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異世界転生してもハーレムは作れません  作者: ミカン
第二章 偽モノ
62/84

56-100万

前回同様今回文章中に英語がでてきます。下記の内容が英語が出てくるときです。


キリュウがすぐ理解できた言葉 英語


キリュウが聞き取れたけどよくわからない言葉 カタカナ


キリュウが聞き取ることすらできなかった言葉 伏字

 さきほどの発言を全力で後悔する。


 ……罵られたいとか俺はドMか!?


「hentai」


 アイラは小さく変態とぼやいている。


 ……違う、違うの。言い訳しないと。


 この状況を乗り切るために頭をフル回転させる。


 ……あ! これなら。


「ええと、何のことでしょう?」

「何がってさっき」

「え? 俺さっき何か変なこと言った?」

「言ったじゃない」

「何て?」

「もう一度罵られたい」

「え? そんなこと言った?」


 作戦はひたすらとぼけるだ。俺とアイラは今日本語で会話をしているがアイラの母国はイギリス、母国語は英語だ。違う言葉での聞き取りは聞き間違いとか翻訳ミスとかしてしまうことだってあるだろう。そこをつく作戦である。


「うん。まあ、アイラはがんばって俺の日本語を聞き取ってくれているんだもん。聞き間違いとかあるよね。うん。気にしてないから」

「じゃあ、さっき何て言ったの?」

「え?」

「もう一度言ってほしいじゃないなら、何て言ったの?」


 パチン! と両手で手をたたく。


「そんな深堀しなくてももうこの話終わりにしません」

「ん?」


 話を切り上げようとしたが思いっきり無視された。


「性格悪っ」

「誰が性格が悪いんですか?」


 ボソッっと小さくつぶやいたが思いっきり聞かれてしまった。


「いやいや、それも聞き取りミスじゃ」

「そうやって都合の悪いことは私が悪いと」


 その笑顔が睨まれたりするよりも怖かった。さすがに反省し、素直に謝ることを決めた。そもそも俺が自分の失敗を認めず、あまつさえ相手のミスにしようとしたのだ。完全に俺が悪かった。


「……I'm sorry」

「なんで急に英語。ふざけてるの?」

「あーもう、あーいえばこういうなあ。英語圏の人だから英語がいいと思ったの」

「今まで日本語で話しててなんでそこだけ英語なのよ」

「うるさいな。ごめん。ごめんなさい。これでいい? ほんと性格悪いな」

「あ、また言った。あなたの方が悪いんじゃないの? 全身赤くて趣味も悪そうだし」

「俺は非を認めて謝りました。それに外見なら兜とマントに私は勇者と書くほうが変なんじゃないですか」

「あれは国が用意したのよ。断じて私の趣味じゃない」

「ごっほん」


 白熱し、言い争いなった俺とアイラは突然後ろから誰かの咳払いがしてお互い黙った。振り向くと黒い服装の女の人がいた。


「お2人とも外まで聞こえてますよ」

「……その、すみませんでした」

「私も色々と言いすぎました。ごめんなさい」


 お互い謝罪をして、言い争いがヒートアップして前のめりになっていた姿勢を直し、椅子にちゃんと座り直した。



「アイラ様、騎士団の修練場を借りられました」

「行きましょう」


 侍女を先頭にアイラ、俺の順で外務館を出て、馬車に乗り込んだ。


 ……結構遠いんだ。


 ここは貴族街の中心の方だから騎士団の場所まですぐだと思っていた。実際、許可を取ってくるのだって早かった。だから、馬車を使うほど距離があるのが以外であった。

 馬車で1分程度走ったところで馬車は止まり、扉が開いた。

 侍女が降り、続いてアイラも降りる。


 ……早っ。馬車乗る必要ある?


 対してスピードを出してない馬車で1分ということは200メートルほどだろう。城壁を通ったわけではないのだから宮の敷地内でもある。


 ……この距離で馬車を使うなんてさすが金持ち。



 修練場の中は誰もいなかった。


「騎士団の修練場って騎士がいるイメージあったけど誰もいないんだね」

「えっ!? そ、そうね」


 修練場の中は壁際に的が置いてあるくらいで何もない。だだただ広い空間だ。


「そこで見ていて」


 俺と侍女の人を入り口近くの壁際に残してアイラは反対側まで走り、的の前に立った。俺とアイラの距離は40メートルほどある。


「なんでこんな離れないといけないんですか」


 侍女の人に聞くと答えはすぐ返ってきた。


「アイラ様は魔法の操作が苦手なのです。それで人を傷つけたこともあるので危険のないようこの距離で見てもらいます」


 アイラが腕を的に向けて上げ、腕から光の線の束のようなものが見えた。光の束はバチバチとかゴロゴロとか鳴り、全方向にまき散らしている。魔法が当たったのか的は見事に砕け散った。だが、的だけでなく当たり一面焦げ跡のようなものが見える。


「強力ですね……」


 的はかなり頑丈だと思う。それを適当に全体に飛ばした魔法で破壊するなんてどれだけ威力が高いのか。


「これが私の魔法。見ての通りあたり全体に飛ぶの」

「ふむ」


 ……どうやったらそうなる? 


 解決策が全くわからない。狙った的に当たらないと予想していたが、予想の斜め上すぎた。

 アイラはあれほどの高威力の魔法を撃ったにも拘わらずケロッとしていた。あんなの普通打てないし、撃ったとしても魔力切れて気絶だ。


 ……通常攻撃が全体攻撃になるんですか。しかも、敵味方関係のない即死級の攻撃を。


「えーと、とりあえず、その狙った方向のみに飛ばせるようにしたいってことだよね」

「ええ」

「魔法は電気?」

「いいえ、エレ****ックよ」


 ……聞き取れませんでした。

「もう一回言ってもらっていい?」

「エレク***ック」

「何それ?」

「日本語でなんて言うかわからないの。理科の専門用語だし」

「私が通訳しましょうか」


 急に侍女が話に入ってきた。


「お2人とも私の言葉はちゃんとわかるようなので私が通訳をすればいいでしょう」

「Thank you」

「ありがとうございます」


 侍女の人からの通訳でアイラの能力は電磁気だとわかった。


 ……電磁気か。電磁気ね。速攻、アイディアが降ってきたよ。かっこいいやつ。


「鉄の棒とかありますか」


侍女の人に鉄の棒を持ってきてもらってアイラに指示を出す。


「両腕上げて。腕は平行に。それで右腕がプラスで左腕がマイナスのイメージで電流流して。できる?」

「やってみるわ」


 アイラは目を閉じた。魔力を動かすのに集中しているのだろう。アイラの腕を見ると右腕と左腕の間に電気のような光が見える。


「できた?」

「うん」

「今からこの鉄棒を腕に置くよ。これおいたら動くと思うから。あ、電流の量は少なくしてよ。いい?」

「えぇ」


 ゆっくりとアイラの腕に鉄棒を置こうとする。鉄棒がアイラの腕に近づくととてつもない力で動き出した。


「いだっ」

「Eek!」


ドーン


 動き出した鉄棒はまっすぐ的に直撃した。


「アイラ様お怪我は?」

「私は大丈夫。驚いただけ。キリュウは」

「大丈夫大丈夫。突き指程度かな?」


 鉄棒の力が想像以上に強く親指にぶちあたった。結構痛いがそれは言わないほうがいいだろう。


「今の何が起こったの?」


 親指を抑えながらアイラの質問に答える。


「ローレンツ力って言ってね。電流を流すことで電磁力が発生して2つの電極棒の間にある金属に力が加わるの」

「?」


 通訳を通して説明するがいまいちよくわかってない。


「えーと、電流流したら飛ぶレールガン!」

「説明めんどくさくなったでしょ」

「……そんなことより、電流の量小さくと言ったよね」

「……あれでも大きいの?」

「俺は鉄棒が少し動く程度だと思ってたよ」


 ……この子はどれだけの魔力を内包してるんだよ。


「ちなみにさ、自分の魔力の量いくらかわかる?」

「100万」

「…………は?」


 ……今、何て言った? 聞き間違えか? 聞き間違えだろう。


「あの、アイラが何を言っているのかわからないので翻訳お願いします」

「What?」

「……100万とおっしゃられています」

「桁がおかしいだろ」


 ……100分の1しても俺より多いぞ。


「私も驚きました。そんなにあったのですね」

「あなたたちはいったいいくらなの?」

「56です」

「6009」

「キリュウ様も大概ですね」

「俺も自分より魔力量が多い人はいると思ってたけど150倍はいないと思ってました」


 ……めっちゃ聞きたい。一体何回やったのか。聞いたらまた、怒って殴られるだろうから言わないけど。


「そんなに魔力量が多いと小さい魔力制御は難しいかもね」


 1パーセントの力でさえ、魔力1万消費した魔法なのだ。他の人たちと桁が違いすぎる。


「え、じゃあ私は一生戦うことはできないの?」

「アイラ様」


 アイラも侍女もしんみりした雰囲気になりだした。


「いや、そんなことないけど」

「What?」

「魔力の制御が苦手なだけで攻撃はできるじゃん」

「それをしたら周りの人たちも巻き込むからできないと」

「だから」


 さっき吹っ飛んでいった棒を拾いにいく。それをアイラに渡す。


「この棒に電気を流して殴れば即死級の電気が流れるんだからこれだけでいいじゃん」

「つまり、戦い方を変えるということですね」

「うん。魔法使いは一般的に後衛で戦うけど、前衛をさせればいいんだよ」


 侍女の人がいい感じに翻訳してくれた。


「体の周りだけならそこに体を持っていくだけで魔法で狙う必要もないしいけるでしょ? 俺にやったみたいに」

「たしかに。 ありがとうキリュウ。でも最後のは余計よ」

「どーいたしまして」

「それなら訓練内容を変えなければなりませんね。剣となると騎士に教えを請わないと」

「Really?」

「えぇ、この国で剣を教えられるのは騎士くらいです」

「キリュウあなた剣は使える」

「あいにく一回も降ったことはありません」

「アイラ様、この機会に謝った方が」

「……そうね」

アイラさん遂に光明が見えました。


次回 謝罪

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