第6話 2人のスパイ
マサオはヨワヨーワ王国に立ち寄っていた。そこで女神のチート能力と遊び人のジョブを利用してヨワヨーワ王国の騎士団作戦参謀にまで上り詰めていた。
ヨワヨーワ国王「マサオ先生のおかげでまた戦に勝てましたな。これからも頼みますぞ」
マサオ「お任せください。私がいる限りこの国は負けません。では失礼します」
ヨワヨーワ国王「うむ」
現在のヨワヨーワ王国は隣国のゲキツッヨ帝国と戦争をしていた。マサオが来る前はヨワヨーワ王国が劣勢だったがマサオの力で持ち直していた。ヨワヨーワ城で国王との謁見を済ませたマサオが歩いていると大臣に話しかけられる。
大臣「マサオ殿。また手柄を立てたと聞きましたぞ。おめでとうございます」
マサオ「いえいえ。これも戦費を集めてくださる大臣の協力があってこそです」
大臣「敵と戦うために民が税を納めるのは当然の事ですぞ。これからまた増税する手続きがあって忙しいので私はこれで」
マサオは大臣の後ろ姿を見ながらなんて素晴らしい優秀な人なんだと感心した。そして自分も部下達が待っている前線に向かうことにした。
マサオ「さて…どうしたものか」
馬車に乗ったマサオは険しい顔で考え事を始める。というのも、作戦参謀という立場からこの戦争は勝てないと既に気づいていたのだ。
マサオ「地位と名誉が欲しかっただけなのに何でこんな事に…このままだと敗軍の責任者として敵に処罰されてしまう。一体どうすれば…」
悩んでいたマサオはふと妙案を思いついた。
マサオ「!!! …これだ。これで俺は助かるぞッ。アーッハッハッハ!」
前線に到着したマサオは部下達に作戦を伝える。
マサオ「私は作戦参謀としてこの作戦を立案した。諸君にはこの作戦に従ってくれ」
マサオが提示した作戦書を見た部下達はその作戦内容に驚いてマサオに詰め寄る。
部下A「何ですかこれは! この突撃作戦は補給や支援が全く考慮されていないじゃないですか!」
部下B「こんな作戦が成功するはずがない!」
反対する部下達にマサオは痛烈に言い放つ。
マサオ「作戦参謀の私の指示に従えないとは…さては貴様達は敵のスパイだな!」
部下A「そ、そんなことは」
部下B「従うしかないのか…」
こうしてマサオが考案した無謀な突撃作戦を実行するためにヨワヨーワ騎士団の進軍が開始した。敵と接触して戦闘開始から暫く経つと案の定ヨワヨーワ騎士団の被害報告が次々と届く。それを確認したマサオは部下達を置いてこっそり1人で戦場を脱出した。
マサオ「これで万が一、ゲキツッヨ帝国に捕まったとしても戦勝国の功労者として処罰されないぞ!」
敗戦の報告がヨワヨーワ国王に届く前にマサオは城に向かっていた。
マサオ「ヨワヨーワ王国を出る前に今までの報酬を頂かないとね」
地位も名誉も手放したマサオはせめて金だけでも貰おうと城の金庫室に走った。しかしそんなマサオに女神が忠告する。
女神「金庫室に行っても金貨は1枚も無いので時間の無駄ですよ」
マサオ「そんなバカな! あんなに税金を集めてたじゃん!」
マサオが金庫室に辿り着いて中を確認すると本当に金貨は1枚も無かった。




