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ほんの数ヶ月前の俺は、この地球での世界しか知らない。

だけど、本当に一つなのだろうか。

何か外界から緩衝された場合、それは突然現れたりするのだろうか。

そしてそれは、俺たちの作ったゲームの世界だったりするのだろうか。


魔城トーリーの儀式室、俺はここに初めて来ていた。

初めて見たこの部屋をデザインしたのは、五十土だ。

なので、五十土も一緒に来ていた。

その隣には、恵太も魔王バロル……エフネとスピカも来ていた。


「こうして、儀式を再び行えるとはな。感謝する」

エフネが、俺に感謝をしていた。

俺は、照れくさそうな顔を見せていた。


「俺は、何もしていない。

エフネと、バロルの親子愛が……響いただけだ」

「そうだね。僕の心にも刺さったよ。

君らの見せた、親子の絆」

若返ったバロルは、エフネを抱きかかえた。


「やはり、わしはルドファークに戻れば……いつもの姿に戻るのだな」

「そう、魔力源の逆流が起る。おそらくそれにより……バロルは元に戻る」

「この体が維持できないのは、勿体ない気も」

「私は、老人の父の方が好きだ」

エフネが、父バロルに言っていた。

それを言われてしまい、バロルはエフネの頭を撫でていた。


「そうかそうか、ならばよかろう。わしもあの姿を、甘んじて受けよう。

それが、神『男駆』を含めた神達の総意が臨む姿ならば」

「ああ、そうだ」俺はバロルに言っていた。

俺が、デザインした数多の子供達。

グランドファンタジアの登場人物と、モンスター達。

俺たちが作ったモンスターが、元の世界戻っていく。


バロルが魔方円を復活させて、文字を浮かび上がらせていた。

「これが……」

「魔晶石はあるな?」

恵太が言うと、バロルは首を縦に振った。


「オベロンの鏡で、最後に操作をすれば……魔方円は起動する。

儀式室の魔方円は、魔城トーリーを包んでいて……城ごとルドファークに転移する。

これが、最後の別れた」

「あの……」

スピカが、恵太のことをじっと見ていた。


「お前は、僕を騙そうとしていたんだよな?」

「この城に、どうしても来たかった。

魔城トーリーの閉ざされた扉を開けることが出来る人間は、選ばれ士勇者だけ」

「確かに、フォートマス大陸を行くのには僕の力が必要だ。

だから、あの旅は……」

「正直な話、楽しかった。この世界で出来ない冒険が、楽しかった。

ドラゴンと戦ったり、王様と言い合ったり。

スピカの故郷にも、行ったよな」

「バカ、そんなことはいい」

言われたスピカは、なぜか照れていた。


スピカと恵太は、一緒に旅をしていた。

デボネラと、アルクもスピカとケイの話を聞いていた。

そんなパーティの仲の良さが、羨ましくも見えた。


「元気でな、ケイ」

「ああ、スピカも……」

互いに手を取り合った二人、ケイがそのままタブレットを持って部屋に外に向かっていく。


「最後に男駆、後はお前の番だ。

アイツの見送りを、お前がしてやってくれ」

「いいのか、俺で?」

「ああ、アイツは僕よりも君に懐いているようだしな」

ケイこそ、恵太は俺に一言言い放って五十土と一緒に部屋を出て行った。

俺は、目の前にいるバロルから離れた小さな女の子『エフネ』の前に立っていた。



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