↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の妻、始めました  作者: 橘花穏
PR
14/21

初めての人間のお友達

「…フィリプ…なの?」


「そうです。実際に会うのは初めてですね。


ニコニコと笑いながら、彼は私に座るように勧めてきた。

進められるがまま椅子に座り、被っていたフードを脱ぐ。

改めてフィリプを見つめる。



栗色の髪と同じ色の瞳…

見た目も声も夢の中と全く同じだ。

じっと見つめていると、フィリプは照れたように笑って、


「何かついてますか?」


と聞いてきた。


「ご、ごめんなさい…夢と全く一緒だから、つい…」


他人の顔をガン見するなんて、なんて失礼なことをしてしまったのだろう。

フィリプが口を開きかけた時、


「ねぇ、どうして貴女はここにいるか分かりますか?」


ほかの声が遮って話した。

声の主はチョコレート色の髪にはちみつ色の瞳をした少女だった。

この娘も多分、私と同じくらいの年齢だと思う。


「…さぁ?なんでなんでしょうか?」


私の答えを聞いた少女はため息をつき、フィリプを見つめた。

フィリプは、少女にちかづくと小声で話し始めた。

何やら弁解しているようだった。



私はいつの間にかフードを脱いだ黒髪の少女に「喧嘩…してるの?」と尋ねる。

少女は「いつもの痴話喧嘩です」と苦笑いして答えた。

それを聞いて、チョコレート色の髪の少女は不満げな表情で「痴話喧嘩じゃない!」と叫んだ。



そして、不満げな顔のままフィリプに何か告げた。

すると、さっきまで焦った顔で弁解していたフィリプは叱られた子供のような表情をして部屋の隅っこにいってしまった。



チョコレート色の髪の少女は、フィリプのことなど気にせずに私の所に来ると、


「私の名前はルーチェといいます。もし良かったら仲良くしてください。」


と微笑んで手を差しだした。


「よろしくね、ルーチェ」


彼女の手を掴み、はにかんだ表情で答えた。

初めての人間の「友人」に気分が高揚する。



彼女は嬉しそうな顔をすると、私に今の状況を説明してくれた。



私は魔王に誘拐されて無理やり結婚させられたことになってること。

私がどんな考えを持っていたとしても、一旦人間界に来て話を聞かせて欲しいということ。


「それで…一緒に人間界に来ていただけますか?」


「ええ。私の意見を貴方達の王様に伝えなくちゃね。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。