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異世界転生してもハーレムは作れません  作者: ミカン
第二章 偽モノ
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55-クッジューとか英語しかなさそう

今回文章中に英語がでてきます。でも、下記の内容が英語が出てくるときです。

キリュウがすぐ理解できた言葉 英語

キリュウが聞き取れたけどよくわからない言葉 カタカナ

キリュウが聞き取ることすらできなかった言葉 伏字

 将軍からもらったかばんを持ってアーロとフィンと一緒に貴族門へと向かう。スピカは貴族と平民の居住区が壁で分けられている。俺が向かうべき外務館というところは外国からの使者が面会する場所らしい。そこに行けば宿を取らなくても客室が用意されるそうだ。

 アーロに貴族門まで案内され、兵士にアルカイドの証を見せて、馬車で外務館へ連れて行ってもらう。平民街が華やかだったのに対し、貴族街は綺麗で美しかった。街中真っ白でゴミはもちろん、泥や土などの人の足跡すらない。


「めっちゃきれいだね」

「あぁ、綺麗な街だとは聞いていたがこんなにとは」

「孤児が1日中掃除しているんですよ」

「孤児? こんな裕福そうな街なのに?」

「裕福だからと言って貧富の格差がないのは別ですよ。央都に出稼ぎにきたものの物は売れず、物価は高さに帰るお金もなくなったもの。失敗して多額の借金を負って生きていけなくなったもの。役立たずを言われ家から出された子供。そういう人たちが孤児院に入り清掃活動で暮らしているんですよ」


 ……年金とか福利厚生とかないんだね。俺も言葉だけ知っているだけであんまよくわかってないけど。


「あ、あの人」


 俺は白装束で道路を磨いている人を見つけ指を指した。頭から足の先まですべて白。よく探さないと見つからないだろう。白い街なので完全に保護色状態だ。


「よく見つけましたね」

「あんなに白いと御者が気づかないで事故とか起こりそう」

「起こりますよ。悪いのは引いた御者ではなく、気づけなかった孤児になりますけど。その死体を片付けるのも孤児ですし」

「……」


 ちょっと気になったことを言えばものすごく酷い答えが返ってきた。それ以降重い空気になり、外務館へ着くまで馬車の中は無言になった。



 外務館に着くとすぐに部屋に案内された。部屋の中には3人の女性がいた。


「どうぞ」


 言われるまま丸テーブルの前にある3つの席へと着く。


 ……あれ? 確か受付で面会の申請を出してからだいぶ待って部屋に通されるって聞いたけど。


 早い時はその日中にできるが、長い時は1週間以上かかると聞いている。それなのに、着いて早々始まってしまった。


「こんにちは。私は外務省外交官のドロシア・カストルです」


 俺たちと対面している年齢は40を超えてそうな薄い金髪の女性がそう名乗った。


「こちらは書記官のダイアナ・ポルックスで、こちらも書記官のアイラ・です」


 右側にある小さな机に座っている20代くらいの金髪の女性がダイアナ、後ろで立ってバインダーのようなものを持っている俺と同年代くらいのプラチナブロンドの髪の少女をアイラと紹介した。


「アルカイドから来ましたキリュウです。こっちがフィンで、こっちがアーロです」


 俺も自己紹介をする。しかし、自分たちの肩書がよくわからず適当な感じになってしまった。


「本日は聖壁、聖水をいただきに来たのと、昨日のそちらの騎士にお世話になったアビゲイルという少女の迎えに来ました。これが将軍からの手紙です」


 かばんから手紙を出してドロシアに渡す。

 要件をしっかり述べる。知らないこと、わからないことは何も言わない。そう将軍に言われていた。外交は探り合いとか、脅しとかのイメージがあるがそんなこと俺にはできない。


 ……ただただ、正直におつかいに来たと申告してさっさと終わらせよう。


 ドロシアは渡されてた手紙を読み、読み終わったらダイアナに渡した。


「そうですか、では我が国の騎士の不手際も一切文句を言わないと」

「? アビゲイルを返してもらえさえすれば構いません。紛らわしい恰好だった私にも非はありますので」


 言われたことに素直に返した。ここでいちゃもんでもつけたら交渉とかはては争いになるかもしれない。手紙には何が書いてあるのか聞いてないが本当にただのおつかいだということでも書いていたのだろう。


「そうですか。ではアビゲイルを呼んでまいります」

「クッジュープリーズホルドンフォーミニッ」


 今まで黙って立っていたアイラが急に何か言い始めた。


「どうかしましたか?」

「アイウォントュタクトヒムアリト」

「……わかりました」


 ドロシアとアイラで話し始める。ドロシアの言葉はわかるのだが、アイラの方は何を言っているのかよくわからない。


「すみません、キリュウ様だけ残して、そちらの2人をアビゲイルの元へ案内するでいいでしょうか」

「え? あ、はい」

「では行きますよ」


 ドロシア、ダイアナに連れられフィンとアーロは出て行った。残ったのは俺とよくわからない言葉を話す女の人アイラだけになった。


 ……いや、多分、英語? クッジューとか英語しかなさそうだし。日本語と英語以外の言語知らないけど。


 もう2か月近くこの世界にきて日本語しか聞いてなかったからびっくりしたが多分そうだろう。一応英語は習っているんだ。成績はよくないが少しなら話せる。


「What do you ask for me?(私に何か用ですか)」


 拙く、発音も悪い英語で話しかけると笑われた。俺の発音はネイティブには笑われるのか。


「I *** like know *** you. Are you from Japan?」

「Yes, I am.」


 前半は何を言われたかわからなかったが後半は「日本出身か?」と言われていることがわかった。


「そう、じゃあやっぱり日本語ですね」

「え? 日本語?」


 アイラはさっきまで英語を話していたのに急に日本語を話し始めた。


「こんにちは。昨日聞いたときから何言っているか聞き取れず、気になって頼み込みました。勇者として召喚されたイギリス人のアイラです。よろしくお願いします」

「あ、日本人でした。キリュウです。よろしくお願いします」

「びっくりしました。自分以外にも地球の人がいたんですね」

「俺もです。日本語上手ですね」

「私は9か国語話せますから」


 ……やべぇ。俺なんか日本語も英語も曖昧だよ。


「あなたはアルカイドで召喚されたのですか?」

「……さあ? 突然平原を運ばれてました」

「パワに会わなかったのですか?」

「? パワって誰ですか?」

「……神です」

「あ~!? そんな名前だったんですね。みんな神しか言わないから知りませんでした」

「じゃあ、あなたは勇者ではないんですね」

「それは君なんじゃ」

「そうですけど。でももし同じ地球の人なら同じ勇者なのかと思いまして」

「あー、そういうことですか」

「悩みを相談できると思ったのですけど」

「悩み?」


 ……ホームシックとかですかね。聞くくらいならできるけど。


「あなたはどうやって魔法を制御できるようになったのですか?」


 悩みが予想とは全然違った。というよりも斜め上の質問だった。


 ……さて、どう答えたものか。この子俺より年下だと思うし、そもそも異性だ。これ普通に言ったらセクハラになるんじゃないだろうか。待てよ、普通こういうの呼び出した人が言うんじゃないの? 聖女とか。名前的にも同性なんだからお前が言えよ。


 頭の中でどう答えるか悩み。若干不敬なことも考えたが結論をだす。


「えーと、そういうことってまだ聞かれてないんですか」

「はい。私は騎士たちとはちょっとあって聞きづらくて」

「えーと、わかりました。驚かずに聞いてくださいよ」

「はい」

「セックスです」

「What?」

「性行為をすると魔力が上がってその魔力で魔法が使えるようになります」


 恥ずかしいことを頑張って言った。アイラの顔を見るとみるみる顔が赤くなっていってる。


「ふざけてるんですか!」

「いやいや、ほんと、ほんとにですから」

「だって、せっ。……もういいです」

「ちょっまって。ほんとにせっ」


 アイラが席を立ち、部屋の外へ出て行こうとするので咄嗟に左腕を掴んでしまった。それが失敗だったとすぐにわかる。


「シャラップ!」


 右手に魔力を集中させている。俺もすぐに対処できるよう体の魔力を動かして構える。


ガタガタガタガタ


 机や椅子などあたりにあるいろんなものが動き始める。アイラを見ると右手に集中させている魔力がバチバチと音を鳴らした。


 ……電気?


「*******」


 右手でパンチがくる。俺は空気中の水蒸気を純水に変えて左腕でガードしようとする。


「いぢっ」


 もらったパンチは純粋で電気は通さずくるのはただの少女のパンチだと思っていたが、舐めてたせいか、それとも今日は鎧を着けず、正装姿だったせいか、アイラのパンチは普通に痛かった。


「ツッ! ……Wait! Wait!」


 止まってもらうよう知っている単語とにかくを叫ぶ。


「はぁ。はぁ」


 疲れたのか、それとも俺の言葉が届いたのか2発目はこなかった。


「……ていうか、魔法使えてる」

「魔法じゃないわよ。魔法の制御」

「制御?」

「そう、制御。Controllて制御であってるわよね」

「はい。多分」


 ……Controll。制御。操作。とかだったはず。


「制御ね。せいぎょー。打つのを早くするっていう意味?」

「いいえ、狙ったところに当てるです」

「べつにいいよ。ため口で」


 俺もアイラも敬語ではなくため口になっていたのだが、急に敬語に戻し始めた。


「敬語がありのままのわたしなので」

「さっき、思いっきりため口だったけど」

「Fuck! わかったわよ。で、制御方法は?」


 ……今ファックって言った!? 言った?



「さっきはちゃんと当たっていましたよ」



 美少女が発した突然の暴言にびびってしまい、敬語になり、語尾も少し上がってしまった。


「あれは、不可抗力。第一戦いで殴るなんてやらない。あとなんで敬語」

「はい。すみません。……はあー。ふうー。ええと、そうだね。基本的に球飛ばすとかだし」

「そういえば、なんで生きてるの?」


 俺が生きているのが心底不思議そうにしている。


 ……失礼な。


「ちゃんとガードしたからだよ。してなかったらやばかったよ」

「ガードって水よ。電気通すでしょ」

「純粋な水は電気を通しませーんー。まあ、痛かったけど」

「?」

「えーとね、一般的な水の中には何か溶けてて、それで電気を通してるんだけど。ってその話はどうでもいいから。とりあえず、どんなんか見てみないと。どこか魔法を撃てる場所ある?」

「……聞いてみるわ」


 そう言ってアイラは出て行った。


「はぁ、緊張した」


 ……同年代の女子、それも言語が違う外国人。どっちかだけでも緊張するのに。テンパって普段なら絶対やらなにことをしてしまったよ。完全にセクハラ! パンチだけで許されてよかった。


 それに、幸いなのは日本語を話してくれたこと。英語だったらほとんど聞き取れないだろう。


「ほんと、なにしてんだか。トホホ」


 ……帰ってきたら謝らないと。それにしてもかわいかったな~。


 この世界にきて出会った女性が極端に少ないのと、同年代はおらず、ほとんど年上。年下はアビゲイルくらいだったのでちょっとドギマギしてしまった。ただ、これは恋愛じゃない。ちょっと久々に女の子みたら目を奪われました程度のことだ。


「ファックはびびったけど。めちゃくちゃ怖かったぁ~。ちょっともう一度言ってほしいかも」

「言ってあげましょうか?」


 後ろから女の声が聞こえ振り向くとそこにはプラチナブロンドの髪と緑色の目をした美少女が俺を睨んでいた。

「What do you ask for me?(私に何か用ですか)」キリュウこう言ってますが、Google翻訳によると「do you need anything for me?(私に何か用ですか)」みたいです。勉強になった。

 アイラがこれを聞いたとき

……英語頑張ってるな~。間違ってるけど。

 ていう感じでした。だから笑ってしまいました。


次回 キリュウとアイラの特訓

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