(36)恋人未満の時間(クロト&フィアナ)
お待たせしました!
今回は、クロト君とフィアナちゃんの回です。
デート回第二弾です!
クロト君は、フィアナちゃんをゲットできるのでしょうか?
では本編をお楽しみ下さい。
リヒトとアイリスがデートした翌日。
僕は中庭で剣の稽古に、精を出していた。
その姿を、離れた場所でフィアナが見つめていた。
「ふぅ〜こんなの見てても楽しくないと思うんだけど?」
「ごめんなさい。お邪魔ですか?」
「そんな事無いけど、どうして見てるの?」
「っ…/////」
その様子を見て察する僕。
「あ〜リヒトが言ったの気にしてるの?まったく余計な事言うんだから…仕返しのつもりかな?」
「仕返し?」
「あ〜煮えきらないリヒトにアイリスの事けしかけて付き合うきっかけを作ったのは僕なんだ」
「え?そうなんですか?」
「うん、好き同士なのにグズグズしてたから、気持ちを自覚させてデートに誘わせたんだ」
僕は思い出しながら、当時を語る。
「そうだったのですか。クロトさんは恋人を作らないのですか?」
「ん〜今のところは考えてないかな?世界が平和になってからゆっくり考えるよ」
にっこり微笑んで答えると、悲しげな目で僕を見る。
「フィアナ?どうかした?」
「いえ、何でもありません」
「うわっクロトが女泣かせてる」
「ちょっと、人聞きの悪い言い方しないでよ?」
通りがかりに茶化してきたリヒトに慌てて言い返す。
「だってそうじゃん。どう見てもフィアナがお前に思いを寄せてるのは事実なのに、言い出せない状況をお前が先に動いて作るから、どうしていいか分からなくなって泣いてるんだろ?お前気づいてないのか?」
「え?だって僕はたいしたことなんてしてないし、好意を寄せてもらえるなんて考えてなかった////」
「気づいたならちゃんと答えてやれよ?丁度良いしデート行ってこい」
「急だな〜」
「思い立ったが吉日だ。ほら行ってこい」
「わ、わかったよ。フィアナ行こうか?デート」
「はい!」
嬉しそうに僕の手を取るフィアナ。
僕はフィアナの手を取り、二人で首都に繰り出した。
「フィアナ行こたいところある?」
「武器や防具を新調したいなと考えています」
「じゃあ、武器屋と防具屋に行こうか?」
「はい」
にっこり微笑んで頷くフィアナ。
僕はフィアナと一緒に武器屋を目指す。
エルフの国で一番だと噂されている武器屋に着く。
中に二人で入る。
広い店内に所狭しと武器が並んでいる。
「フィアナの武器は細剣だったよね?」
「はい、そうです」
「だったらこの辺がいいんじゃない?フィアナと相性の良い風属性が付与されてるしどうかな?」
僕はフルレールと呼ばれる風属性が付与されてる細剣を手に取り言う。
フィアナは風属性と土属性と闇属性に適正がある。
特に風属性との相性が良い。
それを考えてフルレールを勧める。
「これですか?」
「細剣はスピードと剣の正確さが重要だからね。これなら風属性が付与されてるし、素早さにブーストがかかるんじゃないかな?」
「そうですね…でもお金が…」
「僕が出すよ。お金なら使い切れないだけあるから」
にっこり微笑んでそう言うと、僕はフルレールの代金を払う。
「クロトさん!」
「良いんだ。プレゼントさせてよ」
「っ…ありがとうございます」
「うん」
「クロトさんの武器は、リヒト様が用意されたものなのですか?」
「これはね。アクア・ノヴァって名前なんだ。商業都市キリリカにいるガルフと言うドワーフの鍛冶職人が打ってくれた逸品なんだ」
「ガルフだと!?」
「うわっ!?」
いきなり店の店主が話に割って入ってくる。
び、びっくりした〜。
「いきなりなんですか?」
「あぁ、済まない。名工ガルフの作だと聞いてな。あんたあの人と知り合いか?」
「まあ、キリリカの街を拠点に動いてるからね。それに僕の相棒が、ガルフさんに刀鍛冶を教えてるから」
「ガルフさんに鍛冶を教えるだと!?そいつは何様なんだ!?」
「ムッ僕の大事な相棒を侮辱しないでくれないかな?」
「すすまねぇ」
「それに鍛冶じゃなくて刀鍛冶!間違えないでよ」
「刀鍛冶?」
「刀と呼ばれる異世界の鍛冶技術だよ。ガルフさんがぜひ教えてくれと、自分から申し出たんだよ?」
「異世界の鍛冶技術!?」
「リヒトは今この国で有名な女神様の使徒だからね」
「使徒様がもたらした新しい鍛冶技術!?素晴らしい!俺もご教授願いたい!」
「それは僕からは答えられないよ?」
「それなら大丈夫です。もう少しでリヒト様がここに来られますから」
「わっ!?ミカエラ!?驚かせないでよ〜」
「申し訳ありません」
突然現れたミカエラに驚く僕。
「先程リヒト様にご報告しておきました」
「相変わらず(仕事が)早いね」
「お褒めに預かり光栄です」
話しているとリヒトがアイリスと店内に入ってくる。
「ミカエラいきなり呼び出すなよ。王宮の騎士たちの訓練中だったんだぞ?」
「申し訳ありません。クロトさんがお困りのようでしたので…」
「クロトが?困ってんのか?」
「えっと…うんガルフさんの話ししてたらこの人が話しに入ってきて、リヒトの事侮辱するから頭来ちゃって、ついリヒトが異世界の鍛冶技術を教えてるんだって話しちゃった」
「クロト…お前は〜」
こめかみを拳でグリグリされた。
痛い(*´Д`*)
「使徒のリヒト様ですか?」
「そうだが?」
「私にも異世界の鍛冶技術を教えて下さい!」
「あんたがキリリカまで修行に来るなら考えてもいいぞ?」
「本当ですか?」
「あぁ、とはいえ俺はまだ暫くエルフの国にとどまる予定だ。それでも良いならな」
「勿論です!」
「じゃあ俺は戻る。騎士達が待ってるからな」
「ごめんね?リヒト」
「良いって、クロト…アクセサリーの一つでもプレゼントしてやれよ?」
「頑張ってみる」
「高くなくても良い。露天なんかで相手が気に入った物でいいから買ってやれ。きっと喜ぶ」
「うん」
リヒトに耳打ちで教えてもらった。
ついでにこっそりおいしい料理を提供してくれるカフェも教えてくれた。
なるほど、後で見に行ってみよう。
リヒトはアイリスと王宮に戻っていった。
僕達も店を出て防具屋へ向かう。
防具屋でフィアナにあう防具を選ぶ。
防具を見た後、露店を見て歩く。
そこでフィアナが選んだアクセサリーを買ってプレゼントした。
すごく喜んでくれた。
その後、リヒトがこっそり教えてくれたカフェに立ち寄り、昼を食べた。
凄く美味しかった。
最後に高台の公園で見ながら街を二人で話した。
こうして、僕の初デートは終わった。
想像してたよりも楽しかった。
またできたらいいな。
如何でしたか?
今回はクロトくん目線でお送りしてみました。
何だかんだと、楽しんでたみたいですねクロト君は。
さて次回からは三章が始まります。三章は小人族ホビットの話になります。
敵はトロールになります。
乞うご期待!




