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Initialize/ZERO -そして少女は廃都に降り立つ-  作者: ぽんこつ少尉@『転ショタ3巻/コミカライズ3巻発売中』
第二章

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Apoptosis――自壊⑦




 五番格納庫(ドック)に、早見先生の姿はない。

 特殊クラスの全員が、自らの機体に乗り込んではいるものの、どの装甲人型兵器(ランド・グライド)にも、まだ鋼鉄の息吹は吹き込まれていない。

 ただ静かに、息を潜めるように、そのときを待つ。


 ぼくは操縦席(コクピット)に座ったまま、食堂業者が格納庫(ドック)まで配達してくれた朝食用のおむすびを頬張り、緊張で縮み上がる喉へと強引に落とし込んだ。


「味がしないな……」


 だけど体力の維持には、栄養は不可欠だ。

 二口目を囓って飲み込む。


 この先、ぼくらに出撃要請がかかるかはわからない。けれど、もしも出撃要請がかかることがあるとするなら、それは帝西勢力の全滅と帝大勢力の敗北を意味している。


 安物の腕時計に視線をやって、舌打ちをする。

 時間の流れが、やけに遅い。


 じわりと汗が滲んだ。

 不吉な想像を上書きするように、誰にともなく呟く。


「早見士郎がいるんだ。そんなことにはなるもんか」


 残ったおむすびを強引に詰め込んで、ぼくは操縦席のバケットシートに全身を預けた。


 たった一機の新型メタルによる、帝都西防衛高校の壊滅。

 帝高と帝西の常駐されている戦力に、それほど差はない。

 今回はたまたま、新型メタルが帝西の防衛区域に出現しただけだ。


 もしも東京の南壁を守るぼくらの防衛区域に出現していたら、壊滅していたのは――。


 ぼくは頭を振って思考を飛ばした。


 ひとりで黙ったままでいると、ろくなことを考えない。無線でも繋がっていれば気も紛れるのだが、装甲人型兵器(ランド・グライド)のエンジンに火が入っていない状態では、バッテリーに負担をかける。

 無線程度ならば微々たるものだが、それでもこれから戦いに出なければならないことを考えると、100%の状態は維持しておきたい。


 待機時間が三十分を過ぎ、全身から力が抜けてきた頃――。


「――ッ!?」


 帝高内のすべての電灯が明滅するとともに、緊急事態を告げる警報が鳴り響いた。


 負けたのか!? あの早見士郎が!


 一瞬、心臓を冷たい手で鷲掴みにされたかのような息苦しさをおぼえた。

 彼の英雄ですら敵わぬメタルが出現したなら、ぼくらがこれから出撃したところで無駄だ。人類に未来はない。


 混乱した頭に、校内放送が飛び込んでくる。


 ――学園長の和泉水奈だ。本校近くの上空に、先ほど新たな特異点が出現した。


「新たなッ!? こんなときに!」


 帝西に出現したのとは別の個体が出現するってことかよ!

 くそ、最悪のタイミングじゃないか! いや、新型の帝西急襲は、最初から陽動だったと考えるべきか……!


 特異点とは、メタルが出現する直前に空に開かれる(ホール)のことだ。メタルはいつだって空から産み落とされるように出現する。穴はメタルの排出と同時に閉ざされるため、どこに通じているのか、人類は未だ知らない。


 政府では、アメリカの協力を得て穴に直接核を撃ち込むという案も出ているようだが、特異点の出現から消滅までにかかる時間はわずか十分だ。あまりに短く、現実的とは言えない。


 ――特異点の直径規模から推察するに、おそらく帝西を襲った新型だと思われる。


 心臓が痛いくらいに高鳴り、ぼくは大きく深呼吸をする。

 恐怖はない。いつものように。けれど不安はある。ぼくらの全滅は、引いては人類の敗北だ。


 ――帝西では依然として戦いが続いている。しばらくの間、貴様らに助けは来ない。


「はは、上等……!」


 これはある意味では朗報だ。

 考えようによっては、英雄クラスの装甲人型兵器(ランド・グライド)乗りならば、新型メタルとも互角に戦えているということに他ならない。


 ならば、望みはある。

 九年前、この地で起こった一方的な殺戮と比べれば。


「……頼むぞ、ネイキッド」


 パイロットは使わない整備士用のコンソールを一撫でしてから、ぼくは自分の首の後ろにある超伝導量子干渉素子インプラント・スクイドを、ネイキッドのコネクターと接続する。


 コネクト処理が済んだ途端に、マサトやリサ、ルルの呼吸が聞こえてきた。装甲人型兵器(ランド・グライド)超伝導量子干渉素子インプラント・スクイドを使用した、チーム内無線だ。


『へっ、ようやく出番かよ。ひとりで悶々と考えんのぁ性に合わねえや。退屈だぜ』

『わたしも。悪い方向にばかり考えてしまっていました』


 最初にマサトが沈黙を破るように軽口を叩くと、ルルがすぐに同調した。


「はは、まったくだ」


 たった一言。

 たったそれだけの会話で、ぼくの中で重く渦巻いていた不安は、どこかに霧散した。


 ――だが、絶望する必要はない。新型の特性は、各チームのサポートに通達済みだ。


 リサが抑揚のない声で呟く。


『おむすび、おいしかった。おかか』

『ふふ、わたしはシーチキンでした。ひとりだと不安で、緊張しちゃって味なんてわからなかったですけど。無線が繋がってから食べれば良かったかもしれませんね』

『マジで? おれのは梅肉だったぜ。ハズレかよ、チクショウ』

「……ぼくなんて塩むすびだよ……。……具がなかったよ……」


 みんなが一斉に笑った。

 さっきまでひとりで塞ぎ込んでいたのが、嘘みたいに気が楽だ。それはたぶん、みんなも同じで。


 ――待機中の総員に命令する。


 肉の視界が失われて数秒後、鋼鉄の広く大きな視界が広がる。

 ぼくらは性能の低い肉の身体を捨て、冷たく、そして熱い鋼鉄の肉体を手に入れた。


 ――戦え! 帝西に向かった勢力の帰還を待つな! 貴様らの手で片を付けて見せろ!


『だってよ。――んじゃま、行きますかね』

「はいよ。トチって死ぬなよ、みんな」


 ルルが冷静に、不敵な笑みを押し殺すように呟く。


『わたしたちは奇襲をかけられた帝西とは立ち位置が違います。データもあります。勝てる要素は少なくありません。攻めていきましょう』

『ん。いっぱい撃つ』


 ――死を恐れるな! 命無き鉄屑どもに、命ある貴様らが目にものを見せてやれ! 鋼鉄の肉体に生命を吹き込め!


「ネイキッド、イグニッション・スタート。リミッター・オフ」

『ベルベット、イグニッション・スタート。リミッター・オフ』

『レギンレイヴ、イグニッション・スタート。リミッター・オフ』

『キャンディフロス、イグニッション・スタート。リミッター・オフ』


 コンマ一秒の狂いもなく、四人が同時に声紋認証のコマンドを入力する。

 五番格納庫(ドック)が轟音に震えた。数秒遅れで、次々とジョックやリバティ・ベルの機体に命の火が灯されてゆく。


 ――帝都防衛高校、総員出撃ッ!!


「サード・アームズ、出るぞ!」


 ネイキッドのバーニアを軽く噴かし、ぼくは真っ先に格納庫(ドック)の入口をくぐった。

 グラウンドにグライドで飛び出したぼくの視界を、それぞれの格納庫(ドック)から出撃する無数の装甲人型兵器(ランド・グライド)が、まるで流星群のように一方向へと流れてゆく。


 一年生の機体八十四機、二年生の機体は五十機弱といったところだろうか。三年生がいない分、タンク級のときの出撃数はないけれど、圧巻の光景だ。


 ぼくらは巨大な流れに身をまかせるように、機体をグライドさせてゆく。

 無数の装甲人型兵器(ランド・グライド)で形成された流れに合流し、水たまりを廃熱と勢いで霧に変え、土煙を巻き上げて、廃都と化した東京の地を疾走する。


 ぼくは機体を走らせながら、リバティ・ベルの中条冬子に直通回線を開いた。


「サード・アームズ高桜からリバティ・ベル中条。聞こえる?」

『うん。聞こえるよ、高桜』


 中条の声がした。


「無線の調整はできてる?」

『大丈夫、美紀子から聞いたから。エンジェル・ラダーの天川先輩に指揮をしてもらえるなら、なんだか生き残れる気がするよ。けど、驚いたな。高桜って案外顔広いよね。……天川先輩とはどんな関係?』


 またそれか。

 言えるわけがない。すべてを見せ合った関係であるだなどと。


「あ~……、なんか、よくわかんないけど目を付けられた……?」

『あはは、変なの。それって普通、目をかけられたって言うんじゃないの?』


 いや、目を付けられたで合ってる。間違いなく。


『もしかして、内緒で付き合ってたりする……?』

「んなわけないだろっ。ツキノさんと付き合うなんて、考えるだけで恐ろしいよ。ストレスで胃がメタル化しそうだ」

『ふーん、そうなんだ。ふ~ん』


 中条の機体が、タンク級の残骸を避けて少し左右に揺れた。

 タンク級の回収は、当然のようにまだ終わっていない。右を見ても左を見ても、やつらの残骸だらけだ。


 廃都だけに、今にも動き出しそうで薄気味悪くて仕方がない。


「話を戻すよ、中条。ツキノさんからの指示は一方的に流れてくるけど、ぼくらの声は直通回線を開かない限り、指揮官であるツキノさんには届かない」

『うん、知ってるよ。常に開きっぱなしなのはチーム回線だけだろ』

「なら話は早い。そっちのチーム回線をサード・アームズに合わせて欲しい。タンク級のときにリサに合わせた周波数だ。リバティ・ベルのメンバーにもそう伝えて」

『了解、助かるよ。……それと、チーム回線に切り替える前にさ』


 咳払いをひとつして、中条が一度言葉を切った。

 中条冬子の機体がくるりと振り返り、バックグライドで後方へと進みながら、ぼくのネイキッドに視線を合わせてきた。


 一年生のこの時期で、すでにその動きができるというのは、なかなかの腕前だ。


『えっと、その……中条ってほら、平仮名にしたら文字数多いだろ。だから、冬子って呼んでくれると……う、嬉しい……? いや、嬉しいとかじゃなくて……ああもう!』


 バックグライド中の中条冬子の機体が、両手で頭を掻き毟っている。


「了解、トウコ。なら、ぼくのこともイツキでいいよ。高桜こそ呼びにくいだろ」

『あ、う、うん。――ありがと、イツキ! じゃあ、チーム回線に切り替えるよ!』


 直通回線を閉じて、サード・アームズのチーム回線に切り替えた途端、マサトが尋ねてきた。


『どした、イツキ? チーム回線切ってたみてえだが』

「ああ、トウコと話してた。リバティ・ベルをサード・アームズのチーム回線に引き入れるけど、問題ないよね?」

『おれぁ構わねえよ。……それよかおまえ、トウコとなんかあったのか?』

「はあ? なんかってなんだよ?」


 少し呻った後、マサトのレギンレイヴが首を左右に振った。

 エメラルドグリーンの軌跡を残しながらタンク級の残骸を飛び越えて、レギンレイヴはぼくの少し前を先行する。

 マサトはぼくなんかよりも、よほど機体バランスを取るのがうまい。


 そんなことを考えていると、なぜかマサトから直通回線が届いた。ぼくはチーム回線を再び閉じて、マサトとの直通回線を開く。


「なに?」

『単刀直入に訊くが、おまえ、もしかしてトウコに告白されてないか? さっき名前を呼び捨ててただろ? 数分前まで中条って呼んでたのによ』


 何言ってんだ、こいつ。


「そんなわけないだろ。マサトだって名前で呼んでるじゃないか。ぼくは、トウコからそう呼んでくれって言われたからだよ。つか、なんで直通回線使ってんだよ。こんな話、チーム回線のままでいいだろ」

『あのなあ、こんな話だからこそ、ルルに聞かせらんねえだろ』

「なんでそこでルルが出てくるんだよ。……リサにはあまり聞かれたくないけど」

『…………いやまあ、もうその話はいいわ。トウコだよトウコ』


 彼女がぼくを気にかけてくれているのは、三倉美紀子の話からわかっている。けど、先ほどした話は、お互いに生き残るためにチーム回線を繋げようという提案に過ぎない。

 告白だのなんだのといった話じゃないことだけは確かだ。


 けれどぼくが言葉を発するよりも早く、マサトが呆れたように呟いた。


『言っとくけど、おれは勝手にそう呼んでるだけであって、トウコ本人にそう呼べって言われたわけじゃねえからな。この違い、わかってるか?』

「だから名前の呼び捨てなんてどうでもいいし、さっきの会話でも呼び方なんておまけで出てきただけの……話題……で…………」


 あ、あれ?


「え?」


 そこはかとなく理解した瞬間、感覚の大部分を鋼鉄の肉体に持って行かれているはずのぼくは、肉の身体の中で血流が一気に上昇してゆくのを感じていた。

 感覚がなくてもわかる。たぶん今、赤面している。


 エメラルドグリーンに輝くレギンレイヴが、まるでため息でもつくかのように天を仰いで片手を頭に当てた。


「こ、これって、そういうことなの? ぼくだから、名前で呼んで欲しいってこと?」

『他にどんな意味があんだよ。けど、あんまり迂闊に返事をするなよ。トウコのことだけじゃなくて、お姫さんやルルもいるんだ。そういうことってのは闘志や生存率にも大きく影響してくるからよ。おまえ、ちゃんと考えてやれよ。じゃ、回線戻すぜ』

「あ、ちょ――」


 チーム回線に切り替えると、早速姦しい声が聞こえてきた。

 中条冬子に三倉美紀子、瀬奈明菜に七海美沙、そして成宮ルルの楽しげな声が、勢い良く飛び交っている。

 リサだけは会話のペースについてゆけていないけれど。


 トウコとルル、三倉と瀬奈と七海の会話がクロスしていて、ぼくにはどちらの内容も頭に入ってこない。

 なのに、トウコの声だけがやけに聞こえてしまうのは、ぼくが彼女を意識し始めたからだろうか。


 だめだ。今は戦闘に集中しないと。


 そんなことを考えた瞬間、会話に割り込むようにツキノさんの声が聞こえてきた。


『――エンジェル・ラダー、天川月乃より全機に通達! 衛星からの情報では、特異点よりすでに新型メタル(アンノウン)が出現しつつある! 各機、現時刻を以て弾薬の装填を開始!』


 百四十機近くもの装甲人型兵器(ランド・グライド)が一斉に、自らの火器へと弾薬を装填する。


『キャンディフロスよりチーム内全機。0時方向上空にメタルの反応あり。和泉学園長より渡された新型メタルの主要諸元を、各機にアップロードします。戦闘前に必ず確認してください』


 ルルの鋭い声が、チーム回線に響く。

 ぼくらは一斉に北の空を見上げ、目を見はった。

 鉛色の雲に黒く穿たれた(ホール)、特異点。そこから、銀色の物体が産み落とされつつある。


 絶句する。


 砕けた廃都の大地をさらに穿ち、二本の脚で降りたった超重量のバケモノは、まるで獣が咆吼するかのように轟雷のようなエンジン音と大量の黒煙を噴き上げて、ゆっくりと立ち上がる。

 高層ビルの屋上を掴んで破壊し、さらなる高度へ。


「で……かい……」


 ぼくの視界の隅に赤文字で、ルルから渡された新型メタルの分析結果が書き出されてゆく。


 ――不明級(アンノウン)。ヒト型全高四十メートル。砲門数二十~三十。


 それは巨大な、あまりに巨大な装甲人型兵器(ランド・グライド)の姿だった。ただし、装甲が分厚いのだろうか。ずんぐりむっくりとしている。

 ルルの鋭い声が響いた。


『アンノウンに不審な音源! 砲門、動きます!』


 無骨なメタル色の全身の、ありとあらゆる箇所に設置されている砲門が、デタラメに動かされてから、一斉に装甲人型兵器(ランド・グライド)の流れへと向けられる。

 視界の隅で、主要諸元の続きが赤文字で記された。


 ――自己修復能力、無限。タンク級の残骸を回収補充に使用と推測。


『総員、散れぇぇーーーーーーーッ!!』


 ツキノさんの声で、二年生の機体が一斉に左右に散った。サード・アームズは右方へ、リバティ・ベルは左方へ、機体の流れが真っ二つに分かれた直後――。


『きゃああああああっ!』


 耳をつんざく轟音。

 爆ぜる。装甲人型兵器(ランド・グライド)の流れが。

 爆発、炎上、悲鳴。回避が間に合わず、ガラクタとなりはて、無惨にも大地に散らばった装甲人型兵器(ランド・グライド)の数は、四機。いずれも新入生機だ。


 鮮紅色の機体、藤堂正宗のディヴァイデッドが、サード・アームズとリバティ・ベルを除く一年生の機体七十六機に指示を下し、少し離れた位置から一斉に砲撃を開始した。


 しかしアンノウンはその巨体にもかかわらず、大地を蹴って跳び上がる。

滑走(グライド)ではない。文字通り、跳び上がったのだ。ヒトがそうするように、膝の関節部を利用して。


「――ッ!?」


 高く、高く、銃弾の嵐を飛び越えて、高層ビルよりも高く。黒煙を吐き出し、轟雷のようなエンジン音を響かせ、鉛色の空から射し込む陽光すら遮って。


 戦闘区域一帯を、不気味な影が呑み込んだ。


 中央。

 密集隊形を取って一斉射撃をしていた一年生の機体七十六機の中央へ、装甲人型兵器(ランド・グライド)の五倍以上もの巨体を持った鋼鉄が着地する。

 アスファルトを破壊し、大地を圧し潰し、周囲一帯の高層ビルを轟音と衝撃で崩し、東京を囲った巨大な壁さえ揺らしながら。


「く、あ……!」


 突き上げてくる大地の衝撃に、チーム回線から聞こえてくる悲鳴は誰のものか。


 グライド中だった二年生の装甲人型兵器(ランド・グライド)ですら、大地を激しく上下させるほどの震動に耐えきれず、バランスを崩して二本の脚を地面に下ろしていた。


 帝高勢力の動きが一斉に止まった。誰もが唖然とするより他なかった。こんなにも生物的な動きをするメタルなど、これまでに一度だって遭遇したことはなかったのだから。


「こ、こんな……」


 アンノウンの足下で、無惨に踏み潰された一年生の装甲人型兵器(ランド・グライド)三機が、爆発炎上する。


 命が、わずか数秒で――七つもの命が消えた。


 その炎すら平然と踏み潰して、アンノウンがゆっくりと振り返った。

 次の獲物を品定めするかのように、赤のカメラアイを不気味に動かして。


楽しんでいただけましたなら、ブクマや評価、ご意見、ご感想などをいただけると幸いです。

今後、作品を作っていく上での糧や参考にしたいと思っております。

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