表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界事件簿 ~魔法世界の誘拐事件 ~  作者: 海苔
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
32/41

31. くだらない支え

 

「キルシャ」

 小柄な彼を抱き寄せる。自分の体に縋るように抱き着くキルシャの背を、優しく擦った。

 声、震えていないといいんだけど・・・無理、だろうな。せめて、キルシャが気付かないようにと考えた。全く、無意味な祈り。

「リサト、君・・・」

 怯えた声。

 頭を莉里の胸元に押し付け、肩を震わせていた。

「来な」

 呼ばれた。

 肩が微かに跳ねたけれど、キルシャは気付かない。

 その様子に、安心してしまった。

 恐怖が莉里を蝕む。怖くて、怖くて。堪らないけれど。決して、倒れる事も発狂する事も無かった。

 ちっぽけでつまらないプライドだけが、莉里を立たせていたから。

 息を呑む。喉が動いたのが分かる。

 震えた息を吐いて、歩き出した。


 部屋から人が消える。

 焦げ臭い煙だけが、薄く無人の部屋に充満して消えないままで。



 嫌悪を覚えさせる渋い焦げ茶の髪が、目に焼き付いて離れなかった。

次話は29日20時に投稿。

よければ評価、感想お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ