(40)王都からの召喚状
王都からリヒトに届いた召喚状、グランドマスターと王家からの二通の召喚状。
さて何があるのでしょうか?
本編をお楽しみ下さい。
翌日、俺はフィアナ・アイン・ルカを連れ冒険者ギルドに向かった。
「ここが人族の冒険者ギルドですか」
「酒場が併設されているのですね」
「冒険者達にとっての情報交換の場所でもあるんだよ」
「なるほど」
「ドラゴ、俺達は用事があるからこれで酒でも飲んでてくれ。ここでの用が終わったら、ガルフの所に行くから」
「わかった」
金貨一枚を渡しながら言う。
「はめ外しすぎるなよ?」手渡す時、釘を指しておくのを忘れない。
頷くのを確認して、俺はクラウドのいる受付カウンターに向かう。
「久しぶりだな?クラウド」
「リヒト!無事だったんですね?なかなか戻ってかないから心配していたんですよ?」
「それはすまない。エルフ王に頼まれて騎士達の面倒見てたから、戻るのが遅くなってしまった」
「そうでしたか」
「オーグ…領主からの依頼は果たしたこれが依頼達成の受領書だ」
「確認します」
「それと、こっちの三人の冒険者登録を頼む。実力は、俺が直接鍛えて育ててるからCランクは余裕であるぞ?」
「わかりました」
「では皆様こちらの用紙に必要事項を書いてください」
クラウドの指示に従い、用紙を埋める三人。
「書かれましたら、順番にこちらの魔石に触れてください」
用紙の上に置かれた魔石に、フィアナ、アイン、ルカの順で触れていく。
ギルドカードが用意される。
「皆さん、こちらのカードに血を一滴垂らしてください。はいこれで登録完了です。ようこそキリリカの冒険者ギルドへ」
「リヒト様!登録完了しました!」
嬉しそうにかけてくるアインとルカ。
「あぁ、これで二人も冒険者だな。あ、クラウド3人とも俺たちのパーティーに加入させるからそっちの手続きも頼む」
「了解です」
「後ヴォルフ、ギルマスはいるか?直接報告したい事がある」
「わかりました。パーティー登録は完了しました。ギルマスに今から確認して来ます」
「頼む」
一通り終え振り返ると、数人の冒険者に囲まれていた。
「何だ?何か用か?」
アインとルカが俺の前に出る。
「大将お帰り!」
「全然帰ってこないから俺達の事忘れちまったのかと思ったぜ」
「悪いな。色々あったんだ。エルフ王から騎士の実力の底上げ頼まれたりしてな。暫く教官してたからさ」
「大将が鍛えたんなら、かなり強くなったんじゃないか?」
「て、事はこのエルフの兄ちゃん達とそっちダークエルフの譲ちゃんはエルフの国から大将についてきたのか?」
「あぁ」
「そうだったのか。キリリカの街にようこそ」
「よく来たな?お前等、大将の仲間なら大歓迎だ」
ガハハと笑いながら気さくに話す冒険者達。
そんな話をしていると、クラウドが戻ってきたので、そちらに向き直る。
「お待たせいたしました。マスターがお会いになるそうです。どうぞこちらへ」
俺は6人で、クラウドの案内によりギルドマスタールームへ入る。
「久しぶりだな?リヒト、クロト。先ずはお帰り。随分遅い帰還だったな」
「クラウドにも説明したが、エルフ王の要請でエルフの騎士達の訓練を頼まれてたんだ。帰還が遅れるのは仕方ないだろ?」
「そうか、大変だったな。で?報告があると聞いたが?」
「あぁ、エルフの国がヴァンパイアに襲われていた。大事には至らなかったが、魔神の配下のヴァンパイアロードが動いていた。手前の街カサンドラからヴァンパイアに襲われたぞ?」
「な!?ヴァンパイアだと!?」
「落ち着けもう討伐した。ほらこれが証拠のヴァンパイアロードの魔石だ」
魔石をテーブルに置く。
「確かにこの大きさと色間違いなくロードのものだな。なるほどそれもあって暫く向こうに留まってたのか…」
「それもあるんだが、アイリスと婚約した。それもあってエルフの国民から引き止められてたんだ」
「は?婚約?」
「あ〜オーグの奴先触れ出すの忘れたな?」
「ご婚約おめでとうございます。リヒト」
いち早く順応してみせたのはクラウドだった。
ヴォルフはまだ復帰してない。
「おい、いい加減に再起動しろよ?ヴォルフ」
軽く威圧してみる。
体をぶるっと震わせ再起動するヴォルフ。
「戻ったか?」
「すまん」
「でだ。あんたのギルマスとしての手腕で情報を集めてくれないか?この世界の国々の情勢を知りたい。頼めないか?」
「わかった。請負おう」
「ありがとう助かるよ。俺達だけだと限界があるからな。できれば人族、エルフ族以外の種族の今の情報が欲しい」
「わかった。手配しておく。それと王都のグランドマスターからお前とクロトに召喚状だ」
「召喚状?」
「お前達をSランクに昇格させたいから王都のギルド本部に来て欲しいそうだ」
「ゲッ…戻ってきたばかりなのに…」
「すまんな」
「はあまあ良いよ。王家からも来るようにと手紙貰ってるし、まとめて済ませてこよう」
疲れたように溜息をつく俺。
アイリスが隣で心配している。
「とりあえず報告したし、人待たせてるからもう行くよ。これは証拠として俺が持っておく。オークキングやジェネラルのも含めてな」
俺は魔石をイベントリにしまう。
そして立ち上がり、ギルドマスタールームを後にする。
酒場に行くと何時の間にか飲み比べが始まっていた。
「こら!ドラゴ!誰が飲み比べしていいと言った?冒険者達まで巻き込んで!」
こめかみを両拳でグリグリの刑にしてやった。
「痛だただた(*´Д`*)」
「たく…済まなかったな?皆うちの飲兵衛がすまない。すぐ治すから!リカバリー!」
酒を飲みすぎて倒れてる者達に状態異常を治すリカバリーをかける。
「これは詫びだ。美味いものでもみんなで食べてくれ」
そう言って金貨3枚を置く。
「大将あざーっす!」
礼を言う冒険者達。
「いや、うちのが迷惑かけてすまんな。ほら、ドラゴ行くぞ?」
首根っこを引っ捕まえて引きずりながらギルドを出る。
「たくもーギルドの運営に支障が出たらどうするんだ?」
「すまねぇ」
「はぁ…着いたぞ?ここがガルフの工房だ」
皆を連れて中にはいる。
「ガルフ爺居るか?リヒトだけど〜」
「おお〜リヒト坊帰ってきたか?待ってたぞ?」
「ただいまガルフ爺土産のドワーフ殺しだ。たまたまエルフの国で見つけたから買ってきた」
「お〜ありがとのぅリヒト坊。ん?知らん顔がおるのぅ」
「色々あって仲間が増えた」
「そうか、良かったな。リヒト坊」
「あぁそれで報告、俺アイリスと婚約した」
「何じゃと!?おめでとうリヒト坊、アイリス壌」
「ありがとうガルフ爺」
「それからもう一人、こいつの名はドラゴ、エルフの国の鍛冶職人だ。刀鍛冶を俺から学びたいとエルフの国から着いてきたんだ」
「何じゃと!?リヒト坊から刀鍛冶を学ぼうなどまだ百年早いわい!お主は暫く儂の下で鍛冶の基礎からやり直しじゃ!」
「あ〜やっぱりこうなったか」
「予想されていたのですか?」
「まあな」
「ガルフ爺、俺今度は王都の方に行かないと行けないんだ。暫くドラゴを預かってくれないかな?」
「また出るのか?」
「グラマスと王家に呼ばれてるんだ」
「そうか、気をつけて行って来るんじゃぞ?リヒト坊」
「うん」
数日後、準備を整えて王都に向かった。
オーグの用意した馬車で快適に早く王都に着いた。
とうとうリヒト君とクロト君がSランクに昇格します!
おめでとう二人共。
そしてドラゴとうとうやらかしましたね。
いつかはやるだろうとは思ってたけど。
さて、次回は王都が舞台です。
次回を乞うご期待!




