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名残りの雪  作者: yukko
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切れた糸

美咲は妊娠した。

だが、そのことを誰にも話せなかった。

夫である翼にも……。


⦅喜んでくれる?

 喜ぶしかない?

 どっちなのかな?

 あの人みたいに仕事頑張ってるわけじゃない私は……。

 どうして選ばれたの?

 あの人に全てが劣るのに………。

 なんで、私だったの?

 あの人が結婚するから、誰でも良かったの?

 ……聞けない。

 聞いたら、終わってしまうような気がする……。

 ………やっぱり、私はシンデレラみたいな……じゃない……のよね。⦆



隣に翼が寝ていても、なかなか寝付けない日が続いている。

やっと寝たら、悲しい夢を見てしまう。

だから、寝るのが怖い美咲だった。


夢の中で誰かが告げる。

「終わり」だと………。

美咲はそこで目が覚める。


また寝ると、夢で目が覚める。

夢の中で誰かが遠ざかって行く。

その誰かの前を女性が歩いている。

その女性を追い掛けているようだった。

一人取り残される美咲。


⦅………夢……だった……のよね。⦆



ある日、美咲は会社からの帰り道で出血した。

スマホをバッグから取り出して、病院へ電話しようとした時、立ち上がれなくなった美咲を見た誰かが救急車を呼んだ。

美咲は救急搬送された。

お腹の子は流れた。


⦅ごめんなさい……守ってあげられなくて……ごめんなさい。⦆


翼との唯一の繋がりが切れた――そう美咲は思った。

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https://furansugonosekai.com/the-nightingale-and-the-rose/
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