(82)地中に潜む脅威
はい、前回の続きを投稿します。
新しいキャラが出てきました。
重要人物と言うわけではありませんが、有益な情報提供者です。
では、本編をお楽しみください。
翌日、俺達は目撃情報のあった砂漠へ向かった。
昨日依頼をした岩場の近くだった。
「何もないね?」
「ガセだったんじゃないか?兄貴」
「う〜ん、どうかな?もう少し様子を見よう」
暫くその場で待機し様子見ていたが特に変化はなかった。
「やっぱガセだよ。兄貴」
「う〜ん、そうかな〜」
すると、地面が揺れ始めた。
「な、なんだ⁉︎」
地中から大きな芋虫みたいなのが出てきた。
「サンドワーム⁉︎」
「何それ?」
「砂漠に巣食うタチの悪い魔物じゃ。何でも食いよる!気をつけい!リヒト坊!なかなかすばしっこい奴じゃぞ?」
「地中に潜られると面倒だな」
さてどうするか。
考えていると、頭からサンドワームが突っ込んで来た。
面倒臭い。
凍らせるか?
「クロト、数秒で良い。奴の相手頼めるか?超級魔法を使って大地ごと凍らせる」
「了解!」
俺が詠唱に入ると同時に、クロトがサンドワームの相手をする。
「クロト!ぶちかます!離れろ!」
「うん!」
「氷結せよ!永久凍土で眠りに付かせよ!エターナルコフィン‼︎」
クロトが離れたのを確認して超級魔法を放つ。
絶対零度の永久凍土がサンドワームを絡めとり、氷の中に閉じ込める。
「すげぇな〜兄貴の超級魔法」
「流石ですわ。リヒト様」
ガルフ爺は、顎が外れるくらい大口を開けて惚けてた。
「ふぅ〜何とかなったな」
「お疲れ様です。リヒト様」
「ガルフ爺、終わったぞ?ガルフ爺?大丈夫か?」
あんぐりと口を開け惚けてるガルフ爺に声をかける。
「はっ⁉︎あ、あぁ大丈夫じゃ。しかし、リヒト坊の超級魔法は凄まじいのぅ。驚いたわい」
「そうか?つか、こいつ良い素材取れるのか?」
「うむ、皮は防具の素材としても優秀じゃな。Aランクの魔物じゃからかなりの値になるぞい」
「マジか⁉︎」
早速回収して解体する。
「なぁ、兄貴…巨大な影ってこいつなんじゃねぇか?」
「そうかな〜」
レオンの言葉に首を捻る。
「兄貴何が引っかかってるんだ?」
「う〜ん、
目撃情報にあった巨大な影だけど、シルエットしか見えなかった割に結構形が具体的に記されてるんだ。それを踏まえて考えると、こいつとは似ても似つかないんだよ」
「なるほど、言われてみれば引っかかるな」
「だろ?」
その後数体のサンドワームを討伐して、次の場所へ移動する。
次に向かったのは鉱山の坑道。
数ヶ月前から鉱石が根こそぎ無くなったとされる坑道だ。
此処でも薄暗い坑道の中巨大な影を見たと言う目撃情報があった。
「なぁ、ガルフ爺。ガルフ爺が言ってた地底龍だけど、何か特徴とか伝承に記されてることとかないのか?例えば、鉱石が好物で食べたとかさ」
「ムゥ確か鉱石を好んで食べていたと言う伝承があった筈じゃ」
「当たりかもしれないな」
そんな話をしながら坑道の奥へと進む。
1番奥の坑道の開けた場所にロックドラゴンが大量に屯っていた。
「何でこんなとこにこいつらが居るんだ?」
「知らん!とりあえず、討伐するぞ!」
「了解」
全員で討伐する。
「討伐完了」
その時さらに奥まった所から助けを呼ぶ声が聞こえてきた。
駆けつけると、若いドワーフが1人ドラゴンに襲われていた。
襲っていたドラゴンはアースドラゴンと呼ばれる地属性のドラゴンだった。
「エアリアルブレード!」
風の上級魔法を放ち、ドワーフからアースドラゴンを引き離す。
レオンが隙をついてドワーフを助け出す。
「おい、あんた大丈夫か?」
「ありがとう。もう駄目かと思った」
「命拾いしたな。女神の使徒様のパーティーに助けられたんだからな」
「女神様の使徒様⁉︎」
「お前を助ける為に上級魔法を使ったあの人が使徒様だぜ?」
腕組みをしてアースドラゴンを睨みつけるリヒトを指して教えるレオン。
「あの方が使徒様」
地響きをたて怒り狂って襲いかかって来るアースドラゴンを、冷静に交わし刀で一閃するリヒト。
「一の太刀疾風一閃‼︎」
アースドラゴンの首が切り離され地に落ちる。
轟音を立て、その体が倒れる。
血糊を飛ばし、静かに納刀する。
「終わったぞ?襲われてた奴は無事か?」
「無事だぜ?兄貴」
ほっと息を吐く。
「無事で良かった。メガヒール‼︎」
治癒魔法で傷を癒す。
「あ、ありがとうございます!使徒様‼︎」
頭を何度も下げドワーフ。
「大した事じゃない。何故此処に居るんだ?今此処は閉鎖されてる筈だが?」
「坑道の中にのみ生えてる薬草を採取しに来たのです。妹が病に倒れたので」
「妹が?お前の家に俺を案内しろ。俺が診る。俺は状態異常を完治させる魔法が使えるからな」
「ほ、本当ですか⁉︎」
「あぁ」
「ありがとうございます!私はアントニオと申します!使徒様!」
「アントニオだな?俺はリヒト・カサギリだ。よろしくな?」
坑道を出てアントニオの案内で、彼の家に向かう。
妹…かぁ…まな元気にしてるかな?
妹と聞いて、前世のたった1人の妹を思い出す。
あいつ兄ちゃん子だったから今頃泣いてんじゃないかな?
大丈夫だろうか?
つい妹の事を心配してしまう。
本当に遠くへ来たんだな〜俺。
しみじみ感じてしまう。
ちょっとした寂しさを感じてしまう。
「リヒト?どうしたの?」
クロトが心配して声をかけてくれる。
「大丈夫だ。昔の前世の家族の事を思い出しただけだ」
「そう?」
そんな話をしながら坑道出てアントニオの家に急ぐ。
如何でしたか?
久しぶりにリヒトに家族の事を思い出し、ほんの少しホームシックになりました。
クロト君は、ちょっとしたリヒトの変化に敏感に反応しましたね?
流石相棒です。
次回は、アントニオの妹が登場します。
次回も楽しみに〜。




