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「だからぁ!ジュリア様は私の運命の人なんですぅ!!だから、ジュリア様は渡しません!」

「いーや。ジュリアは俺のものだ。ジュリアは俺の婚約者なんだからな。それにお前のような下民風情が俺やジュリアと話すのを許した覚えはないぞ。早く王宮から立ち去れ」

「いーやーでーすーぅー。ジュリア様じゃなくて私を選んだのは他ならぬレーガン様でしょ!だから、レーガン様に私を迫害するのは不可能ですぅー!レーガン様の今の婚約者はジュリア様じゃなくて私なんだから!」


…………はぁ。

先程からずっっとこの調子である。

俺と父上はずっっとこのうるさい二人に挟まれている。

当事者を無視して言い合いするんじゃねーよ。はぁ。


「………なぁ。ちょっといいか」


「「なに!?」」


なんだ。息ぴったりじゃないか。


「あのさ。言いたいことがあるんだけどさ」


「「俺(私)に対する愛の告白か!(ですか!)」」


…………もう。お前らで仲良く乳繰り合ってくれよ。もう。


「まず、ケイティ嬢。その、運命の人って言う意味のわからないことを言わないでください。(ジュリア)を切り捨てたのは貴方も一緒だから同罪です。それに僕は貴方に運命を感じないし、これからも感じません」

なんてったって前世から嫌いだからな。

「……えぇ?」

「…フッ」


…おいそこの馬鹿王太子。

なぜお前が得意げな顔をするのだ。

お前が一番の罪人だからな。


「レーガン様。貴方が1番悪いんですからね。子供だったからとはいえ、男の僕をみて婚約者にするとか言っておきながら僕を捨てるなんて…。まぁ、僕はこれっぽっちも貴方の事なんて想っていなかったので、婚約破棄されて凄く嬉しかったし、やっと男に戻ることが出来たのでよかったんですけどね」

フッと笑ってレーガンを見た。

すると、なんという事でしょう。

真っ赤になってプルプル震えているではないですか!

なーんてな。

わかってるわ。怒りでプルプルしてるんだろ。

なんて思っていたのに、答えは斜め上を行った。


「そんなに、俺のことを想っていなかったとか、婚約破棄出来て嬉しかったとか言わないでくれ。……凄く悲しくなる」

真っ赤になってプルプル震えていたのは泣いていたからだった。

レーガンの目からポロポロと涙が溢れていた。


「……は?」

いや、ちょっと。え?

なんで悲しくなるの?


「ずっと、ずっと好きだったのに、ジュリアは正面から俺を見てくれない。でも、遠くから俺がジュリアを見つめているとジュリアも俺を見てくれていたから想い合ってると思っていたのに!」


「いや、ごめん。は?」

ちょとマジで何言ってるのかわからない。

ずっと好きだった?

え?男の俺を?やばくない?


「いや、だって僕男だし、レーガン様から婚約破棄って言うし、隣に女の子侍らせてたのに、何言ってんの…」


「隣にジュリア以外の子を連れていたら嫉妬してくれるかと思ってたし、俺から婚約破棄をいい渡せば嫌だって言ってくれると思ってたし!!なのに……ジュリアは、俺がずっと綺麗だと思っていた髪を投げつけてくるし、自分は男だって言うし、俺の事なんてこれっぽっちも好きじゃなかったって言うし……。

もうどうしたらいいのかわからなくなって、ずっっとジュリアがくれた髪を眺めては撫でてを繰り返してたんだ…」


おん?

俺の髪の毛ずっと愛でられてたの?

てかレーガン馬鹿じゃない?

俺に婚約破棄をふっかけて愛を確認したかったって事?

だから、あの時あんなに"愛する"とか言ってたわけ?


「あーー。つまり、レーガン様は、俺が男でも好きって事?」


ここ、すごく重要。


「あぁ。ジュリアだから好きだ。ジュリア以外は男も女も好きにはなれない。男か女かじゃなくて、ジュリアかジュリアじゃないかが、俺にとっては一番重要」

「………あ、そうですか」


どうする?困ったぞ。

王太子様はBL(ボーイズラブ)をご所望だぞ。

でも俺に応えられる力はないぞ。

俺は女の子が好きだ。

ヒロインみたいなのじゃなくてしっかりした可愛い子。


「え、ちょっと!!私もジュリア様がすきなんですけど!?」

ケイティ嬢が必死な形相で割って入ってきた。

「ちょろインで、他の男と婚約していて、他の令嬢を虐めて嵌めて、運命とか抜かす不思議ちゃんはお断りです」

勿論きっぱりと断った。

嫌だよ。毎日猫なで声聞くの。ストレスで死にそう。それに好きじゃない人にベタベタと触られたくない。


「不思議ちゃん……」


ケイティがショックを受けたように呟いて黙った。

これで話し合い?も終わりだと思ったのに。


「ジュリア殿。久しいな」


………お、王様………。


「うちの愚息が迷惑をかけたようですまないな」

「………いえ……」

俺は王様から視線を逸らして父上を見た。

………父上は、王様を見て、凄く安心したような顔をしていた。


「なぁ。ジュリア殿。婚約破棄してからすぐで悪いのだが、私の願いを聞いてくれるかね?」

「えっ…と……。僕の出来る範囲なら?」

「それは良かった」

王様はとびきり良い笑顔を浮かべた。

………何を言われるんだ?俺。


「ジュリア殿。私の愚息…レーガンと結婚してくれないかね?」


「は?」


俺は史上最強に間抜けな声が出たと思う。




なんか自分の思っていた結末から遠ざかっている気がする……。

レーガンがジュリアを"好きだった"と、知った上で3話を読むと色々と違う意味に捉えられる気がする……。



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