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『グランドファンタジア・闇の大地』をつくってみた  作者: 葉月 優奈
三話:キャンプ場の巨象をつくってみた
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(DANKU’S EYES)

ここは、近くのコンビニだ。

コンビニの雑誌置き場で、俺は連れのスピカと一緒にいた。


真っ黒なダウンジャンパーに、ねずみ色のセーター。

ミニスカートに黒いブーツ、スピカは既に現代人に溶け込んでいた。

勇者としての面影が、どこにもない。普通の女子大生にしかみえない。


俺も、黒のパーカーに深緑のズボン。

二人で暖かいコンビニの中で、人を待っていた。


今日も、かなり冷える寒い秋の昼間。

勇者だったスピカも、既に現代人にしか見えない。


平日昼間で住宅街のコンビニ内には、今のところ客はいない。

俺とスピカが、雑誌を見ながら駐車場に来る車を待っていた。


「今回は、僕だけでいいのか?」

「ああ、スピカがいい。それに昨日の事も、あるからな」

「魔王軍のペストラとパイアが、魔方円に出てきたということと関係があるのか?」

「確信出来たことは、魔王軍の関与だ」

昨日、大学に行ったのはエフネとだ。

だけど、出てきたのは魔王軍の盟友、巨人族のペストラだ。


今回の情報を見て、俺はスピカを連れて行くことを決めた。

正しくは、エフネを連れていかないことを決めていた。

彼女は、魔王の娘なのだから。


「神『鹿山』と、昨日話し合っていたのか?」

「今日の留守番のことだ。

エフネには、鹿山と一緒に作曲を見てもらおうと思って。

魔城トーリーの曲、なかなか評判がいいんだ」

「そうか、エフネには神の仕事を見せていたのか」

「俺もちゃんと描いているぞ」

「では、僕のことをどう思っている?」

「どうって、大事な子供だ」

俺の言葉を聞いて、照れくさそうな顔を見せるスピカ。

口にした俺も、少し恥ずかしくなっていた。


「とにかく、今日はスピカと一緒だ。

でも五十土から聞いているぞ、剣の腕は問題ないと」

「ああ、魔法と違い僕の剣技は役に立つだろう」

「そして、今日行くところにも魔王軍のヤツが絡んでいる」

難しい顔で俺は、スマホを見せた。

見せたスマホには、1枚の写真。それは巨大な象の影だ。

背景は森の中で、俺は確信していた。


「これは……間違いないな」

「戦ったこと、あるだろう。スピカは。

それと……エフネは、本当に魔王の娘だと俺は思うんだ」

「今まで、信用していなかったのか?」

「彼女の言葉に、間違いは無いと思う。

それでも、エフネにはいくつかの不確定な要素がある」

「要素?」スピカが、首を傾げていた。

難しい顔をしながら、俺は話を続けた。


「エフネにとって、魔王軍と戦わせるのは酷かもしれない。

できれば今後も、彼女には魔法の解析だけを頼もうと思っている。

それと、魔王軍が何かをしているのも気になる。

魔方円を再現して、帰るだけで終わる話でないかもしれないからな」

「うむ、それは僕も感じているところだ」

何かが、俺の知らないところで動いていた。

俺たちの知らない場所で、何かが進んでいるような気がしていた。


グランドファンタジアの世界『ルドファーク』は、空想上の世界だと思っていた。

しかし、現実に存在し……他の世界のキャラや魔物が次々現れていた。

さらには鹿山のように、異世界帰りの現代人も出てきた。


「それと、エフネのことだけど……大事な話もあるんだ」

「大事な話?」

「それは、コイツから聞かないとな」

俺が喋ろうとすると、コンビニの駐車場に一台の車がバックで止めに来た。

バックで止めた黒のワゴン車には、一人の人物が乗っていた。

そう、俺の知り合いの五十土が車を駐車していた。



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