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『グランドファンタジア・闇の大地』をつくってみた  作者: 葉月 優奈
三話:キャンプ場の巨象をつくってみた
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(KEITA’S EYES)

――魔城トーリー最上部――

魔城は、黒く輝く。

地上三十階に相当する黒い建物の広いバルコニーで、真っ赤なフードを被った僕は見下ろす。

眼下には、現代の町並みが見渡せた。

この城をこの地に呼び出すことに、僕はとうとう成功した。


(これから始まる、僕のやりたかったことが。

魔城トーリーと、魔王軍がここに来たのだから)

僕は、今見ているこの世界が嫌いだ。

僕は、この世界に受け入れられなかった。

汚くも醜いこの現代を、僕はどうしても好きになれなかった。

だから、やるべき事は一つ。僕はそれを叶える武器も、手に入れた。


真っ赤なローブの中から出てきた、タブレット。

オベロンの精霊が取り憑くこのタブレットが、僕をこの世界に導いた。

知識と情報を知るこの世界の精霊オベロンの力で、様々な事を作用させることが出来た。


「ここにいましたか、神『ケイ』よ」

「魔王バロルか、無事に若返りも成功したか」

僕の後ろから、一人の男が姿を見せた。

銀髪で角が生えているのは、真っ白い肌の若い男。

真っ黒なシャツに黒いローブ、白い若々しい肌の男は魔王バロルの面影を僅かに残していた。

若返った魔王バロルは、筋肉質の腕が見えた。


「素晴らしい力です。魔力もみなぎっております」

「オベロンの力で、お前を若返らせたのだ。

バロルよ、お前はこの世界で最強になった。

ここでは、お前以上の強い奴はいない。勇者スピカ一行だって、お前の敵では無いだろう」

「確かに、この力なら負けはしない」

自分の右手を見て、驚いている魔王バロル。

直根の興奮が、隠しきれない様子だ。


「お前にはここで、お前の夢を果たしてもらうぞ」

「でも、本当によろしいのですか?神『ケイ』よ。

ここの世界は、神が生まれ育った世界と聞きます。

わしの目的を達成すると、この世界は滅んでしまいますぞ」

「構わぬ」俺は、タブレットをじっと見ていた。

タブレットには、様々なデータが書かれていた。


そのデータは、グランドファンタジアのゲームデータだ。

精霊オベロンの力により、そのデータは『生きる』ようになった。

魔王バロルの設定も変えることで、無敵の魔王も誕生させた。


まさに、このタブレット(オベロンの鏡)はチートアイテムだ。

地球に彼らが出た事で、どんな化学兵器よりも強力な武器になっていく。


「お前達には、この世界を征服して欲しい。

命令だ、魔王バロル。この世界を滅ぼせ、全ての愚かな人間を、根絶やしにしろ」

「分かりました、神『ケイ』」

僕の前に、最強の魔王バロルは(ひざまづ)いた。


魔王は僕を裏切らない。こんな僕に、絶対の服従を尽くす。

大事なことは、それだけでいい。

この地球に必要なモノは、もう何も無い。


「はっ、承知しました。神『ケイ』。

わしは神の命に従い、この世界を支配して見せましょう」

魔王の背後、魔王城内には多くのギラギラした光る目。

バロルの手下の悪魔達が、全て僕にひれ伏せていた。


「では、手始めにこの集落を攻めようではないか」

などと思いながら、僕の脳裏には一人の男の顔がよぎった。


(これで良かったんだ、男駆……)

それは、唯一の親友とも言える男駆の顔が浮かんできた。




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