合宿って何だっけ?
合宿当日
俺たちはバスに乗り目的地である鎌倉に向かった。まず第一段階でバスの中で他の人と仲良くなるこれ大事。バスの座席は班ごとで、俺らの班はバスの一番後ろの6座席である。
まずは一つ目の武器ポッ○ーである。あのカリカリとした食感にチョコがついてすばらしいハーモニーを奏でているお菓子であるが何故財閥の息子がそんなものを持っているのかと言うと、レイコから渡された。何であいつが持っているのかは今は考えないでおく。ありがてぇ。てなわけで班全員に二本づつ分ける。
「あ、これ美味しいねどこの?」
と言って来たのは鐘堂である。やったぜ。
「ん?ああそれは…」
よく考えたら何でそんなものを持っているのかと言われそう。ここは高級お菓子店の名前を借りて…
「ああそれはヴィシャンテのお菓子だよ」
と言うと横の鈴木誠が「ええ!!こんな菓子ヴィシャンテにあったのかよ知らなかった」
…嘘がバレソウ。「高橋様私にも分けてください!」「いや、私に!」「私よ!」「ふざけないで!」「もらうのは私よ!」などとバトルを繰り広げてた怖い。
そんなこんなで鎌倉に着いた。鎌倉と言えば鎌倉幕府など武士中心の世の中だったよな。
鎌倉は何度も行ったことがあるから別に目新しいものは無いなしかも周りに班を無視して俺の周りに女子がいるし…。あれ?そういえば目的は合宿だよな?何で観光してんだ?
そこは面倒だったので深く考えずに適当に見て回った。
一年生担当の先生は鬼畜だった。俺たちが観光?を終えてバスで旅館を目指していた。
お金持ち学校の旅館て言ったら豪華な部屋、食事などが出てくるが、何を履き違えたのかオンボロの旅館だった。しかも幽霊が出ると噂されている旅館である。男子は幽霊と聞いて半泣きになるものや目を輝かせる者など様々だが、女子は殆どが悲鳴に近かった。
もちろん夕食も俺が前世で食べたことがあるようなものばかり。そして夜は幽霊が出るかもしれない所で寝る。何考えてんだ?あの先生たち。まあ俺は別にいいんだけどね。そして一日目が終了した。
二日目
朝からちらほらと幽霊を見たと言う噂が流れている。俺は霊感が強いんだとか言っている。やっぱりまだまだ子供だなと、思いながら朝食を食べていると「よーし全員集まったな。今日は山登りをするぞ!」と学年主任の先生が言うとえーと言う声があちこちで上がった。「心配するな。何も富士山に登れとは言っていない。この道を真っ直ぐ言ったあまり高くない山だ。まあ300mって所か。」
やっぱり不満の声が漏れていたがしぶしぶといった顔つきでバスに乗っていた。
「よーし全員バスから降りたな。では班ごとにはぐれないように気を付けて行くんだぞ」
と学年主任が言った後10分後くらいに1組がスタートし10分おきに各クラスがスタートした。
「しんどい…」ポツリとだれかがつぶやいたのは登っておよそ半分ぐらいの所だろう。言ったのは明日光輝だった「もう駄目だ俺を置いて先に行くんだ…」何だか臭いことを言っていたので「んじゃ遠慮無く」と言うと光輝が「鬼畜かぁ!!」と言って来た。何だよ行けと言ったのはお前だろ…
その後は適当にしゃべっていたのだが後ろから女子の班がきて俺が捕まり完全に班から孤立し女子にまた囲まれた。どうやってもこうなんだな…何でだろ…目から涙が…
頂上ではあらかじめ用意されていた弁当を食べて下山した。
「ねぇ知ってる熊が出たときは死んだふりが言いって父さんが言ってたよ」と鈴木が言った。「死んだふりしたら逆に食われるんじゃね?」と俺が言うと、鈴木が顔を青ざめた。
そして俺が鈴木に謝り話が終わると思ったら
ドス
何かあっちの茂みから音がした。みんなが顔を青ざめその方向を見ると出てきたのが…
イノシシ!!げ!まずいしかも興奮してやがる。「みんな逃げろ!」と俺がいう前にみんなが悲鳴をあげて一斉に山をおり出した。イノシシもそれに合わせておりてきた。はっきり言うと追いつかれる。どうする…何かいい手は…
!!そうだ弁当の残しをあいつの方に…
そう思いバッグから弁当をだし、イノシシの方に投げるとイノシシがそれに反応して弁当の方に走って言った。
「ふぅ…」と一息して辺りを見回すと…いない…鐘堂がいない!?やばいはぐれたか!?
急いで探さないと。
「おーい皆無事だった?」とイノシシがいた方から鐘堂が走ってきた。
「お前無事だったかは俺らの方じゃねえか!」と俺が言うと「ごめん」と言ったのでまあ許そう。ともあれ何事もなくて良かった。
こうして二日間の合宿(観光)が終わった。
幸一郎「あ!!友達作ってない!!」
レイコ「え?友達ってえ?もしかして幸ちゃんてぼっち?」
幸一郎「はぁ?なななわけないだろ!!」