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おうちに帰ってきました!(しっかり叱られました)


・・・か、格好いい!

THE、異世界って感じだ!

エルフも馬鹿みたいに大きい犬(アイスクルード)もドラゴンも凄いけれど、こう言う地球上では見ない生物も凄く実際にふれあえるほど近くにいると思うとつい、こう・・・凄いと連発したくなってくる


「うわ、格好いい!黒い馬が浮いてる!何これ始めてみた!」

「・・・ショージ、闇馬みた事無かったっけ?」

「これが闇馬?思ってたのよりずっと格好いい!え、ルールウドくんこれ乗れるの?!」

「ショージ、凄く興奮しているところ悪いけどね、今から危ないところ通って屋敷に戻るから、ね、シー。」

「・・・あ、ゴメン」


少し取り乱してしまいましたお恥ずかしい・・・

すぐに黙って頷くとルールウドくんは苦笑して馬車に乗るようにと言われてしまった

馬車は中に入ると結構広くて成人男性が16人入っても余裕がありそうだった

ソファーも、固定されているテーブルもいくつかあり何だか居心地は良さそうだった

俺が適当にソファーに座ってそれをみた皆も座ったのをメニーさんが確認して、業者席へと通じる窓みたいな明かり取りみたいな、なんか窓みたいな淵をノックすると業者席の執事さんが頷き、パシンと鞭の音がした後馬の羽が大きく一回伸びて、それから緩やかに動き出した


すごい、昔の(中世ヨーロッパ)当たりの年代の馬車みたいだと思って興奮できたのもつかの間のことだったけれども…


しばらくしてみるとガタタと激しく揺れてゴオオォォッと音が洞窟内を通って鳴り響くようなのがどこからともなく聞こえてきた

周り中に響くほど大きな音に俺は咄嗟に耳を塞いだ


何だろう、凄く五月蝿い

簡単に誰でもわかるたとえでいうなら、滝の近くの音とか、そんな感じが近いかな

暫く耳を塞いでいるとゴオオォッと言う音が次第に緩やかに、普通の蹄が土を蹴っているような音に変わってきた

それに伴い揺れも普通に馬車に乗っていた位の揺れになってきた


そして段々ゆっくりと、やがてはぴたりっと止まった


「クスクス、どう、ショージ闇馬車に乗った感想は」

「凄く五月蝿かった・・・後揺れた」

「フフフ、まぁそうよねぇ。」

「あぁ、私も最初はそんなもんだった。」

「面白いよねー、初めて乗った!ガタガターって揺れたね」


ミーシェちゃんは嬉しそうにはしゃいだ

俺も頷いたらメニーさんが扉を開けてくれたので皆して降りた

屋敷を改めて外見から見られた気がする

何せ、俺は屋敷の中庭と屋敷内でしかいったことが無かったからな


屋敷の外は相変わらず雪だらけで、一寸寒いし、雪に足が沈む

ざくっ、と言う音共に足下から冷気がジワジワとくる


「うわ、つめた!」

「ふふ、そんなの、浮かべば良いじゃないか。ショージはまだ飛べないんだっけ?」

「飛べるようになったよ」

「ほら、雪に触れない様にこれくらい少し浮かんだら良いよ」


ルールウドくんが雪の地面から15㎝ふわふわと浮いて見せた

一寸前まで人間だった俺的には浮かぶ、飛ぶというのはすぐに思い付かないだけなのに馬鹿にされたみたいに思えてきたのでムッとしてすぐに俺も魔力を背中に集めて浮いた


「ショージお兄ちゃん、羽根がなかったのに今はミーシェの羽根みたいなのでてる!凄~い、お揃いだね~!」

「ん、自分の背中なんて見えないから分からないよ」

「なんかね~、キラキラしてる羽根がついてるよー?」

「魔力だけで作られている龍の羽根が出来てるよ。僕達の羽根と同じ奴だね」

「魔力集めてるから、そりゃ多少はね?」

「うん、そうだね」


そんなことを良いながらも屋敷に入り、俺とミーシェちゃん、ルールウドくんがミーシェちゃんのお部屋に自然と入ろうとしたらメニーさん、キューリャさん、執事のマクスェルさんにひょいっと抱きかかえられてしまった


「「「失礼しますね」」」

「・・・デスヨネー」


・・・駄目ですよねー、はい

どさくさに紛れてそのままミーシェちゃんの部屋に行こうとしていただけなんだけれど・・・お説教が先だよね、はい

・・・・・・

・・・・

・・

・


―数時間後―


俺とルールウドくんはへろへろになりつつもルールウドくんの部屋に移動した

流石に俺が実体化しているのに、ミーシェちゃんの部屋に厄介になるのは不味いと言うことで、ミーシェちゃんとルールウドくんの部屋の近くに一室、自由にするようにといって貰えた

家具も後日お店を丸ごと購入した家具店でゆっくり見ることにしておいて、今日はルールウドくんの部屋で、一緒に寝させて貰うことになった

肝心のルールウドくん自体は一緒に寝ることになったのに広いベッドだから構わないよと言ってくれたので厄介になることにした


肝心の説教だが、ミーシェちゃんが音を上げるまで続けられた

俺とルールウドくんはしっかり次屋敷を抜け出したら魔法を使っての謹慎2日として室内から出掛けることを禁止にすると怒られてしまった

・・・ルールウドくんは学園寮に普段いるんだけれど、と言ったらマクスェルさんが見張りに精霊を寄越すと言ったのでガクブルとルールウドくんが震えた


ちなみにマクスェルさんは俺が一番最初、ルールウドくんと出会ったときに玄関で出会った執事さんでルールウドくんの専属執事さんだ

壊れかけの片目眼鏡をしている、蒼い髪をした執事さんは怒ると怖かった


怖かった


まず問答無用で、拘束された

水で足首、腰を椅子と拘束し、長々とお説教されて話を聞いてないようならば即バシバシとおしりを叩かれた


痛かった


この歳にとって辛い精神攻撃になったが子供にはとても効くようなお仕置きだとは思う

脱走は二度とやらん、としっかりと思ったからな

・・・精神的に、くるものがあるよ・・・


怖いお説教を、罰をしっかり受けて俺はキューリャさんに、ルールウドくんはマクスェルさんに、ミーシェちゃんはメニーさんにしっかり怒られた

キューリャさんもマクスェルさんに負けないくらい怒ると怖かった

今でも思い返すと溜息をつきたくなるほど、怒られた


「・・・あ、スミレおいてきた」

「えぇ?スミレちゃんは、何処においてきたの・・・?」

「否、えっと・・・レシェルナさんの家」

「スミレちゃんは精霊だよね?むげにはされないと思うよ」


やや呆れたように肩を上げて落とす

言い訳はすまい、うっかり忘れていたのだマジゴメンスミレ

ルールウドくんが部屋の中を見渡すがそこにはスミレはいない

だってスミレはうっかり紙袋の中に入れっぱなしにしていて忘れてきたと今思い出したのだ・・・レシェルナさん達なら悪いようにはしないと思うけれど・・・


「大事にしないと駄目だよと言ったよね、ショージ・・・」

「ぅ、ゴメンなさい・・・あ、帰ってきたみたいだ」

「精霊だから、まっすぐ帰ってこられたみたいだね。良かった。」

「あ」

「今度はどうしたの」

「否、スミレが帰ってきたら部屋わかるかなあ、って。」


俺は今ミーシェちゃんの部屋にいるのでは無く、ルールウドくんの所にいるのだ

部屋が分かるのだろうか・・・と思っていたら案の定スミレはミーシェちゃんの部屋に行ったらしいことが分かった


気配、と言うか何というか・・・雰囲気?というか感覚?で理解した


「あぁ帰ってきたみたい」

「?スミレちゃんの姿はここには見えないよ」

「何となく、気配というか感覚というか・・・」

「召喚した主だからね」


スミレの帰宅は何となく分かったのでのんびりしながら日記を書いていた

そしたらルールウドくんがスミレは今どこにいるのかと聞いてきたので、ミーシェちゃんの部屋にいると応えた


「スミレは、今ミーシェちゃんの部屋にいるみたいだよ。多分俺が何時もそっちにいたからだと思う。」

「あぁ、今までミーシェの部屋だったからということで、仕方ないね。」

「そうだね。多分もうすぐ怒りながらやってくると思うよ」

「え?」

『にゃー、お引っ越ししてたにゃらそういうにゃ!ミーシェの部屋いったらこっちに引っ越ししたって言われたニャ!』

「ほらね」


スミレが怒って俺に文句を言いつつもルールウドくんのベッドへと昇ってきた

ハハハ、ルールウドくんが珍しくも凄く驚いている

俺はぽこぽこと怒っているスミレのあごの下辺りを掻くように撫でながら、もんぽちを用意して床に出してあげた

ひょいと降りてスミレが床の上の餌皿に向かってがっついているのを見てルールウドくんが何だか撫でたそうにしていた

そういう所はミーシェちゃんに本当に似ているなと思った


「撫でても良いかな?」

「食べている時は、撫でないであげてくれるかな。それ以外なら良いよ」

『うみゃうみゃ』

「美味しい?」

『美味しいにゃ!』


ルールウドくんは大人しく頷いてじーっとミーシェちゃんと同じくスミレがもんぽちを食べているのを眺めていた

・・・変な所、似ているよね、二人って


ルールウドくんとスミレの食事が終わるまで待ってから一緒に眠った


****************


ミーシェちゃんの夢の中、今日はスミレだけでなく、隣にはルールウドくんが居た

・・・夢の中にこれるのはどうやらミーシェちゃんと俺と、スミレだけではなかったみたいだ

ルールウドくんは驚いている様子で周りを見渡していた


『ここ、は・・・?』

『あー、ルー兄様がいる!初めてね、ルー兄様がミーシェの夢に来るの!』

『ミーシェの夢?』


ミーシェちゃんが駆け寄ってきて、ルールウドくんに抱きついた

ルールウドくんは難なく受け止めて、ミーシェちゃんを降ろした

そしてここはミーシェちゃんの夢で好きに管理、操作ができることを伝えた

自慢そうにミーシェちゃんがユニコーンとペガサスを呼び出してみせると駆け寄ってきた動物達を見てルールウドくんは驚いていた


その後はルールウドくんに夢の中を色々と案内してあげているミーシェちゃんについて歩いて、あらかたミーシェちゃんの夢について遊んでから今度はミーシェちゃんが俺の夢の中に行こうと言いだしどうするのかとルールウドくんに聞かれて、ミーシェちゃんだけが一旦起きて、俺の夢になるよう仕向けてからまた寝ると言うことをやった


途中で水晶玉が風景を丸ごと変えたことに驚くルールウドくんになんだか最初俺が驚いていたことを思い出した

凄く驚くよね、だって風景が一気に吸い込まれてがらりと変わっていくんだもの


一気にモノトーンに変わっていく室内

質素というか余り物がない部屋に変化が終わると本棚に興味を示すルールウドくんがわくわくしているのだろう、表情をして目を輝かせて本棚に近づいた


『なんてあるの?ここにある本は、読める?』

『読めるよ。だってそう言う物だから。』

『ミーシェも読む~!絵本読んで~』

『あ、お帰りミーシェちゃん』


ミーシェちゃんが夢へとやってきて俺が手招きして絵本が置いてある本棚にいった

ミーシェちゃんは嬉しそうにはしゃぎながら絵本をとりだしたので一緒にソファーに座って朗読してあげた

ルールウドくんは適当な本を3冊とりだしてソファーに座った


『わ、やわらかい。』

『ふかふかだよねー』

『そうだね』


ソファーに座ってそれぞれが本を読んでいるとルールウドくんが一冊読み終わった頃思い出した様にそう言えば、と言い俺の方を見てきた


『ショージはその姿、背が高いね。後何だか・・・灰鼠色だ』

『・・・俺のいた世界で一般的な人が働いているときに着る服なんだよ。』

『何だか、細身だね。骨みたいだ』

『あはは、それはとても嬉しくない冗談かな?』


なんだよ骨みたいって

普通に細いと言うことだけか?何だろうか・・・馬鹿にされたのだろうか

あとなんだろう、灰鼠色というのは?鼠色に近い何かだろうか

まぁスーツなんてどの色でも同じだけどなぁ


『あぁ、えっと・・・そんなに痩せていて大丈夫なのかなと思ってね。悪く言ったつもりは無いんだ。後その服は何だか執事達みたいであまり貴族らしくないし・・・驚いた、かな』

『俺は一般人で貴族でも王族でもなかったからね。それに、俺の世界では一般的な服なんだよ?』

『へぇ・・・まぁ、服については文明の違いと言うことで良いとしておこうか。それで、ショージ、体格はその・・・』

『俺は極度に痩せてる訳じゃないし、身長も割とそこそこある方なんだよ』


じろじろと見られている訳ではないが、どことなく照れくさくなってきたのでルールウドくんにあまり見ないようにとはいっておいた

するとキョトンとした後にふふふ、と笑って何故かまじまじと俺を見てきた

何で逆に見てくるんですかねぇ


『面白いね、真っ赤になってるよ?』

『何で見てくるんですかね』

『何故って見るなと言われたら何でだろうと気になるじゃないか』

『そこまで見られる顔じゃないんで止めてくれませんか』

『ふふふ』


俺はルールウドくんから顔を背けたが、ルールウドくんは態々飛んで、俺の顔を見にくるりと俺の目の前にたち、覗き込んできた

ルールウドくんは俺の反応を見てからかっているんだと思う物の、分かってはいる物の一寸だけムッとしてしまう

・・・精神的に、子供っぽくなっている気がするがそんなのはもう無視だ、無視


ルールウドくんがあまりにも俺の顔を覗き込んだり飛んだりしているのでミーシェちゃんも何かの遊びかと勘違いして俺の目の前を飛び覗き込んできた


『何してるの~?ミーシェも混ぜてー』

『いいよ?ほらみてごらんショージの顔が赤くなってるよ?』

『わー、そうだね?・・・あー、ショージお兄ちゃんミーシェに顔隠さないでよ、見えなくなっちゃうよぉ?』


ミーシェちゃんは俺の顔を覗き込もうとして俺の膝の上に乗り込み、下から顔を煽ぎみていた

上はルールウドくんが、俯けばミーシェちゃんが何だかんだで見てくる

そんなに俺の顔は今赤いのだろうか


『まじまじと見るようなもんじゃないから!ほら、本見てて良いから!』

『『やだー』』

『やだ、じゃないよ』


暫く二人に追いかけ回されからかわれた後はスミレに呆れられながら俺の夢なのだから二人が座っているように想像したらその通りになるのにと言われた


その後は大人しく本を読むように想像するとルールウドくんとミーシェちゃんはぴたりと止まって本を渋々と読み始めた

フフフ、最初からそうしていれば良かったと思わなくは無い

スミレに礼を述べつつも撫でてからキャットウォークを想像して出した


『にゃ、にゃう、にゃンか面白そうにゃ!』

『昇って良いよ』

『にゃー』


スミレはキャットウォークにかけ登り高いところでごろごろと喉を鳴らしながら寝そべっていた

寝るのかよと思わず突っ込みを入れそうになったが、まぁスミレのために出したのだから構わないか、と思い直して俺も本を読んだ

その後はミーシェちゃんに頼まれるままおとぎ話を朗読してあげたり、クッキーを出してあげたりグリーン茶を出してあげたりして時間まで有意義に過ごした


***************


ルールウドくんが起きてから俺も起きたら、マクスェルさんがカートを押してきて部屋の前で立ち止まったのを感じた

そしてその後に、ノックしてから入ってきた


カラカラとカートを押して入室した後お湯で顔を洗うように言ってグリーン茶をルールウドくんに、水を俺に渡してくれた

それぞれ受け取り飲んでいると今度はキューリャさんが俺達に服を用意してくれて、着替えさせることが何時でも出来るようにした

顔を洗って指を鳴らして一気に着替えるとキューリャさんが髪の毛を結んでくれた


今の俺の髪の毛、そこまで長い訳じゃないんだけれど、ミーシェちゃんが折角くれたリボンを使わないのはもったいないから、一寸結び辛いかも知れないけれど結んで貰っている


「できました」

「あ、ありがとうございます、キューリャさん」

「い、いえ・・・」


そう言ってからスッと姿を消すキューリャさん・・・

俺毎回思うけれど、キューリャさんなんですぐ消えたがるんだろうか・・・

あれかな、俺嫌われているのかな・・・そうだったら悲しいな

そんな事を考えながらもスミレがのびをして大きく欠伸をしながらも俺の肩へと飛び乗ってきた(某黄色い電気ネズミの位置みたいなもの)


「スミレ、重たい」

『ニャぅ、失礼にゃ!』


がり、と頬を引っ掻かれたけれどもスミレが肩から降りることはなかった

意地でも降りる物か、と寧ろムキになられた

爪が服に食い込むくらいに抵抗されたので、降ろすのを諦めた


「ハハハ、昨日おいていったりしたから怒っているんじゃないかい?」

「あ、そっか。ゴメンね、スミレ」

『にゃ!』


ルールウドくんに言われるまですっかりおいていったことを忘れていたよ

そりゃ怒るよね。ごめん、ごめん

スミレはそれを丸ごと忘れるとは良い度胸だと言い足そうに不機嫌そうに鳴いて、俺の頭の上に乗っかってきた

うぐぐ、少し重いんだけれど、今回は少し我慢していようかな


俺がそんなことを思って我慢しているとルールウドくんが朝食を食べに行こうと言って手を引いて、そのまま食堂へ一緒に行った

勿論屋敷内は羽根をだしながら移動して、ドラゴンパパさんとエルフママさんに挨拶するとミーシェちゃんが幼女メイドさんとともにやって来て後ろから抱きつかれた

避けることはしなかったけれど抱きついてきたのは急だったので驚いた


え、気配が分かっているのになぜよけないか、といわれたら、ね

だって何だか微笑ましかったからだとしか言いようが無いな

だからそろそろと動いていたのは把握していたけれど避けることはしないであげた


「ぎゅー!」

「うわぁ、びっくりした!」

「でしょ?!えへへへ」

「急には止めないとショージに迷惑だよ、ミーシェ」

「えへへー」


ミーシェちゃんはルールウドくんに注意されても止める気はなさそうだった

あぁ、もう可愛いな

スミレが俺の頭の上からミーシェちゃんの方にひょいと飛び降りた


『にゃー!おはよう、ミーシェ』

「おはよう、スミレちゃん」

「ふふ、朝から元気ねぇ。ショージ、今日私と一緒にお出かけしましょうね」

『お出かけするにゃ?おさんぽにゃー!』


流石は猫、散歩が好きなようで張り切っているのかくるくるとその場で回り出した

俺はスミレに大人しくするよう言いつけておいて、餌皿をだしかりかりを入れてもう一つ同じ皿を出してミルクを入れて床に置いた

するとちゃぴちゃぴと音を立ててミルクを飲んでからかりかりを食べて、満足そうに一鳴きした


「「かっわいいー」」


エルフママさんとミーシェちゃんが二人して声を揃えて頬を緩ませた


うん、まぁスミレは羽根がある事以外は本当に猫だからな

仕草はそのまま猫で、可愛いのも分かるんだけど揃って言わなくても・・・(汗)

スミレは満足そうにかりかりとミルクを食べ終わり、自分の顔を前足で拭った


『にゃー、おいしかったにゃー』

「良かったねぇ、スミレちゃん」

「朝から可愛い物が見れて嬉しいわー」

「お母さんもスミレちゃんが見えるようになったから、良かったねー」

「えぇ、そうね。ショージのあの栄養剤のおかげね。」


スミレ自体はよく分かってないようで、首を傾げていた

そしてそのままスミレはミーシェちゃんの足下でうろうろとしていた

ミーシェちゃんが抱き上げようとしてスミレを追い掛けると構って貰えると思ったのかミーシェちゃんをからかうようにうろうろとして近くに行ったり、手から逃げたりしている

一人と一匹がそれなりに楽しそうなのでそのままで良いかと放って置いた


「ショージ、僕は今日学園に連絡して午後から学園に戻る予定だからね」

「え」


俺が驚いているとスミレと遊んでいたミーシェちゃんも大声で驚いてルールウドくんに飛びつくように抱きついた

ルールウドくんは難なく受け止めて、ミーシェちゃんの頭を撫でている


「今日学校に帰っちゃうの?」

「そうだよ。ショージが元気になってから学園の先生に連絡したら退院したときには戻ってくるようにと言われてて・・・呼び出されたんだ。」

「もう一日いようよぉ」

「うーん、ごめんね?ダンジョンに入らないといけない授業だから、魔法レベル上げるのに必要なんだ。そして僕の友達も学園で一緒にチームを組んでいるから僕が今日帰らないとダンジョンには入れないんだ。」

「むー・・・!残念だけれど、仕方ないわね・・・」


仕方がない、と言いつつも暫くの間ミーシェちゃんはルールウドくんを抱きついたまま放さなかった

ルールウドくんもミーシェちゃんの好きにさせている辺り、兄弟揃って離れるのは嫌そうだった


エルフママさんが食事にしようと言うまで二人はそのままだった


スミレが俺の足下にじゃれついてきて転がりそうになったけれど、何とか食事を取るために席に着けた

スミレが俺の膝に乗ってこようとしたけれどそれは遠慮させて頂いた

スミレの残念そうな鳴き声をしているがスミレの食事を邪魔しないようにしてあげているのに俺の食事は邪魔するのは止して欲しいからね

俺がそう思っているとスミレは素直に足下に大人しく丸まった


よしよし、大人しくなってくれたのでよかった

朝食には焼きたてのパンとスープ、サラダが用意された


「ショージ、今日はママとお出かけするからもっと食べておいた方が良いわよ?」

「朝からそんなに食べられないのでこれくらいでも良いですよ」

「これ食べる~?」

「いいよ。ミーシェちゃんが自分で食べなよ」


ミーシェちゃんが俺の前に置いてある皿の上に向かって、黄緑色をしたペットボトルの蓋みたいな大きさの円柱の物が蔓についたようななにかを数個移した

・・・これは本当に食べ物と言って良いのだろうか

相変わらず、魔族の食べられるものは人間向きじゃないなぁ

どう見てもペットボトルの蓋なんだよな、これ・・・固そうな黄緑の蓋だ


なので俺は丁重に遠慮をさせていただいた


俺は自分用にと出されたスープとパンを大人しく食べてサラダもちゃんと平らげた後数分後に玄関へ行くようにと言われて、エルフママさんとともに出かけることになった

ミーシェちゃんも一緒に行くと言いたそうだったが、メニーさんにお勉強だと言われるとすぐに学園寮に帰って会えなくなるルールウドくんと遊んでいたいと言い出して勉強から逃げた


ミーシェちゃんは勉強をしたくないと顔に書いてある

思わずこの場にいた皆が苦笑をしてしまった


「お母さんだけショージお兄ちゃんとお出かけ狡いよね、ルー兄様」

「あらぁ、一昨日や昨日、ミーシェ達だってショージと一緒にいたじゃない」

「そうだぞ、ショージと裏山に遊びに行っていたじゃないか」

「むー!」


ミーシェちゃんは頬を膨らませて不満そうにしたがそれ以上は文句を言わなかった

エルフママさんがお土産を買って帰ってくるからと言い聞かせたのだ

デザートとして俺には果物、ミーシェちゃん達には奇妙なお菓子らしき物が配られてからミーシェちゃんの機嫌は直ったようでニコニコしてスミレを抱き上げた


「スミレちゃんミーシェと一緒にお留守番してよ~ね」

『ニャ・・・なーん』

「ミーシェ、その持ちかたはスミレちゃんが可哀想だから止めようか。」

「はーい、ゴメンね?スミレちゃん」

『にゃー』


ミーシェちゃんがスミレを抱き上げようとしているのだろう、両前足を掴んで後ろ足二本で立ち上がらせそのまま脇に手を入れて持ち上げた

スミレは少し不満そうだったがすぐにルールウドくんが注意したことでミーシェちゃんが遊ぶのを止めたため膝の上で丸まって毛繕いしただけにとどめた

・・・ミーシェちゃんには引っ掻かないんだな


「スミレはミーシェちゃんと一緒にお留守番しててくれる?」

『にゃ、いいにゃよ。ささみで手を打つにゃ』

「・・・はいはい、ささみだね」


スミレがもふんっと鼻息を吐き出して胸をはって任せろと言いたそうにしたのでミーシェちゃんとルールウドくんが頭を撫でたり背中を撫でたりしてもみくちゃにされてしまった

あー・・・スミレが哀れなくらいにニャーニャーと鳴いて助けて欲しそうだった

だが俺は助けられないのでそのままだ


寧ろ俺も助けて欲しい

エルフママさんが出掛けるというのにひらひらのついた帽子を俺に差し出すのを阻止して欲しいんだがなぁ・・・


「ほらショージ帽子被って出掛けましょう?」

「い、否、その帽子はどう見ても女の子用だと思いますよ?」

「そうよ?はい、被ってねー」


分かっているなら俺に笑顔でレース付きでリボンのついているその麦わら帽子を渡すのを止めていただけないでしょうか

そもそも帽子被って出掛ける様な天気では無い気がするんだが・・・

仕方なしに帽子を被るとエルフママさんは笑顔で、指を一つ鳴らした

すると俺の着ていた服が一気にエプロンドレスに似たふんわりした服に替わった

勝手に服を女子用にされた


薄いレモン色に近い様な色の裾の辺りがふんわりしているドレスを着せられて麦わら帽子を被せられたら、ミーシェちゃんがやたらとはしゃいで可愛い可愛いと騒いだ

うーん・・・うれしくない(汗)


「おぉそうしていると本当にショージは女の子みたいだな」

「俺は男です」

「知っているわよ?でも可愛いのだから良いじゃない!」


俺的にはもうこのやり取り何度目だと言いたくなるほど繰り返していることだが宜しくないです・・・そして嬉しくないです

俺はそのままエルフママさんに抱き上げられてそのままギューッと抱きしめられた

ドラゴンパパさんよりはずっと力強くないけれどもとても子供の体ではきつい

痛くは無いが一寸苦しい・・・


すぐに放されたけれどエルフママさんがスキンシップをやたらととりたがるので数分相手しただけで俺はぐったりだ

・・・

・・

・

数時間後のお昼時

エルフママさんに連れられ、あちこちの店へと歩き回り色んな物を見て回りいろいろな物を購入したりして馬車で町中を駆け回った

家具や大きな荷物になりそうな物は全部後日屋敷に直接配達してくれるように店員に頼むという光景が度々見られていた

後は執事さんに荷物を持たせてエルフママさんは基本的に手ぶらで街中を歩いていた


街の中の人達はエルフママさんを見るなり親しそうに挨拶しに態々近寄ってきたり、挨拶をしに来たりした

余程親しまれているんだろうな・・・俺を見ても一寸不思議がられている物の、エルフママさんが新しく出来た内の子供なのと言うと俺にまで優しく挨拶してくれるような人達だった

(人と言っても大半が魔族だけれど)


いい人達ばかりかと思ったが、とある広場でエルフママさんと執事さんがそれぞれ離れて用事を済ますことになったときに4、5人くらいの俺より少し大きいくらいの年齢の子供が、やって来て俺に話しかけてきた


「お前本当に王族なのか?」

「ドラゴン族は男女一人ずつしか子供が出来ないんだぞ!」

「羽根がないぞ、お前偽物なんじゃないか?」


お、おう・・・子供って容赦ねぇなぁ・・・(汗)知っていたけれどもさぁ

俺が苦笑をしつつも何とも言わないでいるとその子供達は遠慮なくズバズバと言いたいことをいってきた


「お前拾われ子なのか?何処に捨てられていたんだ?」

「ばか、この子きっと人間なのよ」

「「にんげん?!」」


一寸前まではそれであっていたよ、うん

今はハーフエルフなんだけれども・・・それは言っても良いのだろうか

勝手に子供達が人間だといって騒いだ後興味津々に俺の背中やら耳やらを確認したがってうろうろし出した

どうしようかと思って困惑しているとキューリャさんがスッと出てきて子供達に忠告した


「この方は間違いなくドラゴニア王国国王のご子息です、無礼な物言いをこれ以上するようならば、容赦しませんよ」

「ひゃ?!」

「「うわ」」

「ぎゃ!」


キューリャさんが突然出てきたので子供達が驚いて、俺とキューリャさんからササッと距離を置いた

中には転んだ子供もいたり、尻餅ついた子供もいた

うん、わかる、急に出てくると驚くよね

でも転んだりするほど怯えなくても良いのに


なんて俺が思っているとキューリャさんが懐からフロストエルフの里の門番さん達に見せたであろう、掌サイズの何かを子供達に見せると一気に子供達が息をのんで、俺達から更に離れた

うーん、何を見せているんだろうか・・・

そして何故その反応なのだろうか


「ショージ様、大丈夫ですか?気分を害されていませんか」

「いやぁ、子供って結構言いたいことはっきり言うよね。」

「処分しますか?」

「処分って・・・そんな事しなくても良いよ、思ったこと聞いただけだしね?」


キューリャさんが言った『処分』という言葉に震え上がっていた子供達は俺がそう言うととても驚いたように見てきた

何だ、その反応・・・俺は無礼だ、気を害した、と子供の言葉一つに一々怒ったりしてすぐに子供を害するような命令を出すような人間に思えるのだろうか・・・


キューリャさんがあまり良くないような目つきで子供達を睨み付けているので子供達は更に萎縮してしまってそばにいる大人達も何だか手が出せないような雰囲気で俺達を見ている・・・うん、キューリャさんが怒っているのは分かるんだけれど、相手は子供だから止めてあげて下さい


えーと、どうしたら良いんだろう・・・

助けて、エルフママさん早く戻ってきて、この状況をどうにか改善してくれませんか

俺が困惑していると執事さんとエルフママさんがやって来てくれた


「あらあら、何事?」

「奥様、この子供達がショージ様をご子息では無いのではと疑って、あろう事か捨て子などと言ったのです」

「あらあらぁ・・・」


キューリャさんがそう言うと子供達の親達だろう、大人達が真っ青になって息をのんだ

キューリャさん、何もそこまで言わなくても・・・と思ったけれど、ある意味職務に忠実なのかも知れないと一瞬考えてしまい止めるのが遅れてしまった


「ショージ、この子達全員、処分する?」


あー・・・エルフママさんも同じ意見なんですか?!

あ、そう言った途端にキューリャさんが何処からか剣をとりだしてきた

あかんやつ、それ絶対怪我だけじゃすまなさそうな奴だ!

俺は慌てて止めた


「いやいや、子供の言うことだから気にしていませんよ!剣を仕舞って下さい」

「あら、そう?キューリャ、剣を仕舞いなさいな」

「・・・はい」


俺が慌てて止めるように言うとエルフママさんは何も無かったかのように微笑み、キューリャさんは一寸残念そうに剣を消した

エルフママさんは怖がっている子供達に視線を合わせるようにしゃがみ込んだ

何を言い出すのだろう、と不安そうな子供達と周りの大人達も気が気じゃなさそうに今にも弁明をいいだし、子供を庇おうかとしながらも成り行きを見守っている


「ショージはね、確かに私が直接身ごもった子供じゃないわ。けれどね、それでも私たちの子供よ。ショージはね、貴方たちと同じように神様がくれた、贈り物なのよ。」

「????」

「親からしてみれば、子供は、神様がくれた大切な物なのよ。だから、偽物も、捨て子でも何でもないのよ」


なんだその超常現象・・・・・・

あれか?子供はコウノトリが連れてきてくれるのよ的な何かなのか?

それとも宗教的な考えかなにかか?

ま、まぁここは異世界だし神様とやらがいるかも知れないから否定は迂闊に出来ないな


「だから子供を護ろうとして攻撃的になってしまうのも仕方ないのよ、さっきは脅すようなことを言ってしまってゴメンなさいね。でも自分の子供が自分の子供じゃないなんて言われたら誰だって嫌な気分になるわ。」

「・・・だってドラゴン族は子供が二人しか出来ないって・・・」

「そうね、でもショージは私たちの子供なの。これは特別な贈り物なのよ」

「「へぇー」」


何か俺凄く恥ずかしくなってきたんだけど、え?これは新手の精神攻撃か何かですか?

エルフママさんはそれにと付け加えて俺にステータスの種族と家系の項目を写し出すようにといい、メモ用紙程度の小さな紙を渡してきた

言われたとおりにステータスの魔法の一部だけをメモ用紙に書き写す


メモには【種族;ハーフエルフ 家系;ドラゴニア王国第二皇子】とあった

おおおお!ルールウドくんの時に見た奴のそっくりだ、後第二って事はルールウドくんの一個下だ

それは当たり前なのだけれど、(俺は一応弟だと言うことになっているしね)こうやって目の辺りにしてみると改めて実感出てきた


「ほらね、ショージは立派に私たちの子供、皇子なのよ」

「「「おおおおおおお!」」」

「ハーフエルフって何?」

「ハーフエルフは人間じゃないでしょう?」

「そっかー!」


子供は無邪気にそう言って納得したようだけれど、周りで聞いていた大人達は何だか微妙そうだった

・・・まぁ、うんそうだよな

一寸色々と考えちゃうよね?勘ぐるよね?俺の種族、前まで人間だったから血が少し入ってもエルフ自体にはならなかったんだろうけれど、ハーフエルフって言われたらやっぱり捨て子とかってそっちの方を考えるよな


ただしエルフママさんがそう言っている手前口に出せないと言う感じだ

俺は親御さん達の事を考えると苦笑して何も言えなかった


「所でショージ、この先の方で本屋さんがあるのよ。」

「え、書店があるんですか」

「そうなの。一緒に行かない?」

「あ、はい」


書店は好きだし楽しみだなと思っていたら子供達がザワッとざわめいた

どうしたんだろとか思っていたら親御さん達の方から『流石ご子息と言うだけあって勤勉なのね』とか『本屋を書店とか言い換えることが出来るなんて、賢いお子さんよね、流石は新たなご子息様だわ』とか聞こえてきた

子供達がざわめいたのはなぜなんだろうかと思っていたけれど、基本的に子供は本が苦手なのかも知れないと理解した


その後は書店を3軒も巡って本をかなりの数買って貰った

20冊を超えたときからもうすでに数えるのを諦めたよ

最初は本をコピーするだけだったんだけれど、本をどうしても3冊に抑えることが出来ずに、悩んでいたらエルフママさんが大胆なことをしてくれた

店長だろうか、店員なのだろうか分からないけれども他の人達と同じ上着を着ている人を呼び寄せて俺が迷っているのと同じジャンルの本を屋敷に送るよう言っていた


もうなんか、それ権利を傘に職権乱用していませんか


嫌まあ俺的には嬉しいのだけれども・・・

俺に与えられている部屋の中にその大量の本を収納する家具は無いと思われます

そう思っていたらエルフママさんもそのことについて思い当たったのか、追加で本棚を4つも購入した上で更にベッド下収納の出来るダブルベッドを購入して下さった

・・・まぁベッドとか大きいから本棚もそこまで増やせなかったのが救いだな、うん

結局屋敷に帰る頃には、ルールウドくんが荷物を纏めて今にも学園に行こうとしている頃だった


「あ、やっと帰ってきた!」

「やぁ、お帰りショージ、母さん」

「只今、ルーちゃん、ミーシェ。学園に帰っちゃう用意も完璧っぽいわね・・・」

「うん。まぁね」


俺は少し考えてからルールウドくんを手招きした

不思議そうに少しだけ首を傾げて俺の近く、目の前に来たルールウドくんに、土属性の間法で折りたたみ自転車をだしてあげた


「じてんしゃ、ってやつだね。」

「うん、乗りたいって言っていたでしょう?まさか昨日の今日で帰るとは思わなかったから不安だけど・・・乗せてあげるよ。」

「いいの?」

「いいよ。でも転んだら痛くなるからこれ着けてね」

「・・・何それ」


俺は自転車に取り付けられる、補助輪を出した

俺等は体が小さい子供だから着けたら完璧に三輪車のできあがりだ・・・

俺は絶対に着けないけれどね!

クスクスと口元を隠して笑っているスミレを黙らせてからルールウドくんにサドルにまたがり、座るようにといいルールウドくんがその通りに座った

そのまま足をペダルに乗せてこいでみるよう言うと面白い位にスイーっと動いた

・・・補助輪の効果があったようで何よりだ


「良いなぁ、ルー兄様!狡いなぁ!」

「け、結構面白いよ、これ!」

「狡い狡い、狡~い!ショージお兄ちゃん、ミーシェも!ミーシェもアレ欲しい!」

「補助輪付きで良いなら出してあげるから」

「わーい、はやくはやく!」


三輪車をミーシェちゃんの目の前に出してあげたら二人してぐるぐると屋敷の前を回って楽しそうにはしゃいでいた

微笑ましい限りだけれど、三輪車とか補助輪付きの自転車で遊び回っている姿を見ると二人はやっぱり子供なんだな、可愛いなと思えてきてしまう

うーん、それにしても凄くはしゃいでいるなぁ・・・


「ショージ、これ後ろの取っても良いんじゃないかな!僕結構初めてだけど、馬より動かせているよ!」

「・・・あー・・・どうだろ。」

「多少転んでも僕ら頑丈だから平気だよ」

「あぁ、ドラゴンだしね」

「そうそう。外して思い切り走ってみたいんだ!」


ルールウドくんが興奮気味に、そう言う物だから俺は頷いて補助輪を外してあげてみた

すると途端に転んだので驚いたけれど、ケタケタと面白可笑しそうに二人が笑っているので大丈夫だと安心した

ルールウドくん達が楽しそうだったのでそのまま時間(学園のお迎え用馬車が来る時間)が来るまで自転車を貸していた


「ルーくん、ミーシェ、そろそろおしまいにしなさい?」

「「はぁーい!」」


エルフママさんがそう言ったので一寸残念そうにしながらもルールウドくんが自転車を俺の元まで押して来た

ミーシェちゃんも俺の元まで三輪車をこいできた

うん、三輪車から降りる気がないみたいだね?


「ショージお兄ちゃん、これミーシェ好き!」

「ショージ、楽しかったよ。あの、これまた帰ってきたら貸して貰って良いかな?」

「気に入って貰ったみたいで何よりだよ」

「「面白かったよ!」」


ルールウドくんとミーシェちゃんは滅茶苦茶にこやかにいいきった

うん、本当に面白かったみたいで何よりだよ

初めて買って貰った玩具を与えられて興奮冷めやらずのまま、と言うような子供の顔をしていたのがとても可愛いと思ってしまった

マクスウェルさんがとても良い辛そうにしながらルールウドくんの鞄を馬車に載せ終えて、何時声を掛けようか戸惑っているような顔をしていた


「そんなに楽しかったなら自転車、上げようか?」

「いいの?!」

「良いなー、ルー兄様狡い!」

「ミーシェは何時でもショージに作って貰えるでしょう?僕は学園に居るからだよ」

「むー!!!」


頬を膨らませるミーシェちゃんに和んでいるとルールウドくんがミーシェちゃんの頭を撫でつつ慰めた

そして、ルールウドくんに俺が自転車をそのままあげるとルールウドくんは嬉しそうに馬車に積み込んだのでそれを見て少しだけ、折りたたみ自転車を上げれば良かったかな?


ルールウドくんとマクスウェルさんが乗り込むと馬車がざざざっと音を立てて雪をかき分けその後斜め上に馬車の車体が傾きそのまま空を飛んでいった

ふぅお、すげぇ!空飛ぶ乗り物なんてそんなに身近な物じゃないからね、凄く不思議!

良いな、もう一回乗りたい!

って、さっきのミーシェちゃん達と同じ事を思っているような自分に傍と気付いた

気付いてすぐに恥ずかしくなった


馬車が見えなくなるまで皆で見送っていった後、ミーシェちゃんがメニーさんに精霊術の勉強をしましょうねと言われて三輪車のスピードで逃げ回るという珍事件があったモノの、俺とミーシェちゃんはメニーさんに精霊術の勉強を一時間ほど受けた

そこまで嫌なのだろか精霊術・・・結構ややこしくはあるけれど、分かると面白いのだけどな


そんなことを思いながらも別々に生活が送れるようになった俺とミーシェちゃんは一緒に勉強などをしていくのだった

第0章 異世界に来たけれど優しい世界だった 終了

タイトル回収会、終了w

次回からは色々と羽目を外してBⅬ色も多めにしていきたい…(希望)

どうしても切りのいい所まで上げたかったので無理やり詰め込んで一気に

書きたいことを済ませてしまった…そこは、反省してます

申し訳ありませんでした

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