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第1章―学園生活、初等部編―

転生してから4年たち、これから学園生活をしていく昇次(主人公)に待ち受ける事とは…

と言っても大したことはない、何気ない日常をつづっていくだけの、第一章、学園小等部編

はじまります

昇次君は果たしてどう成長していくのか…

俺が異世界、強いてはミーシェちゃんと同時に入れるようになってから4年が経ち、今の俺の姿こそまだ3歳児の小さい子供だけれども、中身的にはこの世界に来て大体4歳くらいの歳になった

そしてミーシェちゃんと同じくらいの年齢で扱われると言うことで、3+4,詰まり七歳が俺の今の年齢という扱いである


詰まり何が言いたいかというと簡単に言うならば・・・・・


そう、ルールウドくんと同じ学園に通う年齢になってしまったと言うことだ

この四年間何をしていたかというと両方のおばあさま達から色んな事を習ったり、時折帰ってきたルールウドくんと交流したり自転車を乗り回して山々に行って遊び回ったり、街の子供達と遊んだり勉強したりと忙しかった

ミーシェちゃんと街の子供達が仲良くなって、俺の作り出す自転車と三輪車で町中を駆け回り、大人達に怒られたり、商人さん達を困らせたり、馬を驚かせたりしてとんでもない玩具を与えてくれるなと俺に苦情が来たり・・・

でも数時間後その自転車を使ってみた大人の人達もはしゃいで便利だと大騒ぎしていたのを俺は苦笑しながら見守っていた


とまぁ色々とあるけれども俺はとうとうもうすぐ、しかも数日で今お世話になっている屋敷から学園寮へと移らなくてはならなくなると言うことで、エルフママさんことエフィールさん達と一時的にとはいえ別れると言うことだ

あさからドラゴンパパさんことランドロークさんがミーシェちゃんと俺を抱きしめて、何かとても悲しそうにしている


「一時的にとはいえ、屋敷に帰宅できるのですからそんなに悲しまなくても・・・」

「馬鹿をいえ、息子と娘を同時に学園に向かわせなくてはいけないのだぞ?!」

「そうですが、月に何度か帰ってくる機会はございますよ」

「うぅぅ、何故学園に向かわせねばならぬのだあ」

「魔法を正しく使えるように、更に言うならば魔族としての成長のため、人脈の育成、貴族としての基礎を覚える為、まだまだございますが」

「ぬああああああああああああああ!!」


・・・執事さん達がランドロークさんを取り押さえて言い聞かせるが、ランドロークさんは納得していないのか叫びながらも俺とミーシェちゃんを抱きしめ続けて放さなかった

なんだろうこの大きな駄々子は・・・たまげたなぁだなんて思って仕舞うのは仕方ないことだと思う

執事さん達が大変そうだったので俺とキューリャさんが止めるよう声を掛けてみた

俺的には抱きしめられるのには少し馴れたので何ともないがミーシェちゃんは嬉しそうだ


「いやそういうのはもういいから!馬車がきますから!」

「ああああああ、学園なんて誰が作ったんだ」

「アンタの祖先だよ!」


意外なことに、学園の創立者がランドローグさんの祖先さんだと言う事がここで初めて判明した・・・流石貴族、学校の創立者が祖先なのか、へぇ・・・すっごーい(棒)

何とも凄まじいお人(人じゃなく魔族だけれども)の家系なんだな、流石は王族だなと改めて思っただけだけれど・・・ランドロークさんはまだ俺達二人を放さない気でいるらしく、ぎゃーワーと執事さん達と騒いでいる


・・・結局馬車が来ても、20分物間離れなかったし、ずっと抱きしめられていた


「お父さん、ミーシェね、ルー兄様とお勉強してね、ショージお兄ちゃんの夢叶えてあげたいの。だからね、学校いやだし、勉強キライだけれど、行きたいの。」

「ウウウウウウウウ、ミーシェエええ」

「ぐえっ」

「きゃー、あははは!」


最後に思い切りぎゅっと抱きしめられたのだろうけれど、俺としては背骨を折らんとして圧縮されている様な気分になった

痛いっす、下手しなくともこれ背骨の折れる心配しなくてはいけないかも知れない

痛いどころか辛い


ミーシェちゃんはケロッとしているが平気なのだろうか・・・ぐふ(吐血)


「きゃ、ショージお兄ちゃん大丈夫?!」

「おっと仕舞った、また力を入れすぎたか」

「・・・旦那様、お力加減をすることを少し考えて下さい」

「気絶回復薬を、誰か用意しろ!またショージ様が気絶したぞ!」


バタバタと駆け回る魔族の方々の声と音を聞きながらも俺は気絶した

・・・

・・

・

目を覚ますとミーシェちゃんがニコニコと笑いながら、馬車の中で俺の頭を撫でていた

起き上がってどうなったのかを聞いてみたらミーシェちゃんの専属メイドさんである幼女メイドちゃん、クーナちゃんが教えてくれた

偶々俺とミーシェちゃんが学園に行くと精霊達に教えて貰ったドラゴンの方のグランマさんとグランパさんが山から降りてきて、気絶している俺を見て回りの者に事情を聞き、ランドロークさんを叱りつけたという珍事件が発生したとのことだ


・・・まぁそこまでなら何時もの事だと流すのだが、今回は長く離れると言うことでグランパさん達にきつく怒られてしまい、早々にミーシェちゃんと俺を専属メイドや執事であるクーナちゃんとキューリャさんにいいつけ乗り込ませた、と言う状況らしい


そして、今は馬車の中で学園に向かっているところだという


起き上がって窓の外を見てみると空を飛んでいる馬車の中である為か、周りは鳥や雲一寸下の方をのぞき見ると同じ方向へと向かっている馬や大きい鳥(フロストエルフの時にお世話になった鳥に似ている)や地面を泳ぐ魚の背中に乗っている子供達が見えた


恐らくその何人かは俺等と同じ学園の同級生になるのだろう

うわぁ、なんかわくわくするな

暫く馬車の中でスミレと戯れているとガクンと馬車が揺れたのでもうすぐつくみたいだなと思い、鞄を引き寄せた

するとキューリャさんが大きめな鞄は従者が持つのが当然なので小さい鞄、若しくは荷物を全く持たない様にして欲しいと言ってきた

そう言えば貴族とかは荷物を持たないイメージが多いよなと思ったので軽いのをもって、悪い気がする物の、大きい方をお願いしてみた


クーナちゃんもミーシェちゃんのトランク並の大きい鞄を両手でひょいと抱えて持ち上げ運びますと言い切った

クーナちゃんはドワーフで力があるので軽いけれど、体格が小さいので自然と傷つけない運び方的にこれで安定したためこうなったらしい

まぁ小さいからなぁ・・・俺等、まだ三歳児並みに小さいので体格上抱えるのは仕方ない

学園生活を過ごすに当たって基本的に、荷物はキューリャさんに預けて運んで貰う事と、キューリャさんは専門執事だから常に一緒に行動するし、同室にある一角に共に住むことになると言うことを言われた


そして、キューリャさんも一緒に勉強をしていくと言うことだ

ほむり。成る程、キューリャさんと常に一緒にいるのか


「分かりました、よろしくお願いしますね」

「それとなるべく従者達には敬語を控えるようにした方が良いかと・・・貴族の中では立場を低く見て見くびられる行為と捉えかねません」

「それは無理です。」


今後更にお世話になるようなのにどうかと思うからそう言ったら苦笑された

貴族としては正しいかもしれないが俺は貴族になるきもそうそうないし?

何よりキューリャさんは俺よりも年上で、光魔法の先生だしな

そりゃ無理でしょうよ

しかしその返答はわかりきっていたのか、予想通りという表情でなるべくで良いと言ってくれた


馬車が段々降りていくに連れて、どんどん大きい建物とその周辺にある街をぐるりと城壁に囲まれている、まるで城塞都市か何かみたいな所に近づき、その城壁の門前に降りた

馬車や大きい生物たちが列をなして門の前に並んでいる

そこで何処の誰がきたのか、また貴族なら階級を確かめたりとかしているらしい


そこで従者持ち、詰まり貴族ならば喧嘩にならないように学園内で一般人とは別の棟になるように配慮されているそうだ

あぁ、まぁ・・・うん

貴族ってそういう所在る人達多いって知っているから特別何を言うまでも無いが・・・その、生ぬるい日本で一般人として生活していた俺としてはちょっともやもやするな・・・


ま、それもいずれはなれるだろ

どうせこの世界では嫌というほどそう言うのになれざるを得ない事になっていくんだろうからね

俺達の乗っている馬車が門の前に進むとすぐにキューリャさんが例の何かを見せて、大してやり取りをせずに通れた

ま、まぁ創立者の子孫(ミーシェちゃん)が乗っている馬車だから仕方ないね

周りに並んでいる方々申し訳ないとか思わなくもないが、まぁ多少はね?


問題なくまっすぐ馬車は町中を進み、貴族達がいるという棟へと走って行った


大きな建物が真ん中に一件、左右に屋敷があるが、片方の屋敷はベランダ付き、更に庭園があるみたいだった

恐らく、と言うか十中八九庭園のある左側の屋敷が貴族達のいる方だろう


馬車が止まったので降りると執事服に多少装飾を加えた服を着た男性とドレスなのに質素でシンプルな物を着ている女性が頭を少しだけ下げた


「ドラゴニア王国第二皇子のショージ・ドラゴニア様ですね」

「そちらはドラゴニア王国第一皇女のミーシェ様ですね」

「「我々はあなた様方二人のクラスの担任であり寮長でございます」」


・・・・・・・・・・行き成り頭下げて本人確認されて驚きが隠せないのですがミーシェちゃんが頼もしい限りで、真っ先にはいと返事をしてくれた

俺も慌ててそうだというと微笑んで男性の方が俺の目の前に、女性がミーシェちゃんの前に立ち、ついてきてくれと言った


「まずは寮にお連れします。そこで少しの間、15分間の休憩を取りましてその後は男性、女性の別れている教室に行き少々当校での生活での説明をさせていただき、男女混合での教室、建物内の案内を受けて頂きます。この次点での説明不足はございますでしょうか」


・・・接待のスケジュールを聞いている気がしてきたのは俺の気のせいか?

まぁ特に問題はないように思えるけれど一応気になったところを聞いても良いかな


「あの、いいですか」

「はい、なんなりと。」

「ミーシェちゃんとは基本的に別行動と言うことで良いのですか」

「はい、ここは貴族様方が生活して頂く学園棟です真ん中に立っている棟を中央棟と申しまずが、そちらの棟でだけ、男女混合しての勉学が行われ、基本的には男女は別になっております。紳士になって頂くための勉学、社交界での礼儀、その他諸々がございます故。女性は淑女らしく、紳士は寄り紳士らしくするために別の階での行動をとって頂きます」


成る程、流石は貴族・・・と思っていたらミーシェちゃんは凄く不満そうにしたけれど、クーナちゃんに宥められて渋々と言った表情をした

それで納得してくれたのか、文句を堂々と言うような事は無かった

俺とミーシェちゃんが別れてもスミレのおかげか、夢で出会えるのだから何ら寂しがることはないし、何だったら夢の中で好きなこと出来るし、別に困らないよな、とか思っているのは俺だけのようだった


まあ五年前俺がミーシェちゃんの体を借りていたときは片方しか“起きて”いられなかったのだから、それと同じ物だと思ってくれればいいのになぁ

結局夢の中に行ったら病院と屋敷くらいに離れていても問題なく夢の中に共に入れたというのだからスミレと遊べなくならないというのに不思議な物だなぁ

まぁ起きているときには会えなくても夢の中に会えるという何か小説とか漫画とかでありそうな話だな、うん


そこだけ聞くとなんか俺ミーシェちゃんに恋しているみたいになっているみたいに聞こえるしあらぬ誤解を招きそうな感じだから、その考えはやはり止めようかな、うん


他に質問はないのかと聞かれたのでないといった


「では移動しましょう。ついてきて下さい」


左側の棟に入り、入り口を通ると左右に分かれている扉の前に移動した


左の方の扉にはドレスと女性の帽子のシルエットを書かれている、女性の形になっている絵が扉の横の壁に飾られていて、右の方の扉にはシルクハットとスーツを着ているような老紳士の絵が飾られている

成る程、これはわかりやすい

ミーシェちゃんとクーナちゃんは左側の扉に、俺とキューリャさんは右の扉に通された


ふかふかのカーペットの上、所々に綺麗な調度品や絵が飾られているが嫌みな感じは一切感じなく、寧ろ合って当たり前な雰囲気をしている

所々花が飾られているところが、また少しオシャレだった

と入ってもミーシェちゃん達のお屋敷に比べたらそうでもないのかも知れないけれども、やはり俺としては生きていたとき(・・・前世での日本の、生きていたときのことな?)その時の感覚が抜け切れないんだよな


執事さんみたいな教員だという人が案内してくれた所は長い廊下を突き進み、いくつもの扉を通り過ぎ、エスカレーターのような、動く階段に驚き、再び長い廊下をひたすら歩き漸くたどり着いたのは扉を2回、エスカレーターを4回昇った廊下の先にある、結構大きめな部屋の両開きの扉に通された


んんんん・・・?俺の目が可笑しいのかなぁ?

何だか、とても扉が豪華で、更に大きいんだけれども・・・え、なぜ?

扉だけというのに、金縁とやたらとキラキラしている真珠みたいな、螺鈿のような細かい細工が扉全体に巡らせられているし取手の部分は象牙のような物でできていそうだった


「此方がショージ様のお部屋になります」

「え、ここ・・・ですか」

「左様にございます。手狭でしたでしょうか?」

「い、否、えっと、扉と幅が広すぎる、気が・・・」

「この階層のご子息様方の部屋は皆同じくこの広さで、この大きさの物ですが・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・OK少し落ち着こう

えーと、この階層(と言う事は更に上の階層もあり、更に貴族の方々はこれが普通?)ではこの扉の大きい部屋、広い部屋がデフォルト。普通。それって、相当くらい(階級)の上の方達がこの階層にいらっしゃるということで、はい

俺元庶民だけど、この階の貴族のご子息様達に、失礼なことやらかさないでいられるかというと流石に不安だ・・・うっかり変な事や侮辱と取れるような行動をしでかしそうで怖い

よし、困ったときのキューリャさんだ!キューリャさんにスミレを通して伝えてアドバイスとか貰おう

俺一応礼儀とかはルールウドくんや家庭教師の方々に習ってはいるけれど付け焼き刃間が半端じゃないので自信なんてないもの


俺がスミレをちら、と見るとスミレは不思議そうに俺を見上げてくりくりの目で瞬いた

・・・言いたいことは伝えて貰えるのか、さえも不安になってきた

大丈夫かな、俺の異世界学園生活・・・


「部屋が手狭と思うかも知れませんが、初等部の皆様にはこれくらいまでが当学園での一般的な物なので、ご了承頂けたら幸いです。また、このご説明、案内の時にも申しますが、中等部に上がられたら部屋を拡張致しますのでその時まで、一時期の辛抱をしてもらいます。」

「は・・・はい」


やや戸惑いながらも(なんだよ拡張魔法とか凄く便利そう!とかこの扉から見ただけで広そうとか思うのに手狭とか凄い我が儘言ってないかとか思うところがあるモノの)素直に頷いておいた

すると執事な教員は次の説明に移った


「ではこの扉へ魔力をお流し下さい。ショージ様のお部屋の鍵は、ショージ様ご自身の魔力の波長でございます故。」

「え、それ俺だけだとキューリャさんは入れないんじゃ・・・」

「従者登録でお付きの方の魔力波長は当学園にくる前、扉に登録しております。」


成る程ねー、それで俺やミーシェちゃんがキューリャさんやクーナちゃんを呼んでも居なかった時があったのかと少しだけ納得したあと、扉に触って少し魔力を出した

(因みに魔力の波長っていうのは一人一人違う指紋みたいなものの魔力版だと思えばいい)


すると扉の色が触れている部分からジワジワと色を変え、白くなり、波紋を作りながら全体的に白くなった

おおお、すげぇ、と思っていたら再び俺の触れているところから今度はオレンジ色に波紋が広がっていった

白かった扉がオレンジ色の扉に変わり、その後は黒くなったり透明になったりしてから元の扉の色になって、落ち着いた


心なしか、先程触れる前よりも扉が暖かみのある色合いに変わった気がするし、見ていると触っているのは扉だけというのに落ち着く気がする

室内も見ていないのに、謎だな、とか思うけれどそういう魔法なのだろう


「・・・結構でございます、ショージ様。これでこのお部屋はショージ様の物となり扉に触れるだけ、若しくは従者様以外が触れても開かないという登録が済みました。」

「俺の魔力が鍵と言うことで良いんでしょうか」

「左様でございます」


教師の人がそう言い、中で休むよう言うので室内に入ってみた


シンプルな家具が48畳以上は在りそうな部屋に置かれている

窓は広く大きく、庭園が見えるし光の良く入る部屋で、別途はダブル、家具はエフィールさんが購入してくれた家具と同等の物が揃えられているし、肌触りが良かった

クローゼットの中には俺用に購入した服がすでに入っていて、壁には何故か猫が高いところに登れる奴とか、所々猫の爪研ぎ用の対策がされている


「猫用のモノまでありますね」

「はい、ショージ様には猫の姿をしている精霊のお付きがいると聞き及んでおります。その方用にご用意させて頂きました。食事の方はショージ様がご用意なされるとのことで、用意しては居りませんが、必要ならば何時いかなる物でも従者の方に言って頂ければ用意できるようにしております。」


有能執事さんと言う言葉がぴったり当て嵌まる様な教師さんだった

格好いいな・・・何やらせてもスマートって感じだし、きっとこの人モテるんだろうな

スミレのための棚があるのでスミレをその近くに行かせてみた


『みゃああ・・・ここが、ショージの新しいお部屋にゃ?』

「そうだよ。爪研ぎ用の棒とかもあるしどうかな」

『・・・みゃー』


うろうろと部屋中を歩き回りスミレなりに部屋の中を見て回っているのか、あちこちと移動した上に棚とか高い所に昇ったりしてそれなりに楽しんでいるみたいだった

俺が手を広げるとストンと俺の腕の中に戻って来て、やや興奮しているようでここが気に入ったと言ってきた


「ショージ様、スミレ様はこの部屋の間取りが気に入ったようでしょうか」

『にゃー!凄く気に入ったニャ!』

「そうですね。凄く気に入ってくれているみたいです」


キューリャさんにはスミレが見えないのか、少しだけ不安そうに言ってきたので俺が通訳としてスミレが気に入ったみたいだというとホッとしたような表情になった

そしてそれを聞いた教師さんがまた十五分後に迎えに来るといって頭を下げて出て行ってしまったので俺は部屋の中をスミレと共に見て回った


「わぁ、見てスミレ。この扉の先にキッチンがあるよ」

『にゃー、こっちにはシャワーがあるにゃよ』

「ふあぁ、湯船があるね。」

『あ、ここにはショージの好きな本ばかりニャ!ほら一杯にゃ!』

「それ教科書だよ、スミレ・・・後ノートだね」


あちこち見て回っているとクスクスとキューリャさんに笑われてしまった

一寸はしゃぎすぎてしまったか・・・恥ずかしい

スミレがニャーニャー鳴いて俺を次の所に案内しようとしているので、結局またスミレと共にあちこち見て回るんだけどね


部屋の中は広くて、ベッドルームとシャワールーム、更に大きい机、ソファー、本棚2つにクローゼット、猫用のキャットウォーク、猫のケース、爪研ぎ用の棒があったり色々と使用用途が分からないものもあった

とても面白かったしなにより、スミレがとても満足そうだった


「満足いくような家具配置のようで何よりです」

「はい、スミレも満足そうです」

「ショージ様、此方の制服を着用下さい」

「お、おぅ、それ制服なんですか」


キューリャさんがクローゼットからとりだしたのはクリーム色の上下セットのブレザータイプの服でシャツを着て更にブレザーを着用してみる

その制服は胸ポケットの上に三本の金色の刺繍が入れてあり、同じように金色の刺繍が一本、袖の方にも入っている

襟にはレースがくっついていて、俺的にはこのレースさえなかったら何も問題はなかった


そしてキューリャさんが紐みたいな何かをとりだしてきた


「失礼します」


そう言ってキューリャさんが俺のシャツの襟元に紐を通してネクタイみたいに縛った

んー・・・?変じゃないかな

その紐の縛っているところに薔薇の飾りみたいな物を着けた


「これが学園内の制服なんですか」

「はい。保護者となるご両親が三種類の制服の中から前もって選ぶ物を着用するというものですから、奥様が張り切って選んでおりました」

「・・・・・・・・・・・・・・・・あぁ、なるほど」


だから若干クリーム色で、さらにどちらかというと中性的なデザインで、レースがついていて・・・薔薇らしい華の飾りが胸元についている次点で察せば良かった

んー・・・からかわれないと良いけど・・・


「これ、他の人に変に映らないかな・・・」

「他の方々も、同じような制服ですから・・・大丈夫かと。」

「・・・そ、そうなんだ」

「はい。それにルールウド様も、この制服です」

「・・・・・・・・・・・・・あぁ、安心したよ」


被害者が俺だけじゃなくて、安心したという意味だけどね


思わず遠目になる物の他の子供も大差ない制服だからと言われたが、俺はとても素直に喜べないよ・・・ハハハ(失笑)

キューリャさんは俺の反応を見て苦笑している

スミレが俺の格好を見て、いつかと同じように笑い出したので俺が煮干しを想像するとすぐに謝ってきた

ハハハ、そんなに遠慮しなくても良いんだぜ、スミレちゃん(にっこり)


『みゃーは笑ってニャいにゃ・・・にゃふふ』


笑ってるじゃねぇか

誤魔化し切れてないからな!スミレ!


『なーう、にゃんのことだかわかんにゃいにゃー』


今夜はスミレのご飯が煮干しで決定ですな

俺がそう思っているとスミレがにゃーにゃーと鳴いて嫌がったが知りません

暫く俺の足下をすりすりと可愛さアピールしていて許して貰おうとしているスミレに俺は許したくなってくるが笑ったことをなかったことには出来ないよ?

スミレは俺が許してくれなさそうとみたのか、ションボリしてどこかへ行ってしまった


あらら、拗ねてしまったかな、と思ったらスミレがニャーと鳴いて俺の鞄から本を一冊取り出して来て、俺の足下まで持って来た


『ごめんにゃさいこれで許してニャ』


うぐ・・・可愛い・・・あざと可愛い

ここにミーシェちゃんがいたら可愛い可愛いと騒いで撫でまくっているだろうけれど(そして可哀想だから許してあげて欲しいと言ってくること間違いない)ミーシェちゃんがいないからか、スミレは一生懸命考えました、反省していますという表情で本を持って来て、更に俺の本の隣にごろんと横になって腹を見せて前足をちょいちょいと動かした


くっそ、態とやっているんだろうけれど可愛い!

俺は仕方なく許す、と心の中でいってしゃがみ込み、本を持ち上げつつもスミレを撫でた


『みゃぁん♪今日はかりかりにしてくれるにゃ?』


・・・可愛いから許すけど、調子良いなぁスミレは・・・

なんてことを考えながらも俺はスミレが持って来てくれた本をソファーに座って読むことにした

少しの間だけだし、教師さんが呼びに来たら止めれば良いよねと思いつつ、つい夢中になって読み始めてしまった


人の気配がしてその気配の人が隣の扉をノックしている音が聞こえた

そしてその人の気配は恐らく引率してくれる人物だろう事がうかがえた

部屋の中から二人分の気配がして廊下の方へ出てきたのが何となく分かったので俺は本を閉じてテーブルの方へ置いた、丁度その時に俺の部屋の前にも、恐らく同じ人なのだろう立っている気配がし、少ししてからノックの音がした


キューリャさんが扉のへいき、開けるとやはり俺と同じくらいの年齢の子供と、そのお付きなのだろう青少年が二人と、先程の教員さんがいる


そしてそのままキューリャさんが俺に一緒に移動するように言ってきたのでついて行くとスミレも一緒に行くと俺の頭の上に乗ってきた


・・・ついてくるのは良いけれど、頭は重たいからせめて肩にしてくれないかな?

スミレは素直に俺の肩へと移動して襟巻きのように両肩に乗っかる

・・・頭に乗られるよりはマシかな、うん

でも何だか両肩が重たくなった気がする

ミーシェちゃんとルールウドくん以外には分からないと思うからこのままで良いかと思えるけれど、もしこれが他の人達に見えていたら一寸恥ずかしいな


そう思いながらもキューリャさん達について行った


隣の俺と同じくらいの年齢の子供がちらちらと俺の方を気にしているから一瞬スミレの姿が見えているのかと思ってしまったけれど、それならキューリャさんが何かしら言ってくれるだろうから、そうじゃないんだろうな


ならなんだろう

さっきからちらちら見てきて・・・あ、服装?!やっぱり変かな・・・


「ルネア様そのように気になされていらっしゃると相手方も気にされますよ」

「い、いや、だって、その・・・気になるんだもの」

「気になることを後でお聞きになればよいのでは」

「・・・そ、そうだね。部屋となりみたい、だし・・・」


こそこそと自分の所の従者さんとお話ししている、俺の隣室の子供さん

・・・なんだろう、聞こえているんだけれども、こそこそ話しているのだから聞こえていないふりしてはいるけれどばっちり聞こえる分、余計に気になる・・・

なんだろう、やっぱり服装かな?それとも、俺の肩に乗っているスミレのこと?

それともあれかな、ドラゴニア家での俺の立場的な物の事かな?

そりゃ気になっても仕方ないとは思う、うん


でもエフィールさん達は俺のことを本当に自分の息子だと言ってくれるし、そういう風に扱ってくれているから俺も最近ではそう思おうとしているンだけれど・・・

他人から見たら、やっぱりアレかな・・・図々しく思えてしまうのかな

嫌だって俺がレシェルナさんの前でエフィールさんを奥さんとか呼ぶと思いっきり拗ねるんだもんな・・・それで注意されるし、怒られるし・・・レシェルナさんはお祖母ちゃんと呼ぶように言うし、呼ばないと不機嫌になるし・・・どうしろってんだよ(遠目)


最近で離れてきて少しはそういうのに抵抗も少なくなったけれど、やはり他人みたいな物だものね・・・、等と思って少しばかりブルーになっていると教員が次の部屋の前へと行き、ノックして扉から出てきた青少年に時間になったから移動するよう伝えて欲しいというと青少年は頷き、中へと引っ込んで少ししてから少年にも満たない子供(やはり俺と同じくらいの子供だった)を連れてやって来た


すると教員が俺達にこれから教室へと行くからついてくるようにと言って再びどこかへと歩き出した


今後、もっとそれらしい人物とか恋愛に関することとか色々と

増やす事が出来るのか…学園で友人ができるのか…

相変わらずのんびりゆったり進めていきます

なんかのついでで読んでやってください


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