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異世界転生してチート能力を手に入れたのに評価されず説教された〜異世界チート勇者が嫌われる理由〜  作者: ジェイセブン


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第3話 ステータスとプレイングスキルは別

新しい異世界に転生して見晴らしのいい草原で目を覚ましたマサオは2つ目のチート能力を決めることにした。


マサオ「最初に貰ったチート能力を試さないとな。ステータスオープン!」


マサオが唱えるとHP、力、速さなど馴染みのあるステータスが表示された。


マサオ「レベル上げとか面倒くさいからレベルとステータスをカンストにしてもらおう」


マサオが2つ目のチート能力を決めた時、女神がテレパシーで話しかけてきた。


女神「レベルとステータスをカンストですね。分かりました」


女神がそう言うと表示されたマサオのステータスが一気に上限に到達した。そしてレベルアップで習得する魔法と特技を全て手に入れた。


マサオ「よし! その辺のモンスターと戦って試してみよう」


マサオは敵を探すために歩き始めた。すると腰に剣がぶら下がっていることに気づく。どうやらマサオが乗っ取った人物の持っていた武器らしい。しばらく探していると人が現れてマサオに駆け寄ってきた。


美少女「そこの冒険者さま! どうか助けてください! 私の村が盗賊団に攻撃されているんです!」

マサオ「お任せくださいお嬢さん。その盗賊団とやらを私の剣で成敗して差し上げましょう」


美少女に案内されたマサオは村に到着すると小さな教会に入るように言われた。そこで司祭と思われる男が美少女に話しかけてきた。


司祭「メル! 無事でしたか! 盗賊団は村の自警団が食い止めていますがいつまで持つか…それで助けは呼べましたか?」

メル「はい。こちらの冒険者さまが盗賊団なんて一捻りだと」


メルと呼ばれた美少女と司祭にマサオは自己紹介をする。


マサオ「僕の名前はマサオ。ステータスはカンストしています」

司祭「なんですって! それは素晴らしい! 直ぐに盗賊団の討伐をお願いします!」

マサオ「僕とメルさんの結婚式の準備でもしておいてください」

メル「ステータスがカンストしてるなんて素敵!………ぽっ」


マサオは教会を出て盗賊団のいる方へ走り出した。そして盗賊団の頭目を探すためにチート能力を使う。


マサオ「ステータスオープン!」


表示されたステータスの高さから盗賊団の頭目が分かった。どう見てもマサオのステータスには及ばないのでマサオは勝てると確信した。


マサオ「雑魚め! 正義の刃を受けるがいい!」


マサオは剣を抜いて叫ぶと盗賊団の頭目はマサオがステータスオープンのチート能力を使ったことに驚いた。


盗賊団の頭目「なんだと! 一部の神官しか使えないスキルを使えるのか?! しかし部下たちの手前、逃げるわけにはいかん…この俺が相手になってやる!」

マサオ「キエーーッ!」

盗賊団の下っ端「頭! やっちまえー!」

メル「フレッ! フレッ! マサオッ! がんばれがんばれマサオッ!」

司祭「あの勇者さまはステータスがカンストしているらしいですよ」

村人「勝ったな。風呂入ってくる」


マサオは幾つかの魔法と特技を使って戦った。2人は一進一退の攻防を見せていたように見えたが直ぐにマサオが押されだす。


盗賊団の頭目「ん? 大口を叩いた割に大したことないな。俺のステータスを確認して戦いを挑んだということは俺のステータスの方が数値が低かったんだろう?」

マサオ「バカな?! 俺はレベルもステータスもカンストだぞ!」

盗賊団の頭目「カンストだと? どんな手段を使ってカンストさせたのか知らんが、体の動きや判断力がまるでお粗末だぞ? 魔法と特技の特徴をちゃんと理解してるのか?」

マサオ「うっ…」


図星のマサオは盗賊団の頭目の説教を黙って聞くしかなかった。


盗賊団の頭目「俺は確かに盗賊だが子供の頃から剣の修行をしていた。コツコツ魔法と特技をどんな敵にどう使うと効果的なのかを多くの戦いの中で研究してきた。その俺に多少ステータスで上回っているからといってゼロから試しながら勝てるわけないだろ!」


盗賊団の頭目の剣がマサオの剣を弾き飛ばす。


盗賊団の下っ端「さすが頭だぜ!」

司祭「ああ、負けてしまうとは…なんということでしょう」

村人「風呂入ってたら負けてるんだけど」

村の自警団員「俺達が時間を稼ぐから村を放棄して逃げるんだ!」


負けて落ち込むマサオにメルが近づいて声をかけた。


メル「なんで…なんでステータスカンストなのに負けちゃったんですか? 期待させておいて酷い!」


メル以外のその場にいる全ての人もマサオに石を投げながら罵声を浴びせる。


司祭「恥ずかしい人ですね」

村人「かーえーれ! かーえーれ!」

盗賊団の下っ端「なんか臭くね」

子供「ねーねー、なんであの人ここに来たの?」

母親「シッ! 見ちゃいけません!」


マサオは逃げるようにその場を後にした。そして村から大分離れた所で女神に愚痴をこぼした。


マサオ「ゲームを遊んでいた時にレベルとステータスをカンストさせて無双したいなって思っていたのになんでこんなことに…」

女神「ゲームでも作品によってダメージ計算式が違うのでステータスの数値は参考程度の場合もあるんですよ。それに彼のように自力でカンスト近くまで成長した人もいますしね」


マサオはこのチート能力を諦めることにした。


マサオ「レベルとステータスのカンストはもういいから外してくれる?」

女神「分かりました。正当に得た経験値を残して外しましょう。別のチート能力を付けたくなったら言ってください」


マサオは次のチート能力を何にするか考えながら歩き出した。

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