エレン×シャル
「あれは?」
私は隣にいたフォルツに聞いた。
「あぁ、アリス!シャルが召喚した契約者だよ。空の精霊で最高位精霊みたいだね。」
どういうこと?じゃあなんで契約者にシャルがおびえているの?
そんな私の思考を読み取ったようにフォルツがくすくすと笑った。
「契約者の召喚は誰でもできるんだよ。でも、契約者が人間を選ぶかは別の話。
契約者を認めさせなければ契約してもらえない。僕もシルフの時頑張ったんだよぉ?」
そうなんだ。
私の時のディアナは偶然し知らぬ間に契約されてたからな。
それよりもシャル。大丈夫かな。
まだ水鏡の前で震えている。
そんな時、精霊が口を開いた。
『我の質問に答えよ。なぜ我の力を欲する。人間よ。』
「そ、それは!ぼ、僕は。ある人を守るために力が欲しいです!
僕は自分にコンプレックスがあって。でも、その人はそれを直すために僕のために力を使ってくれました。
その人にいつか恩返しができるように僕は力が欲しいです!」
精霊から問われたことにシャルは力いっぱい答えた。
その答えに精霊は満足そうに微笑み高らかに叫んだ。
『我の名前はリード。汝と契約する!』と。
その瞬間。
シャルの体を水色の光が包んだ。
『いつでも呼ぶといい。シャルルよ。』
最期に聞こえた声は温かい声だった。
無事契約できたシャルに私たちは駆け寄った。
「シャル凄かったね!おめでとう!」
と私。
「さすが僕の弟だよ!頑張ったね。」
とフォルツ。頭に手をのせてほほ笑む。
「し、シャル凄いよ!ぼ、僕も頑張る!」
と、トリア。
「さすがです!流石です王子様!」
と、エレン。
涙ぐんでいるのはシャル。
「お母様とお父様に報告したいです...!ありがとうございますみなさん!」
「さぁ。次はマスクウェル嬢ね!さぁ。水鏡の前に。」
お母様。今話に入るのはまずくない?
感動ムードぶち壊しの罪で逮捕だぁ!なんちって。
歓喜余って頬を紅潮させているエレンは「はい!」と緊張気に声を上げた。
マスクウェル夫妻も温かい目でそんなエレンを見つめている。
エレンは水鏡の前で手を組み目を閉じた。
「私の契約者様。私に力を貸してください!」
叫んだエレンに反応するように水鏡の上にピンク色の魔法陣が現れた。
そしてそこから姿を現したのはピンクの髪をした美少女だった。
『はぁ~い!私は夢の精霊マリカ!わたしを呼んだのはだぁ~れだっ!』
雲の上に乗り髪の毛を指でくるくるいじっている。
瞳はクリーム色でパッチリ二重である。
魔力量からして中位精霊とわかる。
6歳の子爵令嬢にしては上出来なのだが、15柱の神や最高位精霊を従えている者たちの中に入ると霞んでしまう。
「わ、私と契約してください!私はアリス。友達といたいのです!そのためには力が必要です!お願いします!
マリカ私に力をください!」
『アッついねぇ~!いいよ!気に入った!いつでも呼びなさいよ!エレン!』
また光で視界が焼かれる。
そして光が収まり水鏡の前でうずくまってるエレンがいる。
「私に契約者様が答えてくださった!」
安心して涙を流しているらしい。
私は駆け寄り言葉をかける。
「エレンはよくやったよ!すごかった!」
「ありがとう!アリス!」
エレンは両親のもとへかけていった。
次は流れ的にトリアだろうか。
がんばれ、トリア。
私は胸の前で手を組んだ。




