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「すみませんごめんなさい無理です」
俺は一息かつ早口で言った。
何を言っているんだ。この王様は。
「言ったはずですよね?"僕の出来る範囲なら"と。王様のそのお願いとやらは優にその条件を超えていると思うのですが」
「ん?ジュリア殿なら、"出来る範囲"であろう?元婚約者殿?それに、ジュリア殿がいないとうちの愚息は王になどなれんよ」
「何を言っているのでしょうか?じゃあレーガン様を王にしなければ良いではないですか。そもそも僕は男ですよ?レーガン様が女ならまだしも、男同士での結婚など、王家からしたら認められないでしょう?子を成せないのですし」
「子?子ならそこの女子に産ませれば良い。レーガンの妾にすればよいのだ。レーガンとそこの女子はジュリア殿を取り合っているのだろう?レーガンに抱かれる事になるが一緒にいれるのだ。なら、ちょうどよいではないか」
「そこに、僕の希望も意志も反映されてない事にお気づきでしょうか?僕はレーガンとも、ケイティ嬢とも一緒になりたいなどと望んでおりませんので、そちらのお願いは聞けません」
俺と王様はニコニコ笑いながら言い合った。
「じ、ジュリア……そんなに、俺の事が嫌いか……?」
ダメ王太子レーガンは耳と尻尾があればしゅんと垂れているであろう表情をしてジュリアを見つめた。
「嫌いですね」
そんなレーガンにジュリアは容赦なかった。
ズバッと切り捨てられた。
「お、俺の何がそんなに気に入らない?」
「全てですね。
僕を女と間違えたのもそうですし、そんな女に現を抜かしたのもそう。あと何より、頭が弱いところですかね?あぁ、でも顔は嫌いじゃ無いですよ顔は」
「俺の、顔は、好き…」
レーガンはぱぁぁあっと表情を明るくした。
「いや、褒めてねぇし、好きとも言ってねぇ」
あ、まずい。本音が出た。
「口の悪いジュリアも悪くない…」
レーガンは顔を赤くして呟いていた。
いや、うん。重症だろコレ。
「いや、悪いだろ。………はぁ。何度も言うけど、僕はお前らとどうこうなる気はこれっぽっちもない。だから、王様の願いも聞けない。願いだから、強制力はないだろ?
だから、この話は終わり。僕とレーガンは婚約破棄。そこの女とは元々関わりがない。これからも関わる気はない。以上。お前ら2人の反論は聞かない」
「え……」
「えぇ?」
レーガンとケイティは間抜けな顔をして呟いていた。
「ふふふふっ。ジュリア殿は、そういう方だったか。………では、これではどうかな?」
にこやかな王様に提案された内容に、俺は目を見開いた。
ある国に目みは麗しいが、頭が弱い国王と王妃がおり、その2人の後ろにはとても麗しく、優秀な宰相がいた。
宰相は、その手腕で使えない王の尻拭いをし続けた結果、実質の王になってしまった。
国王は王族の血を繋ぐ役目のみ。
その国王と王妃の間には2人の子供が生まれたが、その2人は宰相の元で育てられ、それはそれは優秀な王子になったという。
そんな宰相の名前はジュリアと言ったそう。
そのジュリアの隣にはとても頭の良い令嬢……奥方がいたという。
ここで一旦完結にしてありますが、後日番外編として続きなどあげていく予定です。
宜しくお願いします!




