1on1
彼女はスリーポイントラインに移動すると、そこからシュートを放った。
クルクルと回転したボールはリングに触れずシュートを決めた。
まるでレイ・アレンのような綺麗なフォームである。俺はレイ・アレンのプレイがとても好きで、よくレイ・アレンに関するの動画をYouTubeで見ていた。
偶然か否か、彼女のシュートを打つ様子がレイ・アレンと重なったのである。
ダンクシュートをできるほどの高い身体能力に加えて、このシュート力。
かなりできる選手であるのは間違いない。
「すみません!」
俺は彼女に声をかけた。彼女はドリブルをやめ、訝しんだ様子で俺の様子を伺っていた。
長い睫毛にぱっちりとした大きな双眸が俺を見上げた。
整った顔をしており、とても美しい女性だと感じた。ラグリーとは勝るとも劣らないくらいの美少女っぷりである。
「あの……俺、五十嵐裕太って言います! ラグリーの紹介でここに来ました!」
俺はラグリーから渡された紙を彼女に渡した。紙を手渡す前、それを一瞥すると、『紹介状』という大きい文字が書かれていた。
彼女は紹介状を受け取ると、無表情で紹介状を訝しんだ様子で眺めた。
「イガラシユウタ……確かにラグリーさんからの紹介状ね……それじゃ、紹介させてもらうわ。私の名前はリオン。このチームでキャプテンをしているの。といっても、今は私しかいないけどね」
「え……その、一人しかいないってのは一体どういうことですか?」
リオンさんは「はぁ……」とため息をすると、ここに一人しかいない経緯について語り出した。
「実は半月ほど前、練習中に他のチームの監督がやってきてね。私も含めて移籍しないかって言われたのよ。私は断ったんだけど、恩知らずにも他のみんなは全員別のチームに移籍しちゃってね」
恨みを思い出したかのような怖い表情でリオンさんは歯ぎしりをした。
「今はラグリーさんがチームメンバーを募集してるんだけど。しばらく大会には出れそうにないわ」
悲しげな表情で説明するリオンさんだった。
「そうなんですか。ところで、ラグリーはここのチームでどういう立ち位置なんですか?」
「紹介状貰ったのに訊いてないの? あの人はうちのオーナーよ。というか呼び捨てはやめなさい」
ラグリーを呼び捨てで呼んだことをリオンに咎められた。それよりも気になる単語が。
「お、オーナー?」
「そう。私たちの契約金の支払いから新メンバーの加入、そして怪我の治療まであらゆる面で私たちをサポートしてくれる方よ。ラグリーさんに見込まれるくらいだからあなたもかなりの腕前の持ち主なんでしょうけどさっき言った通り、しばらくは試合できそうにないからそこは覚悟しておいてね」
「リオンさんは他のチームに行かないんですか?」
「私はラグリーさんに返しても返しきれない程の恩があるからそんな真似できないわ」
そう言うと、リオンはシューティングを再開した。巧みなドリブルから引き起こされる華麗なシュートまでの流れは見ていて飽きることはない。
「リオンさん!」
俺はリオンさんの名前を呼んだ。するとピタッとシューティングをやめた。
「何かしら?」
リオンさんは俺の方を向き、俺を見つめた。今こそ自分の力を試したい。いや、この人に認めて欲しいと思った。
「俺と一対一してくれませんか?」。
「私と? 別にいいけど……それよりあなた、バッシュ持ってるの?」
バッシュとはバスケットシューズの略である。そういえば持ってなかった。ラグリーのやつ、バッシュもプレゼントしてくれても良いのに……いや、それは流石に贅沢すぎか。
「い、いえ……」
顔を伏せて答えると、リオンは「ハァ」とため息をつき、呆れたような表情をした。
「バッシュも持ってきていないなんて本当にやる気あるの? ちょっと待ってて」
リオンがどこかに行くと、バッシュを携え、戻って来た。
「これを使いなさい。チームメイトが置いていったものよ」
黒と赤を基調としたバッシュを渡してくれた。ナ○キでもなければア○ックスのでもない、マークが刻まれている。軽くてなかなか良さそうなバッシュである。
靴底に『二十七』と数字と書いてあり、丁度俺のサイズだった。
「ありがとうございます、リオンさん」
バッシュを受け取り、履いてみると予想通り、履き心地は中々良かった。軽くてとても動きやすいと感じた。
「先行はあなたからで良いわ。さぁ、どっからでもかかってきなさい!」
リオンが俺にボールを投げ渡してきた。スリーポイントラインの一歩手前まで移動し、俺はボールを構えた。
リオンもまた、腰を落とし、ディフェンスの構えを取った。
隙がない――マッチアップした時、分かるのだが、強者には強者なりの雰囲気というのがある。
リオンさんにも例外なく強者の雰囲気を併せ持っている――のだが、今まで俺が対峙してきたのが男子選手ばかりのせいか、なんというか不思議な雰囲気を醸し出している。
「どうしたの? 攻めてこないのかしら」
「ちょっと、中々隙が見つからないんもので……」
俺はシュート体勢を取った。すると、恐ろしい反射速度でリオンさんが反応してきた。
なんという反射神経だろうか。しかし、俺はシュートの体勢からドリブルへとシフトチェンジした。
抜けると思ったが、それもリオンさんがすぐさま反応し、スライドで俺のドリブルにくらいついてきた。
「中々鋭いドリブルね! けど、それじゃ私は抜けないわ!」
ディフェンスも中々のものである。なら――
俺はロールターンドリブルで回転し、うまくリオンさんのいる逆方向に侵入することができた。
そして、そのままシュートの基本であるレイアップシュートに持っていった。
「甘いわよ!」
リアンさんの叫び声が俺の耳に届く。彼女は後ろから思いっきり高くジャンプし、ブロックしようとしてきた。表情は険しく、かなりの迫力である。
俺の持っているボールの手にリオンのシュートをはたき落とそうとする手が伸びる。
「……! なら!」
俺は右手に持っているボールを左手に持ち替えて、シュートを放った。これはダブルクラッチシュートと呼ばれる難易度の高いシュート。正直、決めれる自信はなかった。
しかしシュートはボードに当たった後、パサっとリングの中に放り込まれた。運良く決めることが出来てホッとした。
「まずは一本です」
俺はボールを拾い、リオンさんに投げ渡した。リオンさんは悔しさのせいか鋭い目つきで俺のことを見つめていた。目には燃えるような闘志を感じる。これは警戒せねば。
「そうね。けど、すぐに取り返してやるわ!」
リオンはボールを受け取るとスリーポイント手前でボールを持つ。
腰を低くし、ディフェンスの構えを取る。ものすごいプレッシャーを感じる。気を抜くとすぐに抜かれるだろう。
俺の身長百七十五センチであるが、高校のバスケではそこまで背が高いという訳ではない。
それゆえ、高校時代では今までポイントガードと呼ばれる司令塔的な役割を持つポジションを務めていた。
リオンさんの身長は見た感じ、あまり俺と大差はないように思う。
しかし、身長百七十五前後でダンクできるリオンさんの身体能力は驚異というほかなかった。
少なくともそんな選手、俺のいた世界ではNBAやバスケ漫画の選手を除いて見たことがない。
「それじゃ行くわよ!」
リオンさんはシュートフェイクも入れず、右方向一直線にドリブルした。
ドライブのスピードはかなりのものであり、俺と良い勝負である。
しかし、それよりも驚いたのが力。
女性とは思えないほどの力であり、あっという間にゴール下まで押し込まれてしまった。
詳しくは分からないがエルフ族は力持ちだったりするのだろうか。
「もらった!」
ゴール下にいるリオンさんはそのまま垂直飛びした。右手に手を持ちダンクをかます気のようだ。
俺もブロックすべく併せてジャンプする。しかし、リオンさんは俺よりももう一段階高いところにいた。
「無駄よ……ラァ!」
後ろ方向に俺の身体は吹っ飛ばされてしまった。『ガシャン』という大きな音がリングから聞こえる。
リオンさんが右手でリングにぶら下がっているのが見えた。
ものすごい力であった。華奢な身体に一体どれほどの力が秘められているのだろうか。
「流石ですね……けど、まだまだ勝負はこれからですよ!」
俺は立ち上がり、ボールを拾ってスリーポイントの外側でボールを持った。
「いいわね……どんどんきなさい!」
腰を低くし、リオンさんはディフェンスの体勢をした。右のドリブルしても左にドドリブルしてもおそらくは俺のドライブにリオンさんはくらいついてくるだろう。
ならば――俺はノーフェイクでシュートモーションに入った。
「な……!」
さすがに予想外だったのか、一瞬反応が遅れたリオンさんのブロックは空を切る。
クイックモーションから放たれる俺のシュートはあっさりとリングに吸い込まれて言った。
「これで二本目です」
「わ、分かってるわよ!」
悔しそうげな表情をし、リオンさんはボールを拾いに行った。ボールを拾い、リオンは攻撃体勢に入る。
一対一というのは当然のことながらパスができない。
それゆえ、普通の試合よりも最初の動作がとても重要になってくる。
いや、最初の動作が最も重要と言っても過言ではないだろう。
リオンさんがシュートモーションに入る――ことを読んだ俺はすかさずチェックした。
「うわ!」
カットした――と思ったのだが、咄嗟にシュートからドリブルに切り替えるリオンさんだった。
「しまった……!」
リオンさんのドライブにくらいつこうとしたが、想像以上にスピードが速く間に合わなかった。
「貰い!」
再度、ガシャンという派手な音がリングから鳴り響いた。最初のシュートチェックで止めたと思ったのだが、あっさりとダンクシュートを決められてしまった。
「これで二対二ね!」
得意げな表情で俺にボールを投げ渡してきた。
「そうですね」
さて、どうするか。先ほどみたいにいきなりスリーポイントシュートをぶっ放すという奇襲はもうリオンさんには通用しないだろう。
かといって、ドリブルで上手く切り崩せるかというと正直自信はない。
「さぁ、どっからでもこい!」
意気揚々とディフェンスをするリオン。
俺はすぐにドリブルをつき、ゆっくりとリングに近づいた。
自分の重心をリオンさんに預け、ローポスト付近まで移動した。
「インサイドプレイ? そのプレイはあなた向きじゃなさそうね!」
リオンさんは俺をアウトサイドプレイヤー向きと考えているようである。
あながち間違ってはいない。ポジションはポイントガードであるし、どちらかというと、アウトサイドプレイが得意だ。
しかし、一応俺は一通り全てのポジションをこなすことができる。
インサイドのプレイに対しても何度か試合でやったことがあった。
俺はリオンに重心を預けている方向と逆の方にくるっと素早くターンムーブをした。
「な……!」
リオンは虚を突かれたようである。無理もない。俺はあえてドリブルする力を弱めて相手の油断を誘い、ターンする際に全力でスピードを出したのだから。
フリーになった俺はシュート体勢に入った。
「打たせないわ!」
俺のシュートを止めようと全力でジャンプするリオンさんだったが、あいにく俺はまだ飛んでなかった。
「ふ、フェイク!?」
「そうです」
俺はゴール下でジャンプシュートを放った。ボールは一度ボードに当たり、フープをくぐり抜けた。
「これで三本目です。次で俺がリオンさんを止めれば俺の勝ち。ですよね?」
ボールを拾い、リオンさんにボールを投げ渡す。
「ええ、そうよ……すぐに返してあげるわ! まだ勝った気になるのは早いわよ!」
リオンさんはボールを受け取り、スリーポイントラインの外でオフェンスの構えを取った。
「絶対に決めてやるんだから!」
すると、リオンさんは右方向に力強いドライブをした。だが、ドリブルで来ると読んでいた俺はあっさりと対処することができた。
「ああ、くそ!」
左手にボールを持ち替え、逆サイドにドライブするリオンさんだったが、リオンのドライブに対し、正面で受け止め、俺は倒れ込んだ。
リオンさんも俺に重なるように倒れこんできた。あれ? なんか、柔らかいものが手に……
「あわわわわ!」
なぜか顔を赤くし、すぐさま起き上がるリオン。
「さっきのはチャージングで良いですよね?」
「エッチ!」
「へ?」
何か今、ひどいことを言われた気が……
「え、あ、いや.....何でもない。悔しいけど、私の負けよ」
リオンさんは「はぁ……」とため息を漏らした。
「あなたの実力はよく分かったわ! 改めてようこそ、チーム『エンジェルライト』へ!」
リオンは手を差し出してきた。それにしても、変わったチーム名だなと思ってしまった。ラグリーが天使をしているから、そういう名前になったのだろうか。
俺はリオンさんの手を掴んだ。彼女の手は暖かくて柔らかみを感じた。
数秒ほど硬い握手を交わした後、俺は手を離し、疑問をぶつけることにした。
「今、人数を集めてるんですよね? 人数揃うまではどうするんですか?」
「練習……と言いたいところだけど、それだけじゃ食べていけないから、私と一緒に練習がてらクエストを手伝ってもらうわ」
「く、クエスト!?」
予想外の言葉に俺は思わず聞き返した。なんだクエストって……
「その説明なら私がしよう」
シュンと、いきなり俺とリオンの目の前にラグリーが現れた。ラグリーさんは銀色の髪をゴムで結っており、黒い長めのガウンを羽織っていた。
「ら、ラグリーさん!?」
リオンは突然のラグリーの出現に驚いているようだった。
「おお、ラグリー!」
俺は軽くラグリーの肩に手を叩き、話しかけた。
「馬鹿! オーナーであるラグリーさんにそんな馴れ馴れしく話かけちゃダメでしょ!」
リオンさんにパンと強く頭を叩かれた。痛い。リオンさん、容赦ないな。
「いた!」
気にしなくてもいいよ、リオン。というか君も私に対してタメ口で話してもいいんだよ?」
「い、いえ、そんなわけには……」
リオンさんは俯いてしまった。一体、ラグリーに対してどんな恩があるのだろうか。
「まぁいいや。それよりも裕太。まだここの世界について詳しく説明してないことがあった」
「え? ラグリーさん。ここの世界についてってどういうことですか?」
「裕太はね。かなり遠い国からはるばるやってきたんだよ」
「へぇ.....ユウタ、あなたなんて言うところから来たの?」
「えっと、日本っていうところです」
「ニホン? 聞いたことないわね……」
不思議そうな顔で俺を見つめるリオンさんだった。
「それより裕太。この世界のプロバスケットはアマチュアリーグとプロリーグで別れてる。まずはそれを覚えておいて欲しい」
「アマチュアリーグとプロリーグ……野球でいうマイナーリーグとメジャーリーグみたいなもんか?」
「まぁ、似たようなものだよ」
すると、ラグリーがこんこんと肩を叩いてきた。
「ねぇ、ユウタ。野球ってなに?」
「えっと……俺がいた国で流行っていバスケと同じく球を使うたスポーツです」
「ふーん、どんな競技なの?」
「悪い。リオン。その話は後にして欲しい。それで裕太、アマチュアリーグのチーム数は全部で三十前後ある。まずは各地区で予選トーナメントを行い、その中から上位四チームで予選トーナメントを行い、優勝を決めるんだ」
「なるほど……プロリーグに上がる条件は?」
「決勝トーナメントまで行くのが最低条件、あとはプレーの活躍によってプロリーグの監督が欲しい選手を指名していくって感じだね。ちなみにエンジェルライトはあと一歩のところで決勝トーナメント行きを逃した。決勝トーナメントまで行っていたら、多分リオンはプロリーグに上がってたと思うんだけどなぁ」
「そ、そんな……買い被りすぎですよ。ラグリーさん!」
リオンさんは恥ずかしそうに照れ笑いしながら否定した。
「いや、ぶっちゃけうちはリオンのワンマンチームだったんだ。だから、裕太。君がリオンの相棒になって欲しい。君の実力があればきっとできるよ」
「まぁ、尽力はする。けど、そもそも二人しかいないんじゃな……」
すると、ラグリーの表情が曇った。
「うちのチームは正直、給料安いからね……多分それも入らない原因かな」
自嘲するかのように乾いた笑いをするラグリーだった。
「いえ! そんなことありませんよ! このコートを常時貸切にできるのなんて最高ですし、それに……ラグリーさんめっちゃいい人ですし! 可愛いですし! 前の勧誘にきた監督なんて、気色の悪い表情を浮かべてジロジロと私の体を見るど変態野郎でしたから! 挙句の果て、『気が変わったらいつでも移籍していいからね?』なんて……あーもう! 思い出したらイライラいしてくるわ! あの豚!」
突如、リオンがマシンガンのように語りながら怒り出した。
「あの、ラグリー……ぶっちゃけ、給料っていくらなんだ?」
「一ヶ月、十万ペルス」
ラグリーが端的にそう答えた。単位はペルスというらしい。
「えっと……それ、日本円でいうといくらなんだ?」
「十万円くらいだよ」
「ふーん……」
相場が分からないのでどれくらい安いのかは分からない。
「リオンさん、その勧誘して来たっていうチームの給料はいくらだったんですか?」
五秒ほど、沈黙した後、リオンは口を開いた。
「……二十万ペルスよ」
「なるほど」
倍も給料高いのであればそりゃ、移籍するわな。
「ちょっと! 裕太! あなた、まさかもう移籍しようなんて考えてないでしょうね!」
突然、リオンは俺の肩を掴み、グワングワンと揺らして来た。
う……なんか、酔いそう。これで移籍する何て言えばひどい末路が訪れそうだ。
「や、やめてください! しませんよ、そんなこと」
そう言うと、リオンさんは揺らすのを止めてくれた。ニッコリと可愛らしくリオンさんが微笑む。
「そ、ならいいわ。アマチュアリーグの選手ってのはバスケだけで食べていくほど生活に余裕があるわけじゃないの。だから、ダンジョンに潜ったり、クエストを受けたりしてお金を稼ぐの。だから、あなたも協力してちょうだい」
「はぁ……でも俺、魔法なんて全然使えませんよ?」
それともラグリーがこの世界に来た時に使えるようにしてくれたりしてくれたのだろうか。
「裕太、安心していい。リオンはかなりの魔法の使い手だし、私も回復魔法が得意だ。だから、荷物持ちさえやってくれればそれで問題ないよ」
「そ、そっか……」
やっぱり、魔法は使えるようにはなってないらしい。少し残念である。
「リオン、祐太。明日は九時ごろにギルドハウスに集合してほしい。リオンは祐太に体育館の中を案内してあげて。あと、この体育館の使用ルールも教えてあげて欲しい」
「分かりましたラグリーさん」
「それじゃ、私は戻るから明日、くれぐれも遅れないよう頼む」
ラグリーがそういうと、ラグリーが立っている場所から青色の光彩を放つ魔方陣が現れた。
「ワープ」
呪文のようにそう言葉を放つと、ラグリーがシュンとどこかに消えてしまった。
そして、リオンさんはボールを持って俺の方に近づいてきた。
「ねぇ、ユウタ。良かったらもう一回一対一しない?」
「ええ、いいですよ」
その後、俺たちは夜遅くになるまで一対一を続けた。俺とリオンの力をほぼ互角のようで勝ったり負けたりを繰り返した。




