(84)懐かしき家族への恋慕と新たなる決意
前回の続きです。
珍しくリヒトがホームシックにかかってます。
流石相棒ですね。
クロトはいち早くリヒトの様子に気付いたようです。
では本編をお楽しみください。
アニアを治療して、妹の話になった後、アニアが恐る恐る聞いてきた。
「あの〜使徒様、私はそんなに妹様に似ているのですか?」
「いや?似てない。似てないけど、雰囲気は似てるかな?」
「そうなのですか?」
「悪いな」
俺は何となく罪悪感を覚え、申し訳なさそうにアニアに謝った。
「いえ、謝らないでください。使徒様のお気持ちも考えず、不躾に詮索した私が悪いんです。ごめんなさい」
慌ててアニアが謝ってくる。
それに苦笑で答えた。
少しだけかつての家族の事を考える。
父さん、母さんどうしてるだろうか?
元気にしてるかな?
無理してないと良いんだけど。
「リヒト、大丈夫?」
「…っごめん。何でもない」
「リヒト様、もしかしてご家族の事を考えておられるのですか?」
「…」
皆に心配をかけてしまった。
どうしたんだろう?俺は。
こんなに家族を恋しく思うなんて、俺らしくもない。
頭を振り、考えを振り払う。
「兄貴?」
「大丈夫だ。たいした事じゃない」
「リヒト坊、無理はするんじゃないぞ?頼って良いんじゃ。その為に儂等はいるんじゃからな」
「ありがとう、ガルフ爺」
ん、今の俺は天涯孤独だけど、愛する人が仲間がいる。
だから大丈夫。
こんな事で足踏みしてる暇はない。
決意を新たにする。
アントニオに、有益な情報はないか聞いてみる。
「アントニオ、何か気になる事とか気付いた事とかないか?」
「気になる事気付いた事ですか?そうですね…あ、そう言えば…」
俺からの質問にう〜んと考えるアントニオ。
何かを思い出したように語り出す。
アントニオの話によると、神隠しは男女問わず起こっているらしく、時期もバラバラだそうだ。
振り返るといきなり後ろにいたはずの者が居なくなっていたとか、いろいなパターンがあるそうだ。
鉱石の件に関しては、巷で地底龍が復活したのではと言う噂が真しやかに年配のドワーフ達の間から流れているらしい。
実際、過去にあった事例によく似通っているそうだ。
これはもしかして、本当に復活したのか?地底龍が。
俺はミカエラに語りかける。
『ミカエラ、魔神の手先に地底龍は含まれてるのか?』
『確かかつてその様な事実があったとの記述が天界の書庫に保管されていたはずです』
俺の読み通りの返事がミカエラから返ってくる。
やっぱり魔神絡みだったか。
本当に面倒な事をしてくれる。
俺はそっと溜息をついた。
アントニオからの情報を元に各地で情報収集を続けた結果、問題の元凶は地底龍と断定し、裏に魔神がいると考え、充分な準備を整えて俺達はドワーフの国の王都ドワルゴートンへと向かう。
如何でしたか?
漸く準備を整えて移動を始めました。
次回は王都が舞台です。
次回も楽しみに〜。




