↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル《家転移》で元傭兵の俺は静かに笑う。  作者: 山田✴ソラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

398/432

第378話 魔方陣の調査


「……父さん」


 ゼオンは、壁に刻まれた紋様をじっと見つめていた。


 円形の線。


 その中にいくつもの見たことのない文字や記号が並んでいる。


 まるで巨大な魔方陣のようだった。


「これ、魔力を流せば動くかもしれない」


 ゼオンが手を伸ばす。


「待て!」


 リオンがすぐに腕を掴んだ。


「え?」


「触るな」


「でも……」


「何が起きるか分からないだろ」


 リオンは魔方陣を睨む。


「マサラの人たちが消えた原因と関係してる可能性がある。そんなものに、いきなり魔力を流すのは危険すぎる」


「……うん」


 ゼオンは素直に手を引っ込めた。


 ガルヴァンも魔方陣を見ながら頷く。


「リオンの言う通りだな。ここまで何も分かってないんだ。下手に動かすのはやめた方がいい」


「フィーナを呼ぶ」


 リオンは通信機を取り出した。


「それと、日本の調査団も」


 すぐに連絡が飛ぶ。


 しばらくすると、地上から追加の調査員が降りてきた。


「リオン!」


 フィーナもやって来る。


「何か分かったの?」


「これだ」


 リオンが魔方陣を指差す。


 フィーナは近づき、慎重に眺めた。


「……魔方陣に見えますね」


「ゼオンが魔力を流そうとした」


「えっ?」


 フィーナがゼオンを見る。


「でも父さんに止められた」


「それは止めて正解です」


 フィーナは苦笑した。


「ゼオン様の魔力は普通ではありませんから。何が起きるか分からない場所で使うのは危険です」


「うん……」


 ゼオンが少ししょんぼりする。


「別に怒ってるわけじゃない」


 リオンが頭を軽く撫でる。


「ただ、今回は慎重に行こう」


「分かった」


 そこへ日本側の調査団も到着した。


 カメラや計測機器を持った研究員たちが、魔方陣を取り囲む。


「まずは触らずに記録します」


「了解」


 写真を撮り、寸法を測り、周囲の魔力反応を調べていく。


「魔力反応はあります」


 研究員が画面を確認する。


「ただ、かなり弱いですね」


「まだ動いてるのか?」


 ガルヴァンが尋ねる。


「それは分かりません。残留しているだけかもしれません」


 別の研究員が壁を調べる。


「この材質も普通の石じゃありませんね」


「建物そのものも調べた方がいいな」


 リオンが言った。


「魔方陣だけじゃなく、このドーム全体を調査する」


 全員が頷いた。


 それから調査が始まった。


 壁。


 床。


 天井。


 部屋の奥にある謎の装置。


 そして、魔方陣。


 分かることを一つずつ記録していく。


 ゼオンも少し離れたところから調査を見守っていた。


「父さん」


「ん?」


「この場所……」


 ゼオンが小さな声で言う。


「誰かが使ってた気がする」


 リオンは魔方陣を見る。


「俺もそう思う」


 問題は、それがいつなのか。


 そして、「マサラの人たちは、ここで何をされたんだ……」


 リオンの呟きが、静かな地下ドームに響いた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。