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異世界転生してチート能力を手に入れたのに評価されず説教された〜異世界チート勇者が嫌われる理由〜  作者: ジェイセブン


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第4話 スカッとするざまぁ展開は幻想

マサオはダンジョンがある町に来ていた。そこでパーティーを組んで冒険するのに適したチート能力を考えていた。


マサオ「前回は酷い目にあったから人と楽しく冒険したいな。回復魔法でサポート役とか面白いよね」


マサオの言葉に女神がテレパシーで答える。


女神「分かりました。ではレベルアップでは覚えられない強力な全体回復魔法にしましょう。この町のダンジョンは高難易度で有名ですからその魔法があれば喜ばれますよ」


チート能力を貰ったマサオは冒険者ギルドに行きパーティーの勧誘をしている冒険者達に声をかけた。


マサオ「全体回復魔法を使えます。パーティーに空きがありませんか?」


すると男2人と女1人の3人組のパーティーが笑顔でマサオに近づいてきた。


ジャック「ぜひ俺達の仲間になってくれ。俺は剣士のジャックだ」

トニー「弓兵のトニーです」

サラ「盗賊でダガー使いのサラよ。宝箱の開錠は任せて」

マサオ「マサオです。よろしくお願いします」


自己紹介をしていると横から男が話しかけてきた。


テト「あ、あの…テトという見習い魔法使いなんですけど僕も仲間にしてくれませんか?」


テトはどう見ても素人だったのでダンジョンの難しさを知っている3人は断ろうとした。


ジャック「君には無理だから諦めたほうがいい」

トニー「怪我をしてしまいますよ?」

サラ「ぼくちゃんにはまだ早いんじゃない?」

テト「荷物持ちでもなんでもしますから!」


可哀想に思ったマサオが助け舟を出す。


マサオ「俺の全体回復魔法はチートなのでテト君を助けながら戦えますよ」

ジャック「マサオ君がそこまで言うなら…」

トニー「マサオさんは優しいですね」

サラ「マサオ、あんたは男だねぇ…惚れちゃいそうだよ」

テト「ありがとうございます!」


こうしてマサオ達5人パーティーはダンジョン攻略を開始した。モンスターとの戦いが始まるとマサオのチート能力に仲間達が感謝しだした。


ジャック「マサオ君の回復魔法は素晴らしいな」

トニー「マサオさんのおかげで常に万全の状態で戦えますよ」

サラ「マサオがいればあたしらは無敵さ!」

テト「そ、尊敬します!」

マサオ「ムフッ…そうかな?」


マサオが気分を良くしているとダンジョンの休憩スペースに到達したのでパーティーは少し休むことにした。


マサオ「ちょっとトイレに行ってきますね」


マサオがその場を離れると突然、ジャックがテトに斬りかかった。


テト「ぐはっ…な、何をするんですか?!」


テトが傷を押さえながら狼狽えていると3人はニヤニヤしながらテトに近づいてきた。


ジャック「テト君。俺はね。君のような足手まといが大嫌いなんだよ」

トニー「強い人達に付いて行けば楽にレベル上げが出来ると思ったんですか?」

サラ「自分の強さに適したパーティーを選べなかったあんたが悪いのさ!」


逃げ惑うテトに3人は攻撃を始めた。


テト「ひぃぃ! 誰か助けて!」

ジャック「逃げられると思っているのか?」

トニー「ほう。私の矢を避けるとは中々しぶといですね」

サラ「ちょっと! ここはあたしに殺らせておくれよ!」


サラがナイフを舌で舐めながら瀕死のテトの前に立ちはだかる。


サラ「さあ…あんたの断末魔を聞かせてちょうだい…」

テト「うっ…うう…なんで僕がこんな目に…だ、誰か…」


そこに通りすがりの冒険者が現れた。


冒険者「何をしているんだ君達!」

ジャック「チッ! 邪魔が入ったか! ずらかるぞ!」

トニー「とどめを刺し損ねましたがまあいいでしょう」

サラ「これに懲りたら身の程をわきまえるんだね」


3人が去った後にマサオがトイレから帰ってきて瀕死のテトを見て驚く。


マサオ「こ、これは一体…」

冒険者「どうやら仲間割れで殺されかけたらしい。彼をダンジョンの外に運ぶのを手伝ってくれ」


ダンジョンの外に運び出されたテトはマサオの回復魔法で一命を取り留めたが精神的ショックで意識が戻らなかった。マサオは怒りに震えて女神にある相談をした。


マサオ「あの3人が許せない! テトにチート能力をあげて復讐させるべきだ!」

女神 「いいでしょう。あなたがそういうのならテトに強力な攻撃魔法を授けましょう」


女神がそう言うと横になっているテトの体が一瞬光ってチート能力の付与が行われた。そしてもう日が暮れるのでマサオは宿で休むことにした。


マサオ「…へへへざまぁ……ぐう」


マサオが眠っていると宿屋の店主が扉を蹴破って入ってきた。


宿屋の店主「おい! あんちゃん起きろ! 町が大変な事になってるぞ! 早く逃げろ!」

マサオ「え?」


マサオが宿屋を飛び出して通りに出てみると町が燃えていた。マサオは逃げ惑っている人に何が起きているのか聞いてみることにした。


マサオ「そこのおっさん! なんで町が燃えてるんだ?!」

おっさん「テトって奴が魔法を使って見境なく人を襲ってるんだ! もう既に数百人は殺されたぞ! あれは皆殺しにするつもりだ!」


マサオは今の自分にはどうしようもないので町の外まで全力で逃げた。遠くに町が見える場所まで逃げたところで女神に問い質した。


マサオ「あの3人だけ殺せばいいのになんでこんな事に!」


マサオの疑問に女神が答える。


女神「人や社会を呪っている人に力を与えると巻き添えで周囲に被害が出るのですよ。特にあのテトの様に自分の失敗や責任の部分まで相手に押し付けて全部相手が悪いと思う人は危険なんです。そうやって滅んだ世界もあるんですよ」


女神の言葉を聞いたマサオは自分の罪の重さに肩を落として項垂れるようにその場を後にした。

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