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底辺職の風俗嬢は異世界に行って本気を出す  作者: miguel92
第一部

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29/55

第29話 女性向け特殊浴場

 手先の器用な子はグレーの適性です。



 カタリーナが連れて来た浮浪児のエルヴァ、胸にはグレーの大きな球。


グレーは職人とかの適正のある人よ、工房街に行くと良く見かける適正だけど、これだけ大きいのは珍しいわね。

バレーナの皮でソープマットを作らせたら、あっという間に覚えて、形もしっかりと長方形よ。


 20代で大人しそうなイルダは経理事務の才能が際立っている。

頭の中に電卓でも入っているんじゃないの?

幼女のカタリーナは護衛剣士、だけど剣士の修練が無い時はリフリーと一緒にわたしの身の回りの雑用。


 メイドのメリッサ、彼女の胸にはオレンジ色の球が見えていたので、使用人の適正があり、最近は侍女としてわたしのスケジュール管理を任せている、

 そんなメリッサがわたしに言う。


「ミヤビ様、お客様がいらしています、いかが致しましょう」


「どちらから?」


「エステファニア様からの使いと申しておりますが」


「ショーティーじゃないわね、誰かしら?」


 ◇


「失礼致します、ミヤビ様でございますね」


「そうですけど、どなた様でしょうか?」


 初老の紳士っぽい人、高貴な人の付き人ね。

「これはしたり、わたしはエステファニア様の使いの者でございます、我々に同道願えますか?」


「エステファニア様はお得意さんですけど、それだけでついて行く訳にはいきませんわね」


「我が主は“ビアンカ”の件だと伝えろ、そう伺っております」


 ビアンカは最初の頃に売った奴隷ね、彼女とは一緒に人買いに売られそうになった仲、たしか上級店に格上げになったとお礼の金貨をもらったはず。


「わかりました、伺いましょう」



 ◇◇



「ミヤビ様、もうすぐ目的地でございます」


「いつものエステファニア様のお店じゃないわね」


 典雅と言う言葉がふさわしい馬車に乗せられてやって来たのはダ・デーロ郊外にあるお屋敷。

 両側に並んだメイドの列に迎えられるが、そこはかとなく受ける違和感。

“貴族の屋敷じゃないわね”


 玄関広間のサーキュラー階段を優雅な仕草で降りて来る女性、わたしと視線が合うとニッコリと微笑む。


「ようこそミヤビ様、わたしの我儘をお聞きいただきありがとうございます」


「もしかしてビアンカなの?」


「まぁ、嬉しい、その名前で呼んでくださる方、今は少ないのですよ」


 エステファニア様の娼館に売った時は変身魔法で綺麗にはなったけど、いまいちあか抜けしないお姉さんだったビアンカ。

 今はさすが高級娼婦といった佇まいを見せているわ。


 最初に案内されたのはオシャレな浴場、絶品のメイド達が今までにないくらい丁寧にわたしの身体を磨いてマッサージをしてくれるわ。

 前の世界ではわたしは洗う側だったのよ。


 この屋敷に入って感じた違和感の正体は高級娼館だったのね。

一夜の睦言に金貨を払える人達が使う場所。

 性欲解消の場所と言うよりは丁寧なもてなしと、気の効いた会話を楽しむ場所ね。


 身体からツルンッと音がしそうなくらい綺麗に磨かれ、フェイスマッサージやネイルケア、もちろん髪もしっかり整えたら、品の良いイブニングドレスを着せられた。


 身体のラインを浮き立たせるドレスを着たビアンカが迎えに来てくれた。

露出は少ないのにエロいのはなぜなのかしら。


「ミヤビ様、いかがでしたか?」


 初めて娼館に売った時から完成形みたいな見事な肢体だったけど、更に磨きがかかって芸術品よ、知的でそれでいて安心させてくれる美人顔。


 最高の食材を使った夕食、向に座るビアンカからの知性の溢れる会話を楽しむ。

 娼館に売った時には基礎程度の勉強しかさせていなかったけど、今は過去の王朝の興亡記に踏み込んだ話をしている。

 売られた後も勉強を続けていたのね。


 時が経つのはあっという間ね、知的な会話を楽しんだ後、ベッドで嵐の様な夜に身体を任せたの。



 わたしは経験が無いのだけど、ソープには時々女性のお客が来る事があるそうなの。

そんな時は男性同様にもてなすのだけど、わたしがもてなされる側になるとは異世界風俗奥が深いわね。


 女同士でも天国に逝けると言う事を証明してくれたビアンカの接待。

ソープ嬢時代にどうしてお客さんは何万もお金を払ってくれるのかな?

 なんて疑問に思っていたけど、こんなに気持ち良いなら風俗にお金をつぎ込むのも納得よ。



 ◇◇



 二人で簡単な朝食を済ますと、今までで一番美味しいコーヒーをお供に、朝の一時を楽しむと、後ろ髪を引かれる思い出玄関まで送り出される。


「ミヤビ様、最後にもう一度キスしても良いですか?」


「もちろん」

 甘えた顔で唇を重ねて来た彼女だが、メイド達に見えない角度でわたしの懐に何かを入れた。


 小さい声でビアンカが言う。


「わたしは明日身請けされます、もう二度とダ・デーロに戻って来る事はないでしょう。

 お渡ししたのは今まで稼いだお金です、ついでの時で良いですからデニス村の近くに行く時にその金で妹達を買ってください」


 懐の重さはかなりの物だけどいくら入っているの?


「妹達はミヤビ様の好きに使ってかまいませんが教育だけは授けてください、どうか妹達を助けて……」



 豪邸を一晩貸切る、ここまで来ると買春と言う言葉では収まらないですね。

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