表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル《家転移》で元傭兵の俺は静かに笑う。  作者: 山田 ソラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

300/321

第289話 決闘開始

 数日後。北部森林地帯。


 赤龍カミリアは上機嫌だった。


『来たぞー』


 巨大な赤龍が森へ降り立つ。ズゥゥン!!地面が揺れた。


 精霊たちが集まってくる。


『赤龍だー』

『また来たー』

『婚約者だー』


「違う!!」アレリーナの怒声が飛んだ。


 現在、リオンは王都で公務中だった。日本との交易、共和国の予算、各地の報告書。王様は忙しい。そのため北部にはいない。


 カミリアは人型になりながら首を傾げた。「今日はいないのか?」


「いない」アレリーナは無表情だった。


「残念だな」


「全く残念ではない」即答である。


 そして、アレリーナは一枚の紙を取り出した。「これを受け取れ」


「む?」カミリアが受け取る。数秒後。


「決闘状?」


「そうだ」


 沈黙。カミリアの目が輝いた。「おお!」


「喜ぶな」


「龍族らしくて良いではないか!」嬉しそうだった。


 アレリーナは頭を抱える。やはり龍族だった。


「内容は簡単だ」腕を組む。「貴様が本気でアレンに関わるつもりなら、覚悟を見せろ」


「なるほど」


「決闘だ」


「受けよう」即答だった。


 こうして、龍族らしい話し合いが成立した。


 決闘当日。場所は海。共和国北方の大海原だった。


 海上には誰もいない。被害を避けるためだ。上空ではヘリが飛んでいた。中にはリオン、ガルヴァン、フィーナ、そして何故かラミ。


「なんでいるんだ」リオンがラミを突く。


「面白そうだから!!」ラミは満面の笑みをリオンに返した。


 リオンは聞いた自分を後悔した。


 海上でアレリーナは巨大な聖龍の姿へ変わる。白銀の巨体、圧倒的な存在感。神話そのものだった。


『久しぶりだな、この姿も』


 ヘリから聖龍アレリーナの背中に飛び込んだ。リオンはアレリーナの背中にしがみつく。リオンはバランスを整え「よし」と叫び。肩のロケットランチャーを確認した。


「待て」ガルヴァンが頭を抱える。「なんでお前が乗ってる」


「共同作戦だから」


「決闘とは」ガルヴァンは疑問を呟き。


「決闘って何でしたっけ……」フィーナも呆れていた。


 一方、対面では赤龍カミリアが海上へ降り立つ。こちらも巨大だった。炎のような赤い鱗、巨大な翼、龍族の姫に相応しい威容。


『来たか』


『来たぞ』


 海風が吹く。二頭の龍が向かい合う。海が揺れ、雲が流れる。まさに神話級の決戦だった。


 その時、リオンが肩へロケランを担いだ。


 カミリアが固まる。『待て』


「ん?」リオンは真顔になった。


『何を持っている』


「ロケラン」


『なぜだ』 


「決闘だから」


『意味が分からぬ』正論だった。しかしリオンは気にしない。アレリーナも気にしない。


『始めるぞ』


『嫌な予感がするから待て』


『始めるぞ』


『待てと言っている』


 その瞬間、リオンが引き金を引いた。


ボシュッ!!

 

 ロケット弾発射。カミリアの顔色が変わる。


『何それぇぇぇぇぇぇ!?』


ドォォォォン!!


 海上で巨大な爆発が起きた。

 

 こうして龍族の未来を賭けた決闘は、あまりにも理不尽な形で始まったのだった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ