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幕間|白い花の影
聞き慣れない、
布が擦れる音で目が覚めた。
窓際のカーテンの隙間から、
白い光が細く落ち、植木鉢の影が揺れている。
頭がひどく重い。
酒の匂い。
乾いた喉。
ヒナタはもう一度、目を閉じた。
瞬間、
スマートフォンが震える。
画面を見る。
『今日、何時入り?』
一瞬だけ、
呼吸が止まる。
額を押さえたまま、
短く返信を打つ。
『昼』
送信。
少しして、
ゆっくり身体を起こす。
帰らなきゃ、と思う。
視線だけが、
部屋を一周する。
テーブルの上の灰皿。
開いたままの缶。
転がった空き瓶。
脱いだままの服が、
床に雑に落ちている。
「……大丈夫」
植木鉢の影だけが、
ゆっくり揺れていた。




