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『グランドファンタジア・闇の大地』をつくってみた  作者: 葉月 優奈
四話:秋田の魔城をつくってみた
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(DANKU’S EYES)

風のバリアの中からも、聞こえるエフネとバロルの言葉。

それはエフネが、バロルを思っての言葉の数々。

そして、バロルも又エフネに優しく語りかけた。


「これは……」

「バロルとエフネ、二人は血の繋がった親子ではない」

「それが、なぜあんなにも穏やかな関係でいられるんだ?」

戸惑う恵太は、バロルとエフネの穏やかな顔を見ていた。


「エフネは、バロルの間違いを正すとしっかり向き合った。

彼女の思いが、バロルにちゃんと届いたのだろう」

「間違いを正す?二人は、所詮血が繋がっていないんだろう?他人じゃないか」

「そうだ、親子ではない。血も繋がっていない。

でも、魔城トーリーで長いこと暮らすことで生まれた絆もある。

関係性って言うヤツかな、結びつきが強くなる」

「ばかな、そんなことあり得るはずが……」

「では、なぜエフネというバグを、お前は残した?」

「それは……」

俺の指摘に、さっきまでの強気のトーンが消えていた。

恵太はうつむきながら、一言呟いた。


「止めて欲しかった」

「そうか。でも、それは俺じゃない」

「うん、父に、家族に……止めて欲しかった」

暴行、妹の転落死、恵太は辛い幼少時代を過ごしてきた。


確かに父とは満足に会話が出来なかったことが、恵太の幼少期に傷となって残っていた。

さらに追い打ちをかけるように、恵太は唯一の理解者である慧風を失ってしまった。

それ故に、恵太は父と和解できなくなってしまった。


でも、恵太の父はそんなことはなかった。

俺は恵太の父から、謝罪の気持ちを聞いていた。

そのメッセージも、恵太は聞いていたが理解出来なかった。

認めたくないプライドが、彼の中にあったのかもしれない。


「やっぱり男駆には、隠し事できないな」

「当たり前だろ。お前が初めて出来た親友は、この俺だ。

俺にお前の事で、知らない事は無い」

「また随分と、大きく出たな」

「悪いか?」

「いや、悪くない。さすがは男駆」

恵太は、笑っていた。

彼が見せた笑みは、あの日『シャイニングストーリーズ3』を初めてやったとき感動した彼の綺麗な目だ。


そして、俺の目の前にタブレットを差し出す。

『オベロンの鏡』と呼ばれた精霊の力を付加した端末(タブレット)だ。


「なあ、男駆」

「なんだ?」

「僕は、もう一度やり直せるだろうか?」

「間違えてもやり直せるよ、バロルだってそうだろ」

そんな俺は、エフネに宥められたバロルの方に顔を向けていた。


「ああ、もちろんだとも。

ゲームでも現実でも、ゲームオーバーにならなければ、コンテニューは存在する」

右肩に、小さなエフネを抱えたバロル。

エフネは、笑顔で俺にはっきり言っていた。



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