(59)炭鉱の街 グルズ①
新キャラ出ます。
新しいドワーフが出てきます。
楽しんで貰えたら、とても嬉しいです。
では本編をお楽しみください。
数日後、炭鉱の街グルズに着いた。
「割と賑わってるし、結構ドワーフが多いんだな」
「そうだね」
「炭鉱で賑わっている街だからな」
「…何でお前がいるんだよ?何で着いてきてんの?」
「ん?楽しそうだから?」
「何故疑問系なんだよ」
「気にするな」
ガハハと笑うレオン。
呆れて溜息を吐く俺。
それを苦笑しながら見守るクロトとアイリス。
「ここはな炭鉱の街なんだ。色んな鉱石が取れるから、鍛治の街としても有名なんだ」
「へぇそうなんですか?」
「知らねぇのかよ?小人族の嬢ちゃん」
「私、国から出なかったので、知らない事が多くて…」
「へぇ〜じゃあリヒト達に着いて出たのが初めてって訳か?」
「はい!」
「なるほどねぇ〜」
「そんな事より、腕の良い鍛治師紹介してくれよ」
「あいよ」
俺から言われてすぐさま答えるレオン。
「まぁドワーフの鍛治師の知り合いがキリリカに2人程いるけどな」
「いるんじゃねぇか!」
「人族の国にいるってだけだ。こっちには初めて来たから、知り合いの鍛治師はいねぇし」
「そう言う事か」
「そう言う事だ」
ニッと笑うリヒト。
それを苦笑しながら見るレオン。
「まぁ、そう言う事なら、腕の良い職人を紹介してやるよ」
「ありがとう」
笑いながら頷いてくれたレオンに礼を述べるリヒト。
「良いってこっちだ」
レオンの案内に従い、鍛治師の元に向かう一行。
暫く行くと、鍛治師の店に着いた。
「よう!親父さん邪魔するぜ?」
「何だ?レオンじゃないか。どうした?」
「上客を連れてきたぜ。人族とエルフ族の英雄様だ」
「どうも…リヒトだ」
「ほう…英雄様が俺に何の用だ?」
「仲間の装備を作ってもらいたい」
「あんたは良いのか?」
「俺にはこいつがあるから問題ない」
腰に刺した刀の柄を叩いてみせる。
「ほう、かなりの業物だと見るが、ちと見せてくれないか?」
「構わないが、譲らないぞ?」
「そんな事は言わんよ」
「なら、良い…」
腰の刀を鞘ごと抜き、相手に手渡す。
受け取ると、鞘から刃を抜き、色々な方向から刃を眺める。
「変わった模様だな。波の様な模様か?」
「刃紋と言う」
「刃紋…」
「それ自体は刀と呼ばれる武器だ」
「刀…」
「俺の故郷でのみ作られているものでな。玉鋼と呼ばれる純度の高い鉄を使って作られる品だ」
「玉鋼?」
「鉄から不純物を取り除き、焼き入れを二度行って作り、鋼を更に強くする。刀を表す言葉にこんな物がある。『折れず曲がらず良く斬れる』刀の刃には美しい波の刃紋が浮かぶ。斬れ味…見せようか?」
「是非!見たい‼︎」
「お、おう…」
身を乗り出し食い気味に聞いてくる相手に若干引くリヒト。
「そう言えば、まだ名乗っていなかったな。ガルバだ」
「改めてリヒト・カサギリだ。どこでやる?」
「そうだな。こっちだ。着いてきてくれ」
ガルバに案内されて、店の裏に向かう。
「ここで見せてくれ。試し斬りをするなら、よいしょっと…こいつを使ってくれ」
裏庭に着くと物置きから、金属製の人形を抱えてやってくる。
「こいつでか?」
「なんだ?剣が折れるのが怖いか?」
「そんな心配はしてない。こいつには不壊のスキルが付いてるからこの程度では壊れない」
「何⁉︎不懐だと⁉︎」
「まぁ神話級だからな。内緒だぜ?」
「しん‼︎(小声)神話級だと⁉︎」
「ああ、そうだ。誰にも言うなよ?」
「わかったわかった。殺気を飛ばすな」
裏庭にガルバの絶叫が響き渡る。
腰に刀を差し、抜刀術の構えを取る。
一点に意識を集中する。
鋭い緊張感が辺りに漂う。
次の瞬間一気に間合いを詰めて斬り裂いた。
アダマンタイトの合金で作られた人形が綺麗に真っ二つになった。
顎が外れる程に口を大きく開けたままのガルバ。
「わかれば良い…で?斬れたけど?」
そんな奴の様子など気にせずに斬れたがどうする?と問いかける俺。
「作ってくれるのか?くれないのか?どっちだ?」
まだ固まっているガルバに声を掛ける。
「あ、ああ任せろ」
やっと復活しニッと笑って答える。
そんなガルバにこちらも笑顔で答える。
「任せた。作るのはこっち四人。エルフ二人とダークエルフと小人族の四人に装備を作ってくれ」
「私にも装備を?」
「わー嬉しいです〜」
「ありがとうございます。リヒト様」
「大切にいたします」
「ふむ、わかった。任せておけ」
早速作業に移るガルバ。
「一週間後、また様子見に来るよ」
完全に作業に集中しているガルバ、こちらの言葉には反応しない。
「はあ、ダメだなこれは。帰ろう」
サイズを測り終わった仲間を連れてガルバの工房出て宿屋に戻った。
レオンとは途中で別れた。
「どんな装備ができてくるのでしょう?」
「楽しみだな」
俺とアイリスの二人で一部屋取って一緒の部屋で寛いでいる。
灯を消しアイリスを抱き寄せて布団に入る。
如何だったでしょう。
なんだかキリリカでのやり取りを彷彿とさせる様な話でしたね。
次回は今回の続きです。
次回も楽しみに〜。




