと持って行った


『おう小僧、そんくらいでいいぞ!』

「そのまま温度を維持してくれるかな」

『ちゅーい!そのままでちゅー!』

『『『ちゅちゅーい!』』』


あーも―可愛い!可愛いっていう言葉をかけるまでもなく可愛い

コロコロしているスミレも可愛いと思うけど、ネズミたちもうろうろしてるのが可愛い

ハー…ずっと見ていたくなる―…


『浮気は駄目にゃよ』


うぐ…し、してないじゃん

大丈夫、スミレも十分可愛いよ!


『にゃにゃ、ミャーが可愛いのは決まってる事にゃ!お風呂入ってるにゃもん!後々グルーミングもちゃんとしてるにゃん!毛並みもばっちりにゃもん!』


うんうん、そうだね、とスミレのご機嫌取りで必死になって誉めていた

するとスミレは嬉しいのか胸を張ったうえでふふんとコントロル君を見た

…うん、そう言う所も可愛いね


『これ小僧炉から目を離すな馬鹿者』

「あ、はいはい。スミレが相手してくれっていうからつい…」

『契約精霊以外の精霊に頼み事してるんだ、嫉妬はされるだろうが火をつけた炉から目を離すな!』

「ごめんなさい」

『ふん!炉の方にスズクリスタルをかざせ。中に入れるなよ!』

「はいはいっと!」


俺は言われるがままにスズクリスタルを炉の前にぎりぎり入れないように気を付けながら全体的に温める様にかざしながら回していった


次第にクリスタルのように光を乱反射させながら、キラキラと光るようになってきたスズクリスタルを一旦火から遠ざけて短剣の“芯”の部分の型に入れる

ジュ―ッと音を立てて煙と共に流れるスズクリスタルの粗熱を取る為放置し、次は少し鉄を熱してドロドロに溶かす作業に入った


濛々と燃やすため、部屋の温度はとてつもなく高くなる

が、昨日先に魔法陣にて温度を窯と、炉の周りだけ上がるようにしておいたから問題はない筈だ


『小僧、そろそろ魔石をスズクリスタルの中に入れろ。遅いと固まっちまう』

「りょーかい」


俺は魔石をガシャリと砕いてスズクリスタルの入っている型の中に埋め込むようにしておいて置き、その上からさらにスズクリスタルの液体を入れる

更に粗熱を取る為放置しつつ次にやることはー…


『次は混ぜたい材料を見せろ』


親方の前にカマキリの鎌と、ルルイエの枝、セレージュの木の実を持って見せた

そしたら親方は一つ頷いて、まずカマキリの鎌を関節部分と刃の部分を外して(外すときは実はカマキリの鎌の付け根の辺りを熱しながらグッ、と押すと簡単にとれる)から足の部分を砕いて鉄粉と窯の中で混ぜながらセレージュの木の実を絞って汁を加えろと言ってきた


その通りにしてセレージュの木の実を半分くらいしたらルルイエの枝の1/2を削ってその中に入れる


そしてアッツくなってきて耐え切れなくなったからちょっと休憩を入れさせてもらった


『精霊達に加減してもらいながらスズクリスタルの方をほんのりあっためて貰え。そしたら水飲んでいいぞ』

「ういー…」


ふらふらしながらもネズミの精霊達にお願いして、水の精霊達に冷やして貰ってぐったりしながら手で扇いだ

俺はそのままキューリャさんにフルーツ水を貰ってぐったりしながらソファーに座った


「大丈夫?」

「しんどい…あっつい…」


そう答えるとキキョウさんが水で濡らしたタオルを、直感さんが緩く風を送ってくれた

涼しい…!扇風機の、“弱”のような緩やかな風だけど凄く涼しかった

ふいー…あっつかったぁ…いやマジで火を扱っているんだから当たり前なんだけどね?


少ししてから元気になったので再開することにした


「ありがとうございますー、元気出た!」

「よかったわん」

「無理しすぎはいけませんよ?」

「いつもだから大丈夫!さてと、おやっさん続き―」

『もういいのか?倒れんなよ小僧』

「大丈夫だって。」


俺がそう言って窯の前に立つとその後はカマキリの刃の部分をスズクリスタルの入っている型の方に入れて一体化させる為少しなじませる

そしていよいよ・・・


型にルルイエの枝と鉄、スズクリスタル、セレージュの木の汁を入れた物を窯の中へ入れてドロドロに溶かしつつ温度を調節してもらい、熱々の鉄(液体)の状態を出して型の中を熱しながらぐるぐるとかき混ぜる

途中セレージュの木の実を磨り潰し粉にしたものを放り込みながらも調節を続ける


熱い…


ジュ―…と音がするし物凄く熱いが我慢しつつ取り出し、ジューーッとオレンジと白い色の混ざったような色の液体がキラキラと輝いている

そのまま取り出し、一気に魔力を出し、叩く

カン、カン、と音を立てて叩き魔力をなじませある程度してから冷やし、親方がもう一度熱しろっていうからもう一回入れた

そして何度か魔力を注いで暑さと魔力減少に伴いふらふらになってきたらキューリャさんが休めと言ってきたのでもう一度そのままの温度を保ってもらうよう精霊達に言ってお願いしてからソファーにてぐったりしながら休んだ


あっつい…


魔力回復薬を飲みながら魔祖を含んだフルーツを口に入れてスミレと共に涼しい水の精霊と直感さんの風の魔法を使われて休んでいると水の精霊がひんやり冷たい泡を出してくれたのでそのまま首とかを冷やしてくれた

ハァー…冷たくて気持ちいい…


「しっかし小僧の魔力はその年でかなりの量じゃな」

「ショージですから!」


なんだそれ、とルールウド君に突っ込む気力もない

少し風を浴びて水で涼んでからフルーツを食べているとスミレが猫撫で声でニャーニャーと鳴いたから仕方なく、フルーツを一口上げた


『みゃーん…ショージ後もうちょっとにゃ!頑張るにゃ!』

「…うん。」


そしてもう一度叩きながら魔力を入れて刀身に魔石と魔術語を少し刻んだ

そしてとうとう…


『あがりだな、冷めたら持ち手を付けろ』

「あいよー。ハー、もう暑かった…やっとだぜ」

『こればかりは慣れと我慢だな。小僧はエルフだ、熱には気ぃ付けろよ』

「はいはい分かってますって―…」


完全に冷めて鉄の感触がしっかりしてきてから、俺は持ち手を魔法で作り上げてきちんとつけた後魔術語を刻み込んだ

最後にルールウド君に魔力を通してなじませて貰いながらも、完成した


「うわー、なんか禍々しいけど鋭そう!」

「そうだね、でもかっこいいよ!これ!!」


遊技君とルールウド君ができたてほやほやの短剣を持ったり眺めたりして嬉しそうにした

喜んでいるようで何よりです、俺はフラフラだけどね

俺をキューリャさんが抱っこをしてソファーに座らせてくれたけど、俺はフラフラで、魔力不足になっている

シェンフ君がタオルを使って扇いでくれているおかげで少しマシだけど凄く魔力不足で気分が悪い…


「大丈夫かい?」

「目、目が回る…」

『ニャー…ショージ、お薬にゃ、にゃい!』


スミレが俺のスカーフからエリクシェルを取り出し、器用に蓋を前足で回した後スポイトで一滴、ちょん、と肌につけてくれた

じわじわと浸み込む様にエリクシェルが肌の中に入ってくのを感じて大人しくしているとすっと霧が晴れるかのように眩暈があっという間に消えた

頭を数回軽く振ってからスミレを撫でてお礼を言うと嬉しそうに鳴いた

後でカリカリをやろう、と決めながらも水の精霊さんに冷やして貰ったタオルを首に巻いて熱気対策をした


「お見事だね、昇次君。素晴らしい…」

「エクセレントだよ!武器を作る、しかも魔道武器を作るのは中々できる事じゃないぞ!」

「わしにも作ってくれんかのぉ」


誰が作ってやるか、くそ爺!とちょっとムカッとしたけど俺はプイっとそっぽを向いてやっただけで言葉にしなかった

それを見て教員2人にはすぐにわかったらしく教頭を除く二人が教頭をジト目で見る、なんてこともあった


「ふふ、ノブレ、嫌われているねぇ」

「ノブレのやり方が強引過ぎたんじゃないのか?」


べー、っだ!と思っているとルネア君が余ってる材料を見ているのに気が付いた


「どうしたの、ルネア君」

「あ、いいえ、特にはないんですけど、ハイ」

「?」

「………い、いえ、あの…ショージ様はどこでこんな技術を身に着けたのかな、って。」

「あぁ、さっき教えてくれてた鏡に映ってる人、工房を持ってるドワーフの鍛冶師さんなんだ。えっと、ドラゴニア家の領地で腕がいい鍛冶師さんでね。」


俺がそういうとルネア君が感心したように感嘆の声を上げた

…やってみたいのかな?


「ルネア君達も、何か物作り、やってみる?」

「ふぇ?!」

「やってみたい!」

「面白そうですね、参加させてください」

「あ、え、は、はひ!じゃあ僕も!」


火の精霊さんたちもうちょいだけそこにいてね

俺がそうお願いするとスミレが呆れた顔でニャーと鳴き、仕方ないなと言いたそうにルールウド君の足元へと移動した後丸くなった


『ちゅー!何するでちゅ?』

『まずは簡単な防具造りまちょー?』

『チュー!それより剣でチュー!簡単ならこの材料でできるでチュー』

『『ちゅーいちゅーい!』』


癒される…何だろう、なんか…ハムスターを見ているようでほっこりする…

しかも小さくて、ちょろちょろしてて可愛い…

人型になってる姿もいいけどネズミのままでも十分可愛いんだよなぁ…


「ショージ様、何を作るんですか?」

「おっと御免。えっと…そうだね、簡単な防具か、ただの短剣を作ろうか。どっちがいい?」

「「短剣がいいな!」」

「え、えと、僕は剣が苦手なので防具で!」


分かれた…(汗)

よし、じゃあ…と思って俺が土属性の分身を作る


「!ほぉ…ゴーレムの応用かぁ、やるねぇ」

「そ…そんなに簡単にゴーレムなぞ作れてたまるか…でも出来てるううう!!」


……なんか教員二人が怖い位過剰に反応してくるんですが、それは…

ただ分身を作っただけだと言うのに…(汗)


「本体の俺が短剣を作るやり方教えるよ!」

『分身だけど火に強いから問題なく、防具の作り方を教えてあげるよ!』


俺がそういうとルネア君が不思議そうに首を傾げた後、質問してきた


「で、でも分身を造ったらショージ様動けないんじゃあ…」

「土属性の魔法単体だったら動けないんだけど、今回は土属性のゴーレムに、自発的共有魔力を埋め込んで時間制限ありの自立を促してるから大丈夫だよ」

「?????????」

「…魔祖を外から組み込んで自分で動けるようにしているから大丈夫だよ。効果はせいぜい1時間とか短めだけどね。」


そう言ってあげたらルネア君はまだわからないものの、とりあえず大丈夫だと言う事を信じてくれたのか、小さく頷いた

ナイト君たち生徒会メンバーさんからは驚きの目で見られているけれどもこれ位は誰でも思い浮かぶんじゃないだろうか…


シェンフ君と生徒会長さんがめちゃくちゃ怖い顔をしているのだけれども…なんだろうね

その後は俺本体が簡単な短剣を、カフィーユ君とアルト君に教えながら作って(短剣の基礎的な、ナイフサイズの奴ならば何も問題なく作れる)分身の俺はルネア君の足を守る防具として脛当てを一組教えながらも作った

【この世界のエルフは特に温度差に弱いのです

フロストエルフは特に顕著で、下手すれば火傷を負います】

俺「え、まじで?」

【物作りする時は要注意だぞ】

俺「注意遅すぎじゃね?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。