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Snow flakes   作者: 山吹 ことり
スノーフレークス編

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163/213

幕間|大丈夫

 スタジオのソファーに、

 ヒナタが沈んでいる。


 テーブルの上には、

 資料、

 缶コーヒー、

 酒の缶、

 一口だけ齧ったパンが転がっていた。


「仕事、入れすぎ」


 テーブルを片付けながら、

 コウタが言う。


「……大丈夫」


「大丈夫な顔してないから言ってる」


 ヒナタは黙る。


 少しだけ間が空いたあと、

 小さく言った。


「……今、止めたくない」


 一拍。


「飯、食え」


「食ってる」


「ちゃんと寝ろ」


「寝てる」


「一人で抱えるな」


「……大丈夫」


 沈黙が落ちる。


 その時、

 スタジオの扉が開いた。


「お、いた」


 ハヤテが入ってくる。


 コンビニ袋を揺らしながら、

 ヒナタを見る。


「おー、今日も荒れてんな」


「うるさい」


 ヒナタが不貞腐れたように起き上がる。


「はい」


 不意に口に何かを突っ込まれ、

 ヒナタが少し止まる。


 咀嚼して、

 飲み込む。


 甘い。


「……うま」


「だろ?」


 ハヤテが笑う。


「生き返った?」


 ヒナタの表情が、

 少しだけ緩む。


 その様子を見て、

 コウタは小さく息を吐いた。

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